門上武司のおいしいコラム

2021年09月29日

京阪・地下鉄の天満橋駅から谷町筋を北に向かう。
東天満の交差点より南を東に折れ、北に進む。
周りに飲食店があるような界隈ではない。

前菜から
　モロヘイヤ、松の実、柿の木だけ
　柿なます　大根　きゅうり
　秋刀魚の炙り　ワタと大根、柚子
　ムカゴ
　さつまいも
　枝豆
　鱧の骨

伝統的な味わいをしっかり感じる。

煮物椀
鱧の潮汁　カブラと大黒しめじ

塩味の利かせ方がいい塩梅。

造り
鯛のへぎ造り

ボタン海老には薄い塩を当てる。
鯛のコクが印象的。

海老芋は一旦煮てから揚げ、毛ガニを合わせる。

一見地味に見えるが口中での旨みの広がりが素敵。

焼き物
名物　小鯛の野崎焼き

大阪河内の野崎が、かつて菜種の産地であり
菜種油が取れたところからのネーミング。

じっくり低温の油で揚げ焼きすると、頭も骨も全て食べることができる。
表面に桜海老の粉末を振ることで味を深める。
骨の中のタンパク質まで溶け出し　旨みが増す。

雲丹のだし茶漬け

ガツンとした締めが満足感を高める。

蓮根饅頭　お汁粉仕立て

すっきりとうまい。

キレのあるデザート

技術と発想がきれいに結びついた料理であった。

「懐石料理雲鶴」
大阪市北区天満１-18-17
06-6809-6515

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