2018年8月31日
「ギャルリ百草」 岐阜・多治見・ギャラリー
岐阜県多治見市。
今夏、何度も日本一気温の高い都市としてメディアで紹介されたところだ。
覚悟をして出かけた。しかし、運よく28度という気温。
麻のジェケットを脱ぐことなく多治見駅からタクシーで「ギャルリ百草」に向かった。
ここは安藤雅信さんと明子さんの二人が営む。
雅信さんは人気の陶芸家、明子さんは服飾のデザイナー。
二人の審美眼とネットワークの広がりは素晴らしい。
この日は「大坊珈琲店in百草」というイベントがあった。
「珈琲屋」という大坊勝次さんと森光宗男さん(博多・美美の元主人)との
対談集の写真展も併催されていた。
まずは大坊さんのコーヒーをいただく。
25グラム50ccの大坊ブレンドだ。
かなり濃く淹れられたのだが、飲み口は軽やかである。
すっと喉を通り過ぎてゆく感じが爽快なのだ。大坊勝次さんの姿は、以前と全く変わらない。
ネルドリップでコーヒーを淹れたのちにカップにお湯を入れ、
それをもう一度ポットに戻しカップを拭く。
この流れがいつも同じである。素敵だ。
その後、カフェコーナーでランチを食べる。
グリーンサラダ。
サラダに生ハム、キウイの甘味と酸味の効いたドレッシング。
人参ラペ、有機赤ワインビネガーでマリネした優しい酸味のラペ。
茄子のポタージュスープ。
玉ねぎをじっくり炒めた甘さと茄子の香りが生きる。
上に散らしたチーズの味わいもアクセントだ。
しめじのサンドイッチ。
豆乳をベースに、種々の味わいを加えたオーガニックバルサミコ酢。
マヨネーズもオイル少なめなので、口当たりが柔らか。
しめじの味に輪郭がある。
梨は美濃加茂市の瑞々しい梨。
締めはほうじ茶金時氷。
ほうじ茶の味と香りがうれしい。
常設展示やオリジナル作品の揃え方も見事だ。
ゆったりとした時間が過ぎていった。
「ギャルリ百草」
岐阜県多治見市東栄町2-8-16
0572-21-3368
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2018年8月30日
「天麩羅 佶祥」 大阪・中崎町・天麩羅
大阪・北、中崎町の町家でひっそり営みを続ける「天麩羅 佶祥」。
ここは紹介制の店。カウンター7席。
初めての店はやはり緊張感を覚える。
町家なので厨房をあまり大きく取ることは難しい。
その中で無駄なく動く店主の姿に釘付けになる。
まずは冷製トウモロコシの茶碗蒸し。
本来温かいと思っている茶碗蒸しが、この季節冷製で出てくると気分が高まる。
天草の天然海老の脚。
天草の天然海老の味噌。
これは小さくてもインパクトあり。
天草の天然海老。
コロモもしっかり。身の甘味が閉じ込められている。
四角豆。
沖縄ではウリズンと呼ばれる。自然と四角形を歯と舌で探ってしまう。
のどぐろに出汁のジュレ。
脂っぽいと思っていたが、出汁のジュレとの相性でいいバランス。
トウモロコシにタレ。
タレの味わいでトウモロコシの甘味がぐっとはえる。
甘鯛はウロコ付きで揚げる。
この香ばしさを塩が助ける。カリッとした歯ざわりの後には甘鯛のうまみだ。
マナガツオの刺身。
これはガラスの器で覆われ、中には煙。
軽いスモークの香り。甘味もいい。
天使の海老の脚。
天使の海老は大葉とともに。
サクッとした食感に香ばしさもあり。
新銀杏。
ほろ苦さが印象的だ。
メゴチの一種。
揚げることによって味わいが凝縮される。
そうめんカボチャ。
これは口の中に入れると糸状のカボチャがほぐれる。
アワビにウニ。
この贅沢なコンビネーション。
ズッキーニにもろみそ。
どちらも生きる。
シャトーブリアン。
オニカサゴ。
アワビには肝ソース。
天ぷらとソースの組み合わせが素敵だ。
枝豆豆腐。
コクのある味わい。
オクラの花。
ねっとり感も生きる。
シャトーブリアンにはサマートリュフ。
香りとうまみ。
馬場なす。
これは泉州の馬場地区で作られる水なす。
爽快な味わい。
カツオのづけ。
発想の豊かを感じる。
桃の天ぷら。
デザートである。
茶そばでしめる。
マンゴーのわらび餅。
店主の熊谷達也さんのアイディアと技術の結晶を楽しんだ。
「天麩羅 佶祥」
大阪市北区中崎西1-6-2
投稿者 geode : 10:55
2018年8月29日
「割烹 市川」 京都・間之町二条・日本料理
「割烹」とは
これまで、カウンターがあり、そこで料理人と話しながら献立を決めてゆくという定義があった。
だが、割烹と評される店のほとんどはコースというのが現状。
もちろん、単品を出す店も少しずつだが増えている。
とはいえ、素材の名前だけが書いてあり、調理方を相談しながら献立を決めてゆく姿は見当たらない。
間之町二条にある「割烹 市川」に伺った。
今年の2月3日開店。カウンター8席、奥の部屋に4人がけのテーブル2つ。
当日予約であったので、奥のテーブル席。
こちらには以前「クレメンティア」というイタリアンがあった。
その床のタイルが高価でかつ日本料理にもフィットするので、床材だけは残し、あとは改造したのだ。
おまかせもありだが、単品の注文にした。
まず先付けがきた。
ほうれん草と松茸のおひたし、鱧の子の玉じめ。
おひたしは適度な酸味があり、蒸し暑い夏の夕食の始まりにはいい感じ。
献立に明石のタコの料理が並んでいたので、そこからタコの柔らか煮。
ねっとりとした歯ごたえとともに、うまみが襲ってくる。
ずいきのわさび酢あえ。
ずいきの繊維質を感じながらわさびの香りと辛さを楽しむ。
造りはカツオである。
鉄分の香りと味わいが豊潤で、一口ごとに味わいが増してゆくのが嬉しい。
大将の「ええカツオ入ってます」との言葉に従って正解。
さっとあぶってもらったのもよかった。
鴨ロース。
鴨ロースには辛子は必須だと思う。
この刺激があってこそ、鴨ロースの本領が発揮される。
琵琶湖の鮎の塩焼き。
小ぶりのサイズで、頭からガブリである。
鱧とレンコンの天ぷら。
鱧はフライもいいし、油で揚げると、味の凝縮感が楽しめる。
塩で食べる。
ごま豆腐とイチジクの揚げ出し。
この組み合わせによって一皿の完成度が高くなる。
ニシンとなす。
これは京都のおばんざいの定番。
とはいえ、久しく食べていなかった。
なんだか時の流れを考えてしまう。
締めは煮穴子の手巻き。
これでしっかり満腹感を覚える。
単品注文は、久しぶりだ。
分量の調整はなかなか難しいとも感じた。
「割烹 市川」
京都市中京区間之町通二条上ル夷町572
075-223-3232
投稿者 geode : 10:03
2018年8月28日
「馬鹿坊」 大阪・中崎町・中華料理
「馬鹿坊」と書いて「ばかぼん」と読む。
堂山町から天神橋6丁目に向かう道路沿にある。
夜は四川料理の店だが、昼間はラーメン店として営業する。
この日は、昼のラーメンを食べに行った。
目指すは「ドロ坦々まぜそば」である。
二人だったので、焼き飯を注文、シェアすることにした。
最初にやって来た焼き飯。シンプルなスタイルだが、これが滅法うまい。
何かの味が特出する訳ではないが、全体のまとまりのよさ。
味わいは複雑なのに、すっきりとした食後感も見事。
さて「ドロ坦々まぜそば」である。
「パクチーは大丈夫ですか?」と聞かれた。全く問題なしだ。
やや大ぶりのラーメン鉢が届いた。
確かにパクチーがたっぷり乗っている。麺はむっちり太麺だ。
焼豚の細切りもある。これをつまむ。なんと柔らかいことか。
口の中で乳化するように滑らかな口当たりとなる。
麺をすする。
辛味噌の辛味と融合し、辛さをくぐり抜け麺の食感が追いかけてくる。
辛味噌の中にミンチが入る。これもプチッと歯に当たる。
そして麺に弾力があるので、さまざまな味わいに対応できる。
この麺があるからこそ、辛みなどが生きてくるのだ。
その麺を食べ終わると、スープが残る。
「そこに白ご飯を入れましょうか」と。
「少しお願いします」これがまた傑作である。
白いご飯にスープが見事に絡み、まるでリゾットのような感じとなる。
これも白ご飯が登場し、初めてわかる辛みとコクだ。
お腹は結構満腹状態。
元気になるランチである。
「馬鹿坊」
大阪市北区浮田1-4-10
06-6372-3368
投稿者 geode : 10:10
2018年8月27日
「肉洋食オオタケ」 京都・川端二条・洋食
無性に洋食が食べたくなる時がある。
「肉洋食オオタケ」の話を耳にした。
その翌日出かけた。
場所は川端二条を東に入った北側、じつにこじんまりとした店舗だ。
前の道路に黒板があり、そこにメニューが記されている。
店舗の入口にも黒板があり、そこにはコースメニューがわかりやすく書かれていた。
初回はコースにするか!
店内は4席のカウンターと4席と2席のテーブル。
この日は4席のテーブル席に2名。
店内の壁にも黒板があり、その日のメニューやワインなどが案内される。
前菜は、ローストビーフと牛タタキにする。
タタキはラムシンに冬瓜。
ローストビーフの香り麗しい。
黒板から焼き茄子。
茄子特有の甘味に焼いた香ばしさが映える。
季節のサラダ。
ドレッッシングが優しい。
揚げ物はミニビフカツである。
ソースも柔らかく、牛肉にすっと寄り添う。
追加のトウモロコシ。
塩の塩梅が程よく 甘味が弾ける。
牛肉は、炙り牛スライスのカルパッチョ と 炙り牛スライスの野菜巻き。
カルパッチョは野菜との相性がいいバランス。
牛のスライスも野菜とのマッチングを考慮したメニュー。
野菜と一緒に食べることで満足感が増す。
焼万願寺唐辛子。
これは予想通りの安心のある味わい。
メインは牛ホホ肉の赤ワイン煮とハンバーグ。
ワイン煮込みはしっかり煮込まれたホホ肉が嬉しい。
ハンバーグはガッツリ肉を食べている感じがいい。
ソースもしっかりあって、同時にお願いした白ご飯の必然性を実感する。
締めはコーヒー。
基本料金2000円。
チョイスによって追加ありだが、これは値打ちある組み立て。
シェフが牛肉が好きでたまらないという意識が伝わる。
また愛知県出身なので愛知の食材を使いたいとも。
「肉洋食オオタケ」
京都市左京区二条通川端東入新先斗町120-2
075-708-6085
投稿者 geode : 10:43
2018年8月24日
「祇園 末友」 京都・祇園・日本料理
祇園に「末友」が店を構えて来年で10年を迎えるという。
建仁寺の南門前、八坂通りに面している。
直前の予約であったので、二階の座敷に入る。
まだ新しい感じを受ける。
「今年の6月に二階の座敷ができました」とのこと。
蓮水玉。
季節をたっぷり感じる。
干し海老の出汁の煮こごり、枝豆、星オクラ、淡路島のうに。
柔らかな味わいで、優しい始まりとなった。
八寸。
ほうずきの中には蛸の煮こごり
青いグラスにはマイクロピーマンにかつお節
グラスには鱧の子
ショットグラスには白ずいきの葛、落とし梅
木皿には穴子の八幡巻き なすのおひたし
ガラス皿は合鴨ロース 粒マスターズ ゆりね とうもろこしに大徳寺納豆。
久しぶりに端正な八寸。
椀物。
鱧のハリハリ。鱧は一度唐揚げをする。
それによって出汁の味わいにコクが出る。味に深みが現れる。
野菜は水連菜、食感がしゃりしゃりしているのでこの料理に使われた。
スズキの洗い。
最近は滅多に見ることがなくなった料理だ。
以前、夏の造りには頻繁に登場した献立。氷でしっかり締めてある。
土佐醤油でよし。
ウロコの唐揚げをプラスすると、食感にも変化が現れ、かつ香ばしさとコクが生まれる。
おしのぎ。
桃のソルベに、ジュレ、細かな角切りと3種の桃。
これは楽しい。
賀茂茄子の田楽。
なんと綾部の河北農園の賀茂茄子である。
丸焼きにしてある。中身はまさにふんわり柔らかく、溶けるような味わい。
醤油、山椒味噌、イギリスの塩でもよし。
イチジクは田楽味噌、これは白味噌。
炊き合わせ。
ヒイカ、ミョウガ、糸うり、絹さや、針生姜、きゅうりの唐揚げ、玉子豆腐が揃う。
あんがかかる。ご飯に向かう前の一品。
美山のコシヒカリ。
炊きたてである。
ご飯は香りと甘さ。
水羊羹とスイカ・青梅のソルベ。
そこにパイナップル(ゴールデンバレルという品種)にウォッカのゼリーかけ。
抹茶が出る。
締めにはレモン茶。
麦茶とレモン。すっきりと気持ちが落ち着く。
座敷で食べる料理も楽しいものであった。
「祇園 末友」
京都市東山区大和大路四条下ル小松町151-73
075-496-8799
投稿者 geode : 10:57
2018年8月23日
「spice curry & dining Cumin's スパイスカレー&ダイニング クミンズ」 京都・姉小路・カレー
いま、大阪はスパイスカレーが話題になっている。
確かに、独自のスパイシーなカレーを提供する個店が多い。
京都の街も、結構カレーを提供する店がある。
いわゆるスパイス系からインドカレーを供するところ、そして洋食の流れをくむところも目立つ。
姉小路通りに面したビルの二階にある店を発見した。
「spice curry & dining Cumin's スパイスカレー&ダイニング クミンズ」とある。
階段を上がると店内は二階にも関わらず、外に向かうカウンターとテーブル席があった。
二人であったが、奥のテーブル席を選んだ。じっくり食べながら話ができる。
バジルとカシューナッツのチキンキーマカレーと
牛スジたっぷりのネギカレーのダブル。
もう一人は、バジルとカシューナッツのチキンキーマカレーと
豚バラとひよこ豆のトマトカレーのダブルを選んだ。
2種合いかけ、とこの店では呼ぶようだ。
それぞれトッピングで味付け玉子をプラス。
真ん中にサフランライス。
左右に異なるカレーである。
バジルとカシューナッツのチキンキーマカレーは、
一口目より食べるにつれスパイス感と辛さが増してくる。
牛スジたっぷりのネギカレーは、牛スジのコクがきいている。
そしてネギの香りがいいアクセントである。
どのカレーもスパイス感をしっかり味わいながらも、
基本的には柔らかな塩梅、抑制のきいた辛さがありがたい。
夜は、つまみとなるメニューが揃っているので、次回はそれも楽しみにしたい。
「spice curry & dining Cumin's スパイスカレー&ダイニング クミンズ」
京都市中京区姉小路通柳馬場西入ル木之下町299 Coto Glance姉小路通 2F
050-5595-3309
投稿者 geode : 10:35
2018年8月22日
「竹香」 京都・祇園・中国料理
京都には「京都の中華」というジャンルが厳然と存在する。
京風中華と呼んだり、舞妓中華などと呼ばれることもある。
祇園にある「広東御料理 竹香」もその一軒だ。
このところなぜか「竹香」のことが気になっていた。
友人にもその話をしていた。
10年ぶり、いやもっとご無沙汰かもしれない。
一階はテーブルと小上がりで予約を取らない席、並んだ順番に座る。
二階は座敷で予約可能、そしてコースのみ。
この日は一階でおよそ20分強待ち。
厨房に近いテーブル席に座る。
最初からやき豚と春巻き、すぶたは決まっていた。
まずはやきぶた。
これが想像よりさっぱりしている。
そしてやや甘味も感じる。まさに京都を感じさせる。
春巻きである。
画像からも予想できるようにサクッと舌触りの後に
具材が解けるように口の中で幾重もの広がりをみせる。
空心菜の炒めもの。
なんと柔らかく炒めたことか。
だが、空心菜が持つほどよい苦味は失われていない。
焼きそばである。
汁錦炒麺だ。
細切りにした竹の子やもやし、ピーマンなどをあんで絡め麺と和えるタイプだ。
なんとも懐かしい味わい。さまざまな記憶が蘇ってくる。
すぶた。
シンプルに豚とパイナップルのみ。
そして甘めである。この蜜のような甘味が、京都で生まれたすぶたのような気がする。
芋あめに。
表面は砂糖でコーティング。中はほっくりしている。
このようなベーシックな中華料理を食べるとホッとする自分がいる。
京都にはこの種の中華料理を供する店は何軒かあるが、そこから好みを見出すのも面白い。
「竹香」
京都市東山区新橋通花見小路西入ル橋本町390
075-561-1209
投稿者 geode : 10:30
2018年8月21日
「コシモ・プリュス」 兵庫・芦屋・フランス料理
「コシモプリュス」の小霜シェフは、
以前京都で「ドゥーズグー」というレストランのシェフであった。
それが芦屋に「コシモプリュス」として移転、大成功をおさめた。
いまは、祇園で「呂色」というレストランでシェフとして料理を作っている。
「コシモプリュス」での食事は久しぶりであった。
若き上地シェフが料理を担当。支配人は変わらず小林さん。
スタートはレモンのコンフィとソルベ。
やや刺激的な酸味は、暑い夏にはとても効果的だ。
ビジュアルも含め、心地の良い始まり。
続いてレモンが登場。
開けると中にはしめ鯖が入り、そこにフロマージュブラン、トマトゼリー、上には海ぶどう。
このバランス感覚にはいささか驚き。
なんの抵抗もなくスッと胃袋に落ちてゆく。
次は夏鹿のコンソメ。
上の泡は四川山椒風味。鹿のコンソメはクリアでクセがない。
そこにほのかな山椒の香りがプラス。
かぶらの料理。
中は黄かぶらのクリーム、外はかぶら。
微かな甘味。
土は玉ねぎのロースト。
食べることも可能だが・・あくまで土に見立てた。
フォアグラのブリュレ。甘味が重層的である。
かぼちゃのタルト。
上にはカラスミの粉末。これが効果的だ。
味にアクセントが生まれる。
鳥取県のサーモンを50度で30分火入れ。
柔らかな食感。ソースはマヨネーズにベルガモット。
白イカはカルボナーラ仕立て。
チーズはミモレットがかかる。
クルトン、シブレット、黒胡椒、ハムの粉末とカルボナーラの構成要素が入っている。
白イカの細切りはパスタである。
卵の殻には卵が入る。
まさにカルボナーラだ。
鱧のフリット。
焼き鱧にして出汁で味を含ませる。
付け合わせは柚子梅と新生姜。いいバランスだ。鱧の食感がねっとり。
カサゴのアクアパッツァ。
皮目を炙る。
あさりの出汁を加える。
カサゴの味わいに深みが出る。
仔牛のロースト。
ズッキーニのピュレ。爽やかで味わい豊か。
サーロインはチーズをかけオーブンで焼き上げる。
コクと濃度が加わり、仔牛の味が強調される。
カカオのデザート。
カカオのエスプーマ。
中にはマンゴ。
紅茶のクリーム、アメリカンチェリーのソルベや泡などバリエーション豊かなデザート。
ミニャルディーズの充実。
ミカンのマカロン、トウモロコシのメロンパン、
バラのフレーバーを生かしたパウンドケーキ、チョコレートにはネパール山椒。
しっかりとフランス料理を楽しんだ。
「コシモ・プリュス」
芦屋市業平町7-16 メゾン高橋 1F
0797-25-0040
投稿者 geode : 10:28
2018年8月20日
「MOTO COFFEE」 大阪・北浜・コーヒー
中之島の夕焼けは美しい。
この界隈を夕方歩くと、そんな印象を覚える。
北浜駅近くの「MOTO COFFEE」というコーヒー店。
そこから眺める中之島。
中央公会堂、大阪市役所、東洋陶器美術館など建物自体にも魅力がある。
そこに陽光が当たり、川面にも光が流れる。
もう少し時間が遅くなれば、オレンジ色の世界が始まる。
「MOTO COFFEE」のテラスでコーヒーを飲んだ。
立秋を過ぎた夏の夕暮れ。
店内の地階よりテラスの方が気持ちが緩むと思った。
コーヒーは深煎り。
深煎りだが、軽やか。
喉を刺激する苦味が柔らかである。
コーヒーを飲みながらハガキを書いていた。
周りのテーブルに観光客らしき人たちが増えてきた。
おそらくアジアの人たちであろう。全員、自撮りが始まった。
これは典型的な光景なのだろうと思った。
インスタ映えがするカフェなのだろう。
これも一つの世界かもしれない。
「MOTO COFFEE」
大阪市中央区内北浜2-1-1 北浜ライオンビルディング
06-4706-3788
投稿者 geode : 10:16
2018年8月17日
「洋食おがた」 京都・柳馬場御池・洋食
洋食いう響きが食欲を刺激する。
と、感じるのは僕たちの世代だからなのだろうか。
日本で生まれたジャンル。
基本は白いご飯と、一緒に食べる料理。これは口中調味という日本ならではの構成。
ご飯という主食があり、おかずとともに食べるという歴史がある。
洋食はスタイルを真似ながらも、どこか新しいカテゴリーのような気もする。
ともあれ、洋食に惹かれることは間違いない。
フランス料理と洋食を学んで緒方博行シェフは、
常に自分の作る料理を見つめ、前に進むことしか考えていない。
そんな「洋食おがた」のチャレンジするメニューをしっかり味わった。
唐津のゴーヤの白和え
てっぱいは、カサゴ。
いきなり和のテイストで攻めてきた。
次なる料理はなんと自然薯の天ぷらに自家製カラスミかけだ。
海苔で巻いて食べる。
自然薯の天ぷらとは緒方さん!
そして焼津から届いたもちかつお。
刺身とフリット。
フリットには辛子を。これがいける。
かつおのもっちり感と味の深さ。
ロメインレタスのシーザーズサラダ。
いわゆる分解と再構築。
パルミジャーノ・レッジャーノに生ハムの粉末などがかかる。
賀茂茄子のフリット 溶けるような口当たり。
アジのフライ。
これが焼津のサスエ前田魚店の魚を使うきっかけになったメニュー。
ウスターソースと辛子はいいね。
ソールムニエル。
焦がしバターのソース。
懐かしいが、古びていないメニュー。
スズキのフリット
生ニンニクのピュレ
パセリのソース これはブイヨンが加わる。
手打ち麺。そばとパスタの中間の感じ。
ビスクのようなソース。
平井牛のランプ。
この火入れが傑作であった。
ランプに天ぷらのコロモをつけ2分半揚げる。そこから15分程度休ませる。
そしてコロモを外すとこの火入れ。しっとりとした噛み具合が見事。
追加でハンバーグだ。
これは牛と豚のミックス。
文句なしだ。
米沢ポークのカツカレー。
カレーは飲み物だという猛者もいた。
桃のコンポートとバニラアイス。
アイスコーヒー。
今回は、魚を増やしたメニュー。
「油を調理道具として使いたいのです」というシェフの言葉が印象的であった。
「洋食おがた」
京都市中京区柳馬場押小路上ル等持寺町32-1
075-223-2230
投稿者 geode : 10:21
2018年8月16日
「MonoArt coffee roasters」 京都・四条木屋町・コーヒー
今年の夏は暑い。
コーヒー店に入る。
頭は熱いコーヒーを飲みたいのだが、身体と気分は冷たいコーヒーを望んでいる。
その様子を見透かしたようにマスターは
「シェカラートはいかがですか?」と声をかけてくれた。
「シェカラート」耳に届く単語は、どこかで聞いたことがある。
「エスプレッソを冷やしたモノです」とのこと。まずは、それをお願いする。
マスターはエスプレッソを抽出し、そこに少量の砂糖を加え、シェイカーに入れ振る。
小さなグラスに入った「シェカラート」。
程よい温度になっている。これは、この季節嬉しいな。
飲み干したところで、2015年ミラノ国際万博(食がテーマ)でミラノに行ったとき、
モンテナポレオーネ通りの「サンタアンブローズ」という老舗カフェで
同行者が飲み感激したメニューであったことを思い出した。
それはもう少し大きなグラスに入っていた。
一息ついたところで、熱いコーヒーに移る。
深煎りである。ケニアだ。
苦味はあるが、軽やか。マスターの目指す世界である。
ここからは、いろいろな話題で盛り上がる。
今回は、音楽話である。
ここでかかる音楽がエレクトロニカ。
年齢は僕より12歳年下なので、音楽経験は少し時代感が異なるが、共通項はかなり多い。
京都のカントリーウエスタンの大御所から、海外のアーティストまで
お互いの手の内にあるカードを一枚一枚切ってゆくような感じであった。
ミラノの老舗カフェを思い出したり、音楽の話をしたりすると、
まさに時空を乗り越えた時間の流れを感じていた。
「MonoArt coffee roasters」
京都市下京区真町90-8
075-744-0887
投稿者 geode : 10:01
2018年8月10日
お休みのお知らせ
いつも門上武司のおいしいコラムをお読みいただき
ありがとうございます。
明日 8月11日より8月15日まで、
コラムはお休みとさせていただきます。
8月16日より再開いたしますので
どうぞよろしくお願い申し上げます。
投稿者 geode : 13:42
「ほうば」 大阪・北新地・韓国料理
ここを訪れた人がほぼリピーターとなる。
よって予約が取りづらくなるのだ。
ここで食事をすると定番メニューの力を知る。
定番が出てこないと、どこか寂しい。
そして一品ぐらいは、新作がないと、これまた寂しい。
食べる側は、まことに勝手なものである。
スタートは定番のナムル15種。
万願寺唐辛子、セロリ、春菊、豆もやし、クレソン
人参、韓国かぼちゃ、ミョウガ、茄子、加賀太キュウリ
いんげん、まこも茸、ミツバ、ジャガイモ、ミニオクラ。
これだけ並ぶと圧巻。
一気に気持ちを掴まれる。
最近、食材を大胆に見せてくれる。
鮑と松茸。
半端でない。
チヂミは2種。
フカヒレ
トウモロコシとイタヤ貝。
これがチヂミかという驚きと感動。
鮑のおかゆ。
おかゆの米粒が見えない。
来るたびに、ご飯の量が少なくなり、鮑の面積が増えてゆくように思う。
夏の定番である。
松茸のスープ。
松茸をすりおろす。スープは鶏と牛からである。
スープ自体に松茸の味わいが占領。松茸を噛むと、それが濃厚になる。
水ナスは揚げて出汁を含める。
そこにアクセントとしてウニ、鴨の出汁のジュレがかかる。
爽やかだがインパクトあり。
スペアリブの煮込み。
この赤い液体が、白いご飯を呼ぶ。この相性は外せない。
さっぱりと青柚子レーメン。
これでリセットされる。
桃のアイスクリームにマンゴソース。
夏の「ほうば」のメニュー。
「ほうば」
大阪市北区堂島浜1-2-1 新ダイビル2F
06-6456-0080
投稿者 geode : 10:15
2018年8月 9日
「Droit ドロワ」 京都・寺町荒神口・フランス料理
シェフがまた一人になってしまった。
フランス人サービスがいなくなってしまった。
スタート時点と同じ状況である。
スタッフは多いにこしたことはないが、
なぜかここでは森永シェフ一人というスタイルに慣れているような気もする。
今回は19時半からのやや遅めのスタート。
始まりは、バルケット ド エスカルゴ。
芥子菜がいいアクセントとなっている。
エスカルゴの歯ざわり、忘れていた感じだ。
やや弾力のあるパン。
キュウリのスープ。
ミント、ライム、ジンが入る。
ジンの香りがお気に入りだと、シェフの言葉。爽やかな気持ちになる。
そのジンのボトルが可愛い。
本鮪のカツレツ。
卵白をベースにしたレムラードソース。
頰肉だ。迫力というかエネルギーをもらうような一品。
オマールのポワレ。
上賀茂のトマトをブールブランで味をつける。
オマールのコクが鋭く届く。
メイン仔羊。鞍下肉。
ロースはセロリを巻き込んでブレゼ。
この食感とセロリの風味と液体の甘味が素敵だ。
チーズは下が吉田牧場のマジアグリ、上はカマンベール。
はちみつはマコン地方のもの。うっとりするほどの味。
定番のプリン
「森永プリンです」と森永シェフの言葉。
ハーブティーで締める。
とてもリラックスした時間の流れとなった。
「Droit ドロワ」
京都市上京区東桜町49-1
075-256-0177
投稿者 geode : 10:04
2018年8月 8日
「成生」 静岡・鷹匠・天ぷら
訪れる度に新たな発見がある。
変化と進化を繰り返す。
食べ終わった後は豊かな気分になる。
まずはカンター後ろに置かれた野菜を見る。
季節を眺め、この日の野菜がどのようなスタイルで供されるか想像するのが楽しい。
賀茂茄子がある。落花生もある。
青はたは串打ちされ、油の中で火入れ。
塩と山葵で食べる。
ねっとりした歯ざわりと香り。食欲に勢いがつく。
定番のタチウオと大葉が出る。
天つゆにおろしをたっぷり。そこに入る。
タチウオの身のぷくっとした膨れ具合には驚く。
オクラの粘り気と香りがいい。
浜名湖の天然海老。
小ぶりなので丸く揚がる。香ばしさも感じる。
賀茂茄子は火入れの妙で瑞々しさが残る。
爽やかな飲み物のような感じだ。
海老の頭に続き味噌も出る。
味噌は濃厚の一言。
ヤングコーン。
ヒゲをここまでありがたく食べることはないかもしれない。
秀逸である。
アジは香りもよし、味わいも厚みがある。
生落花生にはシャリっとした歯ざわりとうまみがある。
キスは香りが命だと思う。
軽やかである。
オクラとイカのソーメン、鱧の出汁である。
箸休めに最適だ。
メークインはまるでマッシュポテトのようだ。
甘鯛はウロコのパリパリ感と香ばしさ。
後からくる味わいふかさ。
丸茄子にはカツオを。
玉ねぎ。
この色合いでどのような仕事をしているかがわかる。
水分を残しながらも甘味を引き出すか。
メバル。
これはふんわりと。
うなぎ。
コロモはサクッと。身は脂分を適度に残す。
締めは天丼であった。
いつ訪れても裏切られることのない一軒。
「成生」
静岡市葵区鷹匠2-5-12 1F
054-273-0703
投稿者 geode : 10:32
2018年8月 7日
「このは」 大阪・本町・日本料理
「このは」が肥後橋から移転して4年になる。時の流れは早いモノだ。
いまは、主人の田中勝美さんと奥様、女性スタッフが2名。
女性が多い職場である。
それが店の雰囲気を作っている。
この日は14名。カウンター、小上がり共に貸切状態。
天ぷらを主体とした食事会となった。
「先付と椀物以外は天ぷらにしました」と田中さん。
頼もしい。
鮑にズイキ、ミョウガ、出汁のジュレ
酸味がなんとも軽やかで食欲を心地よく刺激する。
椀種はアコウの酒蒸し、絹うり、ジュンサイ。
そして天ぷらが始まる。
水ナスには辛子醤油。紙袋に入ってくる。
インパクトあり。「これはすごい」と掴み大成功だ。
海老の頭。
海老は塩で、甘味が一気に出てくる。
オクラの花。これは粘りと香りが秀逸。
新銀杏。ほろ苦さがいい。
鱧は骨切りをして、鱧の子を包み込む形で。
鱧の子のプチプチとした食感。
縦斬りレンコンには醤油を。
粘りあるレンコンで糸をひく。
もずくと毛馬キュウリの酢物。
ここで一休み。
トマトは天出汁で。甘い。
茶豆はオブラートで包みあげる。
少し食感に変化あり。
鮎の姿揚げ。
苦味も柔らか。
甘鯛はウロコ付き。
ウロコの香ばしさも。
ウニの海苔巻き、わさび添え。
わさびの香りが生きる。
賀茂茄子には山椒醤油を。
少し甘めだ。
トウモロコシ。
大阪湾の穴子。
小ぶりの天バラ丼。
本わらびを使ったあん餅。
天ぷらは衣を濃淡二種使いわけ、種々の工夫を凝らす。
楽しい時間が流れていった。
「このは」
大阪市中央区南本町2-6-22 プルミエール南本町 1F
06-6243-0228
投稿者 geode : 10:15
2018年8月 6日
「コホロエルマーズグリーンコーヒーカウンター」 大阪・淀屋橋・コーヒー&ギャラリー
この季節は氷がたべたくなる。
エルマーズグリーンというお気に入りのコーヒーカウンターで期間限定の氷が始まった。
先日かき氷の機械を見たときは「明日から始まります」というインフォメーションであった。
少し時間が取れたので、出かけた。
カウンターで案内を見る。
熊本県水俣市の天の製茶園さんの粉末緑茶を使った自家製シロップ
岐阜県柳ヶ瀬のツバメやさんの粒あんこをたっぷりのせた和のかき氷です。
氷は谷町筋にある製氷店とか。
機械でスタッフが慎重に作る。
かき氷にシロップはかかる。
この緑茶のシロップがじつに上品である。
あんこの甘さもかなり淡く、宇治金時とは一線をかく味わいだ。
和のかき氷という意味がよくわかる。
平日は15時からの提供とか。
さて、この夏何度食べることができるだろうか。
「コホロエルマーズグリーンコーヒーカウンター」
大阪市中央区今橋3-2-2 グランサンクタス淀屋橋
06-6210-1602
投稿者 geode : 10:03
2018年8月 3日
「番屋 燁」 大阪・堺筋本町・日本料理
最近お気に入りの居酒屋「番屋 燁」。
本町界隈のビジネスマンにとってありがたい存在である。
店内はU形のカウンター。そんなに大きくない店内に、いつも多くのお客さんが集まる。
それだけで雰囲気が盛り上がる。
この日は4名で21時過ぎから。
いつも頼む 鶏肝旨煮から始める。
肝自体の良さもあり、そこに出汁の味をどう含ませるか。
これは料理人の腕だ。味わい、食感など。
食感も火入れの時間によって左右される。しっとりした歯ざわりも見事だ。
居酒屋にはポテトサラダが必須。
どこまでポテトに味をのせるか。
その塩梅が大切。野菜の風味も感じる。
たたき胡瓜。
一人が「正式なたたき胡瓜を食べたことがない」という。
シンプルだが、胡麻の風味や油のコクが胡瓜のシャキシャキ感と一体感を生みだす。
鮎の天ぷらは、ここの若き料理人の仕事振りを堪能できる。
生きた鮎に粉をつけ、鮎の形が綺麗になるように素手で鮎を掴み油の中に入れるのではなく、
まずエラやヒレの部分だけを火入れする。
その結果がこのように泳いでいるような姿になる。
きちんとほろ苦さもあり嬉しい一品。
鱧は天ぷらもあるが、フライにしてもらう。
これはタルタルソースもよしだが、ウスターソースの酸味との相性は素敵である。
夏場の鱧フライは外せない。
さつま揚げ。
なんとも驚くぐらいのレア感だ。
中が溶けてくるのではないかと思うような歯ざわり。
これはその場で揚げるからこその仕事だ。
鯖の棒寿司は、皮目を炙り、その上に辛味をプラス。
これがインパクトなる。
鯖のうまい具合の脂ののりも素敵だ。
締めに小さいカレーライス。
これもお腹が納得する味わいである。
カレーライスは万能選手といえる。
スタッフのチームワーク。
流れるような動きなど、楽しくなる居酒屋である。
「番屋 燁」
大阪市中央区瓦町2-3-4
06-6232-3768
投稿者 geode : 10:09
2018年8月 2日
「にしの」 大阪・京町堀・日本料理
すっきり伸びたカウンター。
夫婦二人に若い女性スタッフが一人。
このチームワークが微笑ましい。
7月という季節を意識した先付から始まる。
梶の葉である。
中にはとろろ豆腐、ウニに素麺かぼちゃ、オクラ、赤と青のパプリカが入り、山葵のジュレがかかる。
爽やかであり、印象深い。
金時草に焼き茄子、鰹節がかかる。
夏という時期を告げる。茄子の甘味が心地よい。
鮑の細切り。
これが椀種になる。
椀物は鮑を麺仕立てに。冬瓜も入る。
鮑は食感が面白く、古い仕事のようだが、こういう形で再現されるのはありがたい。
鱧。皮目を炙り、それを骨切りしている。
皮目の香ばしさと歯ざわりが素敵だ。鱧の甘味がぐっと生きる。
二番目の造りは ケンサキイカとタイラギ貝の昆布締めだ。
塩麹とレモンという調味料がいいアクセントとなる。
タイラギ貝の昆布締めは味の輪郭がはっきりする。
鮎の塩焼き。
このサイズだと頭からガブリだ。
山桃の付け合わせも効果あり。
鶏の焼き物。
シソのオイルは風味が豊かである。
ゴマと青海苔のインパクトがすごい。
トウモロコシに豆乳、塔婆豆腐(豆腐を揚げた)、焼きトウモロコシ、新じゅんさい。
スープというか箸休め的な逸品だが、やはり季節感を尊ぶ主人の意思が現れている。
炊き合わせは
レンコンもちに茎わかめ、金時草。醤油ベースの味わい。
気持ちがほっこりする。
締めのご飯は、炊き立てのご飯に上賀茂の唐辛子、伏見甘長唐辛子、ちりめん山椒をその場で混ぜる。
まだ温かいご飯の感じが残る。
デザートは桃とデラウエアのゼリー。
甘味は十二分にあるが、すっきりとした後口。
コース全体のバランスもよし。
「にしの」
大阪市西区京町堀1-9-21
06-6479-0456
投稿者 geode : 10:07
2018年8月 1日
「おさむちゃん」 大阪・堺・焼肉
大阪では「ちゃん」のつく焼肉店が話題になりつつある。
「まさちゃん」「おさむちゃん」「つねちゃん」など。
いくつか共通項がある。狭小の店舗、個性的な主人などなど。
ここ堺の「おさむちゃん」は中でも予約の取りづらい店の筆頭だ。
一日三回転というのにはいつも驚かされる。
この日は7名の宴席だ。男性5名、女性2名。
おまけにここは3.3坪である。
まずは自家製キムチから
ピオーネ、ハクサイ、キュウリ、トマト、アボカド、トウモロコシ。
そしておさむちゃんの食材のプレゼンテーション
ヒウチ。
肌理の細かさに驚くと同時に期待が高まる。
ヒウチ石の形に似ているところからのネーミングと。
できたてのまだ生温かいもやし。
美しいセンマイ。
最初はレモンで食べる。さっぱりとした口当たり。
次は酢味噌で食べる。
さあ、タンの登場。
黒毛和牛です、と。
タン刺し。
ゴマの力もありだが、タンが甘い。
ねっとり感がたまらない。タン元の一番柔らかいところだ。
次はタンを塊で、焼く。
包丁目を入れた火入れの迫力。
まずは、梅ダレで食べる。
酸味でタンの甘味を感じる。
次は山葵。これもいい刺激である。
最後は梅ダレに山葵という組み合わせ。
ヒレは室温に戻す。
ヒウチのスライス。
これを焼きしゃぶ仕立てに。
さっと片面を炙り、そこに山葵とニンニクチップを入れ巻くのだ。
牛肉の脂分と山葵などの香りが残る。
先ほどのヒレを焼く。
噛み締めるとうまみが炸裂だ。
この日はマルシンの登場。
焼きしゃぶ状態で白いご飯の友である。
ご飯を包む。満足満足である。
ハラミである。
嬉しい、いつもはこれで白いご飯。
タレ焼きの醍醐味。
このジューシーさはクセになる。
やっぱり白いご飯が欲しくなる。
タンツラ。タン元に下部。
味わいが濃厚だ。噛み心地がすごい。
てっちゃん。
この脂が素晴らしい。脂分をどこまで残して焼くのか。
そこはおさむちゃんにお任せだ。
適度に残った脂を噛み締めながら幸せを感じる。
締めはピリ辛クッパ。
スープの味わいが見事だ。
次回も楽しみである。
「おさむちゃん」
堺市西区鳳北町8-33-4
投稿者 geode : 10:54