2007年10月31日

「ジォカトーリ」 京都・間之町二条・イタリア料理

「ジォカトーリ」イタリア語で「おもちゃ」という意味です。「イタリアワインとお菓子 ちょこっと料理の店」というのが、ここのキャッチフレーズ。以前にパティシエ
と一緒の食べた際に「このデザートは、ちがいますよ。レベルがすごく高い」と驚いたことがあります。

まず野菜が。

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「ボリートのブイヨンで炊いた野菜のピクルス」という説明です。ボリートは、イタリアのおでんとも言われたりします。基本は肉を茹でる。その液体で野菜を煮るということになるのでしょう。その野菜をピクルスにするのですから味わいが少し濃厚です。酸味とかみ合っていい感じ。

それで仔牛舌のボリート

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舌も旨けりゃ、野菜も旨い。どちらの旨みもしっかり味わえる料理です。ホースラディシュ、粒マスタード、小松菜・ケッパー・パセリ・オリーブオイルを合わせたもの。それで味の変化を楽しむのです。

生ハムとパルミジャーノのパスタ。

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パスタでほっと一息入れたところ。シンプルですが安心の一皿です。

メインは

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白金豚のロースト。がっつり食べました。噛むことによって味わいが楽しめる。でも脂分の旨みも堪能です。

さあ、ここからデザート。

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赤いプリント黒コショウのソルベです。
そこに「シェフからの食後酒」と供されたのが味醂です。

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甘く見事な食後酒。ロックにして合わします。

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熟成味醂は、まさにデザートワインとかつて友人から教えてもらったことを、思い出したのであります。

赤いプリンは、唐辛子が入っており、ピリリという食べ味も素敵。

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シェフの面目躍如というデザートです。

シェフの桑原正宏さんは、ホントに遊び心豊かな人物。いつも笑顔を絶やさない。その空気感が狭い店内に活気を与えています。

ジォカトーリ
京都市中京区間之町通二条下ル西側
075-212-0611

※門上武司「食」研究所サイトにて、

 ☆「京都・名酒館 主人 瀧本洋一の『旨酒』」
  Vol.1「日本酒の今、これからに思うこと」

 ☆「名店の賄い」第一回 「祇園 さ々木」

 ☆今月の「学会」レポート
  2007年9月度「第57回 福臨門酒家 大阪店」

 ☆『海外通信』 Torino通信Vol.2「クリスマスが待ち遠しい!」

 ☆『マスターソムリエ岡昌治の「心に残る今月の一本」
  Vol.1「五月長根葡萄園2006 エーデルワイン」
 
も公開中。↓

 http://
www.kadokami.com/

投稿者 geode : 05:25

2007年10月30日

「Restaurant Maekawa」  京都・祇園  フランス料理

「高台寺 土井」でジャガールクルトの展示会がありました。
今回は京縫師・長丱敏明さんとのコラボレーション作品が数点、展示されていました。
会場にはエッセイスト・松山猛さんがおられました。じつは、『あまから手帖』の来年1月号に「ナポリタンと昭和」というエッセイを書いていただくので、その打合せもしました。

終了後、食事ということになり祇園の「Restaurant Maekawa」に向かいました。松山夫妻にジャガールクルトのブランドCEOフランシス・ブランさんや双方の友人を含め7名でした。ブランさんは、フランス料理にワイン好きであります。

まずは、アミューズです。
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ニンジンのムースにハリイカ。ニンジンの甘さにコンソメゼリーや野菜の種々の甘さが見事なハーモニーを生み出すのです。食欲が一気に開花・・。

つぎは前菜です。
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しめ鯖と上賀茂で獲れた野菜のサラダ。しめ鯖に乗っているのが生姜のコンフィチュール。鯖の脂分と酸味に生姜の持ち味、これはいい組み合わせです。

続いての前菜です。
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甘鯛にモンサンミッシェルのムール貝、カリフラワーのソース。
甘鯛が元気です。

スープは
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サツマイモです。甘すぎず、でもしっかりサツマイモの旨みを供出です。

メインは
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牛フィレ肉のソテーにインカの目覚めと無花果です。
インカの目覚めというジャガイモの甘さも利いています。

締めは
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牛刺しの炙りにウニをのせた一口のごはん。凝縮した旨みをちょっと。まさにこの店のスタイルですね。

デザートが
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黒胡麻のソルベに紫芋のケーキとリンゴとシナモンのケーキです。

「ミシュラン」ガイド東京版の出版や、東京のフレンチ事情など、話はやはり食べることがメインとなりました。このガイドが、いかなる影響を与えるのか、まだ見えてはいませんが、これまでのガイドとは異なった展開にはなるような気がします。

「Restaurant Maekawa」(レストラン マエカワ)
京都市東山区祇園縄手新橋西側SPACEしんばし1F
075-525-2217

投稿者 geode : 07:41

2007年10月29日

「創作中華 一之船入」   京都・河原町御池    中華料理

高校の同級生(公務員)、数寄者、アートディレクターに僕と、4名の男性が集まった。
奇妙な縁である。数寄者とアートディレクターは、随分と前に面識あり。同級生は、その二人とは初対面である。僕も、それぞれ久し振りの邂逅。夕刻、京都ホテルオークラのロビーに集合。近くの「創作中華 一之船入」の予約には一時間あり。寺町二条のバーに移動。約一時間、美術というか芸術・芸能の話がいきなりスパークする。のっけから濃密な時間が流れてゆく。

「一之船入」二階の座敷へ。
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料理はお任せにしました。
突き出しは定番のピーナッツとジャコ炒め。
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話はバーの続きで、日本美術史。岡倉天心やフェノロサなどが登場します。東京芸大より京都芸大のほうが10年歴史は古いなど、種々の話題が飛び交う。茶の湯について海外から多数の研究者が訪れ、そのなかに認知科学の見地から面白い分析がなされている、とか。

上海蟹の老酒漬けが届きました。
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旨い!と声があがり、しばし無言状態が続きます。味噌と老酒の絡み、旨みと酸味、まさにしゃぶりつくという表現がぴたり。
食い物を前に、話は中座。蟹の威力です。

日本画についての話で「骨書き」という言葉が飛び出す。書と絵画では意味合いが少し異なるようだが、絵画では細い筆で輪郭を描くこと。これを鉛筆で行うのとは、かなりの差が生まれると。筆の力は、時折筆を使っていると実感として分かります。

次に出たのが
衣笠茸とパスタを使った中華風サラダです。
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イタリア料理にヒントを得た料理長が生み出した料理。
これは食感が、中華料理にはないもので意外な印象を受けたが、サラダとして考えれば見事な一皿です。

東京芸大が岡倉天心なら、京都には浄土真宗本願寺派(西本願寺)の第22代門主・大谷光瑞がいると、数寄者。大谷探検隊や伊藤忠太という建築家など話題は広がるばかり。

そこにフカヒレが登場。
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一瞬視線が釘付け。
この大きさに繊維の太さ。料理長は「ラーメン替わりに食べてください」と笑みを浮かべながら・・。ソースにはウニと東頂烏龍茶、白菜、金針菜が入る。ここでまた無言の行です。驚きと感激の繰り返し。

日本人論に話が及ぶと、これはさまざまな角度からの考察。江戸時代から明治に差し掛かる時と第二次世界大戦という機会。日本が西洋から大きな影響を余儀なく受けるときである。そこで僕達の生活はもとより、相当の変化が起こったことを認識する必要あり、とこれには同意。

焼売です。
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ぷりぷりの焼売は、むっちり。
フカヒレの次にこの点心は料理人の技です。

数寄者は平家の落ち武者の地と柚子の関係について話す。これは焼き畑農業など、稲作文化とはちがった発展があり、そこには固有の文化が根付いてゆくという意見。興味深い意見です。

特大大正海老とポルチーニの上湯煮込み。
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ここで再び上湯の旨みを味わう。ホント料理長の押し引きの計算は素晴らしい展開です。

黒米のちまきです。
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中に豚肉が入るのですが、チーズが利いています。

乳化のスープ。
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これは白菜と豚肉。この旨さは格別です。まったくほとんど脂分を感じることなく、その技には脱帽です。

杏仁豆腐。
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これで締めですが、話は止まりません。
マルセル・デュシャンとセザンヌの関係。光悦や宗達など、話題は留まるところを知らずで同級生は「なんか高校生の時に戻ったような感じ」とこの熱気について話した。
しかし、これも料理の旨さがあってのことでしょう。この関係性も重要です。

創作中華 一之船入
京都市中京区河原町二条下ル一之船入町537-50
075-256-1271

投稿者 geode : 06:30

2007年10月29日

「創作中華 一之船入」   京都・河原町御池    中華料理

高校の同級生(公務員)、数寄者、アートディレクターに僕と、4名の男性が集まった。
奇妙な縁である。数寄者とアートディレクターは、随分と前に面識あり。同級生は、その二人とは初対面である。僕も、それぞれ久し振りの邂逅。夕刻、京都ホテルオークラのロビーに集合。近くの「創作中華 一之船入」の予約には一時間あり。寺町二条のバーに移動。約一時間、美術というか芸術・芸能の話がいきなりスパークする。のっけから濃密な時間が流れてゆく。

「一之船入」二階の座敷へ。
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料理はお任せにしました。
突き出しは定番のピーナッツとジャコ炒め。
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話はバーの続きで、日本美術史。岡倉天心やフェノロサなどが登場します。東京芸大より京都芸大のほうが10年歴史は古いなど、種々の話題が飛び交う。茶の湯について海外から多数の研究者が訪れ、そのなかに認知科学の見地から面白い分析がなされている、とか。

上海蟹の老酒漬けが届きました。
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旨い!と声があがり、しばし無言状態が続きます。味噌と老酒の絡み、旨みと酸味、まさにしゃぶりつくという表現がぴたり。
食い物を前に、話は中座。蟹の威力です。

日本画についての話で「骨書き」という言葉が飛び出す。書と絵画では意味合いが少し異なるようだが、絵画では細い筆で輪郭を描くこと。これを鉛筆で行うのとは、かなりの差が生まれると。筆の力は、時折筆を使っていると実感として分かります。

次に出たのが
衣笠茸とパスタを使った中華風サラダです。
1034740.jpg
イタリア料理にヒントを得た料理長が生み出した料理。
これは食感が、中華料理にはないもので意外な印象を受けたが、サラダとして考えれば見事な一皿です。

東京芸大が岡倉天心なら、京都には浄土真宗本願寺派(西本願寺)の第22代門主・大谷光瑞がいると、数寄者。大谷探検隊や伊藤忠太という建築家など話題は広がるばかり。

そこにフカヒレが登場。
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一瞬視線が釘付け。
この大きさに繊維の太さ。料理長は「ラーメン替わりに食べてください」と笑みを浮かべながら・・。ソースにはウニと東頂烏龍茶、白菜、金針菜が入る。ここでまた無言の行です。驚きと感激の繰り返し。

日本人論に話が及ぶと、これはさまざまな角度からの考察。江戸時代から明治に差し掛かる時と第二次世界大戦という機会。日本が西洋から大きな影響を余儀なく受けるときである。そこで僕達の生活はもとより、相当の変化が起こったことを認識する必要あり、とこれには同意。

焼売です。
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ぷりぷりの焼売は、むっちり。
フカヒレの次にこの点心は料理人の技です。

数寄者は平家の落ち武者の地と柚子の関係について話す。これは焼き畑農業など、稲作文化とはちがった発展があり、そこには固有の文化が根付いてゆくという意見。興味深い意見です。

特大大正海老とポルチーニの上湯煮込み。
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ここで再び上湯の旨みを味わう。ホント料理長の押し引きの計算は素晴らしい展開です。

黒米のちまきです。
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中に豚肉が入るのですが、チーズが利いています。

乳化のスープ。
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これは白菜と豚肉。この旨さは格別です。まったくほとんど脂分を感じることなく、その技には脱帽です。

杏仁豆腐。
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これで締めですが、話は止まりません。
マルセル・デュシャンとセザンヌの関係。光悦や宗達など、話題は留まるところを知らずで同級生は「なんか高校生の時に戻ったような感じ」とこの熱気について話した。
しかし、これも料理の旨さがあってのことでしょう。この関係性も重要です。

創作中華 一之船入
京都市中京区河原町二条下ル一之船入町537-50
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2007年10月26日

「志をじ」   長野県・上伊那郡飯島町   カツ丼

「ソトコト」という雑誌の取材で、黒姫の「ペンション竜の子」に出かけました。素晴らしい宿でした。料理のレベルもさることながら、オーナーがじつに気さくで、もてなしの天才のような人物です。その帰路にカメラマンのハリー中西さんと「カツ丼」を食しました。

新潟のソースカツ丼、駒ヶ根のソースカツ丼。駒ヶ根の隣町の「志をじ」のカツ丼です。この店のことは数年前に、文芸評論家の福田和也氏がトンカツを求めて食べ散らかしたエッセイを読んだときから気になったいたのです。

かつどん(中)
志をじ丼、を注文しました。

まずかつどんがテーブルに届いた瞬間、

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二人とも顔を見合わせ「これが中ですか」と声を上げたのでした。メニューにスクラップしてある雑誌の切り抜きを読むと、中のかつどんは500グラムあるという。500グラムですよ。

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「食べてもいっこうに減りません」とハリーさんはうなだれながらも「これは旨い」とかき込んでいます。

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このぶ厚さです。迫力があります。脂身とソースの絡み具合がたまらん、です。

というところで

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「志をじ丼」の登場です。

こちらは、とんかつに帆立のフライが2個、そこの海老フライが入ります。丼の直径は17.5センチ。これには、一枚お皿がついてくるのです。つまり、そこにフライをのせ、ご飯を食べるということなんです。

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とんかつは、かつどんよりサイズが大きい。帆立もしっかりジューシィ。海老もかなりのサイズです。それぞれの味わいがきちんと出ていて、食べ味が変わってゆく。しかし、これもボリュームたっぷり。闘いましたね。

ちなみにかつどん(中)が1000円。
志をじ丼が1200円でした。

僕達にとって、ご当地かつどんは、いまのところ重要なテーマで、旅先で出会ったかつどんは、可能なかぎり食べることにしているのです。

志をじ
長野県上伊那郡飯島町
千人塚高原3017-107
0265-86-2562

※門上武司「食」研究所サイトにて、

 ☆「名店の賄い」第一回 「祇園 さ々木」

 ☆今月の「学会」レポート
  2007年9月度「第57回 福臨門酒家 大阪店」

 ☆『海外通信』 Torino通信Vol.2「クリスマスが待ち遠しい!」

 ☆『マスターソムリエ岡昌治の「心に残る今月の一本」
  Vol.1「五月長根葡萄園2006 エーデルワイン」
 
も公開中。↓

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www.kadokami.com/

投稿者 geode : 01:43

2007年10月24日

「cafe du marche」   フランス・パリ   ビストロ

9日、帰国前日のランチです。
北マレ地区は、現代美術を扱うギャラリーなどがあり、いま注目のエリアです。
そこに、なにげないビストロ「cafe du marche」。

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ここでランチを取ることにしました。

テラス席には数人ランチをとっています。。
店内の席でランチです。
僕は、やはりステーキ&ポンフリという組み合わせ。

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写真通り、単純に牛肉を焼くだけ。ちょっとポンフリのボリュームが少ないのが気に入りません。でも、牛肉はそんなに上等ではないのですが、噛みしめると旨み、充分です。最終的には旨いなあと思ってしまうのです。

チキンの入ったクラブハウスサンドです。

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ボリュームはたっぷり。こっちのほうがポンフリ多いのですね。何故でしょう?

黒板にスパゲッティボロネーゼとありました。オーダーしたのですが、これは食べきれません。量だけの問題ではなく、あまりにも大味なんです。これは参りました。やはりパリのビストロでは、フランスの日常食なんですね。

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というわけで、ここでもステーキ&ポンフリの楽しみを再確認したわけです。今回の旅で、何食それを食べたことか。もちろん、店によって差異はありますが、だいたいどこで食べてもはずれはありません。国民食といってもいい、ステーキ&ポンフリ。この味は、「日本の牛肉では、なかなか味わえない」と、つい最近もフランス料理のシェフと話していたのであります。

これで、今回のフランス日記は最終回となります。

※本日10/24、門上武司「食」研究所サイト上に新コンテンツ
 ☆「名店の賄い」第一回 祇園 さ々木 アップしました。

 その他、
 ☆今月の「学会」レポート
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2007年10月23日

「初めての書評」

今日は、お知らせです。
現在発売中の「週刊現代」で書評を書きました。これは初めての経験です。

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オーダーをいただいたのは、なにわ料理の研究家にして、なにわ料理を推進されてきたかつて「喜川」や「天神坂上野」のご主人であった上野修三さんの「なにわ大阪 食べものがたり」です。

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大阪固有の食材を通して「大阪食の歳時記」というスタイル。全編、上野修三さんが喋るように大阪弁で書かれています。
しかし、単なる食の歳時記に終わることなく、食に対する真摯な姿勢が、じんわり伝わってくるのです。そして、食の未来にまでスポットを当てた記述は、見事なモノです。

さて、その著作をいかに評論するのか。
書評となれば、まず内容を簡潔の伝える必要があります。加えて読み処を紹介しなくてはなりません。しかしです。それで終わってしませば、単なる紹介文です。

そこに筆者の視点を、いかに盛り込むのか、これが問題です。誉め称えるのは、比較的容易いことなのです。それに加えて、筆者の思いが入り込みスパークしてこそ、読み物として成立するのです。

悩みましたね。ホント!こちらの技量を計られているようなものですから。

最終的には、大阪弁と言葉ということをポイントとして書き上げました。

是非とも「週刊現代」の書評のページを読んでください。よろしくお願いします。

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※本日10/23、門上武司「食」研究所サイト上に新コンテンツ
 ☆今月の「学会」レポート 2007年9月度
  2007年9月度「第57回 福臨門酒家 大阪店」アップしました。

 その他、
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  Vol.1「五月長根葡萄園2006 エーデルワイン」
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2007年10月22日

「Le Grand Vefour」   フランス・パリ   レストラン

8日の夜は、全員最後の夜です。三つ星レストラン「Le Grand Vefour」となりました。
シェフは、ギィ・マルタン。シェフは大阪の「ル・ポンドシェル」の料理顧問で、毎年2月には大阪でフェアが開催されます。毎年「いつ、Le Grand Vefourに来るのか」と言われ続け、ようやく叶いました。

10名ということで、二階のサロン。メニューもあらかじめお願いしておきました。
パレ・ロワイヤルの回廊の中にあり、いかにも歴史ある雰囲気を漂わせています。なんといっても1884年に「カフェ・ド・シャルトル」としてオープン。その後ジャン・ヴェフールが格式あるレストランとして地位を確立、ヴィクトル・ユーゴー、ラマルティーヌなど著名人が集まるレストランとなり、栄光の時期を迎えるが1900年前後から一時輝きを失う。だが、第二次世界大戦後レイモン・オリヴェエールが再びレストランとしての名声を取り戻す。ここでジャン・コクトー始めルイ・アラゴン、ジャン・ポール・サルトル、シモーヌ・ド・ボーヴォアールなどの文豪が常連客となり過去の栄光を取り戻す。そしてつい数年前にギィ・マルタンがシェフとして着任し、二つ星を再び三つ星としたのです。

歴史とエピソードには欠くことのないレストランですが、料理は極めて現代的です。

アミューズは大きなプレートに種々の料理が。それを自由に取るスタイルです。

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海老のフリットは、まるで海老フライです。春巻きらしきものありなど。

前菜は鴨のフォアグラ、火を通したアーティチョークとコリアンダー風味のサラダ。

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この細やかな盛り付け。「ランブロアジー」とは異なったアプローチです。フォアグラは流石に質の良さは申し分なし。

もう一皿の前菜は、オマールブルー、ピーナッツオイルのビネグレット、アボカドとハーブ。

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縦に敷かれた二色のソースはオマールのブイヨンと草と言われました。右のオマールはジャガイモが添えられています。トマトのマリネやムースなど複雑に組み合わせながら、まとまりは見事。

魚は鯛にオリーブとケッパー、野菜のサラダとタピオカです。

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鯛の下にはケッパーが敷かれ、鯛にはオリーブを塗りつける。この塩分が鯛の旨みをより印象的に。サラダに下にはタピオカが入っています。この食感も面白いですね。

メインの肉料理は仔羊フィレ肉、カリカリのしょうが、仔羊の胸腺肉の照焼風とグリーンピース。

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仔羊ににはしょうがはぴっしり張り付き、ホントかりかりです。これが仔羊と不思議なくらいに合います。胸腺肉はねっとりと旨みが乗っています。その奥はトマトのコンフィ。

別皿でグリーンピースのニョッキ。これも濃厚なのですがいい口直しです。

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デザートはにんじんのクラフィティ・金柑のコンフィ、カレームースにリンゴ、ヴィッキー飴のシャーベットです。

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なんとカレー風味のムースは、ホントにカレー風味です。しかしそれが僕にとっては違和感なく口の中で溶けてゆきます。

添えられたキュウリとミント、レモン。

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これもさっぱりといい感じです。

それで本番のデザートです。

ノワゼットとミルクチョコレートのケーキ、キャラメルのアイスクリーム、ゲランドの塩を添えてです。

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いやあ、ここまででかなり胃袋は膨張です。だが、濃い濃いチョコレートです。右にはキャラメルのアイスクリーム、左はノワゼットのダクワーズですね。やられましたね。

そして締めにはギィ・マルタン出身のサヴォア地方の伝統的な菓子がサーブされました。レモンの皮のコンフィ入りです。

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大きなプレートに入った小菓子はクローブとアボカドのアイスクリーム入りのシュークリーム、チョコレートのタルト、マカロン、イチゴとキイウイです。

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デザートで相当に参りました。
しかし、その満足度はやはり三つ星の実力です。常にスタッフが僕達のテーブルを見回し、サーブのタイミングを計っています。
1階のテーブル席には、日本人グループも。数日前に「ランブロアジー」で食事をしたので、その差異を見ることができ、有意義なディナーでした。

Le Grand Vefour
17, rue de beaujolais
+33 (0)1.42.96.56.27

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2007年10月19日

「魚津屋」     京都・御前高辻     日本料理

京都で季節毎に訪れたくなる料理店。その一軒に御前高辻の「魚津屋」があります。ホントに目立たない灯りがひとつポツンと点ります。

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その文字を見ると、この季節なら○○という気持ちが、こみ上げてくるのです。

秋の始まりというか・・・やはりここの鱧のしゃぶしゃぶが食べたくて予約をしました。

とにかくうまいモノがとんとんと出てきます。

てっぴとクレソン。

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この淡い感じがいいのです。

冷製トマトのスープにトマトです。

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同じ素材を種々の姿で供するのが、ご主人の得意技です。これも季節毎に登場です。

タコとしょうがです。

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このしょうがが利いています。

三度豆

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この潔い姿。さらりと粋です。

いわし、穴子、キス

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これも焼き物三種盛りですが、爽やかです。

にんじんとにんじん葉の和え物

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これも同種のバリエーション。白和えが見事です。

黄ニラと豆苗

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胡麻がぷちりといいアクセントです。

フグがでてきました。

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おくらと大根おろし

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箸休めです。

レンコンと赤こんにゃく

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ここですっとこのような料理を出すのが真骨頂ですね。

そしてウニとあわび、その肝。

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これはお酒を呼ぶ料理です。ガツンです。

鱧しゃぶのお出ましです。

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しゃぶしゃぶはご主人がタイミングを計って、僕達の器に入れてくださいます。この出汁の酸味がすばらしいのです。肝も入ります。

豆腐なんです。

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鱧のだしで、豆腐を食べます。
だしがたまらなくうまいのを実感ですね。

ごはんは

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イクラの醤油つけごはんです。これはプチプチではなくむしろしっとりとした歯応えが見事です。

香の物は

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茄子とキュウリです。

締めの果実は

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無花果。

冬はカニ、春の一瞬は花山椒の鍋、夏は鱧と。
器もごくごく当たり前のように使ってありますが、渋い作家ものが多いです。常連度は非常に高いです。でも、ご主人夫妻の話を聞いているだけでも楽しいです。

魚津屋
京都市中京区御前高辻
075-312-2538

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2007年10月17日

「Le Toustem」    フランス・パリ     ビストロ

そろそろ帰国の日が近づいてきました。
僕達は、現地10日出発でしたが、スタッフの一部は9日に帰国でした。

みんな揃って最後のディナーは三つ星の「grand vefour」でした。この料理については後日報告します。

9日のディナーは、フランス在住で今回大変お世話になったI夫妻も同席で、二つ星レストランHelen Darrozeのビストロ「Le Toustem」です。

最終日は夜から雨模様。今回の旅で初の雨です。本当に天候には恵まれました。

カジュアルなメニューにしようと思ったのですが、結果は豚肉の連続となってしまいました。

まずは、豚肉のリエット。

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脂分と肉の部分がうまく絡み合って、これをパンに塗るだけでも立派な一品です。

次は、テットドフロマージュです。

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豚の頭部(顔も含む)の肉のテリーヌ。ゼラチン質が多く、口の中に入れると体温で自然と溶け、旨みが残ってゆくというもの。一瞬豚の頭と思う人も多いのですが、なんとも上品な味わいです。

友人が取ったエスカルゴです。

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これは思った以上にスモールポーションでした。でも味わいはしっかり目です。

パルマンティエです。

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パルマンティエはフランスでジャガイモを広めた学者の名前です。そのジャガイモをマッシュしてグラタン仕立てにする料理です。今回はブーダンノワール、つまり豚の血入りソーセージを中に詰め込んだパルマンティエ。ブーダンノワール好きの僕としては、必須のメニューでした。これが大当たり。ボリュームはたっぷりでしたが、見事な味でした。

タラの煮込み。

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ウズラのポトフ。

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マカロニのフォアグラソース。

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仔羊のソテー。

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これにはニンジンとオレンジのピュレがついていました。

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鶏の煮込みです。

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デザートは

ミルフィーユ

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バシュランとイチゴ

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ハーブティーはこんなカップとポットで登場しました。

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カジュアルなレストランで、最後の夜を楽しく過ごすことができました。当然なのですが、今回はいままで以上にバリエーション豊かなフランス料理の世界に触れることとなりました。

「Le toustem」
12, rue de l’hotel colbert
+33 (0)1.40.51.99.87

※門上武司「食」研究所サイト上にて
 ☆『海外通信』 Torino通信Vol.2「クリスマスが待ち遠しい」
 ☆『マスターソムリエ岡昌治の「心に残る今月の一本」
  Vol.1「五月長根葡萄園2006 エーデルワイン」
 を公開中。↓
 http://
www.kadokami.com/

投稿者 geode : 02:04