2018年06月29日

「天ぷら元吉」 東京・南青山・天ぷら

蕎麦、天ぷら、トンカツは東京という印象が強い。
確かにそうなのだが、いささか事情も変わってきたように思う。

蕎麦は各地でツワモノが登場し、天ぷらは静岡の「成生」が独自の路線を歩む。
とんかつも銘柄豚続出で地方にも名店が増えた。
だが、数とレベルの高さではやはり東京であることは動かしがたい事実。

ひさしぶりに東京で天ぷらを食べた。
南青山の「天ぷら元吉」である。

素材の見せ方が美しく、そこから発する力が強い。

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2018年06月28日

「青空blue」 大阪・平野町・うどん

うどんは、小麦粉と塩と水の産物である。
「あまから手帖」では、いまの大阪のうどん考現学を編集した。
大阪讃岐うどんというジャンルを確立した木田武史さんが、太麺から細麺への変革など話題は事欠かない。

この大阪・平野町にある「青空」は、
そのような動向とはまた異なるベクトルでうどんを考えてきた一軒である。
出身が「土山人」という蕎麦屋だ。
そばを考えるプロセスでうどんを作ると、いかなるうどんができるかを追求したのである。
まず自家製粉石臼挽きという過程を取り込んだ。
これがなんとも興味ふかい。

この日はランチであった。
水ナスとサラダのぶっかけうどんにした。
うどんも自家製粉粗挽きうどんにした。
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このうどん、ある程度の太さがあり、かつ粉のプツプツ感も感じる。
なにより弾力があり、噛むことで粉の香りを楽しみ、水ナスの液体との出会いがさらにうまみを増してゆく。
まずは、他店では味わえない一品だ。

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2018年06月27日

「エルバ ダ ナカヒガシ/erba da nakahigashi」 東京・西麻布・イタリアン

ご自身のお子さん3人が全て料理人という「草喰なかひがし」さん。
次男の中東俊文さんは、東京で「エルバ ダ ナカヒガシ/erba da nakahigashi」
というイタリアンのシェフである。
西麻布の交差点から近い。

「イタリア料理のあり方、地産地消。それが東京の食材を使った料理を作ることができるようになりました」と。
カウンターと個室があり。
今回はカウンターで中東さんが調理される姿を眺めながらの食事であった。

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2018年06月26日

「Fujiya1935」 大阪・本町・スペイン料理

進化を続けるレストラン。
「Fujiya1935」の藤原哲也さんには、その言葉が似合う。
料理とは、それまで生きてきた人生の経験、知識などに発想と技術が巧みに絡み合うことで生まれる。
そこには必ず先人の知恵が生きる。
そして記憶が蘇る料理でもある。

一階にウェイティング。そこには水を使ったオブジェがある。
そこでしばし時を過ごし、二階のダイニングルームに進む。
明かりはやや薄暗いという感じだ。

じゅんさい(広島県産)トマト ミント
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季節感と清涼感を味わい、藤原さんの世界に入ってゆく。

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2018年06月25日

「cafe634」 東京・銀座・カフェ

最近、東京出張の時、銀座の「ソラリア西鉄ホテル銀座」に泊まることが多い。
近くに歌舞伎座やマガジンハウスなどがある。

部屋の中ではドリップパックを持ち込み、コーヒーを飲む。
それも時にはドリップパック二袋分を一袋に詰め、やや濃いめに淹れることもしばしばである。

常にコーヒーを飲むということが、頭のどこかで渦巻いている。

部屋ではドリップパックだが、ホテルの近く、銀座界隈でも何軒か気になるコーヒー店がある。
ホテルのすぐそばには「珈琲 蕃 銀座3丁目店」「珈琲専門店 三十間銀座本店」
後者は地下だが、一碗ずつに使用した珈琲豆がひと粒ずつ付いてくる。

少し東に向かうと「炭火焙煎珈琲 凛east+」がある。
ここは自家焙煎で炭火焼きの香ばしい匂いが道路まで流れ出ることがある。
この「凛」は銀座4丁目の交差点近くにもあり、そこは待ち合わせや打ち合わせで使うことも多い。

この日は朝食をとるために出かけた。
それは「cafe634」という店である。
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2018年06月15日

「COVOJEAN」 大阪・中津・手打ちそば

「あまから手帖」編集部は地下鉄中津駅近くにある。
編集会議は大体昼頃に終了し、そこからランチとなる。

編集部周辺の気になる店を探訪するのも編集者の仕事だ。
大阪駅に向かうには地下鉄という手もあるが、グランフロントなら歩いた方が近い。

その道すがらにあるのが手打ち蕎麦の「COVOJEAN」である。

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この日は店内ではなくテラス席でのランチとした。

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2018年06月14日

「田ごと」 京都・京都駅・お弁当

京都駅から東京に向かう。
ちょうど昼ごはん時だ。
京都駅でお弁当を入手。
これまでの経験から「田ごと」の「四條」にした。

これまでいくつかのお弁当を食べてきたが、最近はこの「四條」を選ぶことが多い。
全体のボリューム感、季節のあしらいなど、じつにバランスがいい。

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この日の内容は以下の通り。
鱧と胡瓜の酢の物
出し巻き玉子
かれい味噌漬
焼板蒲鉾
車海老煮
東寺ゆば
小芋煮
蛸唐揚げ
小茄子
枝豆
利久麩
蒟蒻煮
人参煮
酢茗荷
花麩

これらの味付けはやや濃いめだが、時間の経過をよく考えてある。
とはいえ、濃さは抑えめである。

小鯛寿司
海老寿司
かやくご飯

ご飯3種類は嬉しい配慮だ。

このお弁当で移動の食事が充実する。

「田ごと」
JR京都駅新幹線コンコース(駅構内)舞妓店

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2018年06月13日

「京、静華」 京都・岡崎・中国料理

ご主人・宮本さんの料理を食べるたびに、自らの仕事がなんであるかを考える。
透明感があり、清涼感も覚えるのであった。
古典をきちんと押さえながらも、時代の風を巧みに取り入れる。
それは日常の料理に対する姿勢に他ならない。

ウニ入り揚げ餃子。
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サクッとした食感から甘味に移る。

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2018年06月12日

「鳥匠 いし井」 大阪・福島・焼き鳥

魚に関するシンポジウムでコーディネーターとして参加。
その打ち上げが、この「鳥匠いし井」となった。

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カウンターをほぼ料理人が占領状態。

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2018年06月11日

「つづき」 京都・河原町荒神口・日本料理

日本料理を食べたいと思う。
コースではなく、単品で食べたい気分であった。
数年前の「あまから手帖」に掲載された京都・河原町荒神口の「つづき」に足を運んだ。

カウンターとテーブル席一つの小体な店である。
カウンターはL字型になっており、そのコーナーに座る。
まずは先付けが出る。
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青梅や鯛の子など、きちんとした仕事がしてある。

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2018年06月07日

「コホロエルマーズグリーンコーヒーカウンター」 大阪・淀屋橋・コーヒー&ギャラリー

淀屋橋駅近くの「コホロエルマーズグリーンコーヒーカウンター」。
ときおり訪ねるのだが、作品展を見たりコーヒーを飲んだりする落ち着いたスペースである。

この日は伊藤滿さんという作家の展示会が開催際れていた。
僕は、カウンターに座り何を飲むべきか考えているとスタッフの向手さんという女性が
「コロンビアが、いいと思います」と教えてくれたので、それをチョイスした。
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2018年06月06日

「コントワール フー」 大阪・北新地・創作料理

北新地のビルの三階。
わかりにくいロケーション。
カウンターで繰り広げられる世界は、佐藤歩さん独自のもの。
ほぼ一人でほとんどの仕事をこなす。

この日は午後8時半からの食事。
カウンターは8席。我々は3名。なんと僕以外は全て女性であった。
それも結構若い人たちというのが驚き。
ここの料理を創作料理と呼ぶのもどこか違和感は漂う。
イノベーティブと括ってしまうのも、どこか違う。
まさに佐藤歩さんしかなし得ない料理といことになる。

確かに豪華食材がふんだんに登場する。
そこには「遊びココロ」があるから楽しさが同居する。
それぞれの食材が光沢を放つように構成されているのが遊びと技術の賜物である。

最初はトリ貝とひのひかりという米の融合。
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酸味をうまくきかした味付けがトリ貝の甘味を引き出す。

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2018年06月05日

「ほうば」 大阪・北新地・韓国料理

唯一無二とはこのような存在のことを指すのだろう。
料理にカテゴリーはある。しかし、それを超えたところに新たな世界が広がりをみせる。
何度訪れても飽きることはない。
初めての人は驚愕を覚え、何度か目でも新たな発見がある。
そして確実に進歩する味わいを感じる。

最初のナムル15種。
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定番なのに心が動く
スナップエンドウ、黄ニラ、万願寺唐辛子、クレソン
人参、韓国カボチャ、ミョウガ、ナスビ、金針菜、マコモダケ、三つ葉、豆もやし
野菜の味わいをしっかり残しながらもナムルの伝統を生かし切る。

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2018年06月04日

「洋食おがた」 京都・柳馬場御池・洋食

週末の夜、ふらりと尋ねる。
一人の夕食は久しぶりである。
カウンター。シェフの前で言葉を交わしながら食事を進める。

じつは、この日は豚を食べたい気分であった。
ポークカツレツをオーダーする。
山形県米沢ポークの塊。
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グッと食欲が増す。

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2018年06月01日

「ペレグリーノ」 東京・恵比寿・イタリア料理

幸運にも恵比寿の「ペレグリーノ」に向かうことができた。
昨年初めて伺い、感動を覚えた一軒である。

小さな空間、わずか6席の世界。それも二人がけのシートというか席が3つ。
まさに厨房を眺めながらの食事である。

唯一無二という言葉が似合う飲食店である。
4月に伺った時のメニューである。

パルマ伝統料理
長野県伊那産ぎたろう軍鶏を身ごと丸ごと一羽煮出したブロード
パルマ伝統の小さなラヴィオリ カペレッティとともに
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投稿者 geode : 01:11