2016年10月31日

「モリ商店」 大阪・西天満・カレー

カレーは不思議である。
定期的に胃袋が欲する。
それがスパイスのきいたカレーであったり、洋食屋のカレー、ときにはカレーうどんのときもあれば、ついパン屋でもカレーパンを選んだりする。
そして、いったんカレー味になると後戻りはできない。
それも突然、カレーの声が聞こえてくるのだ。

大阪・西天満はカレーの激戦区である。
その中の一軒「モリ商店」。

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2016年10月28日

「草如庵」 長野・東御市・日本料理

鹿教湯温泉の宿「三水館」に泊まり、翌日の昼、玉村豊男さんが営むヴィラデスト経由で「草如庵」という日本料理店に昼食。

古民家をうまくリノベートした「草如庵」。
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入り口からして期待が高まる。
この季節は、やはりキノコ鍋である。

5種類以上のキノコに、鴨を加えた蓮根のつみれが入る。
味わいが濃密。地の恵みをたっぷり吸い込んでいるのが舌の上に乗っかった瞬間に分かるぐらいだ。
この季節、この場所でないと味わうことができない体験だ。
加えて蓮根のつみれが大きな感動を呼ぶ。
蓮根のねばりに鴨の力強さが食べ手の気分をくすぐる。
いやあ、大満足の鍋であった。

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2016年10月27日

「三水館」 長野・鹿教湯温泉・宿

今日は信州の宿である。
松本からクルマで約30分、鹿教湯温泉の宿「三水館」。
最初に訪れたのは10年以上前のこと。
以来数回訪問しているのだが、その都度新たな発見がある。

部屋に入ると自家製のお菓子がある。
土地の産物を使った小さなタルト。気分がほぐれる。
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2016年10月26日

「ガニュ・パン」 大阪・中津・パン

「あまから手帖」の編集部は大阪・中津にある。
その近くにフランス料理店がある。

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「ガニュ・パン」だ。オーナーシェフは難波さん。
かつてレストラン「シェ・ワダ」で働いていた料理人。
ときおりランチで訪れる。この日もランチであった。
シェフは職人という佇まいで、モクモクと料理を作る。
その姿勢というか空気感が、客席では美味に変わる。

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2016年10月25日

「京、静華」 京都・岡崎・中国料理

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「京、静華」宮本静夫さんの料理を食べると、気持ちが豊かになる。
御年65歳。常に深化と進化の痕跡を感じる。
いまも、縁のある料理人さんたちと勉強会を続ける。それもまずは中国語の理解から始まる。そして古典料理の再現と進化を学ぶ。数度、現場を垣間見たのだが、学ぶ姿勢というか、宮本さんの一言一句を聞き逃さないという雰囲気が伝わってきた。
中国料理の現在過去未来を鳥瞰するようなコースの組み立てに、豊かさを感じるのである。豊かさを提供するには知識と経験と智恵などが備わってこその世界観だとおもう。
宮本さんの料理は、優しい。しかし、記憶にずっととどまっている。
一緒に食べた仲間と語らいが生まれる。
数日はその余韻を楽しむことができるのだ。

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2016年10月24日

「The French Blue フレンチブルー」 大阪・天満橋・フランス料理

6名の会食。女性3名、男性3名である。
この食事の数日後、同席した元シェフから「フランス料理を食べる愉しみを味わった。だんだんフランス料理を楽しむ男性が少なくなってきた」という便りを受け取った。
確かに、僕の年齢になると和食へのリクエストが増えてくる。
またはイタリアンとなるのだ。

この日のメインは赤ワインソースである。
これをコースに組み込んで欲しいというのがリクエストであった。
そのための赤ワインを知人が持ち込んだ。
最近、しっかりしたソースの料理を味わう機会も減少した。
そのソースの料理を味わいたいとのこと。
この日を迎えるまでに知人と元シェフは数回、この店に足を運んだという。
それだけソースに対する思いが深いのだ。

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2016年10月21日

「黒杉」 大阪・北新地・寿司

「北海道のブリを10日間低温熟成させました」とご主人の黒杉章宏さんは特有の笑顔で話した。

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口に入れるとブリの身のほどけ方が明らかに違う。
弾力というより、最後の生きる喜びを謳歌するようなしなりを感じたのである。
黒杉さんは「ちょうど、いい頃だと思います」と。
これは魚の生態、状態をきちんと極めてこそ実行可能であり、経験と自信に裏打ちされたものでないと握れない一品だと思う。
この一品と出会ったことが、嬉しかったのだ。

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2016年10月20日

「The Chairman」 香港・中環・中国料理

中環と上環の間、やや奥まったところ、かつ地味な佇まいなので、少しわかりにくい感じはある。
店内は活気があり、満席であった。
少し日本語が話せるスタッフが、メニューを説明してくれた。
598ドルのコースにする。

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2016年10月19日

「イルチプレッソ」 京都・祇園・イタリア料理

大阪・南森町から祇園に移転し、一年が過ぎた。
すっかり祇園の地に馴染んだような感じを受ける。
高島朋樹シェフは「ここでしかできない料理を目指す」と話し、以前の料理とはコンセプトは同じだが、表現スタイルは祇園という地にふさわしい。

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2016年10月18日

「富小路やま岸」 京都・富小路六角・日本料理

いま、京都で話題を集める割烹の一軒。
「富小路やま岸」は、懐石の心を尊びながらも、新たな世界を生み出そうとする勢いを感じる。

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入り口からやや長いアプローチがあり、そこでも期待感が高まる。
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店内はカウンターのみ。

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2016年10月17日

「グリル フレンチ」 京都・御池小川通・洋食

店内に入る。1階が個室、2階がカウンターとテーブル席。
この日は、比較的ゆったりした感じであったが、いつもほぼ満席である。
年に何度か足を運ぶが、飲食店で着物姿の女性に合う確率は、一番高いかもしれない。つまり花街の女性を連れた男性が多いとうこと。

日本生まれの洋食というは、やはり安心感と郷愁があるのだろう。
この日のメニューは
スモークサーモン
カニクリームコロッケ
エビフライ
ハヤシライス
カスタードプリン

このラインナップは、まさに日本だ。

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2016年10月14日

「祇園大渡」 京都・祇園・日本料理

京都の地でのれんをかかげて6年の歳月がながれる「祇園大渡」。
すっかり京都で認知され、いまや予約の取れない割烹の一翼を担う存在となった。ご主人・大渡真人さんの明るいキャラクターも大きな魅力の一つ。

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そのキャラクターは、独立後大きく開花し、多くの食べ手を惹きつけることとなった。
割烹は、本来お互いの会話があって成立した形態である。
言葉のやりとりも食べる愉しみということにつながってゆく。

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2016年10月13日

「グリルグリーン」 京都・祇園・洋食

男4人でカウンターに座る。
オーナーシェフの足立浩行さんは「大和牛のエエのが入ったので、それを焼きますわ」と取り出した大和牛。
うちももだが、かなりの脂分だ。
「締めの卵サンドとカレーは用意していますから」とも。
これなくして「グリーン」を語れないメニューである。

スタートは
京都久美浜のフルーツトマトをマリネ。4日間かかったコンソメゼリー。
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このゼリーが予想以上の濃厚さがあった。

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2016年10月12日

「祇園楽味」 京都・祇園・日本料理

京都・祇園の「祇園楽味」は「祇園ささ木」の分店である。

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割烹のスタイル、つまり料理がチョイスできるようになっている。
料理長が、水野隆弘さんになった。
活気溢れる店内。午後9時頃に訪れた。

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2016年10月11日

「龍景軒」 香港・フォーシーズンズ・中国料理

香港の中国料理店。
ミシュランガイドで三ツ星に輝く「龍景軒・LUNG KING HEEN」。
広東料理である。
ハーバービューも素敵。平日の夜だが、満席状態。人気のほどが伺える。
それもカップルからファミリー、ビジネス仕様と、認知並びに評価の高さをしっかり感じた。
当然のことながらサービススタッフの説明も申し分ない。
メンバーが変われど、語ることの統一感がある。

コースメニューを選択した。

アミューズはスペッシャリテでもあり帆立と梨とハムがミルフォイユ状になっており、クリスピーな食感も含めスタートから軽やかな刺激を受ける。
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2016年10月05日

「ほのぼの」 滋賀・大津・串揚げ

JR大津駅ビルに新たな施設が登場。「THE CALENDAR」。
そのレセプションにでかけた。じつに多くの人たちが集まり、この施設に対する注目度の高さを実感した。
駅周辺が変わるという感じを受けた。
僕たちは5名のグループであった。

近くに「ほのぼの」という串揚げ屋がある。
僕はかなり前に行ったことがあり、仲間は滋賀県在住なので結構通われていたという。じつは、場所が移転しており、僕は移転後初の訪問。

アミューズは汲み上げ湯葉とビワマスの子。
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ビワマスのプチプチ感が印象的。

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2016年10月03日

「北山渋谷」 京都・北山・ステーキハウス

かつて「渋谷」というステーキハウスが「北山渋谷」という店名になり、新たなスタートを切った。

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新たなスタートというのは料理人、それの息子さんが帰ってきたからである。
店主の渋谷三郎さんは、この道50年を数えるベテラン。いまも、牛肉の見極めをし、鉄板の前でステーキを焼く。フランス料理を学んだ長男の昭典さんは、厨房で前菜から始まり、種々の料理を作る。
「早く引退させてくれと言っているんですが、なかなかそうさせてくれないのです」と父親が語れば「まだまだ元気で、僕の出番が少ないです」と息子さんが答えるのであった。このチームワーク良さも、「北山渋谷」の魅力のなっている。

牛肉は5軒の仕入先から購入する。仕入れた肉は下ごしらえをしているときに薄く切り『フライパンでさっと焼いて味を確かめます』と。
鉄板の前では味見をすることができない。
この下ごしらえの時点の味見が、その日の焼き加減を決める。

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