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2019年10月31日
「炭火割烹 いふき」 京都・祇園・日本料理
祇園で炭火割烹といえば「いふき」である。
祇園の前は先斗町で店を構えていた。
炭火の可能性をひたすら追求する料理人ご夫妻の姿がいつも麗しい。
最初は、5種の前菜が出る。
左上からうずらの山椒焼き
真ん中がカマスの炙り
右上がホッキ貝の炙り
右下がワタリガニのパートフィロ包み
左下がボタンエビにキャビア
酒飲みにはたまらない。器とのバランスもよし。
昆布締めしたクエを軽く炙り、ウニを添える。
味が濃いとはこのことだと感じる。
椀物は胡麻豆腐に鱧に焼松茸。
まさに季節の贈り物である。
だしが椀種と融合し、どんどんうまみを増してゆく。
焼きアワビには銀杏。
この合わせ技には驚いた。
香茸には伊勢海老とトリュフ。
モダンな組み合わせが功を奏した献立。
香茸の香りとトリュフの香りが交わり、第三の香りを生み出す。
焼き物はチョイスで
うなぎの源平焼。
木曽川の鰻。
白焼きにはゴボウのピュレ。ゴボウの威力発揮だ。
たれ焼きのコクは嬉しい。
牛肉はロース。
にんにくバター。
ゴボウの素揚げもいい感じだ。
締めの手前に冷やしトロロ麺。
大将の手打ちだ。これでスッキリ。
ご飯は松茸ご飯にタンが乗り、筋子がかぶさる。
贅沢感溢れる締めとなった。
きのこ入りの味噌汁。
爽やかにシャインマスカット、なしなど。
この後に季節の栗絞り(画像なし)。
素材の合わせ方が独自の道を歩む。
楽しい食事の時間であった。
「炭火割烹 いふき」
京都市東山区祇園町南側570-8
075-525-6665
投稿者 geode : 10:24
2019年10月29日
「けやき」 札幌・すすきの・ラーメン
札幌は味噌ラーメンの街である。
といいながら、ここ数年は札幌にやってきてもラーメン店の暖簾をくぐることはなかった。
今回は和食の料理人、寿司職人など大食漢と一緒であったので、
夕食後、すすきのに向かった。目指すは「けやき」だ。
日曜日の午後9時半を過ぎているというのに、行列である。
並ぶこと約20分強。
味噌ラーメンかコーンバターラーメンか悩むが初志貫徹。
味噌ラーメンを注文した。
カウンターに座り出来上がりを待つ。
カウンター内の動きが素晴らしい。
二人の男性が、まるで二人三脚のような連携プレイを見せてくれる。
この動きを見るだけでも値打ちがあるなと思った。
そしてでてきた味噌ラーメン。
麺は中太縮れめん。一週間ほど熟成をしているとか。
スープと見事な絡みようだ。
スープは豚やその背骨、鶏、数種類の野菜にシイタケなどがふんだんに入る。
豚骨の旨みを引き出すために約10時間は煮込む。
そして味噌ダレである。
大豆味噌、麦味噌などを3種ブレンドする。
野菜の甘味もプラスされコクを呼び起こす。
脂分のおかげかスープが冷めにくい。
麺を手繰り、スープをすする。
野菜の甘味も感じる。
これはクセになると感じる一杯である。
行列が、この店の味わいを物語っている。
「けやき」
札幌市中央区南6条西3丁目睦ビル1F
011-552-4601
投稿者 geode : 10:14
2019年10月28日
「唐渡」 大阪・東心斎橋・フランス料理
「リュミエール」など野菜をテーマにフランス料理を作る唐渡泰シェフが、
今年の夏、完全予約のプライベートレストランのような「唐渡」というレストランを始めた。
「リュミエール」と同じビルにありながら入り口は別で、通りから二階に上がる。
そして靴を脱いで入るスタイルとなっている。
8席のカウンター。まるで割烹のような雰囲気である。
カウンターにその日使われる食材が並ぶ。
野菜、魚介、牛肉など。迫力満点だ。
ガス入りの水もニュージランド製。
スタートはダダチャ豆を使ったリゾットにうに。
豆の香りとうにのコク。
マナガツオとケンサキイカ。
生姜の香りにカブラとナシ。
なんとも刺激的な組み合わせ。
30種類の野菜にシャルドネビネガー。
グラスの中でそれぞれが反応し、いろいろな味わいを楽しむ。
レンコン、ほうれん草、菊芋などにゴボウの香りが鮮烈。
牛肉のコンソメの素敵なインパクトを与える。
貝類の饗宴。
つぶ貝、ほっき貝などにトマトなどの野菜がからむ。
濃厚な貝類に野菜が優しく寄り添う。
アワビである。
53度のスチコンで3時間ボイルという。
ポワレのピュレをしき、ボイルされたアワビ。
キモはバルサミコで味付け。酸味とコクがアワビを支える。
野菜の庭園。
数種の野菜をそれぞれに応じた火入れ。
ソースも野菜を使う。野菜をいかに食べさせるかを熟考した一皿。
天草の梅肉ポーク。
梅肉を一年発酵させた梅肉エキスを与えた豚。
キノコのロワイヤルに梅肉ポークと水菜、銀杏にすっぽんのスープが加わる。
贅沢な一品となり、舌に記憶される。
海老芋のロースト。
レンコン、落花生のピュレがいい仕事。
魚はハタ。
ソースはパプリカにベーコンで味付け。
カニのエッセンス。
牛肉にはインカのめざめ、玉ねぎなど。
玉ねぎはピリ辛の香り。
ご飯は松茸、ツルムラサキなどに山椒の香りを纏わせる。
コメを野菜の一種として考えられたメニュー。
興味ふかいアプローチである。
キノコとトリュフのスープ。
これは印象深い。
デザートも野菜がメイン。
セロリのアイスクリーム。
シャインマスカット。
ライムゼリーやレモングラスなどを巧みに使うデザート。
小菓子も徹底。
石の上は小倉トーストの味わい。
紫芋のサブレ、カボチャのシュークリームなど。
シェフのこれまでの経験と知識と感性が像を結んだ結果である。
「唐渡」
大阪市中央区東心斎橋1-19-15
UNAGIDANI BLOCK 1.2F
06-4300-4259
投稿者 geode : 10:52
2019年10月25日
「祇園 末友」 京都・祇園・日本料理
この日は二階の座敷であった。
ミルクあめという説明。
ほのかに甘いアプローチ。気持ちが和らぐ。
ベニズワイガニの飯蒸し。
葉っぱが季節を告げる。
カニのうまみとご飯の融合は嬉しい。
身体が温まる。
座敷の雪見障子の向こうに炭床が見える。
この演出は見事である。
八寸が届く。
仕事ぶりに同行の食いしん坊も驚く。
ナメタケ、金時草、カマスのちり酢・ネギ、イカの塩辛、いくら、栗の素揚げあなどが入る。
日本料理の本領とも言える季節感の表現。
これは八寸の役割。カウンターが主流になると、こうした仕事は少なくなってゆく。
椀はホタテのしんじょ、に平茸、柚子。
椀のゆるやかな味わいの変化。
椀種との一体感が深まってゆく。
造りは甘鯛。
甘鯛に甘鯛の子をまぶす。
これに湿りのりやワサビを巻く。
うまみの連鎖反応には舌を巻く。
鯖のきずし、ナシとカラシ。
なんだか韻を踏んでいるような献立。
ナシの仕事ぶりが麗しい。
子持ち鮎の塩焼き。
ふっくら焼けた鮎の味わいは貴重である。
のどぐろの塩焼きには蓼酢。これがじつによく会う。
松茸には炭塩とすだち。鉄板の組み合わせだ。
秋を感じる料理である。
丹波のカブラに柚子、菊の葉、菊花。
なんとも季節の賜物らしい。
最後はムカゴご飯。
さつまいもの味噌汁。
城陽のいちじくには蜂蜜のゼリーがかかる。
やはり安心感に満ち溢れた献立である。
しっかりした仕事を感じる。
「祇園 末友」
京都市東山区大和大路四条下ル小松町151-73
075-496-8799
投稿者 geode : 10:53
2019年10月24日
「Droit ドロワ」 京都・寺町荒神口・フランス料理
オーナーシェフ・森永宣行さんは一途な料理人である。
常にテーマを定め、それに向かって種々の思いを巡らす。
訪れるたびに楽しみが増える。
店の造りが実に心地が良い。
森永さんの世界観が如実に現れる。
スタートはフランスの典型的なアミューズ グジェール。
この日は吉田牧場のマジアグリが入っていた。
胃袋に快適な刺激を感じる。
いつものパンが登場。
大原野で採れたナスのスープだ。
直火で火入れしたナスをスープにする。
鶏のブイヨンを使う。香りはまさに焼きナス。
やや酸味のあるクリームを溶かしてゆくとどんどん味わいが変化する。
これは傑作だと思った。
仔牛のロニョンのグリエ。
「久々にいいロニョンが入ったのでお出しします」
シェフの思いの深さが詰まった一皿だ。
セップのソテー、シャントレル・トランペットなども加わる。
マデラと粒マスタードのソース。バランスが見事である。
村公一さんのスズキ。
身のふんわり具合が素晴らしい。
シェリーを使った酸味のあるソースがスズキにぴったり寄り添う。
シンプルにしてインパクトがある。
やられたという感動を覚える。
完全放牧のジビーフ。草津のサカエヤで手当てされた牛肉。
盛り付けも余分なものを排し、視覚に訴える力も強い。
部位はフィレ。さっくりした歯ごたえに続く旨味のある液体がすごい。
吉田牧場のカマンベールとマジアグリ。
定番で安心感を与える。
森永プリン。
エキサイティングな時間が流れていった。
「Droit ドロワ」
京都市上京区東桜町49-1
075-256-0177
投稿者 geode : 10:07
2019年10月23日
「寺町コロンボ」 京都・寺町・イタリア料理
移転した「コロンボ」。
夜の営業は予約のみ。
そこにはオーナーシェフの吉村雅博さんの働き方改革に対する思いが込められている。
「スタッフが19時半には帰ることができる店を目指しています」
予約が入れば、基本夜の料理は吉村さんが一人で作る。
通常営業は11時から18時半(ラストオーダー)の通し営業。
だからスタッフは19時半には帰ることができるというわけである。
これまで河原町丸太町で10年間人気のイタリアンを営んでいた吉村さんの新たなスタイルが楽しみだ。
この日は5名で18時半過ぎから食事となった。
僕以外は皆さん「コロンボ」は初である。
始まりはトスカーナの伝統的な前菜 クロスティーニ。
こんがり焼けたパンに鶏のレバーペーストを塗ったもの。
やや粗めのペーストにオリーブオイル。
内臓の苦味や風味がインパクトを与える。
次はブッラータ。
フレッシュなモッツァレラチーズの中にクリームが忍んでいる。
ナイフを入れるとクリームが流れ出てくる。
トマト、アンチョビ、生ハム、ドライトマト、バジリコ、ローストしたパプリカが入る。
混ぜ合わせて食べる。
ブッラータのクリームが素敵なつなぎとなる。
パンは全粒粉にジャガイモを練りこんだもの。
ほのかな甘味がいい。
続いてシマアジのサラダ。
シマアジ、トレビス、小桃のピクルス、大葉のスプラウト(新芽)などが入る。
舌を包み込むような味わいが生きる。
フリットはスコットランドのニシンとナス。
ニシンは思ったより優しい風味であった。
わずかなほろ苦さがいい刺激だ。
北海道のファットリア ビオのカチョカバロ。
これを焼き、フォカッチャと一緒に食べる。
カチョカバロのコクがぐっと増す。
スペシャリテのタラコのスパゲッティ。
タラコとバターの風味がスパゲッティに優しく絡む。
タラコの質、バターのボリュームなど吉村さんが磨き抜いたメニューである。
日本生まれのメニューだが、着地はきちんとイタリアンという傑作である。
ラザニアが出た。
長らくラザニアには出会ったいなかったのでなんだか嬉しい気分となる。
メインはスペインの子豚のロースト。
皮付きの豚は相当にジューシィで皮のカリッとした感じといいバランス。
添えられた塩で旨味が出てくる。
小布施の栗も上品な甘味。
名物のティラミスで締める。
エスプレッソに伝統的な小菓子。
カジュアルでリラックスした雰囲気で素敵な時間を過ごすことができた。
「寺町コロンボ」
京都市中京区寺町通二条上ル西側要法寺前町709-2
075-241-0032
投稿者 geode : 10:21
2019年10月21日
「十六」 大阪・西天満・日本料理
「老松 喜多川」の二号店。
8席のカウンターに腰を落ち着け、献立を見る。
まず品数の多さに驚く。
コースではなく、単品であれこれ食べられるスタイル。
料理人は二人。見ていると動きがスムーズである。
蒸し鶏のグリーンサラダ。
味わいが優しい。中華料理の蒸し鶏とはニュアンスが異なる。
ポテトサラダには半熟卵。
半熟の黄身がソースのような存在となる。
手羽先昆布締め唐揚げ。
昆布締めがきいている。旨味の重なりが半端ではない。
ガツガツと食べてしまった。
牛すじとかぶら。
牛すじのエキスを吸い込んだカブラが主役かと思うぐらいだ。
牛すじもゼラチン質と出汁の融合が食べるスピードを早めてくれる。
自家製厚揚げ。
香ばしさが調整できる。その塩梅が麗しい。
カリッとした食感がなんとも嬉しい。
アジフライ。
鮮度が勝負。中を半生であげるのが仕事である。
一般的なアジフライとは印象が大きく変わる。
タルタルソースとの相性も抜群。
鱧とトウモロコシのフライ。
この時期ならではのスペシャリテ。
トウモロコシの甘味、鱧の香りを楽しむ。
出汁巻き。
やや硬めの巻具合。
栗ごはん。
適度な甘さにうっとり。
便利で使い勝手のいい店だ。
「十六」
大阪市北区西天満2-10-9
080-3862-0106
投稿者 geode : 10:42
2019年10月16日
「焔 HOMURA」 大阪・西天満・中国料理
西天満に「大元」という中国料理店があった。
場所を少し西に移転、店名も「焔 HOMURA」と変え開店した。
夜は会員制らしいが、昼は一般営業である。
13時過ぎに飛び込んだ。
以前から人気メニューの海南チキンライスは売り切れであった。
汁なし担々麺を注文した。
海老蒸し餃子、焼売、潮州風蒸し餃子という点心セットをつけた。
この汁なし担々麺が大正解であった。
まず平打ち麺が素晴らしい。
ソースとの相性が見事なのだ。
「国安シェフが以前の店から、担々麺に合う麺を作ってもらったいるのです」
と昼間を預かる若き料理人が話してくれた。
全体をよくかき混ぜて食べる。四川料理特有の2種の辛味を程よく感じる。
辛さと痺れのバランスがいいのだ。そこにうまみがきちんと乗っかってくる。
平打ち麺は、ソースの味わいを尊重しながら、食感と麺の存在感を表現してくれるのである。
平打ち麺のあり方に感動を覚えるのであった。
点心セットは安定感あり。
餃子2種、焼売という取り合わせもいいのだ。
お腹の具合もいい感じとなる。
ランチは海南チキンライスや担々麺、鴨葱塩そば、叉焼葱そばなどがある。
次回は異なるメニューにトライしよう。
「焔 HOMURA」
大阪市北区西天満4-10-5 HCS西天満ビル1F
06-6940-0676
投稿者 geode : 10:52
2019年10月15日
「Lotus Pot(ロータス・ポット)」 大阪・西天満・薬膳鍋
初めて薬膳鍋の店に訪れた。
大阪・西天満にある「Lotus Pot(ロータス・ポット)」である。
以前からずっと気になっていた。
カウンターと奥の個室。
この日はカウンターで4席。
カウンターの上には薬味がずらりと並ぶ。
秋のテーマは「潤い」である。
まずは左から レンコンのナムル、柿の酢の物、イチジクの胡麻和え。
それぞれ喉などに潤いを与えるもの。
鍋の具材はキノコが多い。
数種類のキノコが用意される。
基本の出汁は鶏ガラと生姜
クコの実、菊の花、ナツメなどが加わる。
最初は出汁だけをいただく。
キノコ類からエキスが出る。
味わい濃厚。少しずつ薬味を加え味を調整する。
鶏肉のつみれを入れる。
一気に味が濃密になる。コクが生まれる。
そしてすっぽんの煮こごりをプラスすると、あっという間に味わいに深みが出てくる。
この出汁のすごさに驚きを覚える。
締めは雑炊である。
玄米を精米手前で止めるため、食感が面白い。
デザートは白キクラゲ、梨などの蜂蜜のコンポート。
ルイボスティーとの相性も素敵である。
女主人と食べ物について語る。
語るというより学ぶことが多い。
貴重な体験であった。
「Lotus Pot(ロータス・ポット)」
大阪市北区西天満4-10-24 不動ビル1F
06-6364-5516
投稿者 geode : 10:51
2019年10月11日
「チェンチ」 京都・岡崎・イタリア料理
「チェンチ」というイタリア料理店がある。
オーナーシェフの坂本健さんは、料理を作るだけでなく、
食に関するさまざまな世界に関することを常に考え、挑戦を続ける料理人だ。
この日は、現在牛肉業界で話題の「サカエヤ?チェンチ with うえと」という試みであった。
メニューは全て「サカエヤ」の牛肉・豚肉を使う。
愛農ポーク 腕ミンチ 腿ミンチ 肩ロース
手前から 肩ロースを65度で10時間火入れしたハムにチーズ。
次がミンチカツ、マヨネーズがいい仕事。
イカスミを加えたソーセージ。イカの食感が生きる。
近江牛赤身モモ
モモ肉はたたきで仕上げる。
下には焼きなすのピュレとミョウガ、上には吉田牧場のホダカというチーズ。
カルパッチョのような感覚で楽しめる。
ジビーフ 赤牛
全粒粉のタヤリン ボタンエビとキャビア
ジビーフから取ったスープがかかる。
秀逸な一品であった。
愛農ポークバラ
塩漬けにした豚バラ肉を蒸し豚にする。
ソースは黒ニンニクなどで中華風の香りを演出。
中華饅頭のような感じでまた食べたい一品。
秋田の10歳になる経産牛。
以前もここで経産牛を食べたのだが、その仕上がりが素晴らしく素敵であった。
今回も的確な火入れで見事な味わい。
付け合わせのカブラの凝縮感も含め味わい深い一皿となった。
ブラウンスイス ジビーフ
ミンチにしてボロネーゼに仕立てた料理。
キノコの味わいもきいている。
ミンチも通常は3.2ミリだが6.4ミリで。
なんとも記憶に残る逸品である。
豆乳ヨーグルト 和ナシ ライムに生姜のソルベ
安納芋のスイートポテト
柿のデザートなど
小菓子
全ての料理にティーペアリングもありで、新たな発見もあった。
コラボレーションの楽しみを満喫した。
「チェンチ」
京都市左京区聖護院円頓美町44-7
075-708-5307
投稿者 geode : 10:11
2019年10月10日
「Sentido センティード」 京都・東洞院御池・コーヒー
モーニングが充実しているコーヒー店である。
スペシャルティコーヒーがかなり揃い、コーヒーファンも相当訪れている。
モーニングのメニューはありがたいラインナップであった。
人気のおかげか、そのモーニングメニューが開店中ずっと食べられるようになった。
ラインナップは
トースト、全粒粉マフィン、バナナブレッド、米粉のキャロットケーキ
ホットサンドイッチ、グリーンカレーのホットサンドイッチ、自家製グラノーラ
それぞれサラダなどがつき、好きな飲み物を選ぶ。
この日はホットサンドイッチを選択した。
コーヒーも数種類テイスティングができるシステムになっており、それもうれしい限りだ。
2018年のカップオブエクセレンスに選ばれたブルンジである。
ブルンジは何度か別の店で飲んだのだが、ここのブルンジは柔らかで
どこか果実の風味を感じさせる味わいであった。
壁にはコーヒー豆の種類と味の分布が書かれている。
このマトリックスはわかりやすい。
ホットサンドは「ワルダー」というパン屋の16穀ブレッドを使う。
焼くことで穀物の香りが際立ち、具材のチーズやナッツ、レーズン、トマトなどの味を引き立てる、
というか合わさることで次なる味わいが生まれるように感じた。
朝から優雅な気分になることができたと同時に
このメニューがずっと食べられるのは、じつにうれしいことだ。
「Sentido センティード」
京都市中京区笹屋町445 日宝烏丸ビル1F
075-741-7439
投稿者 geode : 10:45
2019年10月 9日
「MOTOI」 京都・富小路二条・フランス料理
京都市中京区にあって大きな敷地と建物。
レストラン「MOTOI」は貴重な存在である。
シェフの前田元(マエダモトイ)さんは中華料理を10年間学び、
そこからフランス料理の世界に転じ、フランス料理の方が長くなった料理人である。
古い町家を改造し、見事なレストラン仕様となった。
この日は蔵での食事となった。
ヘーゼルナッツ。インドのスパイスを効かせている。
これは中華の風合いを感じる。
小さなアミューズ。
右から胡麻団子、クラゲ・セロリ・カボチャ、白玉団子の生ハム、モッツアレラチーズ。
楽しいラインナップだ。
鱧の落とし、ミルクの泡に柚子の香り、中には松茸も同居する。
季節の賜物である。
ヤイトカツオは軽くスモークをかける。
ゴーヤにマッシュルーム、春巻の皮を崩して一緒に食べる。
この季節ならではのカツオの味の深みに喜ぶ。
鳥取の海藻バター。
豆乳クリームを使う。
鴨のフォアグラ。塩麹を使う。
洋梨のコンポート、ヨーグルトに黒蜜のソース。
フォアグラは柔らかさを感じる。塩麹の力強し。
ホタテにはパン粉、エスカルゴバター。
なめこのソース、イカ墨のリゾットが付け合わせ。
この取り合わせは重層的な味わいを作り上げる。
メダイのポワレ、大原の野菜をふんだんに(40種以上)使う。
京都で料理を作ることの意味合いを考える。
ソースは魚の出汁に白ワインとトマト。
うまみはどんどん増してゆく。
仔牛はフランス産。
周りを炭火で仕上げる。
ナスのキャビアを添える。
プラムのアイスにバジルのゼリー。
梨のコンポート、クレープ、バニラアイス、梨のソース。
まとまりのある一皿。
小菓子。
キャラメル。
前田さんの世界観を楽しんだ。
京都ならではの世界が生まれている。
「MOTOI」
京都市中京区富小路通二条下ル俵屋町186
075-231-0709
投稿者 geode : 10:18
2019年10月 7日
「秋華」 京都・北白川・中華
「秋華」と書いて「あきはな」と読む。
「京、静華」で長年宮本さんの二番手として働いていた鈴木智秋さんが独立を果たした中華料理店。
楽しみにして出かけた。
昼はセットメニュー。
夜は単品だが、お任せコースは3日前の予約と書いてある。
コースを予約していた。
ピータン豆腐から始まる。
香りが食欲を呼び起こす。
秋刀魚の燻製 ジャスミン茶の香り。
ジャスミンお茶葉で燻した秋刀魚は歯を入れるとその香りがたつ。
梨もいいアクセント。
五香粉の塩もきいている。
青菜のXO醤炒め。
爽やかさと旨味の融合が楽しい。
中華風お刺身。
この日はヒラメ。イチジク、クラゲなどが入り全体を混ぜ合わせて食べる。
「京、静華」のDNAを引き継いだ献立である。
澄んだ料理だ。
松茸の上湯スープ。
品があり、松茸の香りが際立ち、かつ胃袋と心にしみる。
海老のステーキ 銀杏ソース。
海老はすり身をボディにしてもう1尾乗せる。
海老の食感が2種、そして味わいは倍加以上である。
銀杏のソースが素敵なマッチング。
鶏の唐揚げ唐辛子ソース。
唐辛子を外して食べる。
適度な辛味と香り、そしてやや甘めの味付けの鶏が際立つ。
栗のおこわ。
季節感満載である。
ここから二品追加。
黒酢の酢豚。
サクッとした食感に酸味。
ぺろりである。
麻婆豆腐。
辛味と旨味のバランス良し。
ご飯とともに食べる。
杏仁豆腐。
「麻婆豆腐の後の杏仁豆腐はいいでしょ!」とマダム。
まさにその通り。これも「京、静華」を想起させる食感と味わい。
塩玉子入りの月餅とプーアール茶。
大満足である。
次はランチも食べてみたい。
リピート必至だ。
「秋華」
京都市左京区一乗寺樋ノ口町27 コーポラス禅1F東
075-285-1140
投稿者 geode : 10:59
2019年10月 4日
「鯛寿司 」 京都・四条河原町・寿司
この「鯛寿司」を知って何年になるだろう。
おそらく20年は軽く超えると思う。
四条河原町から河原町通りを一本北へ、木屋町側に向かう南側。
気軽に寿司を食べたいと思ったとき 重宝させてもらっている。
じつは数本北の通りに「すみれ寿司」という店があり、
この2軒は一人でふらりと入る寿司屋であった。
惜しくも「すみれ寿司」は暖簾を下ろしてしまったが「鯛寿司」は元気である。
この日も急に寿司が食べたくなり、午後6時頃連絡し、そのまま店に直行した。
カウンターのみだが、僕が入り満席となった。
この店は勢いがある。
カウンターの中には大将と息子さん夫妻の3人体制。
大将は息子さんに任せる感じだ。
3人が流れるような動きで寿司を握り、サーブをする。
この流れと姿がじつに心地が良いのだ。
タコとイカがでる。
江戸前でもなく関西風とも少し違う。
新鮮なネタをさっと握る。米がうまいのだ。
一体感がどうこういう寿司ではない。
ネタのプリッと感がいい。
海老のサイズもしっかりある。
鯛がでる。
中とろがくる。
ホタテもがっつりだが 甘味が強い。
穴子である。
イクラとウニの軍艦巻き。
うまいのなんの・・。
鯖も生姜がきいている。
そして玉子で締める。
滞在時間30分ほど。勝負は早い。
価格もリーズナブル。
ありがたい一軒である。
「鯛寿司 」
京都市中京区河原町通四条上ル米屋町388
075-221-6598
投稿者 geode : 10:49
2019年10月 3日
「コリス」 京都・東山・洋食
ここへやってくるとメニュー選びに一苦労だ。
何しろ食いしん坊の興味をひく料理がずらりと並ぶ。
黒板を読むのが楽しみであり、困難でもある。
これ以外にも紙のメニューがあるのだが、これもまた魅力的である。
この日は黒板からとした。
スモークサーモンとマンゴー
ポテトサラダが入るサラダ
マグロのカツレツ アンチョビソース
滋賀県木下牧場の 牛ブリスケのタリアターラ
後ろ髪を引かれること多いにあり。
アミューズがやってきた。
チーズはブリアサバラン、ピーマン、マッシュポテトにはニンニク、シラス、生ハムとじゃがいも。
それぞれインパクトがある。
パンがまた美味。食べ過ぎ注意だ。
バターもたっぷり。
スモークサーモンにマンゴー。
自家製スモークサーモンの柔らかな塩分と香り。
マンゴーは素敵な相性である。
ポテトサラダが入ったサラダ。
結構ボリュームあり。シェフの勢いを感じる。
マグロのカツレツの迫力には圧倒された。
バターの上澄みの上品な香りが良きプレゼント。トマトも生きる。
カツレツが舌を覆いつくすのだ。
牛ブリスケ。
品があるのに パンチがある。
滴り落ちる牛肉のエキスがいい感じだ。
締めのたまごサンドがまた強烈である。
たまごはもちろんのことバターが仕事をする。
最後はパインミントのシャーベット。
満足と満腹の饗宴である。
こんな店が近くにあれば週に何回通うことだろう。
「コリス」
京都市東山区松原通大和大路東入2丁目轆轤町101
075-561-9281
投稿者 geode : 10:51
2019年10月 2日
「室町 和久傳」 京都・堺町三条・日本料理
9月に出かけた時の記録である。
季節を感じる献立が多数並んだ。
9月は重陽の節句があり、菊を愛でる。
小豆茶で口を潤す。
次に清酒に菊花を浮かべる。
そこからが始まりだ。
先附は
ぐじと松茸。
身体が温まり気持ちが緩やかになってゆく。
中皿に鯖寿司が出る。
ご飯にも味わいがあり、鯖が持つ脂分との相性がより強調される。
向附の第一弾に鰹のフライである。木の実と奈良漬けの味を添える。
インパクトがあり、ぐっと身を乗り出すように食べる。
第二弾はうにと鯛と岩茸。順番を含め、料理長の気合を感じる。
ワクワクするのである。
椀物は銀杏豆腐 きのこ汁。
なんと贅沢にきのこが入る。秋の賜物をたっぷりいただく。
焼物はいちじくと牛味噌漬け、銀杏クレープである。
攻めてくる。焼物の進化もまた楽しい。
お凌ぎは柿、胡瓜、剣先イカ、近江こんにゃく、松の実。
すっと引き算の料理が出てくる。この緩急のつけ方が巧みだ。
成相焼
鱧と松茸の料理である。
松茸を鱧で巻き炭火で焼き上げた料理。
季節の出会いものと同時に豪華な一品である。
梅だれが実によくあう。
白ご飯に鯖のへしこ、いくらである。
シンプルにして王道。日本人であることを再認識。
ぶどうの葛餅
栗餅
抹茶で締める。
日本料理の醍醐味を感じた食事であった。
「室町 和久傳」
京都市中京区堺町姉小路上ル丸木材木町679
075-223-3200
投稿者 geode : 10:16
2019年10月 1日
「アッサンブラージュ・カキモト」 京都・竹屋町寺町・パティスリー
「アッサンブラージュ・カキモト」
この夏、ここでディナーを食べた。
このディナーについてはまた別の機会で伝えたいと思う。
今回はスイーツである。
エクレアとタルトシトロン、モンブラン。
全体的な印象は、軽さである。
それは甘味も関連するが、軽さは口どけの感覚も大いに作用する。
エクレアはシュー生地とパイ生地で3種のキャラメルのクリームを挟む。
サクッとした歯触りの後はクリームがまるで風に舞うように溶けてゆく。
口どけ具合には「これはすごい」と呟いてしまった。
キャラメルの甘味と香りも余韻となっていった。
モンブランもパイ生地が下にあり、その上にレモン風味の生クリームやメレンゲ、そしてメインの栗。
やはり栗の存在感は偉大なのだが、これも軽さと口の中でも変化が楽しめた。
タルトシトロン。
レモンのタルトである。これも酸味が軽さを呼ぶ。
タルト生地と生クリームのバランスがいいのだ。
あっという間にこの3種(といっても半分ずつだが)を食べてしまった。
次回はチョコレートやパンなども購入したい。
そしてディナーも再度食べてみたいのである。
「アッサンブラージュ・カキモト」
京都市中京区竹屋町通寺町西入る松本町587-5
075-202-1351
投稿者 geode : 10:14