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2014年12月26日
「一碗水」 大阪・堺筋本町・中華料理
「一碗水」の師走は、上海蟹の師走である。
こんな感じで上海蟹が用意される。
この画像だけでも食欲は刺激をうける。
「一碗水」の南さんに、
この時点で胃袋を鷲掴みにされたような感じだ。
前菜は4種
上海蟹の紹興酒漬け。
菜の花木生姜油和え。
アミエビ風味の鶏手羽揚げ。
アミエビが持つ味わいは最強である。
黒酢の酢豚。
柔らかな酸味がうれしい。
フカヒレ、上海蟹の脚肉、黄ニラ、もやしの卵炒め。
それぞれのサイズがすばらしい。
食感に大きく関係する。
雌雄が見事に盛りつけられる。
蒸し上海蟹。
味の濃さがちがう。
これは贅沢ながらもちがいが分かる。
上海蟹、金華ハム、大根のパイ。
中がこんな感じに。
甲殻類の味が強い。
上海蟹ともち米の揚げもの。
中身はライスコロッケのように。
海老のすり身となまこと肉詰め生麩の金銀ソース。
陰陽の文様が印象的。
上海蟹のみそ炸醤麺。
一気にかきこむしかない。
つばめの巣と洋梨のデザート。
こうして「一碗水」上海蟹のディナーは終わった。
来年も、この味わいを再び味わうことができるのだろうか。
「一碗水」
大阪市中央区安土町1-4-5 大阪屋本町ビル 1F
06-6263-5190
今年一年、お付き合いありがとうございました。
明日27日から1月4日まで、このコラムはお休みをいただきます。
また、5日から、新たな気持で始めたいと思います。
来年もよろしくお願いします。
投稿者 geode : 09:04
2014年12月25日
「そば kitchenとき」 大阪・北新地・そば
北新地の「とき」という蕎麦屋の二号店が生まれたという情報。
同じく北新地にあり。
9月開店というでの訪れた。
いまは昼間の営業はやっていなく、夜のみ、だが午前3時まで。
いわゆる蕎麦屋で酒を飲むというスタイル。
なかなか関西では、そのスタイルが定着しなかったが、
近頃はかなり蕎麦屋で一杯という人たちが多くなってきた。
まずは、かぶら寿司。
ねっとりとした食感と甘味が印象的。
わさびのおひたし。
これは酒を呼びこむ味わいだ。
だし巻き。
だしのしっかり効いた玉子焼き。
口に含むとだしが溢れてくる。
そこから蕎麦に移る。
小エビと小柱と三つ葉のかき揚げつけ蕎麦。
かき揚げ。
この高さがうれしい。
蕎麦もとどく。
蕎麦だけ手繰る。
香りが高い。
かき揚げと蕎麦を交互に温かいだしにつけて食べる。
小柱の甘味と風味が残っている処に蕎麦が加わる。
香りが何倍にもひろがりをみせる。うっとり。
一口ずつことなる楽しみを
追いかけているような気分を味わうのであった。
「そば kitchen とき」
大阪市北区曽根崎新地1-6-21 イトヤビル 1F
06-6348-5556
投稿者 geode : 10:06
2014年12月24日
「センプリチェ」 京都・中書島・イタリア料理
6名の食事会。
だれもが飲食に関わる仕事。
僕以外は、この「センプリチェ」初体験である。
ここ数年、興味ある料理人に何人も出会ったが、
その中でも強い印象を残してくれたのが
「センプリチェ」の西山哲平さん。
素材と向き合い、徹底的に試作を繰り返し、
また次の階段を上ってゆく。
そんな感じをうける。
この日も集まったメンバーはテンションが高かった。
カウンターに座り、厨房内を凝視する。
料理が完成するごとに「あっ!」や「凄い」
「そんな組み合わせをするんや」など言葉が飛び交う。
食べるたびに、ため息がでたり、笑顔がこぼれたりである。
そして料理がなくなると、お互いに情報交換が始まったり、
次にみんなが集まるレストランのことなどが話題となる。
そしてテンションがどんどん高まってゆくのであった。
突き出しが三皿
ボタン海老と大根 春菊の香るスープ
モッツアレラとユリ根 ホースラディッシュの香り
この香りがじつに効果的であった。
生ハム、海老イモ、ホロホロ鳥白肝のペースト
ほんのり柚子の香り
そしてサラダである。
本日のサラダ カリフラワーのクリーム
カシス風味のアーモンドパウダー
このサラダが秀逸である。
このクリエーションには感激。
塩を打たずにこの味わい。
引き出しにカトラリーが入っている。
一つ目のパスタ
ルッコラ、キャベツ、リコッタチーズのペーストを詰めた
カッペレッティ
パースニップと葱アンチョビペーストを絡めた雲子。
魚
天然ブリ とその血合いのペースト
コカブのソテー からすみ風味。
2つ目のパスタ
サワラと焼き栗のタリオリーニ
旨パン粉がけ
3つ目のパスタ
牡蠣と牛蒡クリームの全粒粉タリアテレ
熟成豚バラ肉と蕪の餡
肉
蝦夷鹿のロースト
大根のソテー マッシュルームと豆のエキス
米
雑穀入り色々チーズのリゾット
デザート
キャラメルのジェラート
濃厚プリン
これは定番である。
エスプレッソ
ミニャルディーズ
今回もまた満足の時間であった。
「センプリチェ」
京都市伏見区表町582-1?
075−605-4166
投稿者 geode : 10:19
2014年12月22日
「さんさか」 京都・御池間之町・コーヒー専門店
毎年、事務所の忘年会でスタッフ全員
「今年食べたものベスト5」を発表する。
僕のベスト5で、ここ「さんさか」の
フレンチトーストがランクインした。
というのは、これまでもここのフレンチトーストは
相当なレベルであったが、
今年になりパンを変えたことで、
そのクオリティは驚くほど上がった。
このフレンチトーストはかなり分厚い。
身体を振るわさんばりにふるふると運ばれてくる。
焼き色の文様は中東のイメージを醸し出す。
よこに添えられたバニラアイスとメープルシロップ。
パンは卵黄を使った液体に丸一日漬かっているという。
それをフライパンで焼き、仕上げはオーブン。
まずは、なにもつけずにそのまま食べる。
ナイフを入れるとなんとも柔らかな感触。
力を入れると、液体をしっかり吸い込んだパン生地がしなる。
それを口の入れると、
真綿のような食感と甘味がぐっと迫ってくる。
続いてバニラアイスとメープルシロップをのせる。
温度差と甘さのハーモニーがフレンチトーストを
先ほどとは別物にしてくれる。
そこに深煎りのホンジュラス。
そこはかない苦味がいいのだ。
休日の昼下がり、気持ちが緩やかになっていった。
「さんさか」
京都市中京区間之町通り御池上ル高田町500ポポラーレ御池 1F
075-241-2710
投稿者 geode : 10:16
2014年12月19日
「タイガー餃子会館」 京都・四条烏丸・餃子
餃子は定期的に食べたくなる。
街で餃子という文字を見ると、つい入ってしまうことがある。
旅に出るとその傾向は強くなる。
毎月、カメラマンとの決まった旅では、その頻度が増す。
四条烏丸で出会った「タイガー餃子会館」。
ランチだ。
定食にすればいいのだが、あれもこれも食べたくなる。
タイガー名物 ジュワッと肉汁、大ぶり ぷっくり餃子
タイガー 手打ち。モチっとしてます。 青菜水餃子
この二種を頼み、白ご飯でなくミニ炒飯である。
ぷっくり餃子。
たしかに大きくぷっくり。
中身が詰まっている。
食べごたえあり、かつ味わいも濃厚。
タレをつける必要なし。
青菜餃子も、想像を超える味わいの濃厚さ。
これもそのまま食べる。
ツルッと口に入り、歯を入れると青菜の味わいが弾ける。
炒飯もかなり濃厚な味わい。
「うちは味が濃いですから」とのこと。
昼間にがっつりという感じにはうれしい。
元気が出てくる。
夜は、酒が進むにちがいない。
この「タイガー餃子会館」は際コーポレーションの店で、
東京に数店あり、今年の9月京都初とのことであった。
「タイガー餃子会館 四条烏丸」
京都市中京区占出山町314-1
075-708-5212
投稿者 geode : 10:13
2014年12月18日
「溢彩流香(イーサイリューシャン)」 高槻・摂津富田・中華料理
本当に久しぶりだ。
料理は脆く危ういものと思うことが多いけれど、
この「溢彩流香」の料理を食べると、
じつの質実剛健という感じをうける。
オーナーのリンさんが、小さな厨房に入る。
鍋をふる手つき、火を調節する姿は、
ときには大胆、ときには確信的である。
潔さ、迷いのなさなど、
そのストレートな気持ちが皿のおもいっきり盛り込まれるのだ。
愉しい。
百合根と鶏肉。
ホクッとした食感に鶏肉のうま味がプラス。
聖護院かぶらにパクチー。
これが胃袋に優しく突き刺さる。
文句無しの水餃子。
セロリの味が効いている。
何個食べたのか分からない。
スープは牛肉のだし。
タラと絹笠茸が入る。
餅米焼売のプチッとが可愛い。
水晶餃子はくわいが入る名物だ。
卵とトマトのジャンボ餃子。
中身はこんな感じ。
春雨とスルメイカには降参だ。
リンさん、いつもマイペース。
黒酢の牛肉炒め。
海老芋が微笑んでいるのだ。
サワラにやなぎまつたけ、たくわん。
たくわんの威力発揮。
炒飯。
これがもっちり。
旨い!
お菓子。
かなりのボリュームだが、
みんな健啖家揃いなのかペロリと平らげる。
リンさんのいつも変わらぬ姿勢と料理には脱帽である。
「溢彩流香」
高槻市富田丘町6-14
080-4017-6682
投稿者 geode : 10:47
2014年12月17日
「藤多」 大阪・北新地・河内鴨
先月のこと。
北新地の「藤多」という料理屋で
河内鴨と松茸の饗宴を楽しんだ。
スタートは、
河内鴨のスモークでクリームチーズを巻く。
下には焼きナスとイチジクのムース。
インパクトある始まりとなった。
この二つは松茸とタマネギのソテーに細切り。
鴨ロースのたたき。
鴨ロースに、松茸とタマネギのソテーをはさみ、
上に細切りを乗せる。
鴨と松茸の融合というわけ。
昆布締めした河内鴨の寿司。
キャビアの塩分で食べる。
肝はトロリと美味。
焼松茸。
銀杏。
レバーとバナナ。
この相性見事。
ホタルイカの沖漬けの干し物。
これは酒を呼ぶ味わい。
河内鴨と松茸のフライ。
この弾けるうま味と香りに脱帽だ。
河内鴨と松茸のすき焼き。
土瓶蒸し。
締めのごはんは、なんとカチョカバロの炊き込みご飯。
スモークコーヒーの香りのアイスクリーム。
というようなバラエティの富んだ内容でしっかり楽しんだ。
季節によって献立が変わるのも楽しみである。
「藤多」
大阪市北区曽根崎新地1-6-12碇ビル 3F
06-6346-0024
投稿者 geode : 10:06
2014年12月16日
「やまが」 大阪・野田阪神・串カツ
串カツを初めて食べたのは、中学生の時であった。
同級生とジャンジャン横丁の「八重勝」。
「二度漬けごめん」の世界に驚きながも、
すごいなと思った記憶がある。
それから創作クシなど多彩な串カツに出会ってゆくのだが、
定期的に串カツを食べる「串カツ同盟」仲間がいる。
お互い「そろそろ串カツ行きますか?」という言葉で、
関西の串カツ屋かなり巡っているのだ。
この日は、相手の選択であった。
野田阪神の商店街にある一軒「やまが」。
クルマで訪れたのだが、
電話を入れると奥さんが店の前に立っておられ
裏の駐車場まで案内してくれたのだ。
下町情緒という言葉があてはまるのかわからないが、
そんな気分であった。
店内にもそんな空気が流れている。
ご主人は、口数少なくクシを揚げる。
奥さんは、お客さんにいろいろな話題を提供しながら
場を和ませる。
というわけで僕が初めての訪問にも限らず
すっかりリラックスして
クシをつぎつぎと平らげてゆくことになった。
ここでも定石通り海老から始まる。
プリっとした海老の食感と甘味がたまらない。
それから最後のデザート串までめくるめく展開で、
この日の「串カツ同盟」の定例会も無事終了となったのだ。
「やまが」
大阪市福島区大開1-20-12
06-6463-9845
投稿者 geode : 10:04
2014年12月15日
「RYORIYA Stephan Pantel りょうりや ステファン パンテル」 京都・柳馬場丸太町・フランス料理
この春、独立を果たしたステファン・パンテルさん。
祇園の「ケザコ」でシェフを勤めた後である。
流暢な日本語を喋リ、大原や静原まででかけ野菜を仕入れる、
などしっかり地元の料理人や生産者と結びついているのだ。
日本人が日本でフランス料理を作るのと、
フランス人が日本でフランス料理をつくる。
それぞれの意味合いは異なるはず。
そこにはそれぞれのイメージが出来上がる。
そのイメージを体現するのも大切かもしれない。
今回で二回目の訪問。
前回はランチであった。
今回はディナーである。
カウンターに座る。
スタートの一皿。
新米のピュレはマスカルポーネと混ぜる。
上には鯖だ。
赤紫蘇ビネガーのジュレがかかる。
煎った新米もパラリ。
新米がチーズと出会い一気に国籍を失う。
だが、それはグローバルな世界への入口でもある。
鯖も美味だし、驚いたのはパンとの相性が秀逸。
二皿目は、
スペッシャリテのフォアグラのコンフィの奈良漬け巻き、
南国のソースである。
この発想はステファンだから可能となったこと。
南国のフルーツの酸味と甘味が寄り添うことで真価を発揮する。
またお皿の色使いもシェフならではの世界ができている。
スープなのだが、栗のスープと鰻である。
鰻は秋から冬が旬なので、
旬の食材を使ったといったメニューとなるのだが、
これまたシェフならではである。
ローストした鰻のスモークは見事だ。
海老とアーモンドと菊菜のフラン。
これも甲殻類の香りと味、
海老のコクなどの調和が取れ、完成する。
鯛に海老芋である。
鯛の骨をローストした液体で野菜に火入れだ。
レモンの香りもプラス。
魚料理だが、野菜の持つ力強さ。
調理場の動きに無駄がない。
まさにそちらがステージだと感じてしまうほどである。
シャラン産の鴨。
モモは菊芋などと一緒に。
胸肉はロースト、味噌を少しつけながらである。
優しさに満ちた味わいである。
この時に使うナイフが「有次製」で「ス」と描いてある。
この切れ味の良さも見事としかいいようがない。
これも我々ではなかなか思いつかないアイディアだ。
デザートはバニラと白味噌のクリーム。
柿とラム酒のゼリー。
トリュフのクリームを添える。
贅沢ながら香りのデザインが素敵。
ミニャルディーズ。
焼物の可愛い珈琲カップ。
フランス人だからできる仕事、
フランス人でないとできない仕事。
それもしっかり考える時間でもあったのだ。
そしてシェフの料理はどんどん進化を続けるのであった。
「RYORIYA Stephan Pantel りょうりや ステファン パンテル」
京都府中京区柳馬場通り丸太町下る4-182
075-204-4311
投稿者 geode : 10:52
2014年12月12日
「可否屋 葡瑠満」 青森・弘前・コーヒー専門店
12月10日・11日と弘前取材。
11日の朝、ホテルで朝食を済まし、
毎度のことながら此の地のコーヒー店に向かう。
調べておいた「可否屋 葡瑠満」。
" かうひいや ぶるまん " と読む。
中に入ると長いカウンターが横に伸び、
バックバーには大倉陶園のコーヒーカップがずらりとならぶ。
これは神戸で生まれた「茜屋珈琲店」の佇まいに似ているなと思った。
カウンターに座り、マスターの宮本孝紀さんが
「ぶれんどのふれんちがおすすめです」と。
『深煎りが好きなんです』
「是非ともふれんちを」とのこと。
普通はマンデリンを頼むのだが、
ここでは「ふれんち」をお願いした。
「このふれんちに合うのがちいずけえき」。
それも頼んだ。
缶から豆を出す、ミルで挽く、ペーパーに入れる、
ドリッパーに置く、お湯を注ぐ。
この流れがじつにスムーズ、無駄がなく美しい。
「お湯は4回注ぎます」と。
なんと30グラムの豆を4回で抽出だ。
「粗挽きですから」。
小さなドリッパーに豆がたっぷりはいる。
豆の膨らみもふっくら。
そこから香りが漂ってくる。
一口目、苦味が口中を支配する。
いいぞ。
二口目、苦味に慣れたのから奥からじんわりと甘味が。
そこでチーズケーキを食べる。
甘味と酸味の融合で口の中が変わる。
そこに珈琲を飲む。
甘味がすっとひきながらも余韻はある。
数秒後には、口の中がすっきとしてくる。
歯車がガチっとあうような相性だ。
カップは約170種類あるとのこと。
「茜屋珈琲店のことを思い出しました」と告げると
「私が修業をした銀座の店の茜屋の影響は受けていました」
という言葉から「茜屋珈琲店」の話で盛り上がりをみせた。
僕はもういっぱい、やはりマンデリンを飲み、
季節限定のリンゴのタルトも食べてしまったのである。
偶然にも見つけた「可否屋 葡瑠満」なんとも愉快な時間であった。
昨夜の「うな新」に続き、素敵な出会いだ。
「可否屋 葡瑠満」
青森県弘前市下白銀町17-39
0172-35-9928
投稿者 geode : 10:15
2014年12月11日
「うな新」 青森・弘前・鰻
青森県・弘前市に来ている。
雑誌の取材。
イタリヤ料理店、シードル工房、弘前城の撮影を終えホテルに。
その後スタッフと夕食。
いろいろ迷った結果、鰻料理店に。
カメラマンとの夕食は、
洋食や中料理(それも餃子が多い)になることが多いが、
この日は鰻となった。
店に電話を入れると「うな重でいいですか?」とのこと。
「お願いします」と。
タクシーで10分弱で到着。
大将は、ちょうどさばきたての鰻に串打ち。
まもなく焼き始めです。
焼き終わると蒸しをかけ、
再びタレに漬け、焼くという江戸スタイル。
うまきとうざくも。
うざくが届く。
タレが多い。
酸味より甘味が強いタイプ。
うまきも到着。
これは卵が甘い。
江戸の卵巻きだ。
これにはびっくり。
そして、うな重。
箸を鰻に入れると全く抵抗感がない。
これまでも柔らかな鰻とは出会ったことがあったが、
この柔らかさはなんどという衝撃。
うまく鰻とご飯を一緒にかきこむ。
見事な味わい。
偶然出会った鰻。
自然と笑みのこぼれる鰻であった。
こんな旅の夕食は気持ちは豊かになる。
「うな新」
青森県弘前市大字親方町1-7
0172-35-1171
投稿者 geode : 10:11
2014年12月 9日
「皇家龍鳳」 大阪・中之島・中國料理
月に一度、男性ばかり集まって食事をする。
体軀も大きく、年齢もほとんど40歳以上というか
50歳以上のほうが多いかもしれない。
この食事会を初めて12 年目。
つまり144回、毎月1回はこのメンバーで集まるわけだ。
十二支でいえば、一回りしたことになる。
来年の6月には150回を迎える。
第一回目に集まった料理店で100回記念を行った。
そして、150回記念もその料理店ということになった。
来年から新たな気分で、この食事会の企画をしようと思った。
この回のメンバーはおよそ20名弱である。
随時参加は15名程度。
始まったときに50歳であった僕も62歳になり、
まだ30歳代ですといっていた39歳の料理人も
50歳を超えた。
それぞれに歴史があり、料理に対して活発な意見を交わすことが
じつにエキサイティングである。
ということで、12年目の締めは中之島にある
「リーガロイヤルホテル」の「皇家龍鳳」という中華料理店。
料理にソムリエの岡昌治さんがワインを合わせての食事であった。
この日の料理は以下のラインナップ。
広東焼物入り前菜六種盛合せ
赤貝、海老、白菜、蒸し鶏、クラゲ・サーモン、叉焼
フカヒレ姿煮込み
海老のカダイフ巻き マンゴーマヨネーズソース
牛もつとA菜の炒め
和牛サーロインで巻いた 仙鳳跡産牡蠣の黒胡椒炒め
飛子のスープ炒飯
オイスターソース風味の焼きそば
汁そば
杏仁豆腐とフルーツタルト
「皇家龍鳳」
大阪市北区中之島5-3-68ウエストウイング 15F
06-6448-1121
投稿者 geode : 10:53
2014年12月 8日
「ごだん宮ざわ」 京都・東洞院万寿寺・日本料理
静謐な空間。
そこで紡がれる物語には美しさがついてまわる。
今年新たな顔付きをみせた「ごだん宮ざわ」
「じき宮ざわ」宮澤政人さんの店だ。
カウンターと個室がある。
この個室もカウンター。
名物の焼き胡麻豆腐をきちんと置きながら、
ここならではの料理が登場する。
宮澤さんは、料理店という空間の在り方を熟知する。
そこで供される料理を盛り付ける
器についての軸もしっかりしている。
加えて、宮澤さんがどう動けば美しいのかも
計算されているようだ。
それらすべてがもてなしに繋がってゆく。
個室から見える外観の活かし方も見事だ。
この日の献立はつぎのようになる。
煮穴子とごぼうの玉締め。
ごぼうの味わいが卵に溶けている。
椀物は、ほうぼうと椎茸、水菜。
だしの味が効いている。
ほうぼうもほっこり美味。
造り。
カンパチに粗めの大根おろし、
海苔と土佐酢のあん。
焼き胡麻豆腐。
十割そばにからすみ。
金目鯛に蕪のすりながし。
香の物。
ごはん。
何回かに分けてだしてくれる。
その都度 味が変わる。
代白柿。
中がとろんと甘い。
最中。
抹茶。
「ごだん宮ざわ」
京都市下京区東洞院通万寿寺上ル大江町557
075-708-6364
投稿者 geode : 10:32
2014年12月 5日
「神戸元町別館牡丹園 大阪梅田エスト店」 大阪・梅田・中華料理
大阪梅田に「エスト」というファションタウンがある。
その4階にあるのが「神戸元町別館牡丹園 大阪梅田エスト店」。
店名通り神戸元町に本店がある。
本店は、じつに多彩な広東料理を提供してくれる。
それも古典に則った料理の数が多いということ。
安定感のある味わいで、いつ訪れても安心。
お気に入りのメニューにシンプルな焼きそばがある。
あえそば。オイスターソースであえ、
うえに白髪ネギがどっさりのる。
白髪ネギのシャキッとした歯ごたえにつづく麺の味わい。
そのバランスの良さには毎回感動するのだ。
梅田のエスト店。
そこでランチだが、まずはこの焼きそばを選び、
海老焼売をプラスする。
焼売は結構ボリュームありで、この二品で大満足。
デザートは、マンゴープリン。
梅田で迷ったときにはうれしい選択となる。
「神戸元町別館牡丹園 大阪梅田エスト店」
大阪市北区角田町3-25エストエッジビル 4F
06-6376-6606
投稿者 geode : 10:22
2014年12月 4日
「纐纈」 大阪・北新地・日本料理
北新地に開店、すでに界隈の料理人から
「あそこはいい」という噂が聞こえてくる「纐纈」。
これで「こうけつ」と読む。
小さな店だが、すでに勢いを感じるのだ。
口コミの威力はすごい。
スモークしたクジラベーコン。
水菜の辛子びたし。
辛子味噌。
スタートのいい刺激。
鰻の白焼き。
山葵と塩、さっぱり甘い。
茶碗蒸しだが、中は辛子豆腐に蓮根饅頭。
これはほっこり身体があたたまる。
長崎のとらふぐ。
コクありだ。
青森のぶりは、酒盗焼き。
適度な脂分がいい感じ。
造りは明石の平目。
カマスは皮目を炙ったもの。
ケンサキイカ。
これらは画像なし。
ボタン海老は太白油でマリネして生ウニ和え。
津居山のかにも造りで。
カニは蒸し。
焼松茸、いくら、土佐酢のジュレ。
ひっさげのづけ。
これも画像なし。
山形牛のブリスケは焼きしゃぶで黄ニラと一緒に。
ご主人の手打ちそば。
スイートポテト。
梨。
和食ながら、いろいろな要素がまじり、
それが個性となりいいバランスを生み出している。
「纐纈」
大阪市北区堂島1丁目5-35 堂島レジャービル4階
06-6147-9876
投稿者 geode : 12:00
2014年12月 3日
「旧ヤム邸 中之島洋館」 大阪・中之島・カレー
中之島のダイビルにはいろいろな飲食店が入る。
2階にある「旧ヤム邸」はカレーの専門店。
ようやく行くことができた。
選べる混ぜカレー。
日替わりのキーマが2種。
そこに具材のチョイスが5種あるのだ。
そしてご飯が玄米かジャスミンライスの選択。
この日は、
煮込みレンズ豆でつくる鶏キーマ 黒胡麻チャトニのせ
ヤムカレー
玄米
というセットにした。
これは比較的おとなしい、
スパイシーだがそんなに刺激的ではない味わいであった。
優しい辛さとはいえ、
スパイスの香りが舌から喉に少しずつ熱さを伝えてゆく。
玄米を一緒に食べると、その熱さがやわらぐ。
優しいけれど迫力のある味わいであった。
サラダがセットに含まれる。
ヨーグルトも付いている。
冷たいチャイは追加だ。
チャイとカレーという相性も見事なもの。
昼を少し回っていたが、
次々とお客さんが入ってくる人気店である。
「旧ヤム邸 中之島洋館」
大阪市北区中之島3-6-32 ダイビル本館 2F
06-6136-6600
投稿者 geode : 10:02
2014年12月 1日
「HIROFUMI FUJITA COFFEE」 大阪・玉造・コーヒー専門店
大阪の玉造。
僕にとっては不思議な界隈だ。
環状線玉造駅には下町風情が色濃く残っている。
西側は住宅が点在し、長堀通りからは階段を上がるというところもある。
また上町筋からはゆるやかな坂道となっている。
40年以上も前に仲間が集っていた旧いアパートがあった。
ときおり懐かしくなってその通りを通るのだが、
そのアパートはすっかり消えてしまっていた。
その近くに好きなパティスリーがあったりして、
また異なる思い出が詰まっている界隈でもあるのだ。
そんな玉造にコーヒー専門店ができていた。
店名は「HIROFUMI FUJITA COFFEE」。
雨が降る中、行ってきた。
細い路地にその店はあった。
店内には大きな焙煎機がある。
左手にテーブル席があり、
そこには本を読む男性がいたり、
一人の女性は置かれていた雑誌を熱心に読んでいた。
女性の三人組はもっぱら会話に戯れていたのであった。
メニューを見るとシングルオリジンがずらりと並ぶ。
シングルオリジンが13種、ブレンドが3種である。
つまり16種類の中からチョイスする。
エチオピアも2種、ニカラグア、東ティモールもある。
だが、やはりマンデリンにする。
小さいメニューには魅惑的なスイーツがある。
メレンゲココナッツを頼んだ。
カウンターの中でマスターが淹れる。
円錐形のペーパーフィルター。
運ばれたきたカップも個性的であった。
色合は紺がベースである。見事だ。
よこに「黒糖抹茶です」と。
メレンゲココナッツも来る。
マンデリンを含む。
深煎り。苦味は感じる。
しかし飲みくちはかなりのスッキリである。
本当にマンデリンは印象が、各店で相当にちがう。
このマンデリンはまさにスペッシャルティの特徴が満載である。
香り高さと優雅さを持ち得た一杯であった。
メレンゲココナッツと黒糖抹茶の甘みもいい感じであった。
僕が飲んでいる間にも豆を購入する人が頻繁に訪れていた。
その会話がこぼれてくると、常連らしき感じだ。
繁華街でなく、住宅街の一軒として、
とてもほほえましい感覚を覚えていたのであった。
「HIROFUMI FUJITA COFFEE」
大阪市中央区玉造2-16-21
06-6764-0014
投稿者 geode : 10:28