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2020年10月16日

「トラットリア・ニコ」 大阪・南森町・イタリア料理

イタリア好きの友人とかつて同行したことがあるトラットリア。
以前は「トラットリア・シェル」という店名であった。

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シチリア料理を標榜する。


まずは「蒜山のリコッタチーズとトマトのカプレーゼ」。
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リコッタチーズがほのかに温かい。
トマトの甘味と酸味、塩分の具合、まさに塩梅が的確である。

温かなリコッタチーズのコクにトマトがすっと忍び寄る。
そして一体となった瞬間に生まれる新しい味わいの広がりに、うっとりしてしまった。

「チーズが出来た時の状態でお出ししたかったので、温めています」とのこと。
この一手間がぐっと味をも打ち上げてくれるのである。

スタートからいろいろ聞きたいことが生まれるのは、料理に力があるからなのだ。

続いて勝浦のカジキマグロのパレルモ風パン粉焼き。
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パレルモ風とは香草パン粉を厚切りのカジキマグロにつけて焼き上げた料理のこと。
表面は香ばしくサクッとしており、中はふんわり。

口に含んだ時の身のほぐれ具合が見事に功を奏し、
料理としての完成度を高めてくれる。

パスタはシチリア名物「イワシのブカティーニ」。
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ブカティーニはロングパスタとショートパスタの
ちょうど間を埋めるぐらいの長さであり、やや太めのパスタ。
弾力のある歯ごたえも特徴の一つだ。

イワシとブカティーニはシチリアの名産。
香草が放つ味わいと香りもパスタに絡む。
地中海の風とたおやかな気性などを感じる一品でもある。

締めは海老とレモンのリゾッット。
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海老の赤い色目が視覚的な効果をもたらす。
ふっと香るのはレモンの風味。口に含むとレモンの爽やかな酸味。
そして海老のコクがときおり訪れる。

やはり米の料理は安心感があるのだろうか。
米はイタリアの米ですか?と聞くと
「いえ、日本のヒノヒカリです。日本の水には日本の米がいいようです」
との返事。納得だ。

水だけで調理をし、仕上げにほんのすこしのチーズを加えるとのこと。
レモンは大三島の国産レモン。
穏やかでありながらも、しっかり味わいのあるリゾットである。

デザートもシチリアのカンノーロ。
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甘味があると、エスプレッソが活きてくる。

シチリアのレストランで気に入った料理に出会うと、すぐに厨房に飛び込み
レシピを教えてもらうことがほとんどだという。

その成果が、この素敵な味わいを支えていると感じた。

「トラットリア・ニコ」
大阪市北区南森町2-1-18 ジャスティス南森町1F
06-6367-2020

投稿者 geode : 01:06