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2010年08月03日

「一之船入」 京都・河原町二条・中華&フランス料理

朝日カルチャーセンターで3ヶ月に一度、
京阪神の料理店で食事を楽しむ講座を持っています。
これまでは、料理屋さんを順番に回っていたのですが、
この期から少し趣向を変えてみようと思いました。
イベントは、その場限りの面白さがあります。
ライブならではのハプニングが起こったりするのも
愉しみのひとつだったりします。

その第一弾ということで、
「一之船入」の魏禧之さんと
京都ブライトンホテル「フランス料理 ヴィ・ザ・ヴィ」の
滝本将博シェフとのコラボレーションを企てたのです。

一般的なコラボレーションは、
それぞれ交互に自分の料理を供するのですが、
今回はすべての皿を二人で作るという内容にしました。

中華とフランスの食文化の融合という献立です。
場所は「一之船入」、
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“中仏友好饗宴”。

まずはトマト・ウォーターからスタート。
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トマトのエキスだけを絞った透明な液体です。
香りと味はトマトそのもの。

次は
紫蘇とリコッタチーズの揚げもち餃子。
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揚げもちには四川チリソースを合わせるそうです。

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餃子は封を開けるとこうなります。
チーズと紫蘇、それに餃子の皮も全く違和感なしです。

青豆の冷製 ブルーテ ヴェルヴェーヌの香り
燕の巣 愛玉ゼリー クコの実。
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青豆の甘みが利いています。
プチッと舌でつぶしたときの食感に、
燕の巣や愛玉ゼリーのぬるっとした
口当たりなど食感の違い、
香りの出し方など融合がすごく面白いメニューです。

卵のエピス・クリーム ピータン・桂花珍酒入り
コラボレーション・バージョン。
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これは滝本シェフのスペッシャリテに
魏さんのピータンや桂花珍酒を加えたもの。

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ですが、これまた二人の世界が出来上がっていました。

四川風唐辛子炒めの鱧のエピス・フリット 
裏漉し露地栽培完熟トマト アロマ野菜和え。
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鱧の天ぷらというか鱧フライです。

一本釣り真鯛 キュイ・ナテュール 食べるXO醤の香り
衣笠茸のセロリゾット詰め 新玉葱のエミルション。
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キュイ・ナテュールはできるだけ低温で
素材にストレスを与えない調理をシェフが施す。
衣笠茸のセロリゾット詰めは見事のひと言。

メインの前に、厨房の様子を覗きに行ってきました。
かなりの緊張感に包まれていました。
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最後の料理は、二人がソースをかけ、仕上げています。
いい感じです。

北海道・阿寒町産 乳飲み骨付き仔牛100分低温グリヤード
フカヒレのポアレ 夏トリュフの細切添え オイスターソースと軽いジュ。

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な、なんとフカヒレに仔牛です。
おまけに100分低温グリヤード。
「中華の厨房にスチコンがなかったので、
 この低温調理はホントにシビアでした」と滝本さん。
そのしっとりした火入れは見事なものでした。

杏仁豆腐 シャンパーニュ ロゼ・シロップ 白木耳添え。

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杏仁豆腐は魏さんのお得意。
そこにロゼ・シャンパーニュのシロップです。
おいしいはずです。

柑橘ハーブ アンフュゼ ジュレと白桃のコンポート
タピオカ入り ココナッツミルクのクレーム・グラッセ。

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よくぞここまで素晴らしいコラボーレーション。

締めはショコラとマカロンでした。

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そしてチャイニーズティー。

二人の個性がそれぞれ主張しながら、
麗しきまとまりをみせる。
とても贅沢な経験でした。

次回はどんな催しになるでしょうか。

魏さん、滝本さんお疲れ様でした。
ありがとうございました。

一之船入
京都市中京区河原町二条下ル一之船入町537-5
075-256-1271

フランス料理 ヴィ・ザ・ヴィ
京都市上京区新町通中立売
京都ブライトンホテル
075-441-4411

投稿者 geode : 03:34