2025年06月10日
「河久」 京都・木屋町御池下ル・日本料理
僕にとって「河久」は特別な店である。
事情があり、一旦昨年長く続いた暖簾をおろしたが
今年になり再開。なんとも嬉しい限りである。
初めてこの店を訪れたのは50年以上も前のこと。
まだ一本のカウンターだけの時代。
高校の友人のお父さんに連れて行ってもらった。
カウンター割烹だが、カウンターで食べる客より出前の方が多いように感じた。
その凄みに感銘をうけ、中学時代からの盟友を誘い訪れた。
彼は北新地の料亭の息子であったが、その光景に見惚れ「これは大阪ではあれへん」と呟いた。
僕には京料理の原点ともいう店である。
出前は満月弁当がメインであったと記憶する。
店では食べることができない。
仕出でのみ可能な料理である。
数年後、「河久」はそばに移転し、やや大きくなった店では昼間、その弁当を食べることが可能となり、いさんで訪れ食べた記憶は今も残っている。
それから時は流れ、京都に暮らすようになった僕は「河久」から比較的近いところに住み、なんと「満月弁当」を注文することができた。
なんとも嬉しい限りだ。困った時には非常にありがたい弁当であった。
そんな思いが詰まった「河久」の現状。
献立は限られている。
満月弁当も川床もない。
しかし、てばさき、はるまき、ごまあえなどはある。
簡単な突き出しが四品
てばさきを食べた。
このスタイル、現在では一般的であるが、ここが発祥。
味わいも変わらない。
安心感と嬉しさがいっぱい。
僕の原点と言える店はまだ現役である。
「河久」
京都市中京区木屋町御池下ル上大阪町518
075-211-0888
YouTubeチャンネル「Round Table」=====
森 義文(カハラ・オーナーシェフ)
森 義文(part1) – YouTube
兼井俊生(手打ち蕎麦 かね井・店主)
兼井俊生(part1) – YouTube
堀木 エリ子(和紙作家、堀木エリ子&アソシエイツ代表)
堀木 エリ子(part 1) – YouTube
西田 稔(Bar K6 / cave de K / Bar kellerオーナー)
西田 稔(part 1) – YouTube
======協力:株式会社マイコンシェルジュ
投稿者 geode : 10:19