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2015年06月02日

「京、静華」 京都・岡崎・中華料理

「京、静華」のご主人・宮本静夫さん。

いつも穏やかな姿勢で料理を作る。

かつては浜松で創作中華料理を機関銃のように作り続けていたが、
55歳を気に一旦店を閉じ、北京の料理学校で一年間勉強。

浜松時代に一度だけ伺った。

その後京都に移住「京、静華」を開店した。

2008年のことであった。

以来、8年近く宮本さんの料理に魅了され続けている。

奥様の恵子さんのかわいいサービスも含め、
ここにしかない料理と空気感に同じテーブルを囲む仲間も笑顔になる。

この日は3月に放映された「魔法のレストラン」の
シンガポール特番の制作スタッフを中心に
和紙デザイナーや映像関係者が集まった。

男性は二人、女性が六人であった。

シンガポール取材時の苦労や和紙デザイナーの最近の仕事のことなど、
見事に話題が展開したのであった。

それも素敵な宮本さんの料理があってのこそなのである。

筍の料理。
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この中には塩漬けの豚肉と筍が同居。

塩分と脂分が加わることで筍は別の命を宿したように旨みを発揮する。

アマテガレイのお刺身。
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立体的に盛り込まれ、ナッツ類や野菜、
ジュレなどが渾然一体となり、食べ味は見事な中華の香りとなる。

パパイヤに入ったフカヒレのスープ。
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宮本さんがかつて修業した香港の剴悦軒
(ハイアット・リージェンシーのヌーベルシノアの父・周中さん)で薫陶をうけた一皿。

それが宮本さんの手にかかると、一段と清冽感がただよう。

万願寺唐辛子と海老の料理。
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これも海老のすり身を作り、その上に開いた海老を重ねるという技。

食感が異なり、いわば時間差攻撃で海老を楽しむことになる。

但馬牛のフィレ肉とフォアグラ・アスパラガス。
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これも食感の違いや野菜の青味とフォアグラのコク、
フィレ肉のうま味などが味蕾を刺激してくれる。

ホタルイカと辛子和えの菜の花の春巻き。
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季節感たっぷり。

まさに春を巻き込んでいる。

麻婆豆腐。
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同じテーブルに麻婆豆腐研究家がいる。

「平野屋の豆腐です」と宮本さんが説明。

麩屋町姉小路北西にある豆腐屋さんのこと。

宮本さんと僕の住居に近い豆腐屋さん。

宮本さんがテーブルに置いた振動で豆腐がゆれるぐらいの柔らかさ。

辛味というより、静かな旨みを主にしたもの。

炒飯は桜海老の香りが生きる。
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桜海老を噛んだときのプチッと弾ける香りと味わいにやられました。

麻婆麺。
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ご飯とはちがう趣を楽しんだ。

杏仁豆腐。
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ぎりぎりの柔らかさ。

舌がくすぐったくなるほどだ。

杏仁クッキー、バラの花ゼリー、ゴマロール。
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優しい味わいに気持ちもゆったりするのであった。

じつに心地のよい時間の流れ。

食べる楽しみをしっかり満喫した夜。

「京、静華」
京都市左京区岡崎円勝寺町36-3 2F
075-752-8521

投稿者 geode : 01:49