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2010年05月13日

「喫茶葦島」 京都・河原町三条・珈琲店

偶然立ち寄った珈琲店で、発見と驚きがありました。

京都・河原町三条東南角の文明堂ビルの5階。

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1階に小さく「自家焙煎」と書かれていました。

気になりエレベーターで5階に上がってみると、
なんともすっきりした空間。

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辻村久信さんの花がありました。
辻村さんのデザインと感じました。

テーブル席のソファも相当居心地の良い感じでしたが、
やはりカウンター席に座りました。
マスターに聞くとオープンは5月15日とのことで、
今はプレ・オープン期間だとか。

そしてカウンター右奥に

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1キロの直火型焙煎機が置いてあります。

まずはブレンドをお願いしました。
ここでまず一つ目の驚きです。
一般的にブレンドというと、
ブレンドした豆を一つの容器から取り出し、
ミルで挽き、珈琲を淹れるのです。

しかしここでは、
5つの容器から丁寧に軽量した豆を一つの容器に入れるのです。
つまり常にブレンド仕立ての状態です。
「このほうがブレンド具合が一定すると思います」とのこと。
なるほど。
一つの容器だと、そこでそれぞれの豆の割合は
変わってくる可能性は高いです。

では次に珈琲を淹れる手順です。
ペーパーフィルターを使います。
ドリップとペーパーフィルターを馴染ますために、
セットしたペーパーに湯を注ぎます。

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通常、この湯は捨て去るのですが、
なんとここではポットに湯が入った状態で
珈琲を抽出してゆくのです。

その姿を見て、一瞬、
「あれ?湯を捨てるのを忘れているのかな。
 いやそんなことはない」
と思っていると、少し抽出した液体を捨て去りました。

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「うちの焙煎した豆だと、
 最初のえぐみや雑味がここで出てしまうので、
 いろいろ試しましたが、この手法が一番かと思いました」
との説明です。

一口飲みました。

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たしかにすっきりと酸味と苦味のバランスが素敵です。
新たな驚きです。

ガトーショコラもオーダー。

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これが濃厚で硬さも程よく、印象深いものでした。

煎り具合などの話をしていると、
深煎りが一種あるとのこと。
「マンデリンです」。
好きな豆です。
迷うことなくオーダーしました。

「湯を入れることなく淹れましょうか」
と聞かれたのですが、店の流儀に従いました。
これも見事な一杯でした。

空間といい、内装といい、装置といい、
本当にじっくり時間を過ごすにはとても嬉しい一軒です。

同時に珈琲の世界がまた広がるような体験でした。

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喫茶葦島
京都市中京区三条河原町東入ル大黒町37
文明堂京都ビル5F
075-241-2210

投稿者 geode : 03:06