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2023年08月29日

「洋食パリス」 神戸・布引町・洋食

昨年のクリスマスにオープンした「洋食パリス」
この店のインスタグラムにはこう記されている。

1922年(大正11年)12月24日
オランダ系日本人2世の小林丈夫によって洋食 パリスは開店した。
シャルル・エミールの息子、エミール・モーリス・エルメスが3代目エルメスに就任した年と同年だ。

小林丈夫は1948年55歳の若さで倒れたことにより、3世である小林直人が洋食 パリスを継いだ。他にもビストロ、パン屋、屋台飯屋、会員制バーなども手がけた小林一家であったが、1995年 阪神淡路大震災後の同年12月24日、洋食 パリス閉店を余儀なくされた。3世 小林直人が自身の息子である小林元気氏に言った「必ず復活させろ」と。かつて父の言うことに興味を示さなかった小林元気氏だが、この発言だけは心に残り、2022年12月24日 洋食 パリスを復活させたのだ。イエス・キリストがユダの裏切りによって十字架にかけられ「必ず復活する」と予言し、予言通り復活した12月25日のように。

入り口左側にはsince1922 fiction と書かれている。

つまり架空の物語から生まれた洋食店。
コンセプトは「ニュークラシック」。
なんとも興味深いストーリーである。

店内の雰囲気、メニュー構成など全てがコンセプトに準ずる。

 

冷製コーンポタージュスープ オレ

爽やかである。
オレとは牛乳のこと。
トウモロコシと牛乳で作られたスープ。
トウモロコシの上品な甘さと軽さが特徴だ。

 

エビフライもあえて小さなサイズを選ぶ。

自家製のタルタルソースも野菜感あふれる。
このマッチングも素敵だが、レモンを絞った時の味の変化が素晴らしい。
あっという間にペロリと食べてしまった。

 

ハンバーグステーキ

これはまさしくステーキという風情を漂わす。
肉感がインパクトあり。
フランス料理のステークアッシュの雰囲気。
またデミグラスソースも濃厚なのだが、軽さがある。

 

ポークチャップ

これもデミグラスソースがインパクトある。
豚肉の甘さを生かしながらの主張がうれしい味わい。

 

ハヤシライスは牛肉満載

牛肉の存在は大きいのだが、ここでもソースが軽い。
料理ごとにデミグラスソースをベースに
アレンジが施されているのが技である。

 

キャラメルのアイスクリームの適度な苦味がいい感じだ。

 

 

洋食が何であるか、それを体感する洋食店である。

 

 

「洋食パリス」
神戸市中央区布引町2-2-12 MAISON ROSE 1F
050-3091-2485

 

 

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投稿者 geode : 10:00