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2012年11月29日

「祇園さゝ木 × 神戸北野ホテル」 神戸・元町・イベント

関西食文化研究会の特別イベント。

「祇園さゝ木」の佐々木浩さんと「神戸北野ホテル」の山口浩さんの饗宴です。

オープニング前に、2人の料理人がスタッフにメニュー説明をする様子。
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客として参加の「菊乃井」の村田吉弘さん、「ポンテベッキオ」の山根大助さんが、
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厨房に表敬訪問です。

オープニングです。
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まず2人が客席でメニュー説明をします。

お付だしの競演。(佐々木・山口)
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  香箱蟹 内子ソースがけ
    (季節情報とタンパク質の満足)
  
  カマス酢〆火取り 白酢ソースがけ
    (動物性と植物性の出会い)
  
  フォアグラとパンドエピス マリメロのミルフィユ
    (三大栄養素の喜び)
  
  オマール海老のメダイヨン 苺ジュレ 自家製13キロ チョウザメのキャビア
    (匂い分子が共通する取合せ)
  
  コンソメと菊芋のエスプーマ
    (温冷感による食味感覚)
  
  鱈のブランダードと26種類の香味パウダーのクロケット
    (味覚33センサー嗅覚400センサー)
 
  フヌイユとカニとリンゴの新サラダ
    (情報による味わい)

それぞれの料理に対して、
どのようなアプローチをするのかが( )で示されています。

前菜(山口)
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  野菜とハーブと花畑仕立て菜園 アジの昆布〆とマセドワン野菜のマリネ
    (漬ける:野菜と昆布)

アジは昆布〆されています。
それと野菜の取り合わせの妙です。

椀(佐々木)
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  友地白みそ仕立て 伊勢海老葛打ち 加賀レンコン餅揚げて 青菜 からし
    (鰹以外のダシの旨みの競演)

これは鰹を使わず、
伊勢海老、アサリ、ムール、イワシなどでダシを取り、
そこに加賀レンコンの葛打ちを加えました。
これが結構食感が残りインパクトがあるのです。

『魚料理・肉料理からメイラード反応を割愛して
    あえて別添することでその働きを感じてください』

というフレーズが入ります。

魚料理(佐々木・山口)
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  佐々木の用意した36キロのクエ 山口のソースと付け合せの共演 
  クエ酒蒸し、煮込み野菜と3種類の香味ソース
    (親油性と親水性の香りのマリアージュ)

野菜に刺さったスポイトがソースです。(にんにく醤油など)
それをペレートに落とし、クエを食すというアプローチです。
ソースが時間や熱を加えてのメイラード反応。
面白いアプローチです。

肉料理(山口・佐々木)
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  山口が用意する神戸高見牛 佐々木のソースと付け合せの饗宴 
  オイルバス牛ロース、デュクセルとリソレ部分の別取り合わせ あつあつ蕪を敷いて
    (5年熟成へしこの塩味)

牛肉は57度のオイルの中で1時間半火入れをします。
回りは焦げることなく火が入ってゆきます。

そこに山口さんはデュクセルをあわせ、佐々木さんは5年熟成のサバのへしこです。
それぞれメイラード反応。
そこで、料理が完成しました。
メイラード反応を考えるに興味深い一皿でした。

パンはルヴァンと米粉パン

ご飯(佐々木)
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  関西の箱寿司 巻き寿司

デザート(「イグレックベガ」のパティシエ)
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  柚子風味のムースショコラと柿のメイラード・タタン、
  ジンのパルフェ、
  秋の装飾

今回の食事会は、料理というものをどう捉えてゆくかというアプローチの結晶でした。

開催場所は

「イグレックベガ」
神戸市中央区元町通1-7-1 VEGA 6F
078-334-1909

投稿者 geode : 02:28