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2008年06月11日

「ヴレ・ド・ヴレ・シェ・ヒロ」   大阪・新町   フランス料理

アラン・デュカスさんの話題が続きます。
この秋、大阪桜橋に完成する新サンケイビルの33階に
アラン・デュカスさんのビストロがオープンします。
その記者会見が、
新町の「ヴレ・ド・ヴレ・シェ・ヒロ」で行われました。
進行は、本人の説明、平松邦夫大阪市長の挨拶、
そして大垣シェフの地元食材を使ったビストロ料理を試食して、
デュカスさんと大垣シェフと僕の3人で、
新しいビストロについての鼎談、そして質疑応答となりました。

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大垣シェフが地元食材を使ったことには意味があります。
それは新しいビストロのテーマは「大阪テロワール」。
テロワール、
つまり風土とか気質などその土地に密接に関連したものだからです。
店名は「コントワール・ド・ブノワ」。カウンターのブノワです。
「ブノワ」はパリビストロの老舗で、それをデュカスさんが所有し、
東京にも出店したビストロです。

では当日の料理です。

瀬戸内イカナゴのペースト入りのプチクロワッサンと
和歌山鮎のコンフィと京都・田鶴さんのきゅうり。
アミューズから飛ばしています。

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イカナゴで魚醤を作った後にペーストにしたものがあり、
それがアンチョビに似ているので使ったとのこと。いい塩分と香りです。
鮎をオリーブオイルでコンフィしたものをきゅうりに挟んだものです。

瀬戸内・ハリイカの墨煮と、ハリイカのマリネと京都・田中とうがらし、
和歌山・仲谷トマトの軽いムース。

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小イカ、とうがらし、イカのわた、イカ墨を炒めたものを
トマトのムースでまとめた一品。トマトのムースがまとめ役です。

スープ ド ポワソンのジュレ 泉州水ナスのピュレとクリュ 
和歌山・活コチのマリネ 淡路島・由良のウニ 貝塚早生のクーリ。

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大阪・和歌山で獲れたメゴチ、コダイ、カサゴなどで
南仏風スープを造り、澄ましたものをジュレに。
白いソースは、貝塚早生というタマネギを低温で3時間ローストしミキサーで。
水ナスはピュレと生。これも水ナスの特性を知るからです。
素晴らしいバランス。

ジャレ ド ポーク(豚のすね肉)のロティ 
豚足のチュイル 豚のソーシス 和歌山・みらいコーンのヴルーテと
イチジクのソース 大阪東住吉の菊菜添え。

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一番上に乗ったのが豚足。柔らかく茹でミキサーにかけ薄くのばし、
ぱりっと焼いたものです。すね肉も驚くほど柔らかく、
するすると胃袋に収まってゆきます。

イチゴのバシュランとフロマージュブランのソルベ。

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メレンゲでバニラたっぷりのカスタードクリーム、練乳、
泡立てた生クリーム、この3つをクリームとして挟んでいます。
バシュランのサクッとした食感にいい感じでクリームが。
そしてヨーグルトのようなチーズのソルベです。

パンは三種類。
丸い形のバゲットは、アミューズ用
レモン型のレモンのパンは、オードブルに
先の尖ったルヴァンは、メインに
という仕掛けでした。

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料理のクォリティも見事なら、記者会見も盛り上がり、
なかなか楽しい時間でした。

「ヴレ・ド・ヴレ・シェ・ヒロ」
大阪市西区新町1-24-8 マッセノース四ツ橋ビル1F
06-6535-7807

門上武司食研究所サイトに

5/29付、

 ☆『海外通信』Torino通信 Vol.9
  ヘルシーなのにおいしいルカ・モンテルジーノのドルチェたち

公開しました。↓

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www.kadokami.com/

その他、

☆「名店の賄い」
   第四回 「ショコラティエ なかたに」

 ☆『マスターソムリエ岡昌治の「心に残る今月の一本」
  Vol.7「Ch. Lagrange ’01 (シャトー・ラグランジュ)」

 ☆「京都・名酒館 主人 瀧本洋一の『旨酒』」
  Vol.4「野飲の醍醐味」

 ☆今月の「学会」レポート
  2008年3月度「第63回 トゥールモンド」

も公開中。↓

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投稿者 geode : 02:55