2026年05月07日
「そば處 とき」 大阪・北新地・蕎麦
久しぶりの北新地の「そば處 とき」である。
かつて事務所が堂島にあり、ランチローテーションの一軒であった。
そこから平野町に移転後は、なかなか立ち寄る機会を逸していた。



今回は夜の食事。
スケジュールが変更になり、次の予定までに時間が空いた。
ちょうど「そば處 とき」の前を通り、さまざまな記憶は蘇ってきた。
夏になると必ず「冷やしカレー蕎麦」を食べた。
出汁の味わいをふんだんに味わえるカレー出汁。
それと蕎麦の相性がすこぶるよかった。
世界中に麺類はある。
日本の蕎麦は、中でも特殊な存在だと思う。
まず冷たい麺を食べる習慣があまりない。
元々蕎麦は五穀に含まれず痩せた土地でも栽培可能な植物。
ある意味、飢えを凌ぐ食べ物であった。
それがいつの間にか。蕎麦道が生まれ、凛とした、わび、さびなどに近い
日本の気候風土に根差した感覚的言語が存在を濃いものにしていった。
この日も冷やしカレーの記憶が蘇ってきたが、
季節がら温かいカレー蕎麦に魅かれた。
そこで選んだのが「和牛カレー南蛮蕎麦」である。
そしてここでは外せない一品「巻き寿し」がある。


一本はやや多いので、半量をお願いした。
まず「巻き寿し」が届く。

大きめの甘い卵焼き、三つ葉、穴子、椎茸、干瓢、イカなどが入る。
これらの具材の圧倒的な存在感は唯一無二の巻き寿しである。
甘い卵焼きのインパクト、穴子のアタック、三つ葉の食感などと寿し飯がいつの間にか一体感を醸し出すのであった。
この巻き寿しのルーツは、40年以上前に箕面近くにあった「そば紀行」の大将が生み出した。その大将が、今の場所でオーナーの元、店を始めた。
大将は一旦店を去ったが、そのレシピは残り、今も健在である。
40年以上も前に箕面の店に行き、取材をしたことも思い出した。
そして「和牛カレー南蛮蕎麦」

冷たいカレー蕎麦とは全く別物。
出汁の効いたカレー出汁は同じ印象だが、和牛が入ることで脂分が加わり、コクと甘味がグッと増す。
紙エプロンをつけ、ゆっくり食べる。
程よい辛さと出汁のうまみ、和牛のコク、そしてネギの役割も大きい。
時折、歯にあたる食感と清涼感もポイントだ。
最終的にはバランスの良さが口中に広がってゆく。
いい蕎麦だと思う。
壁面に貼られた酒の肴になる献立も魅力的だ。
季節によって変わる蕎麦も気持ちを揺るがせる。
これは、時おり訪れたい、と思った。
「そば處 とき」
大阪市北区堂島1-3-4 谷安ビル1階
06-6348-5558
Web連載「amakara.jp」=====
門上武司のグルメ旅「皿までひとっとび」
★門上武司の旅vol.18:オープン2年余で長足の進歩。見事な衣の天ぷら店、静岡『なかむら』
★門上武司の旅vol.19:トッププロの信頼厚き鮮魚店、静岡『サスエ前田魚店』
YouTubeチャンネル「Round Table」=====
森 義文(カハラ・オーナーシェフ)
森 義文(part1) – YouTube
兼井俊生(手打ち蕎麦 かね井・店主)
兼井俊生(part1) – YouTube
堀木 エリ子(和紙作家、堀木エリ子&アソシエイツ代表)
堀木 エリ子(part 1) – YouTube
西田 稔(Bar K6 / cave de K / Bar kellerオーナー)
西田 稔(part 1) – YouTube
======協力:株式会社マイコンシェルジュ
投稿者 geode : 10:00

