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2023年11月27日

「洋食パリス」 神戸・布引町・洋食

「洋食パリス」は1922年、オランダ系日本人2世の小林丈夫によって開店した。

小林丈夫は1948年55歳で他界。
3世である小林直人が継承、しかし1995年阪神・淡路大震災によって閉店を余儀なくされた。
しかし直人の息子・小林元気は父親が残した「必ず復活させろ」という言葉を守り、2022年12月24日に「洋食パリス」を見事に復活させた。

という物語が、この「洋食パリス」にはある。
それを読むと感慨深いものがあるが、この物語は全てフィクションである。

オーナーの小林元気さんが「神戸の洋食屋には歴史と物語がある」。
だからこの物語を作りました、とのこと。
とても興味深いエピソードである。

この日は「これからの洋食」をテーマに開催されたイベント。
通常はアラカルトでの食事が楽しめる。

エビフライ

ラードで揚げられたエビフライはコクと甘さの饗宴。
レモンなしでも十分味わい深いが、レモンの酸味が加わると、甘味の質が変わる。

 

野菜サラダ

ボイルしただけの野菜
そこに塩と胡椒、野菜が持つ味わい。
甘味や酸味や苦味などをしっかり感じる。

 

サワラのカルパッチョ
ハヤトウリにミョウガ

野菜とのミルフィーユ状態
苦味や酸味がサワラの甘さを引き出す。

 

ガルピュール

菊菜、セロリ、大根などを野菜を煮る。
ややどろっとしたスープ。
寒い季節、体の芯から温まる。
いい献立だ。

 

鱧ブールブラン

ブールブランはフランスの魚料理の定番ソース
酸味とコク、野菜の細切りのシャキシャキ感も効果的。

 

ハンバーグレバーステーキ

ハンバーグとレバー
レバーには醤油をプラスしたドミグラスソース
こちらは濃度が出て、レバーとの相性が巧み。
ハンバーグはロボクープで粗めに挽く。
肉肉らしさが出る。こちらはさらっとしたドミグラスソース
現代のソースである。

 

カレー

懐かしい欧風カレー
洋食屋はこのタイプに限る。

 

セロリンゴ

セロリとリングのソルベ
どちらの風味も感じる新たなソルベ。

 

 

いろいろな考えるポイントが多いコース仕立てであった。
次回はアラカルトで!

 

 

「洋食パリス」
神戸市中央区布引町2-2-12 MAISON ROSE 1F
050-3091-2485

 

 

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投稿者 geode : 10:00