« 「イノダコーヒ」 京都・三条堺町・コーヒー | メイン | 「エルクコーヒー」 大阪・西天満・コーヒー »
2017年08月01日
「原正」 大阪・谷町9丁目・寿司
夜の8時半。
寿司を求めて九州や和歌山、京都から集まる。
この時期は魚が厳しいと思うが、店主の石川さんは
「工夫をどれだけできるか楽しい時期でもあります」と話す。
江戸前でもなく、といって関西風を頑なに標榜するのでもない。
いわば双方のいいところを巧くミックスした感じだ。
ええとこ取りは、往々にして失敗を招くこともあるが「原正」は見事な着地をしたのであった。
この日は最初にあてを二品、そこから寿司というリクエスト。
鮑が出る。
この歯ごたえがもたらす快感がスターターとなる。
蛸が続く。
これもまた噛み心地がうまさにつらなる。
さあ、にぎりのはじまりだ。
画像はないが、包丁目を細かくいれた
イカの食感と甘みの演出には頭が下がる思いだ。
明石の鯛がいいあぶらを持っている。
つばすの艶めかしさが食事の時間を楽しくする。
マグロのづけがうれしい。
鉄分と醤油の香りが美しい味わいを供す。
中トロは脂分が持つ甘みが勝負となる。
しんこは酢の加減がたまらく優しい。
穴子のツメの上品なこと。
つぶ貝のねっちりとした歯ごたえがいい。
イワシだが、このうま味はなんだ。
つづく北海道のイワシは脂ののりが半端ではない。
これはリピートしたい。
利尻の雲丹は甘みと香り。
ネギトロは海苔の香りとあいまって別の味わいを生み出す。
鱧と鯛のアラでとった椀物。
これが素晴らしいのだ。
濁らず清々とした味わいに感動を覚える。
海老は温度と香りである。
干瓢巻は山葵のきき方が鋭い。
巻き寿司といなり寿司。
安定感があり、安心して食事が楽しめる一軒。
「原正」
大阪市天王寺区上汐3-8-9
06-6773-5518
投稿者 geode : 01:55