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2023年09月06日

「心根」 大阪・高槻・日本料理

JR高槻駅から車で30分強。
「心根」の迎えの車である。

山の中にある一軒家。
よくぞこのような場所に料理店を開いたなと感心するロケーション。

9月初旬 9日は重陽の節句
テーマは菊

 

里芋の葉っぱに包まれた一品。
粟麩、むかご、銀杏、栗豆などの胡桃あえ

この土地の恵を感じる。

 

八寸
器は月と兎

焼き柿 この食感のふんわり加減
鮎はにがうるかを塗り 焼き上げる。風味良し
オクラの味噌漬け
菊芋
落花生 しっとりした歯応えと旨み
ナマズの唐揚げ さっぱり
栗の渋皮煮 これは優しい口当たりに品のある甘さ 秀逸な味わい。

 

椀もの
岩魚と松茸
真昆布とマグロ節の出汁

これをベースに岩魚のコクや松茸の味が溶けてゆく。
甘味のグラデーションを感じる。

 


鯉は昆布じめによって味がのるが川魚の持ち味は生きている。
芥子水菜、ミョウガの花、せり、ウドの花など
鯉の鱗の香ばしさも楽しい。

 

鮎はじゃがいもの衣を纏う。

それは素敵な食感を呼び起こす。
米粉を衣とする。
たで味噌のインパクトも素敵だ。
鮎は苦味も含め、姿焼きとは異なる味のハーモニーが見事。

 

菊の最中
無花果の白和え

シナモン、きなこの風味が生きる。
料理のリズムに変化に生まれる。

 

兎と冬瓜の鍋

兎の姿は鶏のようだと思うが口に含むと鶏とは違う。
ややこくがあり、かつ爽やか。
だしを吸い込んだ冬瓜のうまいこと。

 

締めのご飯のおかず

胡瓜の古漬け
コリンキーはあまみあり
出汁をとった後の昆布の佃煮
すぐきの海苔巻き
それぞれの個性を感じる。

 

琵琶マスは皮目を炙る

ネギポン酢がいいな。

 

炊き立てのご飯

 

筋子ご飯

筋子から弾けるコク。

 

鰻の白焼ご飯

梅肉と茗荷とのアンサンブルで表情が豊かになる。

 

追加の卵かけご飯 アレンジバージョン

楽しい。

 

長野パープル
シャインマスカット
ブルベリーなど果実のゼリー寄せ

視覚的にも味覚も楽しい。

 

菊の花のエキスを乗り込んだお菓子

菊の香りを感じる
素敵なプレゼンテーション。

 

抹茶で締める。

 

 

高槻の山中で料理を食べる意義と意味をしっかり感じる。
片山城さんの作りたい料理の輪郭がくっきり。

この土地の風景などが皿の中に料理となって描かれている感じ。
この土地に生きる片山さんの味となっている。
訪れるたびにその感覚が強くなってゆく。

 

 

「心根」
大阪府高槻市中畑久保条15-1
072-691-6500

 

 

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投稿者 geode : 10:00