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2017年06月06日
「アコルドゥ」 奈良・水門町・モードスパニッシュ
モードスパニッシュと書いたが、じつはその領域をはるかに超えた感じがする。
奈良という土地と触れ、その魅力を存分に発揮する内容となっているのだ。
それをひしひしと感じる食事であった。
厨房のガラス面には、その日のゲストや概要などは記されるシステムも素敵だ。
一枚いちまいカードケースから出されるメニューも楽しい。
奈良のほうじ茶と柑橘の花。
これで身体がすきっとする。川島シェフの料理を食べるというスイッチが入る。
オリーブ。
オリーブオイルと共に味わう。心臓も。
アコルドゥのaを印したパン。
温かなモッツァレラ 冷たいトマトとホエー。
柔らかな温度とミルクのコクと酸味のマリアージュである。
葛城の田とシッタカ。
シッタカが貝だ。濃密な味わい。
野迫川のアマゴ 砕き胡瓜とディル。
鮎と胡瓜の再構築。
土の香りの芋 森の香りのソバ。
土と森、まさに時代を予感するアプローチ。
三輪山本の手延べ麺 牡蠣のタルタルとセロリ。
デュラムセモリナで作った手延べ素麺。苦味と爽やかさがうまく同居。
マルミタコ デ ボニート。
鰹と玉ねぎのエッセンスが生きる。
スズキのサルティアード ニラのクロロフィル
生ハムとアンチョビの葛。
葛の食感が微妙に作用する。スズキの火入れがポイント。
燻した大和肉鶏 奈良米と五條の山椒。
肉鶏の虜になるというのが分かる味わい。
八朔のクワハーダ 干し草のヴェール。
優しさに満ち溢れたデザート。
奈良の茶をチョイス。
カカオとほうじ茶のクズ
ミルクジェラートとたんぽぽ。
どこまでも奈良が迫ってくる。
僕はエスプレッソでしめた。
その土地で料理を作るということを考え抜かれたメニューであった。
これからのスタイルを示唆していると感じた。
「アコルドゥ」
奈良市水門町70-1-3-1
0742-77-2525
投稿者 geode : 01:48