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2012年11月30日

「京ぎをん 浜作 本店」 京都・東山・日本料理

割烹の魁「浜作」です。

カウンターに男性4名が座りました。
元フランス料理店オーナーシェフ、チーズ造りの達人、フランス料理教授です。

僕以外は初訪問です。

まず若い料理人が鯛をさばいて、というか、骨から身をはずしています。

それが終わったところで、ご主人の森川裕之さんが、
おもむろに包丁をにぎり、造りを切ってゆきます。

その鯛を食べた瞬間、
みんな「久しぶりにおいしい鯛」「これは旨い」と反応しました。

「小ぶりですが、いい鯛が入りました。
早くからさばいておくと、旨みが逃げてしまいます。
造りにする直前にやったほうがよろしいのです」とご主人。

納得です。


カウンター内での仕事。
ほぼすべての料理がそこで仕上がってゆきます。
決してタッパーウエアから食材を持ち出し、
皿に盛るというようなことはありません。
胡麻和えでも、その場であたり鉢でゴマであたって作っていくという具合。

合わせるのも決してステンレスのボールではなく、
土物の大鉢や塗りの器であったりします。
見事です。

そんな料理が続き、ご飯の前に現れたのがこの鯛の頭の酒蒸しです。
121130鯛.jpg
この迫力に驚くと同時に、
凝縮した旨さにみんな言葉を失い、一気呵成に食べていました。

そしてご飯と同時に供されるだし巻き。
これも驚きです。
卵とだしの量がほぼ同割ということです。
121130.jpg

切った途端に出汁が流れてきます。

おそるべしだし巻き。

「参りました」と。

まさに割烹の原点。
カウンターで食材を前に、
調理法を料理人と相談しながら食した人たちがいたのです。

ときには、このようなスタイルを知ることも極めて大事だと思ったのです。

「京ぎをん 浜作 本店」
京都市東山区祇園八坂鳥居前下ル下河原町498
075-561-0330

投稿者 geode : 02:05