« 2016年5月 | メイン | 2016年7月 »

2016年6月27日

お休みのお知らせ

いつも門上武司のおいしいコラムをお読みいただき
ありがとうございます。


都合によりしばらくおやすみいただきます。

コラム再開の際には
またのアクセスを心よりお待ちしております。

投稿者 geode : 10:31

2016年6月24日

「天ぷら 元吉」 東京・南青山・天ぷら


16062457.jpg


「少し高い温度で揚げています」と店主が話す。

海老の甘味を感じた時であった。

海老も締めて数時間という。

カウンターには食べ慣れたカップルと香港からのお客がかなりの分量の天ぷらを食べていた。


海老の頭は、天ぷらの世界への誘い。
16062419.jpg



海老は二尾。
16062421.jpg

甘味が鮮烈。



アスパラは香りだ。
16062423.jpg



寝かせたキスは凝縮感高まる。
16062425.jpg



奥が賀茂茄子、手前が水茄子。関西の茄子の饗宴だが、そのちがいは大きい。
16062427.jpg



帆立の磯辺。
16062429.jpg

帆立と海苔。磯の香りがお互いを高める。



稚鮎は苦味と微かな甘味の融合だ。
16062431.jpg



組み上げ湯葉は食感と甘味。
16062432.jpg



アワビは、熱が加わることで海の香りを露わにする。
16062433.jpg



鱧には新玉ねぎのピュレとぎんなん。
16062435.jpg

鱧が喜びを表現するようだ。



新玉ねぎ。
16062438.jpg

蜜のような甘味。



新玉ねぎの天ぷらに玉ねぎのスライス。
16062439.jpg



大間のウニ。これは贅沢だ。
16062443.jpg



帆立にキャビア。キャビアの働きは大きい。
16062445.jpg



新れんこん。サクッとした歯ごたえがうれしい。
16062447.jpg



穴子。塩と天つゆの双方を使う。
16062448.jpg



とうもろこし。これはクセになる。
16062450.jpg



かき揚げ天丼を選ぶが、丼が選択できる。

なんと7種類あり。
16062451.jpg



標準タイプ。

かき揚げの火入れは難しい。
16062454.jpg




牛乳プリンにマンゴー。
16062455.jpg




今回は天ぷらのみのコース。

潔さとリズムの素敵な時間であった。



「天ぷら 元吉」
東京都港区南青山3-2-4 セントラルNo.6B-A
03-3401-0722

投稿者 geode : 09:50

2016年6月23日

「祇園 きだ」 京都・祇園・日本料理


長らく「祇園 さゝ木」で佐々木浩さんの元で働き、

富山の「雅楽倶」祇園の「楽味」などを任されていた木田康夫さんが、

この度独立を果たし、祇園に「祇園 きだ」という日本料理店を開店した。



カウンター8席に馴染みの仲間が揃った。

緊張と緩和と喜びの会食である。



スタートは毛蟹とウニ。
16062370.jpg

トマト風味のジュレがまとめる。

ジュンサイ、そうめんカボチャなど。

さっぱりと軽やかなに始まる。


甘鯛の一汐ものと蛸の梅酢漬け。
16062372.jpg

甘鯛の旨みが濃い。



椀物は鱧と新玉ねぎの味わいが拮抗するぐらいだ。
16062375.jpg

新鮮な印象を受けた。



舞鶴のトリ貝。
16062378.jpg

最後だという。

ぽってり肉厚のトリ貝に肝。

口の中で旨みが回る。



大阪湾のイワシ。
16062380.jpg

鮮度が命だ。



かつおはニラ醤油で。
16062383.jpg

このインパクトがいい。



淡路島沼島の穴子。
16062384.jpg

ふんわり。繊細な味わいが見事だ。



房総のアワビを!
16062385.jpg



有田の鮎。

このぷっくらとした焼き方の妙が、味わいに繋がってゆく。
16062387.jpg



コーンスープで中腹あたり。
16062388.jpg

甘味がじつに爽やかである。



岩牡蠣のフライ。
16062390.jpg

味わいがじつに濃密である。



青ナスとアワビの椀。
16062392.jpg

これは青ナスのトロトロ感など上質という言葉が似合う。



しょうがご飯に泉州の水茄子。
16062395.jpg



ご飯のともに岡山の天然の海鰻に、浜名湖の鰻を食べ比べ。
16062397.jpg

海鰻の皮のカリッとした感がいい。



伊勢海老とあさりの椀物。
16062698.jpg



パッションフルーツとパイナップルのソルベ。これが素敵なソルベである。
16062300.jpg



開店早々に伺った。

キャリアがあり、安定感のある料理だ。




「祇園 きだ」
京都市東山区祇園町南側570-192
075-551-3923

投稿者 geode : 10:08

2016年6月22日

「トゥールカフェ」京都・烏丸六条・イタリア料理


昨年だと思う。

偶然、入ったコーヒー店でモーニングセットの充実ぶりと

コーヒーの確かな味わいに感動したことがある。

烏丸六条近くの「トゥールカフェ」だ。
16062268.jpg


おまけにオーディオ設備が、好奇心を著しく刺激した。

真空管アンプ、手つくりのスピーカー、オープンリールのテープデッキなど

オーディオファンなら飛びつくキイワードだ。

16062264.jpg



実際、このテープデッキがまわり音楽が再生していた。

これには驚愕である。
16062265.jpg




玉子サンドセットを注文する。
16062266.jpg

トーストしない生の食パン。

ふわふわ玉子、キュウリ、トマト、レタスが入る。

マスタードのきいたマヨネーズがいいアクセントとなる。

玉子と野菜のバランスは、まさに黄金比ではないと思うぐらいにフィットする。



コーヒーとの相性もごきげんだ。



カウンターでマスターご夫妻と言葉を交わすのもよし。

また、テーブル席で音楽に身を委ねるのもよしだ。



覚えておきたい一軒である。



「トゥールカフェ」
京都市下京区烏丸2-307
075-361-0787

投稿者 geode : 10:31

2016年6月21日

「ヴィネリア・リンコントロ」 大阪・西天満・イタリア料理


気になるイタリアン。
16062118.jpg

個室に入る。

「20年ぶりかもしれません」という二人がいる。

時間の経過とともに空気がどんどん変わってゆく。

街の話題から音楽や食に移ってゆく。

昭和歌謡やフォークソング、ニューミュージックまで広がりをみせた。

食と音楽は、一瞬にして時代と空間を超えてゆくと実感した。


ルバーブの冷たいムースにリコッタチーズ、パルミジャーノ。
16062198.jpg

軽い酸味にチーズのコクがバランスをとっていた。



琵琶湖の稚鮎をマリネ。
16062100.jpg

キュウリのエキスに、フレンチキャビア。

香魚と呼ばれる鮎は、キュウリの香りを想起させる。

キャビアのプチプチ感がいいアクセントとなる。



モチガツオのカルパッチョ。
16062102.jpg

そこには白魚のとうがらし風味が刺激を与え、

タマネギの甘味がそこを優しく包み込む。



フォアグラとマスカルポーネのティラミス仕立て。
16062105.jpg

マッシュルームのパウダーがかかり、

それがエスプレッソの雰囲気を醸し出す。

小夏の清冽が甘味がじつにいい効果を発する。



キタアカリを使ったニョッキ。
16062108.jpg

毛蟹とアサリのソースであえる。

ニョッキがソースを吸い込みながらもキタアカリの甘味を押し出してくる。

その駆け引きが興味深い一皿。



タヤリンとパスタにはジロール茸とチンタセネーゼ豚。
16062110.jpg

この豚の味わいは、噛むごとに濃厚になってゆく。



ランド産の鳩。
16062113.jpg

胸肉、モモ、レバーと3種揃い踏みだ。

艶めかしい火入れに、反応した鳩は、

鉄分の香りを放ちながらも皿の中で、そたたかな緊張感を保つ。



チョコレートムースにカシスのソルベなど。
16062115.jpg

この光景は料理を思い出させる。

チョコレートムースの香りが見事であった。



テーゴレ、イタリア語で「瓦」、フランスならチュイル。
16062116.jpg

バーチ・ディ・ダーマ。小粒のクッキーだ。

このテーゴレの美味さには唸ってしまうほど。



エスプレッソ。
16062117.jpg



話題がどんどん回ってゆく楽しい時間の流れであった。




「ヴィネリア・リンコントロ」
大阪市北区西天満4-12-10-101
050-5869-9526

投稿者 geode : 10:59

2016年6月20日

「リュミエール」 大阪・東心斎橋・フランス料理


「リュミエール」唐渡シェフが東心斎橋で、開店してほどなく10年を迎える。

個室があるレストランが少ない中、貴重な存在。

個室にて男性3名、ミーティングを兼ねてのランチ。



唐渡シェフは野菜をいかに楽しくおいしく食べさせるかを常に考え、

新たな世界観を作り上げたのだ。



スタートは店名ともなった「リュミエール・色彩」である。

天然車海老の瞬間キュイと烏賊の手毬り 

野菜の乳化ソースとチアシードの食感。

16062020.jpg


オーバル型の皿に散りばめらた料理。

野菜と魚介のハーモニーが見事な絵画を描いているようだ。

そこには、幾何学的な美しさや食材に対する尊敬や、

一瞬にして造形美が失われてゆく危うさを感じることもあるのだ。


それは食べる側の思いの深さによって変化する、などと考えながら食べていたのだ。



近頃は珍しくなったスタイル。

以前は、フランス料理店の定番の形であった。

シャンピニョンと読んでいた。


緑泉と呼ばれるスープ。
16062025.jpg

黒鮑を54℃で3時間低温調理。

丸ごとパン包み焼きして旨みと香りを一緒に閉じ込めて・・。


まずは、パンの蓋を取る。
16062026.jpg

グリーンが目に飛び込んでくる。

インカのめざめなどが入った液体。



続く長皿は貝類の饗宴である。
16062028.jpg

下からはまぐりにセモリナ粉をコロモとして揚げたもの、

黒鮑、ホッキ貝、ミル貝、平貝と続く。

食感も甘味もすべて異なる。

それが重なりあって、一つのイメージを作り上げるのだが、

そのプロセスやモチーフが楽しき印象を与えてくれる。



蟹器

毛蟹の器に閉じ込められた北海道直送の活〆鮮魚(この日はアイナメ)
16062029.jpg

甲殻類のエッセンスと一緒に熱々のスタイルで・・。

毛蟹の中にアイナメや蟹身が入る。それだけでテンションは上る。



かつ下には熱々の石。そこに魚介のソースを流すと音を立てる。
16062032.jpg

料理から発する音。それがまた転機となって食欲を刺激する。

ソースが蒸発し甲殻類の香りが鼻腔に媚薬を塗りこんだような感覚を与える。



メインは「閉じ込められた旨味」でチョイス。

天草梅肉ポークを選んだ。
16062035.jpg

これまた火入れの妙を愉しむことができた。

豚肉の火入れが、これまでよく火を通すことというのが定説となっていたが、

この絶妙の火入れには唸ってしまった。



そして野菜のデザートは、小松菜のピュレ、セロリのアイスクリーム、

ごぼうのキャラメル、大根、根セロリ・ココアのブランマンジェなどが

渾然一体となって野菜でないと成し得ない味わいを作り上げ、

スプーンが何度も止まり、それを失うのが惜しい気分となった。
16062040.jpg



エスプレッソ。
16062042.jpg



小菓子も華やかでありながらはかないのだ。
16062043.jpg



徹底して野菜の使い方を考えた結果のプレゼンテーションに時間を忘れ、

戯れていたのであった。



「リュミエール」
大阪市中央区東心斎橋1-19-15 UNAGIDANI−BLOCK 3F
050-5799-4344

投稿者 geode : 10:30

2016年6月17日

「老松 喜多川」 大阪・西天満・日本料理 


16061772.jpg

「老松 喜多川」にはカウンターと個室がある。

今回は、男性5名女性1名の会食ゆえ、個室を選択した。

これまでカウンター主体の店ばかりであったが、

近頃個室情報を要求されることが多い。


今回のような初対面の会食では、個室がありがたい。

カウンターでのライブ感はないが、

むしろ料理に対して皿の中にだけ集中することもあるのだ。

もちろん、会話が主体にはなってしまうが・・・。


突き出しは、ずんだ豆腐、アワビ、山葵酢、ジュンサイなど。
16061749.jpg

これは食感が数種類、五味の散りばめ方など、緻密な計算が行き届いた一皿であった。



椀はアブラメにずいき、おくらのすりながしである。
16061753.jpg

季節感が全面にでていた。



造りは甘手かれい、その肝とえんがわである。
16061755.jpg

一つの魚のバリエーションを楽しませてくれる。



かつおは藁で燻されたもの。
16061757.jpg

薫香にちかい香りの刺激が、ぐっと脳髄に達するような感覚。

かつおはたたきでサーブされることが多いが、

そのラインをはるかに突破する微妙なニュアンスが伝わってくる。

黄ニラ味噌の働きがかつおの本性を誘いだしてくるようだ。



まぐろのにぎりだ。
16061759.jpg

まぐろの上にはあけがらしがのり、それを海苔で巻いて食べる。

自ら手で巻いたという感覚と感情が、まぐろのにぎりに新たな価値観を与えるのであった。



トリ貝ではスナックえんどうの唐揚げ、

長芋、辛子味噌などが一皿に盛り込まれている。
16061761.jpg

カレイ、かつお、まぐろと続いた造りのあとに、

やや複雑な構成を仕掛ける。

食べ手の胃袋の刺激と、こころの揺曳を反映しているようなものだと思った。



そして毛がに、大間のウニ、金時草に土佐酢のジュレだ。
16061763.jpg

どんどん攻めてくる。

料理は一瞬の勝負だが、これまでの流れの中で出される一皿としては、

旨みのオンパレードをなんなく受け入れる状況を作り上げている。



鰻は、一寸豆と一緒に出てくる。
16061764.jpg

一気に高みに昇った気持ちを持続させる鰻の力に、食べるリズムが支配されたようである。



再び椀では、鱧と水茄子、三度豆に黒コショウだ。
16061767.jpg

まさに季節で押してくる椀物である。

鱧のふくよかさ、包丁技の明確な冴えを感じる。

水茄子は自ら持つ水分と旨みが見事な調和をみせる。

黒コショウの有無は大きい。



甘鯛と壬生菜の炊きこみご飯である。
16061768.jpg

この迫力あるビジュアル。

それを見るだけでもテンションが上る。



ごはんに一粒ひと粒に甘鯛のうま味が浸透する。
16061770.jpg

口中で香りが開花してゆく感じがまばゆい。



デザートは抹茶のアイスクリームとマンゴである。
16061771.jpg

抹茶の香りが鮮烈だ。

神経が行き届いた一皿。



思えば、引いたという料理がなかったような気がする。

それならば、もっと積上が感を感じるのだが、

むしろ楽しみとゆとりを戯れたといったほうがいいかもしれない。


まさに喜多川さんの術中のハマってしまい、遊ぶことができたというべきであろう。



「老松 喜多川」
大阪市北区西天満4-1-11
06-6361-6411

投稿者 geode : 10:09

2016年6月16日

「豆香洞コーヒー 博多リバレイン店」 博多・中洲・コーヒー店 


博多の街はコーヒーが盛り上がっている。

16061695.jpg

「豆香洞コーヒー」のオーナー・後藤直紀さんは、

コーヒー豆の2013年焙煎世界大会で世界チャンピオンに輝いた実力の持ち主。

世界一です。


本店は、福岡県大野城市にあるが、

昨年秋博多の「リバーレインモール」に開店した。

博多在住のライターとともに博多の店を訪れた。


「博多は、後藤さんが焙煎世界大会で優勝。

ほかにもカッピングの世界大会で3位になった方がおられたり、

「美美」さんのような超ベテランと若手の交流が盛んで、

街全体がコーヒーで勢いついています」と教えてくれた。



この「豆香洞コーヒー 博多リバレイン店」地階にあるが、

店の造りが非常に広々した空間をうまくレイアウトされ、

コーヒーを飲む、買う、見るという楽しみが気持よく散りばめられているのだ。
16061694.jpg



女性スタッフがコーヒーを淹れてくれる。
16061690.jpg

バッハ系列ということで、

左手を腰にあてながら湯を注ぐ姿勢からもその系列と推察できる。


僕は、いつものようにマンデリンを注文した。

思っていたより深煎り。
16061691.jpg

深煎りから滲みだす苦味とコクのバランスの良さは、

喉をすっと通過する感じで理解できる。

豆をきちんと管理、焙煎、抽出という過程を踏んでいることが分かる。



ライターがお土産にくれたドリップパック。
16061696.jpg



16061697.jpg

これは旅の共に欠かせないアイテムとなった。

ちょうど、船に乗っている途中であったので、

なによりもうれしくありがたいプレゼントであった。



それを船中で淹れたのが、条件と腕前が異なると、

味わいは平凡なものになってしまった。

美味さは確実なのだが。



博多の街がコーヒーで活気ついている。

また、博多を訪れる目的がうまれた。



「豆香洞コーヒー 博多リバレイン店」
福岡市博多区下川端町3-1 B2F
092-260-9432

投稿者 geode : 14:09

2016年6月15日

「中洲ちんや」 博多・中洲・すき焼き 


博多・中洲に「中洲ちんや」あり。
16061579.jpg

1階は精肉店と洋食コーナー。

2階は座敷ですき焼きなどという展開。

ここの女将さんは、博多弁のお手本のような喋りが魅力でもある。


ランチである。

ローストビーフのサラダ。
16061586.jpg

肉の旨みと野菜の味わいが融合。



ビーフカツレツ。
16061582.jpg

牛肉の持ち味を衣で閉じ込める。

ナイフを入れると艶めかしい赤色があらわれる。

そこにやや苦味も感じるデミグラスソースが絡む。

このソースの力を実感する。



つづいてビーフシチューである。
16061584.jpg

これもまたドミグラスソースの味わいに圧倒されるのだが、

牛肉を噛むごとに牛肉が持つ奥行きの深みが次第に口中を占領してゆくのだ。



ここで打ち止めかと思ったところで女将さんが「ステーキかハンバーグ?」と。

「ステーキ」

「ヒレかロース?」

「ロースにします」と。

ということでステーキはロースとなった。



16061588.jpg

予想していたよりボリュームがあった。

脂分が放つ甘味についナイフを入れてしまう。



と、この日のランチは牛肉三昧であった。

久しぶりの「中洲ちんや」。

ダイナミックなランチとなった。



「中洲ちんや」
福岡市博多区中洲3-7-4
092-291-5560

投稿者 geode : 10:15

2016年6月14日

「鈴屋」 神戸・有馬温泉・鉄板焼き 


年に1回か2回訪れる有馬温泉。

温泉に入り、宿から出かけ餃子を食べ、再び温泉に入り、眠る。



この「鈴屋」の餃子を食べるのが目的のような有馬温泉である。
16061447.jpg

カウンターと小上がり。

いつも小上がりに座り、4・5名で食べる。


この日は枝豆から始まった。
16061432.jpg



ほどなくカウンターの鉄板で焼かれた餃子が届く。
16061433.jpg

片面はカリッと香ばしく焼けている。

茶褐色が旨みを誘う。

しかし、片面はツルッと柔らかい。

その差が美味さに繋がる。

ツルッとのあとにやや濃厚な味わいがグッと口の中で広がる。

これがクセになる味わい。



つづいて焼きそば。

これはシンプルな仕上がり。
16061436.jpg


そこに玉子を加えると食感に差異が生まれる。
16061438.jpg


16061439.jpg

この差異が味わいに変化をもたらす。



そしてお好み焼きだ。
16061441.jpg

これもまた素直な焼き上がりだ。



中に卵が仕込まれていた。
16061443.jpg



締めはいつも手羽先である。
16061445.jpg

スパイシーな味付けと、カリッとなる寸前まで焼き目をいれる技が見事だ。

ついつい手でもってしゃぶりつきたくなるのだ。



ごくごくありふれた鉄板焼きの店。

店内もその風情が漂っている。

だが、一品ずつ個性があり、ふとした瞬間思い出す味わい。



「鈴屋」
神戸市北区有馬町483-3
078-903-1196

投稿者 geode : 10:16

2016年6月10日

「清粥小菜 明」 大阪・江坂・中国料理 

16061060.jpg

男性12名揃っての会食。

突き出しはザーサイである。
16061061.jpg


前菜が衝撃であった。


求肥に包まれたピータンのムース。
16061062.jpg

上には十三香粉がかかる。

やや甘めだがインパクト大。



続く前菜はナスの冷製2種。

冷製ナスに上湯のポタージュに肉味噌、ラー油。
16061064.jpg

ゴマの香りもたっぷり。



冷製ナスに山椒オイルと金華ハムのパウダー。
16061066.jpg

これがきいている。



6種の紹興酒漬け。
16061068.jpg

十勝牛のひうち

フォアグラ

雲丹

イクラ

しじみ

とびあら

それぞれの特徴を生かしながらも紹興酒でまとめる力。



鮎は唐揚げで柚子とネギソース。
16061071.jpg

これも香りのバリエーションの愉しみ。



フカヒレの四川風煮込み。
16061075.jpg



腐乳にピータン、下には大根である。
16061076.jpg

発酵とフカヒレの饗宴だ。



中にはトマトが一個。
16061079.jpg

金華ハムの出汁のジュレにウニやじゅんさいなど。

トマトの味わいが旨みに変わる。



焼きチャーシュー。
16061081.jpg



水飴がかかり、金木犀のジャムも。
16061083.jpg

パフォーマンスも含め興味深い一品。


杏仁の酒の香りがついた豆がいい。



麻婆豆腐。
16061085.jpg

シェフいわく、飲み物です、と。



香りと喉ごしの勝利。
16061086.jpg



香港やきそば。
16061087.jpg



カリッとした食感が素晴らしい。
16061088.jpg



お粥。
16061091.jpg



鳴門のわかめを使うので味わいは結構濃厚である。
16061093.jpg



締めは杏仁豆腐とライチの揚物。
16061094.jpg



というようにアグレッシブな料理が続き、刺激をかなり受けた食事の時間となった。



「清粥小菜 明」
吹田市江坂町1-21-39 土泰第1ビル
06-4861-7228

投稿者 geode : 14:31

2016年6月 9日

「征木」 京都・三条壬生・日本料理 


この春開店ばかりの「征木」。
16060921.jpg

三条壬生近くの路地に店がある。

少し隠れ家的なロケーションだ。

カウンターのみ。


冷たい茶碗蒸しから始まりました。
16060925.jpg

帆立、車海老、空豆のピュレ、出汁のジュレ。

この季節に冷たい茶碗蒸しはありがたい一品。

少しじめっとした感覚が晴れてゆく。



椀物は蕪のすりながし。
16060927.jpg

キャベツと甘鯛が椀種。キャベツの甘味がきいている。

最後に振られた黒コショウにいい感じ。



造りは甘手かれいと雲丹。
16060932.jpg

この雲丹は三陸からで、なんと牛乳瓶に入っている。

当然のことながらミョウバンの香りなし。

甘味だけが舌に残る。



穴子とトリ貝の焼霜。
16060933.jpg

ふんわり香りとコクが喉を刺激する。



酢締めの丸アジは艶めかしい味わいを供する。
16060936.jpg

吉野川の青海苔の香りがたまらない。



右はうすいえんどうとスナックえんどうの白和え。

左はカッペリーニを使った冷製。金菜とエゴマ。
16060937.jpg



牛肉と花山椒の鍋。
16060940.jpg

丸ナス、ミョウガ、ウドなどの野菜も楽しめる。

この季節では珍しい花山椒の香り。

牛肉との相性は申し分なし。



かまどさんで炊かれたきぬひかり。
16060943.jpg

粒立ちがよく輝いている。



ついおかわり。
16060948.jpg



果実はきよみオレンジとあまおう。
16060949.jpg



わらびもち。
16060950.jpg



小振りのお薄。
16060952.jpg



カジュアルな雰囲気が漂いながらも京料理もしっかり楽しめる。



「征木」
京都市中京区壬生馬場町15-20
075-777-4556

投稿者 geode : 10:09

2016年6月 8日

「花梨」 京都・二条・中華料理 


中華料理が少しずつ面白くなっている。

若い世代の独立が目立つ状況である。

ホテルの中華料理は総合力で勝負しようとする。


「ANAクラウンプラザ京都」の「花梨」もその1軒である。


ふかひれのコースを頼んだ。

最初は、9皿の前菜盛り合わせ。
16060834.jpg

バラエティに富んだ小皿が揃う。

本来は丸テーブルで、少しずつ取り分けるスタイルが、

時代の要請に合わせて変化したのであろう。


ふかひれ背びれの姿煮。
16060836.jpg

ここは白湯煮込みである。

たしかにとろりとしているが、キレがいいスープが特徴である。


さっぱりした味わいだが、味の輪郭はしっかり。

醤油煮込みとは一線を画く味わいだ。



つぎは、次の北京ダックと鶏肉のフライオレンジソース。

北京ダックはすでに巻かれた状態で供され、あっという間の食べたてしまった。
16060839.jpg



鶏肉のフライ オレンジソース。
16060840.jpg

鶏肉とオレンジの組み合わせにやや驚く。



京都牛モモ肉とおこげとオイスターソース炒め。

画像なしですが、おこげの仕事がよかった。



殻付き海老の煎り焼きが届きました。
16060841.jpg

調理も調味も異なり、素材が同じという一皿。

食べ比べる愉しみあり。



蟹肉入りつゆそば登場。
16060844.jpg

蟹肉が贅沢にはいり、ほうれんそう麺の味わいとのマッチングよし。



マンゴープリン、中華あん入りパンプキン団子。
16060847.jpg



16060848.jpg

いかにも中華らしいデザートが登場。



食事をしている間、スタッフが厨房と客席の間で、

全テーブルの様子、

つまり食べるスピードなどをきちんとチェックしているのは見事であった。



「花梨」
京都市中京区堀川通二条城前 ANAクラウンホテル京都B1F
075-231-1155

投稿者 geode : 10:32

2016年6月 7日

「そば処 とき」 大阪・北新地・そば 


季節のメニューがある。

それが登場し、食べるとその季節を感じる。


大阪・北新地「そば処 とき」の冷やしカレーそばが、その代表である。
16060702.jpg


もう何年も前のことだ。

献立に「冷やしカレーそば」の文字を見た時、挑戦的なメニューだと思った。


注文した。

冷やしカレーそばと同時に紙エプロンもとどく。
16060700.jpg

首からそれをぶら下げ、一口食べた。

出汁の味がしっかりきいたカレー。

なんと気持ちが高揚した。

そばもコシを失わず、食感もきっちりある。

上に乗った野菜の素揚げとのコンビネーションも見事だ。

これは、やられたと思った。

以来、夏が近づくとこのメニューが食べたくなる。



ことしもこの季節がやってきた。

巻き寿司もあいからずの調子だ。
16060797.jpg



また、夏が訪れる。



「そば処 とき」
大阪市北区堂島1-3-4 谷安ビル 1F
06-6348-5558

投稿者 geode : 10:13

2016年6月 6日

「あま野」 大阪・福島・寿司 


二年以上ご無沙汰であった。

この秋で、3年になるという大阪・福島の「あま野」。
16060672.jpg

最近、いろんな人から評判を聞いていた。


満席である。

まずは、もずくが出た。
16060653.jpg

「握っていったほうがいいですね」と。

「はい、それでお願いします」という言葉で始まった。



ちょうど正面に店主がいるので、仕事っぷりがよくみえる。

丁寧というか魚を愛おしいように扱う。



ハリイカ。
16060656.jpg

包丁目が美しく、甘味を引き出す。



平目には肝をプラス。
16060657.jpg

鮮度を物語る。



蒸しあわび。
16060658.jpg

ふんわりした食感と香り。



マグロ。
16060659.jpg

肌理の細かさがうれしい。



中トロ。
16060660.jpg

鉄分の味わいを満喫。



コハダ。
16060661.jpg

酢の締め具合が塩梅良し。



海老。
16060662.jpg

甘味と香りが秀逸。



雲丹。
16060663.jpg

淡路島産でミルクのような口どけ。



小アジ。
16060664.jpg

色っぽい味わい。



カスゴ。
16060665.jpg

凝縮した旨み。



本みる貝。
16060666.jpg

切り方で味わいの変化。



椀物はシンプルイズベスト。
16060667.jpg



アイナメ。
16060668.jpg

季節の贈り物で、舌を包み込む。



穴子。
16060669.jpg

柔らかさとの勝負。



干瓢巻き。
16060670.jpg

この色合と濃さ。



玉子も江戸前。
16060671.jpg



まず寿司飯がかなりサイズダウンで、酢の感じも変化。

「あま野」のスタイルが完成という感覚。

近いうちに再訪したいとおもっている。



「あま野」
大阪市福島区福島1-6-4
06-8454-7008

投稿者 geode : 10:28

2016年6月 3日

「モリエール」 北海道・札幌・フランス料理 


あっという間にディナーの時間が過ぎていった。

初めての「モリエール」。
16060303.jpg

男性二人の食事であったが、気分がどんどん高揚していった。


まわりのテーブルもすべて満席。

ビジネスディナーもいれば、女性3人組、カップルなど多彩なゲストが、

それぞれのテーブルで盛り上がっているのが、レストランの雰囲気を作っていた。

久しぶりにこんな空気感を味わった。


熱々のパイが届く。
16060353.jpg

トマトとチーズのアンサンブル。

軽い。



つづくごぼうのスープも熱い。
16060355.jpg

泡からしてごぼうだ。



白魚は大葉で巻かれ、フリットに。
16060357.jpg

サクッとした歯ごたえのあとは、なんと艶めかしい口当り。

白魚が溶けてゆく。



雲丹にオクラ、コンソメジュレがかかり、下はフロマージュブラン。
16060359.jpg

味わいの重ね方が美しい。



サラダには、こんな卵が添えられる。
16060362.jpg



アスパラガスにチーズ、黄身という黄金の組み合わせ。
16060366.jpg

どんどんテンションがあがってゆく。



ほっき貝がデカイ。
16060368.jpg


16060372.jpg

この甘味はやはり現地ならではの味わい。

食材と発想の勝利である。



カスベのムニエル。
16060379.jpg

カスベとはエイのこと。

そのヒレをムニエルにした焦がしバター。

これも鮮度がモノをいう食材。



紅茶とレモンのソルベ。
16060381.jpg



メインは鹿である。
16060383.jpg

これはストレスなく一撃で仕留められた鹿。

それを適度な熟成で、炭火で焼く。

この火入れも、ここ2・3年で変化があったという。



ビーツやリンゴのコンポートも効果的だ。
16060386.jpg



添えられたジャガイモのグラタンは30年前の開業以来人気アイテム。
16060387.jpg



カリッと焼けたパンにクロタン・ド・シャヴィニョルという山羊のチーズ。
16060388.jpg

黒こしょうをきかす。



ビンテージシェリーがぴったり。
16060390.jpg



イチゴのソルベ。
16060393.jpg



そこに熱したイチゴ。
16060394.jpg



二つが一つになる。
16060398.jpg



エスプレッソ。
16060300.jpg



フルーツケーキ。
16060301.jpg



ワインペアリングもしっかり楽しめた。



フランス料理を満喫したのであった。



「モリエール」
札幌市中央区宮ヶ丘2丁目1-1 ラファイエット宮ヶ丘1
011-631-315

投稿者 geode : 11:45

2016年6月 2日

「祇園 一道」 京都・祇園・鉄板焼き 


鉄板焼きは日本から世界へ発信していったもの。

ステーキも、鉄板で焼くのは神戸が最初である。

鉄板の可能性を追求する料理店でも、

その先端グループに属するのが、京都・祇園の「祇園 一道」だ。



和食の世界から鉄板焼きへと転じた

店主・関さんの想像力豊かな料理は、いつも楽しく刺激をうける。



ホワイトアスパラガスのブランマンジェに大間の雲丹。
16060275.jpg

という豪速球から始まる。キャビアに干貝柱のジュレである。

旨いに決まっているスタート。


アワビは歯ごたえと磯の香り。
16060277.jpg



トリ貝も大きなサイズ。
16060279.jpg



上からピーナッツオイルをかけ火入れである。
16060281.jpg

甘味がぐっと増す。



用意されたのは牛タンと吉田牧場のカチョカバロ。
16060282.jpg



山椒の香りも生き、カチョカバロの旨みで牛タンが喜ぶ。
16060285.jpg

一週間塩をして寝かせた牛タンの食感たるや歯が入るやいなや崩れてゆくのであった。



アワビは、カマンベールチーズのフリットと合わせ、肝のソースが加わる。
16060286.jpg

カマンベールとアワビの贅沢な出会いである。



これは反則に近いサマートリュフの焼きそば。
16060290.jpg


16060291.jpg

季節によってさまざまなバージョンが登場するうちの一つだ。



特製ハンバーガーの準備。
16060292.jpg



フィレ肉にフォアグラ、たっぷりの山葵。
16060295.jpg

これが全く辛くなく香りだけが生きる。



用意された牛肉。
16060296.jpg



ステーキはさっぱりと。
16060298.jpg



お口直しにきんぴらごぼう。
16060299.jpg



ほうれん草のおひたし。
16060200.jpg



トマトすき焼きの準備。
16060201.jpg



すき焼きの完成。
16060205.jpg

トマトの酸味がいい。



ガーリックライス。
16060206.jpg

これは胃袋に収まってゆく。



デザートも吉田牧場のリコッタチーズのパンケーキ。
16060208.jpg



蜂蜜のソルベに無花果。
16060211.jpg



こういったラインナップで、客席も盛り上がり、楽しいディナーであった。



「祇園 一道」
京都市東山区祇園町南側589 ぎおん松本ビル1F
075-561-1949

投稿者 geode : 10:38

2016年6月 1日

「天ぷら松」 京都・松尾・日本料理 


「天ぷら松」昼のカウンターは、

山の緑と川の流れを眺めながらの食事で、とても開放感がある。

今日は、どんな展開となるのだろうと期待が募る。



ホタルイカが熱い器に入る。
16060114.jpg



そこに熱い赤飯が加わる。

ジュっという音とともに香ばしい匂いが立ち上る。
16060116.jpg



白魚の天ぷらには白ウド。
16060118.jpg

からすみは粉末、生と軽く火入れされたものの3種。



桜えびの茶碗蒸し。
16060119.jpg

まるでビスクのような味わいだが、軽い。



造りはグジ。
16060122.jpg

ねっとり感がグジらしく、ウロコもパリッっと。

食感が味わいに大きく関わることを知る。

器は、乾山である。



のどぐろはさっと焼霜に。
16060124.jpg

奥にはイカとメイタカレイ。



大きなトリ貝。
16060125.jpg

見るだけで唾液が溢れてくる。



雲丹は二種。
16060126.jpg

根室と大間。



これを若大将が熱々のご飯に混ぜる。
16060128.jpg



「大間は溶けます。根室は少し食感が残ります」と。



その上に先ほどのトリ貝をのせた。
16060130.jpg

ざっくり混ぜながら食べる。

トリ貝が入ることで、味の深みが見事。



伊勢海老に破竹、そして花山椒。
16060132.jpg

なんと贅沢で、料理人の発想と食材の融合である。



天ぷらはレンコン。
16060133.jpg



稚鮎とスナップエンドウ。
16060134.jpg



氷に入ったよもぎうどん。
16060136.jpg

これもスペッシャリテ。



16060137.jpg



オリジナリティにあふれるというか、創作系の料理がつづく。

季節が変われば、また伺いたい一軒である。



「天ぷら松」
京都市右京区梅津大縄場町21-26
075-881-9190

投稿者 geode : 10:17