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2020年12月25日

「EST/エスト」 東京・フォーシーズンズホテル東京 大手町・フランス料理


今年開店したばかりの「フォーシーズンズホテル東京 大手町」のフランス料理
「EST」でディナーを楽しんだ。

39階というロケーション。素敵な眺望が広がっていた。
これもご馳走の一つだと思う。

入り口からレストランへ向かう動線はライブラリーになっており
和洋料理に関する書物がずらりと並び、
食への期待感が高まるような設えになっているのも素敵な仕掛けである。

提供される水はスティルもスパークリングも全て日本製。
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日本のテロワールをとても大切にしている。

シェフはギョーム・プラカヴァルさん、来日して8年になるという。
シェフパティシエは彼と8年一緒に働いたミケーレ・アッパテマルコさん。



店名の「EST」は、
「感情・Emotion」「季節感・Saison」「テロワール・Terroir」の頭文字。
店名からレストランのコンセプトが読み取れる。

スタートはタルト2種。
ブロッコリーにイワシ、ジャガイモにトリュフ
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どちらも王道の相性を示し、タルト生地のしっかり焼けた感じがリズムを刻む。



続いて菊芋のエスプーマにキャビア。
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菊芋のほのかな甘味と香りにキャビアのコクと塩味。
優しさとインパクトの饗宴で食欲が高まる。



シャンピニヨンと呼ばれるパンは、上部がきな粉風味。
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これは止まらない味わい。



バターの代わりに大豆のムースにオリーブオイルの粉末。
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パンとの相性はさることながら、そのままでも十分に美味。



黒トリュフのタルト
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ジャガイモと玉ねぎの層に黒トリュフ。
添えらたソースはヨーグルト風味のクリームソース。

ヨーグルトの酸味が素敵なアクセントとなり現代の風を感じる。



キンキ 出汁 とメニューに記されている。
皮目がサクッと焼けたキンキ。
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そこに出汁がかかる。ごぼうの香りが生きる。
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まさに日本のテロワールを生かしながらフランスのテクニックがはえる料理である。



厨房はこのような姿で見える。
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声はあまり聞こえないが熱気はしっかり伝わってくる。
オープンキッチンではないが、楽しさは伝わる。



ラングスティーヌ カリフラワー 花梨
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ラングスティーヌの火入れは難しい。
その関門を見事に突破したラングスティーヌは甘さをたたえ、ねっとりした食感も楽しい。
刺激あるソースが相乗効果をもたらす。



ミートパイ
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焼き色を見ただけで胃袋は激しく反応する。



中には豚、ほろほろ鶏、鴨が入る。
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内臓の旨みもたっぷり。
これぞフランス料理という技がぎっしり詰まっている。

モダンでありながらクラシックがきちんと盛り込まれているところに
シェフの矜持を感じるのであった。



豆乳チーズにシトラス。
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豆腐という日本の食材を使いながらも着地はしっかり西洋。
これがパティシエの技術レベルの高さだ。



パンナコッタに洋梨、生姜のゼリー、松の実。
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組み合わせの妙に感銘を受ける。



ミルククリーム マスカルポーネ 苺
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繊細にして強さのあるデザート。



エスプレッソにミニャルディーズ。
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パティシエの仕事の細やかさを嬉しく感じる。



日本の食材やテイストを巧みに取り入れながら
フランス料理が持つ酸味の使い方(梅干を使うなど)が見事であった。

酸味と脂質の使い方がフランス人シェフの技だと感じた。
季節が変わればまた訪れたいと思う。






「EST/エスト」
フォーシーズンズホテル東京 大手町
東京都千代田区大手町1-2-1
03-6810-0600


◆◆◆◆◆◆お休みのお知らせ◆◆◆◆◆◆

いつも門上武司のおいしいコラムをお読みいただき
ありがとうございます。

明日 12月26日より翌年1月6日までコラムはお休みとさせていただきます。

1月7日より再開いたしますので
どうぞよろしくお願い申し上げます。

投稿者 geode : 10:48

2020年12月24日

「イーハ?ンツァイ田中 (一?菜 田中)」 京都・田中里の前・中国料理


12月10日に開店したばかりの中国料理店。
「イーハ?ンツァイ田中 (一?菜 田中)」。

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この界隈は中国料理店が多く「リトルチャイナと呼ばれています」と
オーナーシェフの田中晋平さん。

田中さんは大阪の「ホテル日航大阪」で20年勤め、独立を果たした料理人である。



ピーカンナッツのあめがけ。
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香ばしく甘く、ついつい手が伸びる。



蒸し鶏。
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しっとりした食感にネギなどのソースが麗しく感じる。
中国料理の定番の安定感を味わう。



焼き物三種盛り合わせ
蜜汁叉焼、皮付き豚バラ肉高温焼き、腸詰
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田中さんの得意技である。
皮付きのパリッと感は素敵な思い出となる。



水晶蒸し餃子
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ここまで透明感のある餃子は貴重だ。
あんの味わいもしっかり楽しめる。



春巻き
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皮の香ばしさと具材の濃厚さのバランスが良く、余韻も長い。



四種の豆板醤を使う麻婆豆腐。
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辛味も旨みも感じる味わい。



炒飯。
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自家製干し肉の味わいが印象的だ。
締めのインパクトは大きい。



14時からは点心メインだという。
次回は昼にもチャレンジしたい。






「イーハ?ンツァイ田中 (一?菜 田中)」
京都市左京区田中里ノ内町26
075-708-2793

投稿者 geode : 10:28

2020年12月23日

「月泉」 大阪・西天満・中国料理


大阪の中国料理界も動きがある。
11月で「一碗水」が一旦店を畳んだ。
次なる展開が楽しみだ。

西天満は中国料理店が多い。
それぞれの特徴がよく現れているのが魅力の一つ。

「月泉」はスタートダッシュが意欲的。
一気に中国料理を象徴する献立がずらりと並ぶ。
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この勢いに気持ちが高ぶる。



よだれ鶏
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長茄子に桜海老
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シマアジはジャスミンの香りでスモーク
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出汁で火入れした海老芋
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蛸の山椒和え
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フォアグラの紹興酒風味
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インパクトがあり、印象的である。



ニラ入り大根餅
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おひたし状態のニラ あん肝 柚子味噌 豆板醤
あん肝とニラでレバニラとなる。



モンサンミッシェルのムール貝
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ほろ苦さとコクは無敵だ。



せこ蟹は内子・外子・味噌が入る。
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この季節だけの贈り物。



定番にして名物献立の黒酢の酢豚
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シンプルイズベスト
酸味と甘味が奏でるシンフォニー。
これは毎回外せない。



青椒肉絲
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大胆なアプローチこそ岡田さんの真骨頂。



麻婆豆腐はいつも刺激的である。
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チャーハンは技術の賜物
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金華ハムとサンマをチャーハンに載せる。
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太麺には原木椎茸のエキス。
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クセになる味わい。



胡麻団子で締める。




また訪れたいという気持ちが膨らむ。






「月泉」
大阪市北区西天満1-6-4
06-6366-0055

投稿者 geode : 10:17

2020年12月22日

「にしぶち飯店」 京都・東山・中国料理


東京では「茶禅華」がミシュラン三つ星を獲得。
中国料理界が熱い。

関西の中国料理界も変化が著しい。
その動きに呼応するような一軒が「にしぶち飯店」。

ワーワー菜ともわわ菜とも書く。
手のひらサイズの白菜の蒸しスープである。
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中国料理の蒸すは、様々な方式がある。
干し貝柱と生姜でワーワー菜を蒸し上げることで生まれる甘味とコク。


フグの身に白子、アサツキにアンディーブ。
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おこげを添えて中華風に仕立てる。
白子の力やおこげの食感が素敵だ。



焼豚にブルーチーズはこちらの定番。
ツバメの巣を詰めた手羽先。
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このコンビネーションは飽きない味わい。



フカヒレのステーキには蟹のスープ。
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蟹の風味と味噌のコクがインパクトを与える。



小籠包
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皮の薄さとスープの滴がポイント。



牛肉(ひうち)の味噌炒め。
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椎茸の旨味も生き、野菜と巻いて食べる。
満足感が満ちてゆく。



もうかざめのヒレの白湯煮込み
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白ご飯とぴったり。
贅沢感も味わいながら締めに向かう。



生姜のプリン。
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にしぶちさんらしい。



新たな中国料理の世界を楽しんだ。






「にしぶち飯店」
京都市東山区上弁天町444-2
075-561-1650

投稿者 geode : 10:28

2020年12月21日

「柏屋 大阪千里山」 大阪・千里山・日本料理


大阪のミシュランガイド三つ星、料亭の「柏屋」。

設えの素晴らしさ、その月のテーマなどが見事に設定される。
11月のこと。
「一陽来復」小雪から冬至へとある。

先付
子持ち昆布 法蓮草胡麻よごし 慈姑松風
あん肝酒煮 紅おろし 浅葱 ポン酢加減
鴨ロース 焼葱粒マスタード和え
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季節の風が漂ってくる。



煮物椀
鴨丸 厚揚げ 吹雪仕立て 芹みじん 削り柚子
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鴨のコクが味わいに深みを増す。
初冬の景色がそこに浮かんでいる。



向付
鯛一塩 大葉 金柑おろし和え 唐墨
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王者の風格と唐墨の贅沢感。



飯蒸し
雲子あん 百合根 独活酒煮 白トリュフ 黒胡椒
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白トリュフの使い方が鋭い。




北寄貝 鰹 ビーツ南瓜線 長芋雪輪
防風 紅蓼 かんずり 山葵 酒盗だれ 土佐酢
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造が二度楽しめる趣向は嬉しい。



強肴
伊勢海老軟蒸 鮑軟煮 きんこ 牛蒡胡麻豆腐 餅銀杏
鮑茸 伊勢海老出汁吉野あん 三つ葉 すり生姜
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重層的な味わいを楽しむ。



鉢物
鹿肉低温煮 大根煮 菊菜 焼栗 八丁仕立 芥子
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綺麗な鹿肉の優しい味わい。



御飯
新麦御飯 いくら醤油着け とろろ あられ柚子
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おかずがあるのがうれしい。



水物
林檎ワイン煮 ピオーネ パパイヤ 蜂蜜ゼリー
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菓子
白小豆粒餡 あんぽ柿 肉桂麩
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流石の仕立てと流れ
しみじみと そして刺激ある味わいに技の集積を感じる。



献立は渡された通りの漢字。
この漢字の並びにも主人・松尾英明さんの世界観がうかがえる。






「柏屋 大阪千里山」
吹田市千里山西2-5-18
06-6386-2234

投稿者 geode : 10:26

2020年12月17日

「肉炭馨 和衷」 大阪・北新地・日本料理


縁があり、初めて訪れた。

スキッとしたカウンターに腰を落ち着ける。
個室と半個室があるようだ。
凛とした空気感が漂う。

スタートは季節の息吹
間人のせこ蟹が現れた。
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季節ならではのお出迎えだ。
視覚に訴える力も強く、後の料理に期待が高まる。


椀物。
月の輪熊、芹、カブラである。
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熊の脂身のうまさと甘さに、芹のほのかな苦味が絡む。
かぶらは温かい甘さをもたらす。



太刀魚の春巻き 南蛮ソース。
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ソースのやや刺激的な味わいが太刀魚を引き立てる。



造りは
アカハタ、やいとカツオ、シマアジ。
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やいとカツオの脂のノリは、今だけの贅沢。
シマアジのコクも楽しめた。



カワハギの肝和え
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王道の味わいに安心感を覚える。



氷魚とおろしの相性の良さ。
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うなぎは香ばしく焼き上げる。
海老芋のほっこり感。



うに いくら とんぶり
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旨みが合奏曲を生み出す感じだ。



山形牛の生ハム
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これは珍品。



山形牛のイチボ、ヒレ
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イチボの軽やかな甘味
ヒレのスキッとした味わい
牛肉と野菜の組み合わせ。



雲井窯の土鍋で炊いた御飯。
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この白ご飯にはカイノミがぴったりとくる。
カイノミのコクがご飯を盛り上げるのだ。



デザートはソフトクリーム。
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楽しい時間を過ごすことができた。
ランチタイムにも訪れたい。






「肉炭馨 和衷」
大阪市北区曽根崎新地1-3-3 好陽ビル202
06-7182-6860

投稿者 geode : 10:36

2020年12月16日

「白 tsukumo」 奈良・三条町・日本料理


「白」の昼ごはんはとても素敵であった。
日本料理の礎ともいうべき「一汁三菜」である。

この日はご挨拶の一品が出た。
胡麻豆腐に白トリュフ。
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白トリュフの香りが刺激的だ。
それを助長するのが胡麻豆腐の温度であった。
ほのかな温かさは素晴らしい。

この一品で西原さんの世界が見えてくる。


向付八寸
一本釣りのサワラ 羅城門蓮根 すじこの茶碗蒸し
甘鯛の松笠焼 ボラの白子 赤カブ エシャロット
アオリイカ 氷魚 うに
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まさに季節の賜物がずらりと並ぶ。
一つ一つの素材に物語があり、色々な想像力が働く。

食べ手の気持ちを豊かにする八寸である。



スープ
蕪と白菜の芯、大根、ズワイカニのスープ
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これは秀逸、舌を優しく刺激する。



ご飯は
海老と野菜天丼、大和牛しぐれ御飯、大和牛ステーキ丼、手打ち蕎麦
の4つからの選択。

しぐれ御飯(牛丼)を選び、手打ち蕎麦のみ追加可能であったので追加。
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しぐれ御飯にうずら卵の半熟と生が乗るのには驚いた。



サラダ
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鮮度が違う。



蕎麦
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8割5分が蕎麦粉で1割5分が小麦粉。
細打ちの技術と見事なコシ。

ツユのキリッとした感じもいい。



果実たっぷり ホワイトチョコレートのアイス
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記憶に残るランチである。
毎月通いたいと思った。






「白 tsukumo」
奈良市三条町606-2 南側 1F
0742-22-9707

投稿者 geode : 10:54

2020年12月15日

「そ /s/ KAWAHIGASHI(そ・かわひがし)」 京都・丸太町川端東・割烹


「そ・かわひがし」が開店して一年が経つ。

主人の中東篤さんは「草喰なかひがし」の中東久雄さんの三男である。

コの字型のカウンターで食事や酒を楽しむ店。
和食がベースになっているが、
とにかく食べること、飲むことが好きな人が集まるスペースとなっている。

献立も「日々」「月々」「年々」とあり、
 日々はその日だけの料理
 月々はその月のおすすめ
 年々は一年中ある料理

清酒、お茶、ワイン、ウイスキーなど酒の揃え方も見事。

鶏肝のごぼう煮。
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鶏の肝、心、ごぼう。
真っ黒な姿。それぞれの味わいがくっきり。


湯葉ミンチ。
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中に合挽きがしっかり詰まる。
脂分とコクを湯葉が包み込み、山椒の風味もいいアクセント。



フライドチキン 半熟卵添え。
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味付けされた鶏の濃密なあじわいに半熟卵と酢漬けのキャベツが素敵な相性である。



聖護院大根と雑魚の炊いたん。
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熱々で供された大根の甘いのなんの...
身体が芯から温まる。



常連と思しき方からおにぎりのプレゼント。

このおにぎりが秀逸。
あらかた形を作ると、あとは転がすように握ってゆく。
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「握っているように見えますが、ほとんど触れていません」との説明。

口に含むと一瞬にしてほぐれてしまう。
技術の賜物でもある。



締めのお茶と麩饅頭。
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なんとも居心地のいい一軒。
色々な使い方ができそうだ。






「そ /s/ KAWAHIGASHI(そ・かわひがし)」
京都市左京区丸太町通川端東入ル東丸太町18-5
075-748-1715

投稿者 geode : 10:22

2020年12月14日

「中村屋」 京都・百万遍・寿司


包装紙は、助六が傘を広げて見得を切る姿。

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助六の愛人は揚巻という女性。

つまり揚げと巻きが入った寿司のセットを助六と呼ぶようになった。
なんとも洒落たネーミングだ。


稲荷と巻き寿司。
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巻き寿司はきゅうりと沢庵の細巻き。
稲荷の揚げは甘味がしっかりしたタイプ。

揚げは色も濃く出汁と甘味が特徴的である。
巻き寿司は海苔の香りが生きている。

今年、南座の顔見世では控えらているのだが
この助六は楽屋見舞いなどにもよく使われている。



手土産やちょっとした集まりには非常にありがたい京都の銘品である。






「中村屋」
京都市左京区田中大堰町145
075-781-4048

投稿者 geode : 10:06

2020年12月11日

「菊乃井」 京都・円山公園・日本料理


日本料理といっても、居酒屋、小料理屋、割烹、料亭、
そして寿司、蕎麦、天ぷらなどの専門店がある。

なかでも料亭という存在は、最も足を踏み入れる機会が少ない。

「菊乃井」は、京都というより日本料理界を牽引する料亭である。


霜月の献立である。

八寸
鮟肝、壬生菜、占地、唐墨、慈姑煎餅、鴨肝松風
紅葉烏賊、松葉素麺、粉噴き銀杏
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季節感と日本の伝統文化が詰まっている。


猪口
香箱蟹飯蒸し 生姜
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この季節(年内)ならではの一品。



向付
一、明石鯛、まな鰹、あしらい一式
二、鮪、黄味醤油、辛子
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ねっとりとしたうまみをしっかり味わう。



蓋物
甘鯛栗蒸し 椎茸 栗 青味大根
金時人参 菊菜あん 柚子
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視覚的にも美しく、味わい豊か。



焼物
カマス杉板焼き 椎茸 柑橘 胡桃
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杉板の香りがふっと漂う。



中猪口
柚子釜豆腐 柚子味噌 あられ柚子
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丁寧な仕事から生まれる感動。



強肴
うずら鍋 小蕪 金時人参 海老芋
牛蒡 九条葱 なめこ 柚子
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熱々で贅沢な鍋である。



御飯
いくら御飯 三つ葉
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どっさりのいくらが料亭の醍醐味



香の物(画像無し)



水物
代白柿 ブランデー
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絢爛というかこの形を時折食べてることも必要だと感じている。
緊張と楽しさが交差する貴重な時間であった。






「菊乃井」
京都市東山区下河原通八坂鳥居前下ル下河原町459
075-561-0015

投稿者 geode : 10:34

2020年12月10日

「Hortensia Bistro」 大阪・東三国・フランス料理


新大阪から一駅の東三国は興味ふかい界隈だ。

多彩な飲食店が点在する。
時折尋ねる店が数軒ある。

知人と一緒に初めてのビストロ「Hortensia Bistro」。

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ランチはセットが数種類あり。
前菜、スープ、メインというセットにコーヒーをプラスだ。


前菜は
鶏のガランティーヌ
ビーツのサラダとキャロットラペ
イベリコ豚のテリーヌ。
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まさにフランス料理のシャルキトリーである。
ビストロと名乗る本領発揮。



カリフラワーのスープ。
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ほっこりと冷えた身体を温めてくれる。
しみじみと味わいが広がってゆく。



メインはハンバーグとした。
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肉肉しい。弾力がありジューシィーでもある。
付け合わせの野菜の甘味が嬉しい。



プティフールとコーヒー。
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カジュアルな雰囲気でしっかりとしたフランス料理を味わう。
贅沢なランチとなった。

近くにあれば、週に数回通いたい店である。






「Hortensia Bistro 〜オルタンシア ビストロ〜」
大阪市淀川区東三国4-15-12 シオザキビル1F
06-6398-7502

投稿者 geode : 10:02

2020年12月 9日

「お料理 山田」 大阪・北新地・日本料理


二度目の「お料理 山田」
開始時間は第二部の20時半。満席である。

北新地に向かうタクシーで
「今年は地獄です。本当にお客さんが新地に出ていないんです」
と運転手さんから聞いたばかり。
しかし、ここは満席。

勢いがある。

「あん肝を低温で調理しています。70度で60分。
 かぶらはすりおろして、とろみポン酢です」
という言葉とともに届けられたあん肝。
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温かいあん肝ポン酢である。
「お料理 山田」の世界にグッと引き込まれる。


おしのぎはセコガニの寿司だ。
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カツオ茸にタラの白子をピュレ状にしてかける。
お腹が温まり食事に向かって胃を整える。



椀は赤甘鯛。
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酒蒸しした甘鯛にかぶらを被す。
大阪菊菜、一番出汁に甘鯛の骨入れコクをだす。
味わいが重層的だ。



造りは鯛。
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昆布をすりおろして加えた醤油。粘りあり。
高山真菜に高山金時。



氷見のブリは焼き霜にする。
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苦味のあるクレソン、大根、ナスタチウム。
米酢と醤油がドレッシングになる。サラダでブリを食べるという感覚。



レンコン饅頭にフカヒレ。
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香茸でとった出汁に蜂蜜。縮みほうれん草。
白味噌仕立てだが、その淡さがいい。



金目鯛に大根とせり。
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このわたで取った出汁との合わせ方が見事。



熊本黒毛和牛のサーロイン炭火焼。
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かぶらをすりもろみ醤油。
海老芋は富田林から。



炊きたて白ご飯はおかずとともに。
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すじこ 山椒とちりめんじゃこ 半生の黄身の醤油
生カラスミ 白菜、キュウリに塩昆布



車海老を使ったカレー。
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海老の味わいがすごい。



山葵のアイスクリーム。
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緩急のついた素敵な流れ。
帰り際に、他のお客さんは全て次の予約を入れていた。
その姿がこの店のすごさを物語る。






「お料理 山田」
大阪市北区堂島1-5-36 Rich K.BLDG. 2F
06-6743-4074

投稿者 geode : 10:18

2020年12月 8日

「あやむ屋」 大阪・福島・焼鳥


素材を生かすも殺すも火入れだ、と改めて実感。

大阪の焼き鳥屋の雄「あやむ屋」のある夜。


定番の野菜と小野豆腐店の豆腐から。
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シンプルだが、印象は強い。



ささみには山葵。
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スッキリしているのに、味わいは濃い。



ネギマ
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ネギの甘味がにじむ。



せせり
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ボリュームと弾力に笑みがこぼれる。



豚バラ
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塊ではなく、ミルフィーユのようでサクッとふんわり旨味だけが残る。



エゾジカにポテト
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エゾジカは休ませることでじんわりと火が入り、甘味すら感じる。



うずらたまご。
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開店時からの名物。



つくね
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サイズはLLで味わいは秀逸。



長芋
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こんなにも香り高く甘いのかと驚く。
これも火入れの力である。



ラカンの鳩
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火入れは流石としか言いようがない。
繊細な身質を生かし切る。
内臓のつくねも驚きの濃さ。




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トロッと濃厚である。



つなぎ
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血管だが、食感と香りに誘惑される。



焼きおにぎり。
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表面をしっかり焼き固め醤油につけるので、中まで醤油が浸透する。
香ばしさが美味さに変わってゆく。



素材を見極め、適切な火入れを施す。
これができる職人・永沼さんの技を堪能した。






「あやむ屋」
大阪市福島区福島5-17-39
06-6455-7270

投稿者 geode : 10:19

2020年12月 7日

「そば切り 荒凡夫」 大阪・西天満・蕎麦


日曜日の西天満は静かである。
ほとんどの店が休んでいる。

馴染みの店も軒並み休みだ。
その中の一軒「荒凡夫」だけが営業中であった。

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いつもは、満席でなかなかは入れない。



新蕎麦の登場。この日は鴨汁そばとした。
カウンター内で主人が鴨を出し、調理をする姿が素敵だ。

まず鴨汁が出る。
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一口飲むと、そのすごさがわかる。
濃厚な味わいで、鴨がうまい。



そばだけ口に含む。
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大地を思わせる香りを感じ、食感もしっかりしている。



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鴨汁にそばをつけると一気に味が変わる。
優しい味わいになるのだ。

そばが入るたびに鴨汁が変化し、飲みやすくなってくる。

季節のネギが甘い。
これも鴨汁とそばを特徴つける要因だ。



日曜日の昼下がりに良い時間を過ごした。






「そば切り 荒凡夫」
大阪市北区西天満4-1-11 昭栄ビル南館 1F
06-6315-6767

投稿者 geode : 10:00 | トラックバック

2020年12月 4日

「洋食おがた」 京都・柳馬場御池・洋食


「あまり魚が入っていないのです」とオーナーシェフの緒方博行さんが話してくれた。
駿河湾の定置網に、大きな魚がかからないというのだ。

「でも入った魚できちんとやります。イカや桜エビはいいです」と。
メニュー選びが楽しい洋食屋である。

サラダを選択。
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コールスローは突き出しのように出てくる。
酸味と甘味のバランスが見事で気持ちが入る。


ポテトサラダ。
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仕事が細やかで、エネルギーが伝わってくる。



山科の農家で取れた野菜サラダ。
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苦味も適度に感じられ、食べるリズムが生まれる。
根菜はピクルス仕立てだ。



桜エビのフリット。
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これを上等かっぱえびせん、と称した人もいた。
甲殻類の旨みが詰まった感じで、いくらでも食べられるなと思う。



神頭イカのフライ。
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柔らかな食感と味噌のはじけ具合がいい感じである。



鹿屋市ふくとめ小牧場 サドルバック種の豚の骨付カツレツ。
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骨付の味わいの濃厚さがたまらない。
脂分のキレイなこと、すっと胃袋まで到達し、消えて行く。



紅ズワイ蟹のクリームコロッケ
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蟹だ、蟹だと叫びたくなる濃さ。



ビーフオムライスカレー
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オムライスだけでも十分楽しめるだが、カレーまでうまい。
追いカレーがついてくるのもうれしい。



プリンにエスプレッソ。
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洋食の理想的なコースを満喫した。

毎週でも通いたい一軒である。






「洋食おがた」
京都市中京区柳馬場押小路上ル等持寺町32-1
075-223-2230

投稿者 geode : 10:51

2020年12月 3日

「アバッキオ」 大阪・谷町6丁目・イタリア料理


5坪にも満たない小さなイタリア料理店「アバッキオ」。

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オーナーシェフの古田剛さん。
一人で淡々と料理を作る姿は割烹のような感じも受ける。
この日はカウンターに4人であった。


大きめの皿が置かれた、そこに古田さんは一つずつ料理を手でサーブする。
それはまるで寿司屋のようでもある。

鯛と青大根
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鯛の熟成感が見事。



カレイと赤大根
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赤大根のサクッと感。



水牛のモッツァレラ、ノルウェーサーモン、トマト。
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サーモンの脂分とチーズのコクにより上級のカプレーゼとなる。



カワハギとナス、グリーンソース
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この出会いは衝撃で肝もインパクトあり。



ほうぼうに小松菜
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焼き霜のほうぼうは香りが立ち、小松菜を呼ぶ。



海老とビーツと春菊
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海老のコクにビーツの甘さ。



カジキマグロのグリル
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濃厚な味わい。



サザエのオーブン焼き
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懐かしい味わい。



紅ズワイカニにホタテ 
タラの白子の黒豆
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茶碗蒸しのようなカニとホタテ。



イベリコ豚のボイルと生ハム
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野菜とのコントラストで、料理に新たな流れが生まれる。



舞茸のタリアテッレ
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舞茸の香りとコクでするすると食べてしまう。



鹿のヒレ肉のステーキ
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少しつけたパン粉の存在は大きく、食感にリズムが生まれる。
付け合わせの栗もうれしい。



締めに勧められ、お願いしたジェノバ風パスタ
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じゃがいもといんげんが定番。
これで一気にイタリア感が深まる。



紅玉のタルトにバニラのアイスクリーム。
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抜群の安定感があり、古田さんのやりたい世界が確立した感じである。






「アバッキオ」
大阪市中央区谷町6-6-5 谷六コ-プ 1F
06-4304-2529

投稿者 geode : 10:27

2020年12月 2日

「八楽」 京都・下河原・中国料理


京都の南座に「まねき」がかかった。
吉例顔見世興行の印である。

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これを見ると師走、今年も押し迫ったなと感じる。
今年の顔見世は、コロナの影響で開催日数が減った。


京都には京都らしい中国料理があり、
その一つに祇園の「盛京亭」という店がある。

そこで長らく修業をした料理人が独立して20年、「八楽」という店が下河原にある。

まずは冷やし野菜から始める。
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「盛京亭」の名物でもあり、それを踏襲した献立。
細く切った野菜は、軽い塩味で見事に整っている。必ず頼む一品。



淡路牛と玉ねぎ炒め。
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少し甘味を感じるのだが、懐かしい味わい。



若鶏の唐揚げ。
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この香ばしさと色合いにテンションが上がる。
サクッとしたコロモに歯を入れると熱い液体が溢れる。



ピリ辛春雨炒めのレタス炒め。
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ピリ辛感がまたまた食欲を喚起してくれる。
レタスの瑞々しさもいい相性である。



ぶた衣揚げ。
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柔らかなコロモに包まれた豚肉が上品な味わいに変わる。



五目炒飯でしめる。
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これぞ王道炒飯。
旨みをしっかり感じる。



安心感と懐かしさを味わう店。
時たま訪れたくなるのは、年齢のせいかもしれない。






「八楽」
京都市東山区下河原通八坂鳥居前下ル2丁目上弁天町428-5
075-541-5898

投稿者 geode : 10:55

2020年12月 1日

「パティスリーエス サロン」 京都・富小路六角上ル・パティスリー


時折訪れる「パティスリーエス サロン」。
マダムとのコーヒー談義が楽しい。

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この日はランチ後に伺った。
ショーケースにはスイーツがたっぷり。


2種類選ぶ。
カスタードに気持ちが入っていたので一つはミルフィーユ。
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サクサクの生地と2種のクリームの妙が楽しい。
濃厚なカスタードクリームと、マッカランをしっかり含んだバタークリーム。

「お酒を感じていただけると思います」とのこと。
確かにふくよかな香りを感じる、迫力のある一品。



そしてタルトタタン。
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なんと8時間リンゴの火入れという。
これもまたパイ生地のサクッと感との融合が素敵であった。

リンゴに熱が入り、ねっとり感が生まれる。
甘味の凝縮感も麗しい。



スイーツを食べ、深煎りのコーヒーを口に含むと
まさにマリアージュという感覚を覚える。
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スイーツとドリンクの世界はまだまだ開拓できそうだ。






「パティスリーエス サロン」
京都市中京区朝倉町546 ウェルスアーリ天保1F
075-223-3111

投稿者 geode : 10:34