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2017年4月27日

「ラチェルバ」 大阪・北新地・イタリア料理


以前は西天満で「タヴェルナ デッレ トレ ルマーケ」として営業していたが北新地に移転し「ラチェルバ」と店名も変え、新たなスタートを切った。
オーナーシェフの藤田政明さんは地方料理を基本に新たな風を送り込んだ料理を作る。
じつは移転後始めての訪問である。

最初の料理は
ストゥッツィキーノ
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桜海老、碓井豌豆 飯蛸 鰆。
ストゥッツィキーノとはおつまみという意味合い。
桜海老のチップは米のピューレに青海苔。
碓井豌豆のスポンジはサワークリームに菜の花。
飯蛸とうるい、キャビア。
「トレ ルマーケ」時代とは様相のことなるメニューに一瞬驚きを覚えるが楽しい。



葉緑素という料理。
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針烏賊 サルサヴェルデ。
針烏賊と鯛のタルタルの上にイタリアンパセリやアンチョビのソース。
この緑のグラデーションの美しさに魅せられた。



しっかり焼かれたパン。
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換骨という料理。
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アスパラガス 粒貝。
ホワイトアスパラガスと鶏節をつかったソース。
粒貝はかなり大きめで噛む食感を楽しむ。



竹炭を使ったチップ。
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カラブリア。
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モルツェッドゥはカラブリア地方の料理で牛や豚の内蔵をトマトや唐辛子で煮込んだ料理。この刺激的な辛味と内蔵の味わいが見事な調和。「ルマーケ」時代からのスペッシャリテである。



ロンバルディア
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鰻 行者大蒜 蕎麦米。
ソースは鰻と鴨とネギ。蕎麦米はピューレ。白バルサミコ酢の香りもアクセントである。鰻のややねっとりした歯ごたえと味わいがクセになる。



トスカーナ。
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毛蟹 ピーチ。
毛蟹とふきのとうのつかったソースで食べるパスタ。
うま味の凝縮である。



グリューステル
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仔羊。
火入れの美しさにレモン、大蒜、オレガノなどで香りと味をつけたパン粉、花山椒などが付け合せ。種々の香りなどが舞い、インパクトのある一皿となった。




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デコポン ホワイトチョコ ババ。
デザートも多彩である。



小菓子
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カカオのスポンジはマスカルポーネチーズ
レンズ豆をつかった珈琲風味。



非常に満足度の高い料理であった。






「ラチェルバ」
大阪市北区堂島浜1-2-1 新ダイビル 2F
06-6136-8089

投稿者 geode : 10:44

お休みのお知らせ


いつも門上武司のおいしいコラムをお読みいただき
ありがとうございます。

4月28日から5月7日まで、お休みを頂きます。
コラムの再開は5月8日を予定しております。

またのアクセスを心よりお待ちしております。


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2017年4月26日

「窯焼きステーキ 福田」 大阪・北新地・ステーキ


オーナーシェフの福田裕一さんは、「ポンドシェル」出身。
フレンチの技法をきちんと身につけ、火入れには独自の考えを持つ人物である。

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カウンターで見せられた牛肉。
その色艶にテンションが上る。



アミューズは
和牛上ミノ、神戸牛ユッケ。
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コチジャンと甘味の生かし方がポイント。



前菜1は
鳥取県産足赤海老 鰯とジャガ芋のコロッケ パイナップルタピオカ。
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可愛い前菜、コロッケの鰯の香りが印象的。



前菜2は
スペイン産鴨フォアグラと因島産ハッサクバター 自家製ブリオッシュ。
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楽しい取り合わせ。どんどん気分がたかまりをみせる。



前菜3は
熟成和牛タンのしゅぶしゃぶ・神戸コールドビーフ。
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コクと旨味が共生して口のなかで暴れる感じだ。



サラダは
新芽の和風サラダ フレンチドレッシング。
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ここで気分をフラットにする。



前菜4は
Wコンソメスープと和牛メンチカツミニバーガー。
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Wコンソメスープは最近なかなか飲むことができない貴重な味わい。
メンチカツは好物である。



いよいよ窯焼きステーキ。
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福田シェフはほとんど窯の前で牛肉の様子を見ながら場所を変えたり、取り出して休ませたりである。その慎重な姿が美しいのだ。
フィレ、ランプ、イチボである。
それぞれ脂の入り方、肉質の違いを見極めながらの火入れ。
スキッと歯が入り、香りと味わいがじんわり広がる至福だ。
牛肉を食べる醍醐味を楽しんだのである。



締めの一品は
漆黒のビーフカレー。
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黒豆と竹炭を使い、黒米。
さわやかなうまさがある。



デザートは
クレープシュゼットとソルベ。
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エスプレッソで終了。
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牛肉をしっかり食べる楽しみ満載である。






「窯焼きステーキ 福田」
大阪市北区曽根崎新地1-2-10 北新地鈴木第3ビル 2F
06-6342-1539

投稿者 geode : 10:34

2017年4月25日

「にしぶち飯店」 京都・下河原・中華料理


半年振りの訪問。
「祇園ささ木」出身の店である。
いまや相当予約が取りにくい一軒となっている。
カウンターでまるで割烹のような様子。

もともと中華料理を学び、ついで和食の経験を積んでの独立。
いい塩梅で中華と和が融合している。



天草の岩牡蠣とウニ。
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下にはじゃがいものピュレがあり、ネギ油の風味もきいている。まさに中と和の見事な出会いだ。



中華の醍醐味 焼物を切る西渕さん。
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右はもち豚の叉焼にブルーチーズ。
左は広東風の鶏。
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鶏にアメを塗りオーブンで焼き、その熱々の油をかけながら仕上げてゆく。
叉焼の甘味とチーズの酸味とコクが美しく一体化する。



金目鯛の炙りに九条ネギ。
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ここではピーナッツオイルを使用。
いい塩梅である。



フカヒレのステーキには干貝柱のスープ。
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これは旨いに決まっている。
フカヒレのステーキ。カリッと焼いた香ばしさが生きている。



ぐじのウロコ焼きには春キャベツとXO醤。
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素晴らしいアイディアである。
香ばしさと甘味の饗宴。



熊本のあか牛。
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スパイシーなパン粉がインパクトあり。
あか牛の火入れも見事。



のどぐろ、あん肝、お粥、花山椒という組合せ。
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お粥の存在がかなり重要だと思った。香りと食感が面白い。



桜エビと干貝柱の炒飯。
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旨味の塊だ。



京都で進化を遂げ続ける中華料理店である。






「にしぶち飯店」
京都市東山区上弁天町444-2
075-561-1650

投稿者 geode : 10:36

2017年4月24日

「アコルドゥ」 奈良・水門町・モードスパニッシュ


「アコルドゥ」が昨年末に復活した。
それも旧東大寺敷地内である。
背景は東大寺、厨房はガラス張りでモダン。
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「東大寺が過去なら、厨房は宇宙船のイメージ・未来です。その間に現在のレストラン空間があるというわけです」とシェフの川島宙さんが説明してくれた。
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そしてテーブルの上には青い箱が置かれる。
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開けるとメッセージとメニューなのである。



「奈良茶と当帰」。
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当帰は漢方の一種。まずは奈良のお茶から始まる。



「オリーブ」と「枯れ木と落ち葉 黒豆と石」。
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グリーンオリーブと 庭を模した木々と黒豆で作ったシューである。
自然との共生をイメージする。



アコルドゥの「a」を刻印したパン。
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「土にまみれた大和真菜 御所のヨーグルトとハーブ」。
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大和真菜は根まで引き抜き油で揚げ使う。
ヨーグルトのソースで。



「三輪山本の手延パスタ クロロフィルとアマゴと苔」
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造形的にもインパクトあり。手延パスタのしっかりした食感が見事。
森を印象つける一品。表面をさっと炙ったアマゴも美味かった。



「プルポガジェガと墨 タコ、芋、宇陀金牛蒡、冷たいパプリカ」
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プルポガジェガは蛸のガルシア風という料理。これを川島流に一旦分解して再構築したもの。イカスミの蛸、冷たいパプリカにも驚かされる。



「湿った土と半生のエビ キノコのベール トリュフ風味」
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「沼地をイメージしました」とシェフ。そこに足を踏み入れたときの感覚を大切にして作り上げたという。それがトリュフソースの役割。エビとキノコとトリュフがこのような融合になるとは。



「菊芋のソバ 帆立のブランチャとエア」
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ミルクの泡 菊芋の味わいも素敵であった。



「塩鱈のピルピル 焼いたネブカ」
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ピルピルはオリーブオイルの中でゆっくり火入れをする料理法。
しっとりややとろみもある塩鱈にネブカネギの甘味。



「炙った豚バラ 枯れ葉と小枝 カリフラワーピュレーと焼きらっきょう」
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ばあく豚の甘味が鮮烈な一品。野菜の使い方も見事に尽きる。



「クチテユクモノとウマレクルモノ」。
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朽ちてゆくもの 生まれくるもの。
これが川島さんの世界。



「古都華のマリネ クリームソーダ」
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古都華は奈良産のいちご。クリームソーダの味わいだ。



全体を通して奈良で料理を作る意味合いが濃厚に感じられる。
やりたい世界観が確実に結実してきたようだ。






「アコルドゥ」
奈良市水門町70-1-3-1
0742-77-2525

投稿者 geode : 10:04

2017年4月21日

「三水館 その2」 長野・鹿教湯温泉・宿


朝の5時過ぎに目が覚め、温泉に入る。
ゆっくり時が流れてゆく。
8時半から朝食である。
至ってシンプルな献立だ。

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温泉卵がある。
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軽く干した魚が出てきた。
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原木椎茸にアスパラガス。これはどちらも濃密な味わい。
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炊合せはひじきと牛蒡とキノコだ。
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白ご飯にかけるふりかけもついていた。
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締めはフルーツである。
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すっきりした身体にはこの程度の食事が最適であろう。

朝ごはんを食べながらいろいろな思いが去来する。
ロビー部分で展示会が開催されていた。地元の陶芸作家だという。
ここは器の使い方が見事である。
作家を積極的に知らしめるという活動も怠らない。
そんな意志がきちんと料理やもてなしにも現れる。



秋の予約を入れ、この宿をあとにしたのだ。






「三水館」
長野県上田市西内1866-2
0268-44-2731

投稿者 geode : 10:20

2017年4月20日

「三水館 その1」 長野・鹿教湯温泉・宿


長野県・鹿教湯温泉の「三水館」は思い出の宿である。
もう10年々以上も前に数度泊まっている。
訪れる度に料理が素晴らしくなっていた。
その進化がすごく愉しみであった。
今回も昨秋、キノコ三昧以来だ。
山菜を楽しみたいという思いが強い。

玄関から吹き抜けのロビー、サロンなどの雰囲気が変わらず、気持ちを開放してくれる。

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部屋の入るとお茶とお菓子がでる。
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このお菓子が素朴だが、地元の名物でないのが分かる。
明らかに地元の食材を使った味わい。



ここのメインは鍋である。
山菜がたっぷり入る。
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こごみ、かんぞう、行者にんにく、田ぜり、クレソン、ニラ、三つ葉、なずななど。



鶏肉は霜降りとミンチである。
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「うちでは『草鍋』と呼んでいます」と。
このネーミングもいいですね!
これだけの野菜を一度に食べる至福。
どの野菜も味の濃さが違う。口の中で苦味や甘味などが渦を巻いている感じである。
鶏からもいい出汁が出る。スープの味がどんどん変化する。



信濃ゆきますの昆布締めとなばな。
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昆布の旨味が功を奏す。
舌を掴む力が強いのだ。



ふきの信田巻き。
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煮物である。うどとわかめが加わる。懐かしい料理だが、ほっこりする。



じゃがいも饅頭。
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じゃがいものキメの細かさ。



サラダ。
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岩魚のポン酢あんかけ。
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酸味の感じがほどよい。



山菜のおひたし。
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しみじみと身体にしみわたる。



ふきのとうと百合根の御飯が秀逸であった。
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ふきのとうは一旦素揚げしてから米と一緒に炊くのだと。
おかわり必至の一品。



黒胡麻ブリュレ。
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夏みかんのシャーベット。
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なんとも優雅な食事であったことか。



明日は朝食の様子です。






「三水館」
長野県上田市西内1866-2
0268-44-2731

投稿者 geode : 10:27

2017年4月19日

「草如庵」 長野・東御市・日本料理


昨秋以来二度目である。
昨秋はキノコをたっぷり味わった。
今回は山菜三昧である。
静謐とした空間で味わう料理もいいものだ。

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奥様が運んできたのは寿司。
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こごみ、うるい、行者にんにく。
香りと食感が春を告げる。



造りは蕪の器に入る。
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信州サーモンの上に蕪のうらごし、つくしが乗る。
蕪のうらごしの役割は大きい。
サーモンの味わいを際立たせた。



椀物は大きなハマグリに青海苔である。
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ハマグリの味わいの濃厚なことに青海苔の香りがいいアクセント。
素敵な塩梅である。



山菜三昧。
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タラの芽を揚げて和える。
わらびの辛子味噌。
もみじかさだけ(しどけ)と岩茸。
なかんぞうとホタテ。
花わさびにつぶ貝。



焼物は
イノシシの味噌焼きとタケノコに柚子酢。
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イノシシの脂が蜜のように甘い。



炊合せは
のびる、人参、椎茸、長芋とキャベツのひろうす。
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このひろうすが記憶に残る。



御飯は
なずな、ふき、セリ、生姜である。
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ふきの香りと生姜の味わいが印象的である。



牛乳のアイスクリームに小豆、イチゴ。
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ふきのとうマカロン。
このデザートも春爛漫である。



この季節をしっかり楽しんだ食事であった。
秋にはまた訪れたい。






「草如庵」
長野県東御市布下165
0268-67-3910

投稿者 geode : 10:48

2017年4月18日

「イタリア料理みたに」 長野・松本市・イタリア料理


すごく居心地がいい空間である。
設計は建築家の中村好文さん。

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飲食店というよりリビングで食事をしているような気分だ。
店主の三谷憲雄さんご夫妻のざっくばらんな接客もいい。



ランチセット
前菜の盛合せ
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セロリ、人参、カリフラワーのピクルス
花豆
ブルスケッタは米粉のパンを使う
蕪は、デラウエアのビネガー
ロマネスコなどと春野菜
キヌアや豆類のサラダ
オムレツ
牡蠣のオイル漬け。
素材感とそれぞれの味わい満載。



自家製ハム
牛スモークのカルパッチョ
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チーズとの相性すこぶるよしでインパクトあり。



牛タンのハム
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ここでしか味わえない。



ベーコンピザ
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これはオリジナルでベーコンはかなりの熟成期間。
ラクレットチーズが生きる。



白ひらたけのスープには越冬のキタアカリ。
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信州一本ネギも入り、優しいのだが輪郭がはっきりした口当たり。



パスタはチョイス
僕がたらこスパゲッティ
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これも名物で塩分バランスが絶妙だ。



仲間はカルボナーラ。
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一口食べたが上品である。



デザートのチョイス
グレープフルーツのブリュレ。
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甘味のグラデーションが見事。



アップルパイ
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ティラミス
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これとコーヒーの演出は凄い。



エスプレッソ
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オレンジとチョコラ。
これは好みである。



洗練された味わいと盛り付け。
決して新しい料理ではないが普遍の愉しみがある。
いつも安定感あり。






「イタリア料理 みたに」
松本市白板1-2-11
0263-35-3895

投稿者 geode : 10:25

2017年4月17日

「イルフィーロ」 京都・木屋町御池下ル・イタリア料理


割烹のようなイタリア料理店。
京都・木屋町御池を下がったところの「イルフィーロ」である。
メニューは食材の名前だけが記される。

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これも割烹のようだ。
そこで調理法を相談するのではなく、オーナーシェフの和田さんがほぼ決める。
「でも、食材さえあればなんでも作ります」とも。



スタートは
「タコ・キャベツ・バジリコ」。
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タコとキャベツはさっと火入れ。キャベツは歯ごたえを残す。
バジリコはソースで魚介のコンソメのゼリー。
一口で春を感じる。



「ウニ・タケノコ・海苔」
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タケノコは京都塚原の朝掘り。塩水ウニを使い、海苔の養分を生かしたここでも春を呼んでくれる。塚原の朝掘りはエグみがないほど。
和の要素が強い。



「フォアグラときな粉、黒蜜」
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一見デザートのようにも見える。フォアグラときな粉、黒蜜という三種の甘味が混在し、フォアグラのねっとり感が加わり、ここでインパクトを与える。



「ホタテ貝とトマト、菜の花」
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ホタテ貝のソテーにトマトと菜の花。
季節の装いを感じる。トマトの甘味と酸味がアクセントとなる。



「キンキ・ブロッコリー、カラスミ」
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ブロッコリーはピュレ状にしてソースとなり、キンキの脂ののった味わいをしっかり受け止めてくれるのだ。自家製カラスミは塩分控えめ。



「イチゴ、ゴルゴンゾーラチーズ」
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急遽加わったメニュー。我々の食べるスピードの早さにシェフがアドリブで作ってくれたのだ。



「仔羊と春豆」
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これは煮込みである。春豆各種の食感とじんわりあふれる味わいと仔羊の好相性を楽しむ。



「ハマグリ・フキノトウ」
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締めのパスタはやはり春の香り満載。ここでも和のテイストが強い。
パスタだが京都の和を感じることになる。



「小さな喜び」
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パンナコッタにバナナが入り、クッキーのふりかけ。
締めはイタリアンカラーである。



カウンターでの醍醐味も楽しめる。
まさに割烹感覚を味わえる一軒である。






「イルフィーロ」
京都市中京区木屋町通御池下ル上大阪町519-1F
075-221-2788

投稿者 geode : 10:45

2017年4月 7日

「手音」 福岡・大橋・コーヒー店


何年ぶりだろう。
店内の色調が変わっていた。
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コーヒー店の風格というか壁の褐色度合いが増していた。
店主の村上崇さんの趣はまったく変わらない。



カウンターに腰を下ろす。
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注文はモカ・ハラールとアイスコーヒー。



ハンドピックが始まると目つきが変わる。
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一瞬真剣な表情だ。



ネルドリップが始まる。
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また空気が変わる。
そのおだやかでかつ鋭い動きに視線が集まる。
ポトリと落ちた瞬間から絶え間なく褐色の液体が落ちてゆく。
まさにドラマである。
モカ・ハラールを飲む。
口の中に軽やかな酸味が走り、つづく甘味と香りが心地の良さを運んでくれる。
モカ・ハラールの威力を知った感じだ。



つづいてのアイスコーヒー。
シェーカーに抽出される。
そのシェーカーが氷の上で高速回転である。
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一気に中のコーヒーは冷却されるというわけだ。
コーヒーの香りと味を閉じ込めたまま。
なんとも美しい動作だ!



「珈琲美美」のスピリットを継承する一軒である。
コーヒーを飲む時間の大切さを知るのであった。






「手音」
福岡市南区塩原4-12-10
092-512-6117

投稿者 geode : 10:48

2017年4月 6日

「十五」 京都・銀閣寺・蕎麦


建築デザインが木島徹さんと聞いた。
「十五」という蕎麦屋さんである。
店に入ると、まさに木島ワールド満載。
すっと伸びたカウンター。
蕎麦打ちの空間が見える。
ご主人が黙々と蕎麦を打っている。

献立を見ると
そばがき
お抹茶そばがき
蕎麦
という三種類のみ。

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蕎麦を打ち終わったご主人が現れる。
体格のいいご主人の佇まいと雰囲気がいい感じだ。
そばがきと蕎麦を注文する。
「うちのはボリュームあります」とのこと。

打ち場に戻ると、なんとそこから粉を練りだした。
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水を加え、粘度を調整する。
それをのし、切る。
注文を受けてから蕎麦を打つのは初めてである。



ほどなくして供された蕎麦は、太打ち粗挽きである。
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これは喉越しより噛んだときの味わいが印象強い。
注文から出てくるまで約5分強の仕事。



そこで薄口醤油が登場「食べるところにこれをかけて食べてください。気に入ったらこれで食べていただいてもいいです。つゆも用意しています」と。
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早速薄口醤油で食べると、香りと甘味が増す。



つづいて厨房から音が聞こえる。
そばがきを作っている音だと想像する。
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出てきたのが、中川一辺陶さんの器に入ったまま。
この器でそばがきを作っていたのだ。
これはモチモチ感が強烈である。
「器がいいんですね。このもっちり感を出すには土の器ですね」と。
たしかに、これは比類なき食感であった。



個性豊かなご主人の言葉がなんとも心地がよい。
また訪れたいと想う。






「十五」
京都市左京区浄土寺上南田町71-6

投稿者 geode : 10:26

2017年4月 4日

「ひとくち」 大阪・西天満・日本料理


先輩に連れられ「ひとくち」ののれんをくぐったことを思い出した。
若女将になってからは4年ほど前にでかけた。

老舗らしい空気感がきちんとまもられているのが、とても心地がいい。
何故か時代の残像が、そのまま存在している感覚にもおちいる。

そこにういういしい緊張感が見え隠れするのもまたいい感じだ。
柔軟な姿勢と訓練が行き届いた若女将の動きがそのものである。



お通しはごま豆腐である。
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ねっとりと弾力あり。



ぬたは味噌と酸味のバランスが勝負。
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ここではどて焼きが外せない。
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やっぱりクセになる味わいだ。



おでんの盛り合わせは、しっかりだしがしみている。
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しみているのにくどくない。



豚の角煮も名物。
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これは中華料理から日本料理になった典型だ。



筍の木の芽和え。
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この季節ならではの苦味と甘味の出会いの愉しみ。



だし巻き。
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ふんわり、じんわり、うっとり、やんわり。
気がつけばしっかり胃袋に収まっている。



アスパラガスの天ぷら。
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衣でコーティングされたアスパラガスの瑞々しさが魅力だ。



焼き鳥。
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稲庭うどんで締める。
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酒を飲みながら男性4名の宴会であった。
今回はラジオの番組を作るスタッフと「門上西林物見遊山」も半年を過ぎたので、反省と今後の企みも含んだ宴である。






「ひとくち」
大阪市北区西天満4-5-25
06-6361-9048

投稿者 geode : 10:57

2017年4月 3日

「星のや京都」 京都・嵐山・宿


船に揺られて宿に向かう。
僅かな時間だが、気分が高まる。
夏の頃なら鮎だろうなどと想像をたくましくする。

ゆったりしたカウンターに座る。
五味自在と書かれた献立がある。

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それを開くときから食事は始まっている。
カウンターは、厳粛と覇気が交差している空間である。
その狭間を食べ手がいかに振る舞うか。それも食事の愉しみだ。



料理人の動きが空気を動かす。
微細な動きやダイナミックに流動するときもある。
「星のや京都」のカウンターは、十二分にその愉しみを教えてくれた。
料理は一期一会である。夢のように儚く、またしたたかに記憶の襞に思いを閉じ込める。

弥生・五味自在
3時間弱の食事であったが、そんな思いを巡らすことができた。
儚いのは思いであって、料理は強靭な精神に裏打ちされた世界がある。



先附
清流レタスの萌木寄せ
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甘海老昆布締め レタスはムース仕立て



八寸
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春爛漫の肴核
鯛子旨煮
飯蛸桜煮
筍塩子和え
子持ち諸子木の芽焼き
蛤時雨煮
鱚手毬
化粧豆
味の強弱が見事な設え。



向附
変わり造里小春仕立て
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竹筒に立体的に盛り込まれる。
鯛、ふきのとう、白子、塩水うに、わらび、ここみなど春の食材がぎっしり。



椀物
桃花餅白味噌仕立て
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連子鯛が使われる。



焼物
鰆新菜種焼き
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菜種の香りが印象的



強肴
牛フィレの炭火焼きと旬野菜の含メ煮
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レアでありながら火はきっちり入る。



御飯
筍飯
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筍と穴子の饗宴



デザート
季節のデザート
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水菓子
季節の果物
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めくるめく時間の流れであった。






「星のや京都」
京都市西京区嵐山元録山町11-2
0570-073-066

投稿者 geode : 15:52