2010年4月30日
「魚菜料理 縄屋」 京都・京丹後市・日本料理
先日の日曜日、
舞鶴から宮津、丹後半島一周という旅に出かけました。
何軒かで食したのですが、
晩御飯は「魚菜料理 縄屋」という料理屋。
3年ほど前に開店です。
開店早々に『あまから手帖』旅特集で取材をしたことがあります。
その際は、別の担当者が訪れていました。
よって僕は初めての「縄屋」です。
ここ1〜2年、いろんな人から話題は聞いていました。
テーブル席とカウンター。

このすっきりした空間が実にいいのです。
落ち着きます。
仕事は料理人の吉岡幸宣さんと
奥様が二人で対応です。

野菜はお母さんが作られるとのこと。
店内、カウンターの背にある器の棚。

ラインナップを拝見するだけでも
これからの食事に期待できます。
自家製のジンジャエールを飲みました。

適度な辛さと酸味が良いです。
蛍烏賊に生のアサリ、若布に山ウド。

生のアサリが旨さ充溢です。
椀物はエンドウ豆腐にバイ貝の葛たたき。

茗荷がたっぷり。
エンドウ豆腐は春の香りを運びます。
造りはアカメフグにエイです。

エイの造りは初めてです。
独特の食感があります。
ねっとりとしっとりの二重奏。
旨みものっています。

ポン酢と醤油の二種で。
続いて
吉岡さん手造りの炭火で焼かれた海鮎が登場しました。

味わいは優しいのですが、きちんとほろ苦さもあり。

これは貴重な一品です。
そこに竹野酒造の杜氏・行持佳樹さんが
「亀の尾蔵舞」と「錦蔵舞」という酒を持って登場です。

後者の方が料理との相性良しでした。
清酒や食事の話で盛り上がりました。
タコとワラビです。

ワラビはしっかり叩いてありました。
この食感と味わいのハーモニーが見事でした。
黒海老と百合根とコリアンダーの天ぷら。

コリアンダーが利いて素晴らしい。
もう一つ食べたいぐらいです。
筍、ひろうす。

白御飯に


漬物。
どちらも素敵なおいしさ。感動ものです。
最後に

蓮根もちにヨモギのアイスです。
よどみなく料理がサーブされ、良い時間の流れでした。
また仲間を誘ってゆきたいと思わせる一軒です。

魚菜料理 縄屋
京都府京丹後市弥栄町黒部2517
0772-65-2127
2010年4月28日
「祇園 大渡」 京都・祇園・日本料理
昨年・夏に開店し、
その認知度が高まってきた「祇園 大渡(おおわたり)」。

大阪の「津むら」という割烹店で修業をした料理人です。
蛍烏賊、薫煙をかけた琵琶湖の鱒、
ホワイトアスパラ、こごみ、黄身酢がかかっています。

艶っぽい突き出しです。
一寸豆のお浸し。これが良いですね。

生姜の香りが効いています。
春を感じさせる一品ですね。
琵琶湖の鮎の唐揚げにのびるの天ぷら。

鮎はやさしくほろ苦さがあります。
穴子の蒸し寿司。振り柚子です。

穴子の旨さがふんわりと口の中に広がってゆくのです。
これは「津むら」さんを思い出す献立。
しかし、旨い。
和歌山の鯛。

舌に乗っかる力が強いと感じる味わい。
良いです。
椀物はアブラメに原木椎茸、よもぎ麩です。

これも迫力のある一品です。
筍。

まさに春です。
のどぐろの焼き物には白髪ネギと葱坊主がかかっています。

焼き物は甘みと旨みの拮抗です。
締めにはすき焼き。

温度卵が良い仕事です。
なんとも憎いところを付いてきます。
そこに炊き立ての白御飯。

たまりません。
お代わりは卵かけ御飯です。

この卵、大原の山田農園です。
濃厚を通りすぎたような味わいです。
黄身が素晴らしい。
わらびもちに抹茶です。


大渡さん、すべてを一人で進行するのですが、
なんとも良い流れで充実した時間となりました。
祇園 大渡
京都市東山区祇園町南側570-265
075-551-5252
2010年4月27日
「さよこの店」 沖縄・石垣島・お菓子店
沖縄や石垣ではポピュラーなお菓子、
サーターアンダギー。
石垣島出身のライターに教えてもらった店です。
この外観、なんとも渋いですね。

まさに
さよこさんの手造りという感じが現れています。
サーターアンダギーには

プレーン
ドラゴンフルーツ
シナモン
紅芋
バナナ
ヨモギ・ニガナ
黒糖
の種類があります。
これらが午前中、順番に出来上がるのです。
初日は午後に訪れたのでシナモンと

紅芋を買いました。

冷えていましたが、
そのふんわりとしたした食感と

やさしい甘みのバランスに驚きました。
「これは旨い」
材料は、小麦粉とベイキングパウダーに砂糖です。
翌日は午前中に行きました。
揚げたての暖かいサーターアンダギーは、
かなりの旨さです。
こうして全種類を購入。


自宅で温め直すと
また8割ぐらいの旨さが蘇ってきました。

さよこの店
沖縄県石垣市登野城170
0980-83-6088
2010年4月26日
「島の食べものや 南風(ぱいかじ)」 沖縄・石垣島・食堂
石垣島には食堂が多いのですが、
今日紹介する「島のたべものや 南風」も
食堂テイスト満載の一軒です。
取材に来る前に、知り合いから聞いた店なのです。
夜9時ごろでしたが、満席状態です。
流行っている店です。

付だしは、島らっきょです。

コリッとした歯応えがあり、
そのあとの旨みがいいですね。
ジーマーミ豆腐のから揚げです。

ジーマーミ豆腐とは「地豆豆腐」と書き、
ピーナッツを使った豆腐のことです。
胡麻豆腐のピーナッツ版ということです。
コクが素敵でした。
グルクンのから揚げ。

沖縄・石垣ではポピュラーな魚。
関東ではタカサゴと呼ばれる魚で、
小ぶりの鯵に形は似ています。
サクッとした仕上がりです。
アーサの天ぷら。

アオサノリのことです。
天ぷらにすると旨いですね。
麩チャンプルです。

やさしい味付けです。
海ぶどう。

甘みありです。
じつによく流行っている店で、
お客さんが途切れることがないのです。
島の食べ物を満喫するのには
非常にありがたい存在です。

島の食べものや 南風(ぱいかじ)
沖縄県石垣市大川219
0980-82-6027
2010年4月23日
「いちば食堂」 沖縄・石垣島・食堂
昨日の「のりば食堂」に続き、
石垣島の公設市場最上階・3階にある
「いちば食堂」です。

カメラマンのハリー中西さんと
アシスタントのちゃんぷの3人です。
僕は八重山そばと野菜の天ぷらの2品を。
八重山そば。

豚と鶏、野菜でだしを取り、
醤油などで味を調整したスープがかなり濃いです。
練り物の天ぷらと豚肉が良いアクセントとなっています。
野菜はオオタニワタリとアダンの天ぷらです。

オオタニワタリが緑の葉。
独特の粘りとコクがあります。
アダンはパイナップルに似た植物で筍のような食感と味わい。
オオタニワタリはシダ類。
石垣島で供されるのは、
シマオオタニワタリおよび
ヤエヤマオオタニワタリという品種のようです。
ハリーさんは、

焼肉定食です。
ご飯などは別に付いています。
ちゃんぷが

トンカツ定食。
公設市場で地産のものを見るのも楽しみです。
そこでは豚の顔面をそのまま燻製にしたものなどが
販売されていたりして、相当に楽しめるところですね。
いちば食堂
沖縄県石垣市大川208
あやぱにモール内 石垣市公設市場3階
0980-88-6118
2010年4月22日
「のりば食堂」 沖縄・石垣島・食堂
今週の月曜日・火曜日と石垣島に行ってきました。
雑誌の取材ですが、気温はなんと28℃です。
着ていったシャツを半袖のポロシャツに変えての取材です。
石垣空港に到着し、レンタカーを借りました。
最初、つまり昼ごはんは「のりば食堂」です。
バス乗り場の前にあるから、この名前です。
良いですね。
石垣には「◎◎食堂」という飲食店がやたらと多い。
これは二日間石垣にいて、
何軒の「食堂」という看板を見ただろう、ということです。
ソーキ&三枚肉そば。

ここのそばはウコンが練りこんでいます。
三枚肉が結構濃厚で、
スープの味が濃くなってゆくのです。
麺はしっかり目。
三枚肉丼。

この上に乗ったゴーヤーが印象的です。
三枚肉は御飯との相性よし。
これが日常食なんでしょうね。
ゴーヤーちゃんぷる。

ゴーヤーに豆腐、豚肉、卵ですね。
これは思ったよりあっさり味です。
石垣島について直行した店は、
いかにも石垣という風情を漂わせていました。
この外観がなんとも旅情を誘います。

のりば食堂
沖縄県石垣島登野城619
0980-82-7745
2010年4月21日
「芙蓉園(ふようえん)」 京都・河原町四条・中華料理
京都・河原町四条を下がり、
東に入ったところにある
中華料理店「芙蓉園」です。
ランチメニューがかなり充実していて
選択の幅も結構あります。
春雨のサラダ。

やや甘酸っぱい味わいが食欲を刺激します。
スープです。野菜たっぷり。

椀に入っているので、
和食の椀物のような印象を受けますが、
味わいはかなり濃厚です。
ミニチャーハン。

しっかり炒めてあります。御飯はパラパラ。
酢豚。これも甘酸っぱいの極致。

王道の献立ですね。
酢豚のファンが多いのも納得がゆくような味わいです。
鶏のから揚げ。

下味の付いた鶏はカラッと揚がり、
香ばしさと旨みのハーモニー。
シュウマイが2つ。

これも安定した味わい。
中華料理もジャンル、スタイルともに
いろいろなタイプが登場するのです。
創作中華の魅力も素敵ですが、
ときにはこの「芙蓉園」のような定番メニューが
しっかりと美味しいというのは、
食べる側の安心感に繋がってゆきます。
シンプルながら、きちんとしている。
思えば、日常の食事で中華料理を選ぶ機会は多いはずです。
それも大衆中華と呼ばれるジャンルは
かなりの頻度で訪れているはずです。

芙蓉園
京都市下京区西木屋町通松原上る3丁目市之町240-1
075-351-2249
2010年4月20日
「祇園トゥット・ベーネ」 京都・祇園・ピッツェリア
京都・祇園のイタリア料理店
山口 正シェフの「リストランテ t・v・b」。
先月、ピッツェリアがオープンしました。
キャッチ・フレーズは
「京のおやきをイメージしました」というものです。

本日のサラダ。

生ハム、フルーツトマト、
水菜、モッツアレラチーズなど。
空豆の窯焼き。

空豆の甘みが強いです。
ボッタルガ。

カラスミですね。
小ぶりですが、
柔らかな塩味と旨みのバランスが素晴らしいです。
お豆腐のスープ。

豆腐の甘みをバジルの香りが引き立てます。
ピッツアは、ハーフ&ハーフでオーダー。
一枚目は
マルゲリータと生ハム&ルッコラです。

皮は予想したより柔らかな仕上がりでした。
基本のマルゲリータが美味。
二枚目は
ふきのとうと胡麻豆腐、
クァトロフォルマッジ・いんげん豆のソースです。

4種のチーズは濃厚ですが旨い。
手前のふきのとうと胡麻豆腐。これも素敵なタッグ。
ジェラートはバニラアイスと甘塩のアイスです。

この甘塩のアイス、
微妙な甘さと塩の出会いがいいですね。
町家を改装した一軒。
こじんまりとした店内で、居心地は素敵です。
またピッツァは、
季節によっていろいろな素材が登場するようです。

祇園トゥット・ベーネ
京都市東山区祇園町南側570-128
075-561-2203
2010年4月19日
「料亭 いか里」 大阪・北新地・日本料理
仙台の友人から短角牛のタンが届きました。
数年前に一度届いたことがあり、
北新地の「いか里」の料亭でそれを食したことがあります。
ここのご主人がタン好きということもあり、
再度お願いしたのです。
まずは、

筍などの前菜で始まりです。
牛の煮込み。

濃い味で旨い。
椀物というよりスープです。

濃度も結構あり。
ここまでは「いか里」さんの定番です。
短角牛のタンは、生からスタート。

タンの根元、やわらかい部分です。
ねっとりとした粘りに続く甘みが魅力です。
芥子と醤油で、甘みが強調!!
タンのステーキ。これにはやられました。

弾力ある食感を跳ね返す旨みの連続投球。
塩でも素晴らしい。コクが出ます。
ここで筍を挟むのが料理人の技ですね。

淡い味付けで、味覚のリセット。
続いて登場したのが
タンのステーキ、ブルーベリーソースです。

これも料理長の真骨頂。
果実の甘みと酸味が、タンとこれほどマッチするとは。
驚きでした。
締めはタン・シチュー。

どんどん攻めてきます。
一日は煮込んだのでしょう。
歯応えの奥に潜むタンの旨み。
夕方仕事を終え、なにも食べないつもりでしたが、
ミナミで「つけ麺」の店がオープンするので
そのレセプションに出席。3杯食べた後でした。
このつけ麺店「宮田麺児」といいます。
つけめん王子こと
「シャンプーハット」の宮田てつじさんプロデュースの店で、
これがまた旨いんです。
そして、この夜飲んだワインは2種類。
ヴュー・シャトー・セルタンの96年。

まだ若さを感じる味わい。
結構複雑な香りを感じました。
クスダ ピノ・ノワールの08年。

これは熟したジャムのような香りと味わい。
これは旨い一本です。
タンの風味。
改めてすべてに満足の一夜でした。
料亭 いか里
大阪市北区曽根崎新地1-6-12
06-6341-0741
2010年4月16日
「カハラ」 大阪・北新地・創作料理
三ヶ月に一度、
大阪・北新地の「カハラ」でお昼の会です。
久しぶりの参加です。
茶碗蒸しからスタート。

クチコ入りの贅沢な始まり。
胃袋、喜んでいます。
八寸。
干しなまこに鴨の心臓。

人参の鎖に生のホタルイカ、柚子の器にはイカナゴの新子。

タスマニアのマスのスモークに吉田牧場のカチョカバロ、
アスパラガス。

名物の十割そばにカラスミ。

塩分と旨みが絶妙です。
泉南・貝塚・水間の筍、生からそのまま焼きます。

えぐみ一切なし、甘みが強い。
アワビ入りのチーズ・フォンデュ。

ここには、「ブランジュリ タケウチ」のパンが付きます。

エメンタール、グリエールなどチーズの塩分とコクの成果あり。
チキン・コンソメは、35年間使いこんだ器で。

唇の触れる感じがたまりません。
そして
いよいよ終盤、ステーキ・ミルフィーユ。

こうして皿に取り、

伊賀牛5枚重ねです。
まずはワサビをたっぷり付けてくるんで食べるのです。

辛み無く香りのみ。牛の脂がキレイ。

ニンニクとおろしも素晴らしい。
二種類の肉のイメージを変えるためにか

サラダも美味。
今月の御飯は、アスパラガスに温度卵です。

自然と笑みがこぼれてきます。
デザートは亀ゼリー。

メロンにバジルです。
丹波の白小豆にコーヒー、プリン。

これが傑作です。
お茶は、

チャイ。
そこへ

木の芽にチョコレート。
この日は、特別に友人が花見団子を持ち込み、


お薄も頂きました。
ともあれ、
いつも創造的な料理をサーブされる
森義文さんの姿勢には感服です。

レストラン カハラ
大阪市北区曽根崎新地1-9-2
岸本ビル2階
06-6345-6778
2010年4月15日
「ル・フェドラ」 神戸・北野・フランス料理
「ジャン・ムーラン」出身・梅原崇人志さんが
オーナーシェフを務めるレストラン「ル・フェドラ」。
「ジャン・ムーラン」の元オーナーシェフや
ワイン好きなどが集まりました。

まずはコロッケからスタート。

中にフォアグラが入り、
トリュフ風味のジャガイモでコロッケを作る。
ソースもソース・ペリグーである。
帆立の貝柱にアワビ。パセリのソースです。

この帆立の火入れが素晴らしい。
ほんのり火が入り、甘みがぐっと増す・・。
パート・フィロに挟まれた、
ウニ、カニ、アスパラガスを
ミルフォイユ風にアレンジしたもの。

アスパラガスを使ったソースも美味。
甘鯛の松かさ焼き。

ホワイトアスパラガスにラタトュイユを加える。
ソースもがっつり。旨いですね。
メインは二種作ってもらいまいた。
牛頬肉の赤ワイン煮込と、


鴨の料理です
実はこの二皿のソースには、
フィジャックのセカンドとオーゾンヌが使ってあります。
デザートの始まりです。

メロンのスープですね。
モングランです。

アレンジが見事。

小菓子も並びました。
最後にこの日飲んだワインです。









ル・フェドラ
神戸市中央区山本通2-14-18 神戸マンション1F
078-252-8337
2010年4月14日
「助六」 岐阜・関市・蕎麦屋
奥飛騨の新平湯温泉の宿取材を終え、
岐阜県関市の蕎麦屋に向かう。
ちょうど正午。
名前は「助六」です。
もう何度も訪れているのですが、ここ2年ほどはご無沙汰。
岐阜の友人から
新しい献立が増えている、という情報が届いていました。
前日に電話を入れると
「ちょうど山菜がいっぱい入ってます」と

店主の小林さんが明るい声で対応してくれました。
テーブルに山菜がどっさり置かれました。

「ホントこの2〜3日のことです。
それまで無かったですから」と。
まず山菜の先付け。

からし菜がすこぶる辛い。
「これは酒が要りますね」と同行のカメラマン、ハリー中西さん。
そばがきの天ぷらがきました。

これは旨みが充溢しています。
ねっとりとした食感も素敵。
山菜の天ぷら。

アズキ菜が旨いのです。
こしあぶら、蕗の薹、こごみ、たらのめ、筍など。
ほろ苦さが青みなど、
まさに春を告げる香りと味わい満載の一皿です。
釜あげそばです。

これがいけるのです。
少しねっとりした口当たりに甘みが混じるのです。

この釜あげそばがお気に入りとなったハリーさん。
続いて登場したのが
「円空なた切りそば」です。
少し薄めに打って、
それをまるでナタで切るよう包丁でトントンと切ったそば。
きしめんのような形状です。

これは噛むと甘みがぐっと出てきます。
食感などとともに大きな驚きとなりました。
そしてすっかり気に入りました。
店主の小林さんが彫った円空です。

僕たちのテーブルにありました。
久しぶりに訪れました。
メニューのラインナップもこんな風。



常に前進続ける小林さんは、実に魅力的でした。
助六
岐阜県関市本町8-27
0575-22-2526
2010年4月13日
「魚津屋」 京都・御前四条・日本料理
冬の蟹、夏の鱧。
「魚津屋」では欠かせない料理です。
しかし、春の一瞬、海鱒と花山椒の鍋が加わります。
ホント4月のわずかな期間だけ
この献立を食することができるのです。
まずはとんとんと四品。
上から時計回りで、

赤こんにゃく。
くらげ。
あさり。
人参に人参葉。
美味しいです。
次は

アスパラガスのスープです。
そして

ホワイトアスパラガスをグリーンアスパラガスで食べるのです。
サラダ仕立てです。
サヨリ、イワシ、クチコ、クリームチーズの味噌漬け。

これらの組み合わせも独特です。
不思議なのですが、忘れがたい味わい。
トマトに鯛の白子、

酸味と旨みのコラボレーション。
海の鮎。結構大きなサイズです。

食べるのはあっという間ですが、
味わいはどんどん深くなってゆきます。
これもここのスペッシャリテ。
ウニに昆布。蒸アワビ。鯛。

ツボをついた献立ですね。
ここから鍋の始まりです。
まずは、筍に花山椒。

山椒は香り高く、辛みはありません。
そして海鱒に花山椒。

これがいいですね。傑作。
最後はじゃこ御飯。

ここに出しを含んだ花山椒を加えます。
フルーツは

宮崎のマンゴー。
ご主人のオリジナリティが光る献立の連続でした。
次回は、夏の鱧しゃぶです。
部屋の片隅には、こんな立派な桜が飾られていました。

魚津屋
京都市中京区壬生東檜町8
075-312-2538
2010年4月12日
「山形屋市兵衛」 京都・伏見・パン屋
伏見のラーメン屋さんに寄った後、
中書島から電車に乗ろうと歩いている途中で
パン屋さんを見つけました。

なんとも京都らしいというか、
静かな時間が流れているような店構えです。
まず、この「クイニあんぱん」という
ネーミングに惹かれました。

フランスと日本国旗が描かれています。
説明もサクッとした甘い、粒あんぱん、とあります。
クスッと笑ってしまうのです。
その横に本家・クイニアマンがあります。

甘いカリカリしたフランス菓子ぱん。
きつね・オレンジ味や、番頭はん・チョコレートです。

こんな楽しい商品も並びます。
蒸しぱんも

金時、えんどう豆、黒豆と三種類です。
白ワッサンというのもありました。
少し甘いクロワッサンです。
どれも独創性豊かで、共感を覚えるのです。
街でこんな店に出会うと、気分が軽くなります。
やはり街歩きはいいですね。

山形屋市兵衛
京都市伏見区京橋町303
075-601-4062
2010年4月 9日
「祇園 さ々木」 京都・祇園・日本料理
5名の宴席でした。
「FALL IN LOVE」、

お茶の名前です。
「祇園 さ々木」のエチケットが付いていました。

これはすっと喉を通る一杯です。
「海鱒のコンフィ、湯葉、帆立」から始まります。

海鱒は落花生油でコンフィに。
47℃で2時間半とか。いい火入れです。
ソースの柔らかな酸味が素晴らしいです。
「鯛の白子、アスパラ、そら豆、蛍烏賊の燻製」。

鯛の白子は梅酢で、その酸味が見事。
蓋を開けると、椀物は「あいなめ」です。

たっぷりと椀だねがある。

佐々木さんらしい装いです。
さあ、向付けです。
平皿に
五島列島の鮪のトロ、

その左側に、

山口の赤貝、
和歌山のカツオ、ヒラメのエンガワ。
このエンガワの厚みには驚きです。
そしてキンキの炙りを握ってくれます。
このように

しっとりした味わいです。
アジは

香住で少し酢で締めています。
熱々の筍と若布です。

筍は京都の塚原から。
若布がとろとろでなじみます。
次に釜から出てきたのは、牛タンの塩釜包みです。
それをスタッフが準備し、
大将が切ってゆきます。
この美しいこと。

歯応えもしっかりあって、
旨みのエキスが口の中で暴れます。
愛媛県西条市のトマトもいい酸味です。
御飯の前に一品。
「和のブイヤベースです」とのこと。

鯛、アイナメ、車海老、グジ、アサリ、
白菜、人参、昆布などが入ります。
このだしというかスープはさすがです。
そして締めの御飯は
麦トロ・マグロ御飯です。
大将が御飯を入れ、スタッフがマグロを置き、
次にとろろをかける。

流れる仕事ぶりがいいですね。
最後はノドグロにゅうめんです。

だしがよく効いています。
デザートです。
イチゴ100パーセントのソースに
バニラアイスと宮崎マンゴーです。

佐々木劇場満開で、あっという間の二時間半でした。
祇園 さ々木
京都市東山区八坂通大和大路東入小松町566-27
075-551-5000
2010年4月 8日
「あやむ屋」 大阪・福島・焼き鳥
9時前に一人で訪れました。
忙しさもひと段落したところで、
ゆったりとした雰囲気の中での「あやむ屋」です。
むねのわさび。

これは火入れが問題です。
中はレア状態という素敵な火入れでした。
せせりのスパイス。

スパイスの香りとプチッとした味が、
せせりの旨さを引き出していました。
香りと脂分の出会い。
はつ。心臓ですね。

噛んだ時のジュー感が良いですね。
ずり。

コリコリ感が楽しいです。
ソリレス。

ソリレスとはフランス語で
〜sot l'y laisse〜
『愚か者はそれを取り残す』と言われる貴重な部位。
もも肉のヒザの辺りにある活躍筋で
丸鶏から捌いていくと骨側に取り残してしまう事から
フランスではそう呼ばれたよう。
一羽からたった2個しか採れない超・希少部位。
これが脂の乗り具合、香りといい素晴らしいです。
ねぎま。

ねぎの甘みが効いています。
うずら玉子。

皮。

噛み心地とそこから溢れるジューが旨いんです。
野菜。

これもしっかり食べますよ。
川越市・小野食品の揚げです。

これが香ばしくて旨い。塩も結構合います。
同じく小野さんのところの豆腐です。

これでもか!というぐらいに甘いです。
せぎも。

複雑な脂と身の混合。かなり好きな部位です。
つくね。

きも。

一応ここでストップで、

千寿ねぎを食べ、
焼きおにぎりで終了です。
やはり永沼さんの火入れは見事です。
食後に関西の食情報の交換や、
ワインの話などをしていると
共通の友人から永沼さんに電話が入りました。
交互に話すこととなりました。
東京・銀座「バードランド」の和田利弘さんでした。

あやむ屋
大阪市福島区福島5-17-39
06-6455-7270
2010年4月 7日
「うどん むぎの蔵」 奈良・東向通商店街・うどん
近鉄・奈良駅近くの
東向通商店街にあるうどん屋さんです。
店名も「うどん むぎの蔵」とユニーク。

店頭のディスプレイにも惹かれ入りました。

店内は左手にカウンター、右手にテーブル、
奥にもテーブル席が用意されています。
メニューを見ると、ごぼ天うどん、
という文字が気になり注文です。

大きな鉢にうどんが入っています。
ごぼうの天ぷらは細く切ったごぼうを揚げているので、
見た目のインパクトもありです。
ささがきごぼうを揚げてあるのかと予想していたので、
このプレゼンテーションは驚きでした。
鶏の天ぷらも一つ入っていました。
だしも思った以上に強い味わいです。
かつおの効いただしです。
そこにうどんが絡みます。
適度な歯応え。
歯を跳ね返すほどの強さではないですが、こしも楽しめました。
写真にはないですが、
テーブル上に数種類の薬味が置いてあるので、
それらを使うとまた味わいに変化が生まれます。

うどん むぎの蔵
奈良市東向中町11
0742-27-6088
2010年4月 6日
「ル・ビストロ クードポール」 大阪・天満橋・フランス料理
あるテーマを決め、
ワインを持ち寄り、飲むという趣向の食事会をやっています。
先月に企画した食事会は
僕が風邪で欠席したので、今回、リベンジとなりました。
今回のテーマというか、御題は「虐待ワイン」です。
タイトルはえらくセンセーショナルですが、
要するに保存状態が悪かったワインが
どのような変化を見せるかを味わうのが目的です。

とはいってもすべて「虐待ワイン」というのではなく、
僕と友人の二人のみが「虐待ワイン」、後は真っ当なワインが揃いました。
最近「クードポール」はアミューズが3皿並びます。
まず
アワビのコンソメジュレと香川県産ホワイトアスパラガスのジュレです。

ガラスのグラスに入ったジュレたち。

爽やかな微笑を投げかけてくれます。
そこに登場したシャンパーニュ。

しっかりしたミネラル感がありました。
続いて
ハリイカとグリーンアスパラガスのカルボナーラです。

「今日来られたお二人がパリに行かれた時に食べられたメニューを聞いて、
自分なりの解釈で作ってみました」とのこと。
パリの「トーゥミュー」で食したメニューです。
温度卵も効いています。
ここにもシャンパーニュ。

別の味わいが印象的です。
そして
塩漬けもち豚バラ肉のボイル。

うすいえんどう豆と春キャベツを添えて。
この豚がやたらと旨いのです。
ようやく前菜です。
鰆のコンフィ 桜の木のスモーク ウドとクレソンのサラダ添え。

スモークの香りがいいですね。
フォアグラのポシェと泉州朝掘りタケノコのコンソメスープ。

フォアグラとタケノコ。しっとりです。
魚料理は
桜鯛の岩塩包み焼き ふきのとうのソース。
塩はしっかり。

お皿に盛られ登場。

ふきのとうが入ったソースが鯛にいい相性です。
肉料理は
牛テール肉の赤ワイン煮込み。

赤ワインでしっかり煮込み、そのあと一昼夜寝かす。
これでワインの味が牛肉に入り込む。
ここで

参加者協賛のチーズです。
いちごのミルフィーユと紅茶風味のアイスクリーム。

ミルフィーユ、

サクッとした歯ざわりで色っぽいです。
最後にエスプレッソ。

優しい苦みが美味しいです。
この日に飲んだワインですが
84年のジュブレ・シャンベルタン(グロフィエ)の
液面はかなり下がっていました。

が、予想よりはるかに元気でした。
もう一本は71年のシャトー・ベイシェベル。

これはもっとひどい状態でしたが、案外楽しめました。
じつは友人が持ってきた96年のトロッケン、

これも大丈夫でした。
残りはこんなラインナップ





健全なワインをすっかり楽しんだのです。

ル・ビストロ クードポール
大阪市中央区船越町1-3-5 ザ・マーキュリー愛晃ビル1F
06-6941-8577
2010年4月 5日
「ステーキハウス ボビノ」 大阪・北新地・ステーキ
大阪・北新地はランチ狂想曲です。
さまざまなジャンルが楽しめます。
「ステーキハウス ボビノ」もその一軒です。
昔はよくランチに訪れました。
一時ランチ営業は休まれていたのですが、また再開です。
気になっていました。
表に張られた
「コラーゲンたっぷり牛すじのカレー」、

気になりますね。
友人はハヤシライスを注文しました。

こっくりとした甘さが漂うソースが美味しいですね。
牛肉のエキスがたっぷり入った感じがします。
牛すじカレーです。
一口目はやや甘口かと思える食べ口。

次第に辛さも増してきますが、そんなに強くありません。
むしろ牛すじを食べるソースと考えた方が良いかもしれません。
英国から流入したカレーは、
肉のソースとしての役割が大きかったのです。
まさにステーキハウスならではのカレーです。
牛すじをかみ締めた時の嬉しさは良いですね。
ホントに北新地のランチは多彩です。
新店を探しながら、馴染みを作ってゆく。
これも新地ならではの楽しみです。

ステーキハウス ボビノ
大阪市北区曽根崎新地1丁目2-17
06-6345-3101
2010年4月 2日
「乃し」 京都・北山・日本料理
京都・北山の「乃し」で会食です。
朝日カルチャーセンターで
3ヶ月に一度のプログラムです。
「乃し」は5年前にここ北山に、
大宮商店街から移転しました。

大宮で9年、独立されて14年が経ちます。
先附です。

中には、
桜海老と独活の茶碗蒸し

稚鮎酢炊き

うすい豆腐、海老、土筆、湯葉

蛍烏賊 木の芽味噌かけ

どれも細やかな仕事がされています。
稚鮎の酢加減がやさしく見事。
暖かい茶碗蒸しが入ることで、気持ちもやわらぎます。
向附は、

桜鯛、油目焼霜仕立、針烏賊、鮪トロ
蕨、花弁人参、紅蓼、山葵
油目の焼霜が秀逸でした。
椀物です。

白魚真丈、
筍、菜の花、焼椎茸、桜麩、柚子
ダシがしっかりです。
お凌は
三宝柑蒸し寿し。

穴子、筍、木の芽。
蓋の部分を少し絞ると、

酸味がプラスされ爽やかな印象を受けます。
焼物は、

桜鱒 木の芽焼
葉牛蒡きんぴら、酢蓮根、寄南京
良い火入れです。
蒸物は
道明寺しぐれ饅頭。

蕗、揚げ葱
この葱の香ばしさがたまりません。
牛肉のしぐれ煮が入っています。
酢の物です。

鯛白子、シュガートマト ポン酢かけ
すっきり治まりますが、白子は濃厚です。
御飯です。

これぞ盛り付けも美しい、

筍御飯と木の芽。
赤出汁は
若布と貝柱。
貝柱が新鮮でした。
香物は
牛蒡醤油漬、胡瓜糟漬、
新キャベツかつろ合え、塩昆布。
甘味が供されました。

杏仁豆腐 桜ゼリー寄せ、と、


焙じ茶わらび餅。
カウンターで食べる料理とは異なりますが、
座敷でこのような献立を食べるのも良いものです。
今回はかなり攻めの姿勢を感じました。
ご主人の矢口守良さんの新たな世界が見えたようでした。

乃し
京都市北区上賀茂岩ケ垣内町32
075-702-7733
2010年4月 1日
「ユニッソン・デ・クール」 大阪・西天満・フランス料理
本日開店。
大阪の西天満に新しいレストラン
「ユニッソン・デ・クール」がデビュー。
ここ数ヶ月「パリのムーリスで修業をしたシェフが店を作る」、
という話題が駆け巡っていました。
先日レセプションに訪れた様子です。
約50坪、客席35。
厨房もアイランドで相当に広々としています。
厨房スタッフも
「ムーリス」で一緒に働いていたフランス人もいます。
メニューはレセプションから。
この日はスタンディング。
今月11日に再度訪れるので、
料理はその時に詳しくお伝えしたいと思います。
尾鷲天然ヒラメ、紀州活モンゴイカ、京都伊根マグロ。

ヒラメのコク、モンゴイカとウニの相性など。
フォアグラ・カナール パイナップルのジェリフィエ
フール・ド・オランジェ。

黄金の組み合わせです。
メインに出た仔羊のロティ 小豆のデクリネゾン。

これが旨かったですね。
ガルニとの出会いも見事でした。
勢いが感じられるのです。
ユニークであったのは、レセプションの中盤で
「大阪のテロワールのひとつ、河内音頭をお届けします」、
とのアナウンスで、生の音頭が始まったのです。

これはかなり盛り上がりを見せましたね。
なんだか身体が素直に反応するのです。
店内も合唱が始まりました。
さすがに踊りだす人はいませんでしたが・・・。

シャンパーニュのボトルが並ぶ
向こうでの河内音頭は貴重な体験でした。
最後にシェフ・阪本充治さんの
「僕は大阪でフランス料理店を作りたかったのです」
という言葉はすごく力強く感じました。

さあ、今日からスタートです。
ユニッソン・デ・クール
大阪市北区西天満1-7-4
06-6131-0005