« 2014年10月 | メイン | 2014年12月 »

2014年11月26日

「の弥七」 東京・四谷三丁目・中華料理店


東京の知人が「いま注目を集めている店」と
教えてくれた四谷3丁目の中華料理店「の弥七」に、
その知人を含め男性4名の会食であった。

外観はまるで割烹、
なんと中に入ってもその印象は変わらない。

「中華料理店なのですが、日本の食材を使ったりして、
趣は和食に近いとこともあります」との説明であった。

その解説は極めて明快で、
この「の弥七」の個性を見事に言い表わしていた。





梨と腸詰め。
14112633.jpg

これはインパクトありだ。





焼き胡麻豆腐。
14112637.jpg

これも驚き。





カラスミ餅にはうっとり。
14112638.jpg




白いかとうに。
14112642.jpg

老酒漬けだ。





ナスのからいり。
14112643.jpg

辛さが風味となり、ナスが旨いこと!





氷見のぶり。
14112645.jpg

脂はのっているがさっぱりだ。





しめ鯖の燻製と栗のかき揚げ。
14112650.jpg

燻製の香りが胃袋くすぐる。





黒酢の酢豚。
14112653.jpg

シンプルイズベスト。





蒸しパンにはさんでたべる。
14112657.jpg

蒸しパンと黒酢だけでもうまい。





冷たいミントティで
14112658.jpg

口直し。





麻婆豆腐。
14112661.jpg
辛みとうま味のコンビネーションが見事。

赤こんにゃくの食感が面白い。





杏仁豆腐。
14112662.jpg

きちんと中華だが、
やはり和のテイストはそこはかなく漂っていた。

店名の「の弥七」は
ご主人の父君が「風車」という店名の中華料理店を経営されていて、
だったら「の弥七」ということになったというのだ。





「の弥七」
東京都新宿区荒木町8木村ビル 1F
03-3226-7055

投稿者 geode : 10:07

2014年11月25日

「東洋軒」 東京・赤坂見附・洋食


何の制限もなければ洋食を選択することが多い。

ハンバーグやフライなどに心を奪われる。

この日は、お米を16種類食べるという仕事があった。


その夜に食べたのが「東洋軒」の洋食であった。

ここはレストラン「NARISAWA」の成澤由浩さんが総料理長をつとめる。

男性3名のミーティングを兼ねての会食であった。

僕以外は初めてである。




コース料理もあったが、それぞれアラカルトとした。





コンビネーションサラダ。
14112521.jpg

野菜にポテトサラダ、卵など王道の風格を漂わせているのだ。





淡路島のハマチのカルパッチョ。
14112522.jpg

こんな姿で登場である。





3種のフライ盛り合わせ。
14112525.jpg

クリームコロッケ。
カキフライ
海老フライ。

これだけでうれしくなってしまう。





アジのフライ。
14112526.jpg

これも秀逸だ。





メンチカツ。
14112529.jpg

これは、いつも頼んでしまう。

そして裏切られることがない。





ハヤシライス。
14112531.jpg

この贅沢なソースが口の中で繰り広げるドラマ。

それは爽快な食後感である。





洋食がなんであるか、もう一度考える機会にもなった。





「東洋軒」
東京都港区元赤坂1-2-7赤坂Kタワー 1F
03-5786-0881

投稿者 geode : 10:40

2014年11月21日

「MUTO coffee roastery」 東京・中野・コーヒー専門店


おそらく東京・中央線の中野駅には初めて降りた。

目的は「MUTO coffee roastery」というコーヒー店に行くため。

存在を教えてくださったのはアーティストの佐藤奈々子さん。
その人と中野駅で待ち合わせ、連れていってもらった。

駅からほんの数分。


店の前には「菜菜飯店」という上海料理店。

これがなんともおいしそうなオーラを発している。

「カドカミさん、あの上海料理のお店、おいしい!」
と佐藤さんが教えてくれる。

次回は要チェックである。




店内はじつにスッキリとした空間。

大きな焙煎機がある。
そのとなりに大きな黒い箱がある。

「これはなんですか?」

「焙煎の煙を消す機械なんです。
 この辺りは住宅もあるので、煙はまずいのです」と。



14112113.jpg

店主の武藤修一郎さんは、元CFなどの敏腕映像プロデューサー。
コーヒー好きが嵩じて、
ついに今秋「MUTO coffee roastery」をオープンさせたという。


奥様がスイーツを担当。
ふたりのナチュラルな動きがいいのだ。



14112111.jpg



カウンターに座る。
そして豆を選ぶ。
ブレンドも数種類。
シングルも約10種類。

いつものように「インドネシア」マンデリンをお願いする。


豆の分量を量り、フジローヤルのミルで挽く。

KONO式の円錐フィルーターで淹れる。

ゆるやかにコーヒーがおちてゆく。




14112116.jpg

やや厚みのあるカップ。

青磁のような趣である。
それがなんとも美しい佇まいである。

口の含む。
温度もそんなに高くない。

マンデリンが持つ苦味をほどよく楽しむ。

かすかな酸味とどこかチョコレートのような甘みもやってくる。

全体の印象としてはかろやか。




佐藤さんはコロンビアであった。

「グレープフルーツのような酸味」との表現である。

そこから京都の食べ物話になる。



武藤さんの話題の豊富なこと。

いま、僕が注目の「ろはん」を始め、
いろいろな店の名前が飛び出してくる。

また昨年末、京都の珈琲店を20軒以上
行かれた話などでも盛り上がる。


また音楽などの話題も飛び出し、
じつの豊かで愉しい時間を過ごすことができた。



14112117.jpg



佐藤さんとも、次回は向かいの「菜菜飯店」に
行こうということになった。





「MUTO coffee roastery」
東京都中野区中野3-34-18
03-6382-5439

投稿者 geode : 10:17

2014年11月20日

「ダ ジュンジーノ」 大阪・淀屋橋・イタリア料理


一年に一度贅沢な機会が訪れる。

イタリアから届く白トリュフの夕べが開催される。

今年は、参加者のスケジュールの都合、ランチ時となった。

毎年レストランが変わり、それぞれのシェフが技をこらす。


今年は大阪・淀屋橋の「ダ ジュンジーノ」の
八島淳次さんにお願いした。

「今日は4品でゆきます」と八島さんは話し、
白トリュフをテーブルの上に置いたままにした。




14112078.jpg




まず届いたのが



干鱈とジャガイモ入りクレスペッレ(クレープ)、
白子入りスープ仕立て
14112082.jpg

「あっ、たこ焼」と声がでたほどのスタイル。
まさにそのように見える。



そこにシェフがおもむろに白トリュフを削る。
14112084.jpg

香りがぐっと立つ。

それを感じながら食べる。

モワッとした香りと干鱈などが一体感を生み出す。





ペルドロー(山ウズラ) 、ポルチーニ、
フォアグラを詰めた つくね芋のポレンタ仕立て
14112086.jpg

このポレンタ仕立ての食感が愉しい。



また削られる。
14112088.jpg

香りとペルドロー、ポレンタなどとの融合が見事。





タヤリン 卵黄のソース
14112089.jpg

これがどう考えても白トリュフの合うメニューである。



14112091.jpg

卵とトリュフの相性は、想像を超える味わいであった。

手打ちパスタを得意とするシェフの真骨頂であった。





雉のむね肉 丹波栗とそのレバー風味と
雉のモモ肉のチリメンキャベツ包み カプチーノソース
14112093.jpg

これもまたジビエの魔術師・八島さんの逸品である。



14112095.jpg

熟成した雉にトリュフがからむ。

雉が喜んでいるようにも感じる。





マスカルポーネとピスタチオのムース、チョコレートのクレーマ
14112096.jpg

このデザートも結構濃厚だ。





コーヒー
14112099.jpg




調理場で削ることなく、全てテーブルで仕上げる。

白トリュフの醍醐味を知り得たシェフの仕事であった。





「ダ ジュンジーノ」?
大阪市中央区高麗橋4-5-12 TERASOMAビル1F
?06-6222-8770

投稿者 geode : 10:15

2014年11月19日

「うえと」 京都・三条・バー


「うえと」は神宮道近くにあるバー。

マスターはかつて「柳野」というバーで仕事をしていた人物。

店のデザインは「柳野」「直珈琲」などと同じ
建築家・木島徹さんだ。

木と土を巧みに使い、
まるで割烹と見紛うスキっとした空間である。

そこで供されるコーヒーは
「直珈琲」がブレンドした「うえと」バージョン。

もちろん、バーとしての機能も充実し、
そんなに多くのアルコールが揃うわけではないが、
マスターと話しながら酒を選ぶという楽しみがある。

この店には比較的一人で訪れることも多く、
カウンターに座りマスターと飲食店情報など話す。
もちろん飲食だけでなく、
共通の知人のことや京都で行われるイベントなど
話題は多岐にわたる。


この日は、「イル・ギオットーネ」のシェフを務めた
坂本健さんが12月に自店を岡崎で開店するが、
それまでときおり「うえと」で「パスタ祭り」を行う。
それに参加した報告である。




パスタは5種類。
こちらは二人で参加。

14111941.jpg




先に来られ食事をされていた方は
「二人で5種類、楽勝ですよ」と。




しかし、同行者と相談し
「カニと松茸のスパゲッティ すだち風味」
「ホロホロ鳥とジロール 丹波栗のリゾット」
「ピリ辛牛蒡入り アマトリチャーナ」の3種とした。




どのパスタもしっかり味がのっており、
ワインを呼びこむ味わいであった。




カニと松茸のハーモニーは交響曲を思わせる迫力。
14111944.jpg




丹波栗のリゾットは、力強さを感じさせる。
14111947.jpg




アマトリチャーナの辛さも上品であった。
14111949.jpg




じつは隣お客さんが
アルバ産の白トリュフをかけるスパゲッティを注文。
横で白トリュフを削られると、
その濃厚な香りに負け、それも追加した。




アルバ産白トリュフと氷室のジャガイモのスパゲッティ。
14111951.jpg

香りは見事であった。




「うえと」はときたまこのようなイベントを行うので
要チェックの一軒である。




14111952.jpg




「うえと」
京都市東山区今小路町91-1
075-751-5117

投稿者 geode : 10:11

2014年11月18日

「さんさか」 京都・御池間之町・コーヒー店


「さんさか」のコーヒーは旨い。

ここのコーヒーは、同じ豆でも抽出量が選択できる。

120cc、90cc、50ccとなる。

いつも90cを選ぶ。




この日は「エチオピアが深煎りです」と。

「酸味はどんな感じですか?」

「酸味は飛んでいますが、モカらしい香りは残っています」と。

迷うことなくエチオピアの90ccにした。




ほどなく届いたエチオピア。

苦味もほどよく、酸味は消えていた。

こんな味わい方もあるのかと思い、
福島県の「じゃ豆」という自家焙煎の珈琲店の店主が
「モカで遊んでいます」と
手紙に書いていた言葉を思い出していた。





そしてここはフレンチトーストが美味だ。




14111801.jpg

一緒に行った友人にもすすめた。

久しぶりのフレンチトースト。





姿が違う。

14111802.jpg


「形が変わりました?」と聞く。

「パンを変えたのです。
 このほうが切ってもみんな同じ形になるので」と。

ナイフを入れたときの感触がちがう。

食べる。
中身のふんわり度がまったく異なる。

「中身もふんわりしました?」

「そうなんです。
 気泡が多い分牛乳が入りふんわりするのでしょう。
 こっちのほうがいいです」と。





マスターの研究熱心な結果である。

このフレンチトーストは逸品だと思う。





「さんさか」
京都市中京区間之町通り御池上ル高田町500ポポラーレ御池 1F
075-241-2710

投稿者 geode : 10:26

2014年11月17日

「木乃婦」 京都・新町仏光寺・日本料理


「木乃婦」三代目・高橋拓児さん。

シニアソムリエの資格を持つ料理人である。

海外でのフェアの経験も数多く、
料理を分析、そして再構築するなど研究することも怠らない人物。
以前、高橋さんの書斎を見せてもらったが、
料理に関する書籍がジャンル、時代別と整理されていて驚いたものだ。


ときおり、トークショーなどで一緒になるのだが、
京都ならではのエピソードをうまく織り交ぜながら
理論整然と話す姿は見事である。


この日は、東京を始め各地から集まり、
京都で年に一度食事をしようという宴であった。
主催者はかつて出版社の社長を勤めた人物。
僕の京都本を出版してくれた恩人でもある。

この会は、食べることも大好きだが、
各人が話すことも大好きという会。

この日も3つの大きなテーブルに分かれての食事であったが、
盛り上がりはすごかった。
それも、「木乃婦」の料理が
クリエイティブであったことも大きく寄与している。




14111748.jpg




その料理。




栗の白和え。
14111750.jpg

栗は甘露煮にして銀杏も入る。
秋の象徴ともいえる食材。




ここの名物、トロににぎりである。
14111751.jpg

文句なしの旨さ。




ふぐの薄造り。
14111754.jpg

この薄さも木乃婦さんのお手のもの。




白子ポン酢がつく。
14111755.jpg




椀物は甘鯛。
14111759.jpg

それをしっかり焼き、香ばしさを強調した。




ぼたん海老とつぶ貝。
14111760.jpg

オクラのすりながしで食べる。




これも名物ふかひれ鍋。
14111764.jpg

胡麻豆腐が入ることで和の印象が強まる。




牛肉とうに。
14111766.jpg

これもまた高橋さんの世界。




ご飯はいくらご飯。
14111768.jpg

贅沢な一品。




味噌汁と香の物がつく。
14111771.jpg




洋なしのソルベにぶどう。
14111773.jpg




このような献立であった。





高橋さんが
「うちの料理は切り返しができる料理です。
 それは飲まれるお酒が清酒からワインに変わっても
 すぐに調整が効くように考えています」
とのこと。





「木乃婦」
京都市下京区新町通仏光寺下ル岩戸山町416
075-352-0001

投稿者 geode : 10:16

2014年11月14日

「月泉」 大阪・西天満・中華料理


西天満で好きなコーヒー店がある。

そこには食に関するいろいろな情報が集まる。

「この近くに中華料理店ができたそうですよ」
と教えてもらったのが先月のこと。
その店を見にゆくと「月泉」という名前であり、
ショップカードをもらい、
その日はそのままにした。

14111412.jpg


そして「月泉」が新町の「空心」で働いていた
岡田三四郎さんの店だということが分かった。

知人が何人か訪れ、高評価が届いていた。




14111411.jpg




先日男性3名女性2名で訪れた。

お任せのコースにした。





前菜からスタート。




寒ブリ ピリ辛キュウリ。
14111414.jpg




よだれ鶏。
14111416.jpg




蛸の山椒和え。
14111417.jpg




ボタン海老。
14111418.jpg




どれもインパクトのある味付けで、胃袋が強く反応する。

14111419.jpg




大根餅。
14111422.jpg

ここにはサンマで作った醤(じゃん)が添えてある。

大根餅は温かく、サンマ醤は冷たい。

一般的にはサンマを食べるのに冷たい大根おろしをそえる。

その反対の発想という。

これは興味深いアプローチ。




皮付きの豚バラにいちじく。
14111424.jpg

皮はカリッと焼け、そこにいちじくの甘みが絡む。




野菜炒め。
14111427.jpg

ここで少し気分をおさめる。




海老の塩卵炒め。
14111428.jpg

白トリュフオイルがかかる。

塩卵のうま味がいいかんじだ。




黒酢の酢豚。
14111430.jpg




麻婆豆腐。
14111434.jpg




やはりこれは白ご飯とのセットだ。
14111435.jpg




黒胡椒風味の焼きそば。
14111436.jpg

そばは細くやや固め。
黒胡椒の辛みが効いて見事な味わい。

好みのタイプだ。




デザートは、杏仁豆腐。
14111439.jpg




開店して一ヶ月。
これからどんどん楽しくなるだろうという感じがしていた。

そして人気店になると思った。





「月泉」
大阪市北区西天満1-6-4
06-6366-0055

投稿者 geode : 09:11

2014年11月13日

「ポンチ軒」 東京・新御茶ノ水・とんかつ


東京で仕事をする。
夕方、新幹線に乗る前に無性にとんかつが食べたくなった。


14111370.jpg

タベアルキストのマッキー牧元さんに連絡を取り、
教えてもらったのが新御茶ノ水の「ポンチ軒」である。

店頭に立ち、そこに置かれたショップカードを見ると
「目白 旬香亭」とある。

気になる。




店内に入り、僕はロースカツ、
同行者はヒレカツをオーダーする。




「ココって『旬香亭』と関係があるのですか?」

「オーナーが同じなんです」

「じゃ、斉藤元志郎さんですか?」

「そうなんです」

懐かしいシェフの名前だ。

聞くと、現在は静岡で「旬香亭」というレストランにおられるとのこと。




約30年ほど前、
四ツ谷に「オーベルジュ・ド・ブリクール」という
フランス料理店があり、
そこのシェフを勤めていたのが斉藤元志郎さんであった。

その豪快な料理に魅せられ、何度か通った記憶が蘇ってきた。

その後、斉藤さんは熱海、静岡、赤坂などでシェフを勤められ
静岡で「ポンチ軒」という店を出し、
それが「旬香亭」という名前に変わったのだ。

そんな懐かしいことを思い出しながらの食事であった。




14111358.jpg

店内にはレトロなポスターが貼ってある。

テーブルに置かれたソース類もどこかそんな感じがする。




14111359.jpg

スーパー特選太陽ソースである。




キャベツだけのシンプルなサラダに
ドレッシングをかける。
14111363.jpg

このキャベツの切り方がじつに細やか。




ご飯と味噌汁、香の物。
14111364.jpg




ロースカツ。
14111365.jpg

塩を振り食べる。

脂身が甘い。
南洋の果実を思わえるほどだ。

ソースをかける。その酸味がいい。

ご飯がすすむ。




ヒレカツ。
14111367.jpg

一切れと思ったが、二切れいただく。

まずは塩だ。
これが効果的。




やはり江戸のとんかつだと、勝手に思い込む。

マッキー牧元さんに感謝である。




14111369.jpg




そして静岡の「旬香亭」にも足を運びたくなった。




「ポンチ軒」
東京都千代田区神田小川町2-8 扇ビル 1F
03-3293-2110

投稿者 geode : 09:15

2014年11月11日

「アドック」 大阪・福島・フランス料理


男性11名、高山龍浩シェフの料理を楽しみに集まった。

「トゥールモンド」から「アドック」に変わり約2ヶ月。

少しずつ慣れてきたところであろう。


男性の平均年令は50歳を越えている。
年齢や世代、また生まれ育った環境によって
味覚は異なることも多い。

僕は移転以来、ランチは二度食べたが、ディナーは初めて。
非常に楽しみである。




14111154.jpg

店内のナチュラルな感じも心地が良い。





シェフは今年38歳。

独立して以来10年以上の歳月が流れる。

僕が、初めてシェフの料理を食べたのは
オープンしてまもない頃にランチであった。
以来、何回となくこの店に足を運び、
そのたびにいろいろなことを感じできた。

巨匠・アラン・デュカスが「トゥールモンド」を訪れ、
壁にサインをした。
それが「アドック」にも継承されている。

いつも僕に、新たな世界を見せてくれるシェフである。




14111156.jpg

この日の料理もスペクタクルに富んだメニューであった。

これまでシェフが歩んできた道、
これから歩もうとしている世界がプレゼンテーションされていた。




14111160.jpg

14111162.jpg

四種のトリュフ 甘味・苦味・香味・食感

トリュフのカヌレ
トリュフのコロッケ
トリュフのチュイル
トリュフのエスプレッソ




貝、丘ワカメ、ロマネスコ、白緑の海
14111163.jpg

アサリ、ムール貝、ミルクのシートなど。




高麗雉 鬼北町へのオマージュ
14111167.jpg

モモはリースリングとチャツネ

胸肉は百合根とアーモンド





森のコンソメ


リードヴォ
銀杏、ゴボウ、ポルチーニなど
14111170.jpg

そこにスープが注がれる
14111171.jpg

これで完成である。
14111175.jpg

森のスープというネーミングも「いま」らしい。




アンコウ、イカ、リゾーニ、漆黒
14111177.jpg

イカスミを練り込んだベニエ 

黒胡麻にサフラン

炭の粉がふられる。




ウナギと鴨手羽のシヴェ
14111182.jpg

ウナギの火入れは絶妙

これは記憶に残る一品




エゾ鹿、季節の野菜
14111185.jpg

ギリギリの火入れ、うま味たっぷり。




カマンベール、リンゴ
14111186.jpg

このケースが売っている。




なかにはリンゴとカマンベールのケーキ。
14111188.jpg




栗、ギネス、キャラメルポップコーン
14111190.jpg

黒ビールの泡は苦味の表現




チョコレート、フランボワーズ、エスペレット
14111191.jpg

バスクの唐辛子 エスペレットが効いている。




小菓子
14111194.jpg




エスプレッソ
14111198.jpg

これほど多彩なメニューとは想像していなかった。

シェフの展開する料理が盛り込まれ、これからの変化も楽しみな食事会であった。





「アドック」
大阪市福島区福島1-1-48
06-6225-8814


投稿者 geode : 10:30

2014年11月10日

「カハラ」 大阪・北新地・創作料理


10月の「カハラ」。

先日「TETSUYA'S」の和久田哲也さんと話していたとき
「僕は『カハラ』の森さんと出会っていなかったら
 料理を続けていなかったかもそれません」
という言葉を発せられた。

それほどに森さんの料理と
それを作る姿勢に感動されたのであろう。

森さんは今年で70歳。
しかし、そのパワーは衰えることなく、
むしろますますパワーアップされているようだ。
料理が常に変化し、時代の流れを確実に掴んでいる。

また、次世代の料理人に対する
眼差しの温かさというか熱さも素敵である。

森さんと会うたびに、新しい素材や店の話題が提供される。
これは驚異的なことでもある。





最初はカタシモワイナリーのブドウジュース。
14111043.jpg




松茸と栗、銀杏という秋の素材三段重ねである。
14111046.jpg

そこにとんぶりのソース。

旨いに決まっている。




八寸である。
14111050.jpg

左上から右に

 白魚に山椒オイル

 鴨の心臓 らっきょう

 マグロのづけ 粒マスタード

左下から右に

 焼きナスにエビ ラー油

 里芋にキャビア

 牡蠣に宮崎の平兵衛酢(へべす)

 謎のさつまいものクサリ。




シュー生地にカレー
14111052.jpg

かなりの辛さ




それを食べたあとにコーヒーオイル
14111054.jpg

辛さが消える




カチョカバロは焼き色を付け海苔で巻く
14111056.jpg




14111057.jpg

真ん中に淡雪塩

上が塩ネギの根

右が天空かぼちゃ

下が蒸しアワビ

左がゴボウ





その塩をかけるが、塩分はさほど感じない
14111059.jpg

米粉と塩をプレスしたもの





十割蕎麦にトリュフ
14111060.jpg

この相性は見事




そばつゆにそば湯
14111063.jpg




海老とクレソン
フカヒレ 松茸 味噌
14111065.jpg




加賀レンコンのスープ
14111069.jpg




ステーキミルフィーユ
14111070.jpg




森さんならではの姿
14111073.jpg

二葉





牛肉はニンニクチップとたっぷりの山葵
14111075.jpg

割り下で食べる




菊芋とショウガ、モロヘイヤ、トマト
14111076.jpg




締めはカラスミご飯
14111079.jpg




シャルドネ
マスカット
14111080.jpg




14111083.jpg

黒イチジク
ブランマンジェ
コーヒーオイル




チャイ
14111087.jpg

ピオーネ チョコレートがけ
フェンネル




森さんの世界を堪能。

また訪れたい!





「カハラ」
大阪市北区曽根崎新地1-9-2岸本ビル 2F
06-6345-6778

投稿者 geode : 10:30

2014年11月 7日

「COFFEE TRAM」 東京・恵比寿・珈琲専門店


僕に深煎り珈琲の醍醐味を教えてくれた
東京・表参道にあった「大坊珈琲店」が店を閉めのが昨年末。
初めて「大坊珈琲店」への階段を上ったのが1975年のこと。
思えば長く通ったものだ。
不思議なことで、数ヶ月空いていても、それが一週間でも
店主・大坊さんとの距離感は変わらない。
いつも淡々と同じ感じで話ができた。
僕にとっては東京の数少ない基地であった。

東京に「大坊珈琲店」があるから東京が愉しい、
という感覚さえ持っていた。

同じように、あの人がいるから東京が愉しい、
また訪れたいということもあったが、
残念ながらそういった人たちが、
鬼籍に入られてしまった。
ときおり、あの人が東京にいないのかと、
ふと思うことがいまでもある。

そんなことを思っているときに
「あの大坊で修業をした人の店があるらしい」との情報を得た。
そして大阪・西天満の「エルクコーヒー」で
その店の豆をつかった珈琲を飲んだのだ。
あの苦みが蘇ってきた。
これはその店に行かねばならないという思いを強くした。





丸の内で仕事を終え山手線で恵比寿に向かう。

恵比寿駅から電話を入れ、道順を聞く。近い。
確かに数分歩いたところにその店はあった。

やはり2階。

階段を上る。
ドアは小さい。

入ると照明は仄暗い。
カウンターに座ると、ちょうどその前で
店主がネルドリップを巧みに扱っていた。




14110720.jpg

その仕草は、まさに「大坊珈琲店」のそれと酷似していた。
ポットを持つ右手は動かない。




14110722.jpg

ネルドリップを持つ左手が円を書くように少しずつ動く。




14110724.jpg


そして香りが漂ってくる。




14110727.jpg

いいなあ。
うれしくなってきた。




ブレンドを飲んだ。
14110729.jpg

温度も熱くない。
苦みを感じる、そしてその奥からかすかな甘みがやってくる。
いろいろな記憶が蘇ってきた。


初めて「大坊珈琲店」を訪れたときの情景や、
京都を離れて久しい旧知の友人とばったり
大坊のカウンターで再会したこと。
その彼が去ったあとに大坊さんが
「あの方は、ほぼ毎日こられるのですが『二番』と仰るとの
 『ごちそうさまでした』と言われるだけで
 他のことは話したことがないのです」と言われ、
彼の職業を説明したことも思い出していた。

当時アパレルの仕事をしていたその彼は
いま京都に戻り、古書店を営んでいる。




ガトーショコラもお願いした。
14110730.jpg

しっかりした固さがある。
それとブレンドのほどよいマッチングも見事であった。

「大坊珈琲店」で二年余修業をしたことを聞いた。
この日は、あまり時間もなく、飲み終えすぐに店をあとにした。




14110731.jpg

営業時間は10時から19時まで。

ラストオーダーは18時半。




夜はバーになるという。
14110732.jpg

バーの昼間の時間が珈琲店になっているのだ。


次回もこの店にはやってくるだろうと思いながら、
階段をおりていた。




ブレンド珈琲の豆を100グラム購入した。
14110733.jpg




この艶やかな色合い。
14110736.jpg

なんだか安心するのだ。




「COFFEE TRAM」
東京都渋谷区恵比寿西1-7-13 スイングビル 2F
03-5489-5514

投稿者 geode : 10:09

2014年11月 6日

「Fujiya1935」 大阪・本町・スペイン料理


「Fujiya1935」。久しぶりの訪問である。

最近はお父さんの洋食店には足を運ぶこともある。

つくづくいい親子関係だと思う。

どちらも現役、そして多くの人達から支持される。

男性二名・女性二名の食事であった。


偶然のことか、みんな珈琲好きで、
北海道・美瑛の「Gosh」という珈琲店の
シナール・マンデリンの話しで盛り上がる。
「Gosh」へ行ったことがあるのは二名で、
あとの二人は西天満の珈琲店で
その豆を飲んだことがある。

縁というのは不思議なものだ。





キノコの温かいスープから始まる。
14110627.jpg

ショウガの香りが効いている。




ラディッシュはそのまま。
14110630.jpg

甘い。




スペッシャリテというパン。
14110631.jpg

今回は栗でリコッタチーズがつく。

美しい。





かごに入っているのはチーズボール。
14110633.jpg




生落花生、周りは黒文字の葉。
14110635.jpg




なかはほんのり甘い。
14110637.jpg




長野県の松茸は青柚子風味。
14110638.jpg




透明なトマトゼリーにくるまれているのは鯛。
14110641.jpg

バジルやオクラの花などで化粧を施す。




バターと金ごまバター。
14110643.jpg




保温出来る状態で供されるパン。
14110644.jpg




子持ち鮎のコンフィ。
14110646.jpg

キュウリ、川のりのソース。





パスタはワタリガニのリングイネ。
14110649.jpg

ダダチャ豆がかかる。




甘鯛のソテーにはほおずきトマトと新ジャガイモ。
14110651.jpg




イチジクにはルバーブのソース。
14110654.jpg




プーラルドの胸ともも。
14110655.jpg

みょうがとチャツネ、ポルチーニ。




ブドウの冷温。
14110658.jpg




栗の皮で香りつけした焼き栗。
14110659.jpg




ラム酒風味のゼリー。
14110661.jpg




そこに栗を入れる。
14110662.jpg




エスプレッソ。
14110665.jpg




パッションフルーツなどを使ったキャンディ。
14110666.jpg




ハチミツケーキ。
14110667.jpg





という多彩なプログラムである。
食べる楽しさを満喫すると同時に
旨さのポイントも明確である。

今後の展開がますます楽しみだ。





「Fujiya1935」
大阪市中央区鎗屋町2-4-14
06-6941-2483

投稿者 geode : 10:41

2014年11月 5日

「喜鳥」 京都・祇園・中国料理


祇園でレセプションがあった。

その日のレセプションは大勢の人が集まり、
レストランではライブも繰り広げられ、
また祇園のお姉さん方の姿も目立つ景気のよいものであった。
知り合いにも顔を合わし、お互いに情報交換もできた。

レセプション会場でも軽くつまんだのだが、
「久しぶりに『喜鳥』でも」ということで訪れた。
実際は、ここの黒酢の酢豚が食べたかったのだ。
それぐらいにあの酢豚はインパクトがある。
4種類のビネガーを混ぜた味わいは
それほど酸味ががっつりとではないが、印象に残る。

2階の座敷。
テーブルと椅子というスタイル。
これは現代人にとってありがたい。





前菜盛り合わせが届いた。



9つの前菜。
14110592.jpg


美しい。
それぞれ中華を代表する献立。
なんだか気分が高揚する。





鶏の唐揚げ。
14110595.jpg

凍頂烏龍茶の粉末を混ぜた塩で食べる。

この頃、鶏の唐揚げがどんどん好きになってゆく。





各種野菜やキノコの炒めもの。
14110598.jpg

脂のキレがいいのか、炒めものなのに、
口当たりがかなりすっきりしている。





そしてお目当ての酢豚だ。
14110500.jpg

自然と微笑みがこぼれる。
黒酢と各種ビネガーの面白いほど愉しい出会いに
豚が喜んでいるようにも感じる。
その嬉しさが食べてにストレートに伝わるのだ。





五目炒飯。
14110503.jpg

このパラリ具合が素晴らしい。
米粒がホントに一粒ひとつぶという感じでほぐれている。




14110504.jpg

あっという間に食べてしまった。





追加の麺も香辛料がよく効いていた。
14110507.jpg




祇園にある中華料理店「喜鶏」は、
僕にとって懐かしさを呼び起こす店なのである。





「喜鳥」
京都市東山区祇園町南側572-9
075-525-1203

投稿者 geode : 10:02

2014年11月 4日

「ポワン」 大阪・福島・フランス料理


「アキュイール」から「ポワン」へ。
場所と店名が変わり一年以上の歳月が流れた。
いま大阪でもっとも予約の取りにくい一軒かもしれない。

中多シェフの誠実なスタイルが、多くの人達に支持されている。
それを支えるマダムを初めとするスタッフの動きも微笑ましい。


京都の食いしん坊を連れてきたことがある。

大阪、それもフランス料理と
なるとなかなかハードルは高いのだが、
その食いしん坊はいっぺんに気に入り、
仲間を誘い再訪したという。

店を紹介する。
その人が再訪してくれるのは、
いちばん嬉しいことだし、
シェフにとってもありがたいことである。




前菜は

ケーク・サクレ

生ウニのムース

カスレのサンド

グジェール

フォアグラのレーズンサンド

茶豆のスープ


これらが2段に盛られている。

(上の段)
14110430.jpg

(下の段)
14110431.jpg




一皿に盛るとこうなる。
14110434.jpg




天然キノコと馬尾のロワイヤル
スダチの泡
14110436.jpg




燻製バター
ブナのチップのスモーク
14110439.jpg




イカとピペラード
14110443.jpg




キャビアかと思うとイカスミのクスクス
14110445.jpg




この姿となる。
14110447.jpg




ポルチーニとそば粉のクレープ
14110450.jpg

秋トリュフがかかる。




金目鯛のポワレ 毛ガニと新レンコンのガレット
14110453.jpg

加賀れんこんである。




フルーツハーブティーですっきり
14110455.jpg




蝦夷鹿ロースのロティ
14110459.jpg




ロックフォールとプルーン
14110462.jpg




梨とココナッツのスムージー
14110464.jpg




イチジクのタルト 黒胡麻のアイスクリーム
14110466.jpg




エスプレッソ
14110468.jpg




ミニャルディーズ
14110470.jpg




安定感のある料理。




そして居心地のいい空間でもある。





「ポワン」
大阪市福島区福島3-12-201F
06-6455-5572

投稿者 geode : 10:30