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2016年10月31日

「モリ商店」 大阪・西天満・カレー


カレーは不思議である。
定期的に胃袋が欲する。
それがスパイスのきいたカレーであったり、洋食屋のカレー、ときにはカレーうどんのときもあれば、ついパン屋でもカレーパンを選んだりする。
そして、いったんカレー味になると後戻りはできない。
それも突然、カレーの声が聞こえてくるのだ。

大阪・西天満はカレーの激戦区である。
その中の一軒「モリ商店」。

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チキンカレー、バターチキンカレー、ひき肉とれんこんのカレー、やさいと豆のカレーが定番であり、スポットメニューが加わる。
ミニドリンクはチャイ、アイスチャイ、コーヒー、アイスコーヒー、ラッシーがある。
もちろん、辛さの調整も ちょい辛 ホット ベリホット ベリベリホットとある。

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この日はひき肉とれんこんカレーにした。
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辛さはノーマル。
なんといってもこのれんこんが角切りなのだ。
れんこんの食感がリズムを生み出す仕掛けになっている。
鶏のひき肉とのバランスも見事。



食後に小さなラッシーを飲んで終了。
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カレーにラッシーは必須と思った。






「モリ商店」
大阪市北区西天満4-3-9和光ビル1F
06-6363-2306

投稿者 geode : 10:26

2016年10月28日

「草如庵」 長野・東御市・日本料理


鹿教湯温泉の宿「三水館」に泊まり、翌日の昼、玉村豊男さんが営むヴィラデスト経由で「草如庵」という日本料理店に昼食。

古民家をうまくリノベートした「草如庵」。
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入り口からして期待が高まる。
この季節は、やはりキノコ鍋である。

5種類以上のキノコに、鴨を加えた蓮根のつみれが入る。
味わいが濃密。地の恵みをたっぷり吸い込んでいるのが舌の上に乗っかった瞬間に分かるぐらいだ。
この季節、この場所でないと味わうことができない体験だ。
加えて蓮根のつみれが大きな感動を呼ぶ。
蓮根のねばりに鴨の力強さが食べ手の気分をくすぐる。
いやあ、大満足の鍋であった。




この日の献立
菊菜と香茸
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甘鯛の昆布締めと明石の鯛。
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この質が驚くほどの高レベル。



キノコ鍋。
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ショウゲンジのフライ。
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とうもろこしの豆腐、カマスの寿司、茄子の白和など。
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子持ち鮎の奉書焼。
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焼き茄子、鰻など炊合せ。
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キノコごはん。
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ほうじ茶のアイスクリームとフルーツ。
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抹茶。
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昼から、なんとゆったりした時間が流れたことだろう。
春の山菜の季節が楽しみである。






「草如庵」
長野県東御市布下165
0268-67-3910

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2016年10月27日

「三水館」 長野・鹿教湯温泉・宿


今日は信州の宿である。
松本からクルマで約30分、鹿教湯温泉の宿「三水館」。
最初に訪れたのは10年以上前のこと。
以来数回訪問しているのだが、その都度新たな発見がある。

部屋に入ると自家製のお菓子がある。
土地の産物を使った小さなタルト。気分がほぐれる。
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温泉に入り夕食である。

この宿は鍋がメイン。
この季節はキノコ鍋だ。
春は山菜鍋となる。

クリ茸、アミタケ、など10種類の茸は入る。
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松茸も加わる。
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鶏が入ることでコクも生まれる。
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キノコは食感もさまざま、ぬめりがあるもの、シャキッとした噛みごこちも楽しめる。香りも千変万化。一口ごとに口内の世界が変わってゆく。
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別々に食べるのもよし。2つのキノコを合わせて食べると、これまで出会うことのなかった味わいが生まれる。
これは鍋ならではの愉しみだと感じていた。
地産の粋を集めたような鍋に、次回春の山菜に時期に予約を入れたほどだ。



前菜は
大根葉のおひたし、柿の胡麻和え、豆のマリネとサツマイモのレモン煮、キノコ入り春巻き、鮎の煮浸し、葉唐辛子など。
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信濃雪ますのすだちソース。
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里芋、茄子、インゲンの炊合せ。
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サラダ。
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キノコと菊名の酢の物。
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ごはんと香の物。
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温泉には3回はいり、身体が信州に馴染んできた感じだ。



鍋を求めての旅もいいものだ。






「三水館」
長野県上田市西内1866-2
0268-44-2731

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2016年10月26日

「ガニュ・パン」 大阪・中津・パン


「あまから手帖」の編集部は大阪・中津にある。
その近くにフランス料理店がある。

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「ガニュ・パン」だ。オーナーシェフは難波さん。
かつてレストラン「シェ・ワダ」で働いていた料理人。
ときおりランチで訪れる。この日もランチであった。
シェフは職人という佇まいで、モクモクと料理を作る。
その姿勢というか空気感が、客席では美味に変わる。


店内はエンジに近い赤い色。これがカジュアルなムードを醸し出す。
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かぼちゃのポタージュ。
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かぼちゃから生まれるコクのみが主張する。
重たさがない。黒コショウの弾ける辛さがいい。
食べる準備を身体が本格的にとりかかる。



パンは自家製。
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黒豚のソテー レモン風味の野菜のトマト煮。
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黒豚の甘みに驚いた。
それは豚本来の旨みと野菜の力が大きい。
豚肉にパイナップルという組合せがあり、食べ進むにつれそんなことを思い出していた。



コーヒーを飲んで終了。
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身体に力がみなぎってきた。






「ガニュ・パン」
大阪市北区中津1-9-3
06-6377-5767

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2016年10月25日

「京、静華」 京都・岡崎・中国料理


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「京、静華」宮本静夫さんの料理を食べると、気持ちが豊かになる。
御年65歳。常に深化と進化の痕跡を感じる。
いまも、縁のある料理人さんたちと勉強会を続ける。それもまずは中国語の理解から始まる。そして古典料理の再現と進化を学ぶ。数度、現場を垣間見たのだが、学ぶ姿勢というか、宮本さんの一言一句を聞き逃さないという雰囲気が伝わってきた。
中国料理の現在過去未来を鳥瞰するようなコースの組み立てに、豊かさを感じるのである。豊かさを提供するには知識と経験と智恵などが備わってこその世界観だとおもう。
宮本さんの料理は、優しい。しかし、記憶にずっととどまっている。
一緒に食べた仲間と語らいが生まれる。
数日はその余韻を楽しむことができるのだ。



この日は男性4名。2名は「京、静華」初体験。もう一人は3回目という。
少し早い時間のスタートであったので、奥の個室となった。
2名は、供される料理すべてに賞賛であり、「これはすごい体験です」とも話していた。料理が運ばれてくると、その皿への思いを語り、次からは別の話題に移ってゆくのだが、そのリズム感がとても心地良かったのである。

この日もやはり上湯の一皿は感じること多しであった。
季節の松茸、汲み上げ湯葉、フカヒレが入るのだが、松茸は歯を入れる度に秋のエキスが口内に広がり、湯葉のとろけた舌触りにフカヒレの繊維質が絡まってくる。それらを真綿で包み込むのが上湯の力である。
この上湯を飲む度に、宮本さんでしかありえない奥深さと広がり、そして深遠なる世界と味わいを感じるのであった。

もう一皿、海老のチリソースに出会った。
まずは皿に火入れされた海老とポーチドエッグが置かれる。

ほどなくしてチリソースがかかる。
ソースは海老の殻からとり、スパイスを加える。
ソースを含むと辛味を感じる。そこで海老とポーチドエッグを食べると、なんとも丸い味わいになってゆく。ソースはカレー風味の饅頭で食べる。
またしても記憶の襞に刻み込まれると思った。



秋刀魚をウーロン茶と米で香りをつけ、マコモ茸と。
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中華風お刺身。
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明石の鯛にピータンのピュレやナッツ類などが入る。
いつもはグラスで立体的な盛り付けだが、この日は平皿。



ヤリイカ、銀杏、栗にキノコと秋の味覚。
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松茸、汲み上げ湯葉、フカヒレの上湯。
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海老のチリソース。
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カレー風味の饅頭。
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フィレ肉の酢豚。蓮根、リンゴ、イチジク、サツマイモ、四角豆。
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上海蟹のおかゆ。
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少し辛めの担々麺。
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杏仁豆腐。
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かぼちゃの饅頭・金木犀の香り。
ぶどうのシロップ漬け。
杏の種のクッキー。
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フルーツティー。
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かくして優雅な食事の時間が流れていった。






「京、静華」
京都市左京区岡崎円勝寺36-3 2F
075-752-8521

投稿者 geode : 10:43

2016年10月24日

「The French Blue フレンチブルー」 大阪・天満橋・フランス料理


6名の会食。女性3名、男性3名である。
この食事の数日後、同席した元シェフから「フランス料理を食べる愉しみを味わった。だんだんフランス料理を楽しむ男性が少なくなってきた」という便りを受け取った。
確かに、僕の年齢になると和食へのリクエストが増えてくる。
またはイタリアンとなるのだ。

この日のメインは赤ワインソースである。
これをコースに組み込んで欲しいというのがリクエストであった。
そのための赤ワインを知人が持ち込んだ。
最近、しっかりしたソースの料理を味わう機会も減少した。
そのソースの料理を味わいたいとのこと。
この日を迎えるまでに知人と元シェフは数回、この店に足を運んだという。
それだけソースに対する思いが深いのだ。

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シェフ・高石達郎さんがその思いを叶えるべく調理したのは
高知産 鹿背肉のロティ 赤ワインソース ベリーのチャツネを添えて。
「ワインはホントに煮詰めただけです。ほとんど余計なことはしていません」とシェフは話した。
ソースの輝きはこちらの顔が映るのではないかと思うほど。
少し口に入れると、一瞬にして贅沢な気分になった。
大量の赤ワインを煮詰めたはずなのに、どこかに初々しさが残っている。
それを鹿の背肉と合わせた途端に変化がおきた。
品があるのに緊張感としなやかさが生まれた。
これぞ食材とソースの醍醐味だと感じた。
「これは素晴らしい、シェフの感性が生きている」
「火入れの難しい鹿を、よくぞこのような一皿にした。ソースの存在がうれしい」などの言葉が飛び交った。
当然のことながら会話も弾む。

この日のメニューは
鱒の卵と冬瓜から始まった。
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イチジクのフリットにゴマのソース。
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秋刀魚と秋茄子の一皿。
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パンとバター。このバターの下は岩塩。
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セップ茸のピューレを卵に閉じ込めて 茸のコンソメとフォアグラと共に。
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オマール海老のミキュイとそのクリーム フェンネルの香り。
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赤甘鯛の鱗焼き アンチョビのソースで。
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お口直しはすだちのソルベ。
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高知産 鹿背肉のロティ 赤ワインソース ベリーのチャツネを添えて。
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いが栗に見立てた栗のムース カシスのアクセント。
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ミニャルディーズ。
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フランス料理を味わう愉しみに充ちた夜であった。






「The French Blue フレンチブルー」
大阪府大阪市中央区島町2-2-10天満橋コープ 1F
06-6809-4608

投稿者 geode : 10:23

2016年10月21日

「黒杉」 大阪・北新地・寿司


「北海道のブリを10日間低温熟成させました」とご主人の黒杉章宏さんは特有の笑顔で話した。

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口に入れるとブリの身のほどけ方が明らかに違う。
弾力というより、最後の生きる喜びを謳歌するようなしなりを感じたのである。
黒杉さんは「ちょうど、いい頃だと思います」と。
これは魚の生態、状態をきちんと極めてこそ実行可能であり、経験と自信に裏打ちされたものでないと握れない一品だと思う。
この一品と出会ったことが、嬉しかったのだ。


ご主人の黒杉さんは、研究熱心な人物である。
他人の料理を食べることにかなりの時間を費やすのだ。
そこで終わることなく、この日も先日同席した料理店の献立を「すごく感激したのでやってみました」と画像をみせてくれた。もちろん、そのまま献立に加えるわけでなく、これからブリの熟成ではないが、長い時間黒杉さんの中で熟成期間を経て、新たな姿に形を変え、いつか登場するのだと想像するだけでも楽しくなる。

そんな黒杉さんの献立。
てっぴ
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甘鯛の昆布締め
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ボストンマグロのづけ
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コハダ
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北海道のブリ
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赤イカ
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サワラ
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エビ
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大間のマグロ
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すじこ
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玉子
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穴子
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胡瓜巻き
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締めの胡瓜巻きは魚介の味噌がうまく仕込まれており、最後の印象を強める結果となった。






「黒杉」
大阪市北区堂島浜1-2-1 新ダイビル 2F
06-6342-0919

投稿者 geode : 10:40

2016年10月20日

「The Chairman」 香港・中環・中国料理


中環と上環の間、やや奥まったところ、かつ地味な佇まいなので、少しわかりにくい感じはある。
店内は活気があり、満席であった。
少し日本語が話せるスタッフが、メニューを説明してくれた。
598ドルのコースにする。

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先付けは
クラブミートダンプリング
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ダンプリングとは焼き団子のこと。
カニの身とマッシュルームが入った団子だが、焼くというより揚げたもの。
サクッとした食感にカニがあふれ、マッシュルームのコクがプラス。



前菜は
ニュージランドのスパイシーラムの薄切り。
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薄切りのラムをクリスピーに仕上げる。
このサクサク感がうれしい。スパイシーさはほどよい。



魚料理は、追加料金で名物の蒸した花蟹の紹興酒と鶏油ソースかけ。
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これは大皿にドーンと花蟹とライスヌードルが盛られる。

結構ソースは紹興酒の味わいがつよい。その強さで蟹の旨味を持ち上げる。
ヌードルにもソースが絡み、これは噛むことで真価がわかる。



肉料理はスペアリブ。
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これは黒酢とキャラメリゼされた梅の味わいに生姜がよくきいている。
しっかり舌を包みこみ、かつインパクトのあるソースである。



野菜はカイランの炒めもの。
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カイランは大好きな野菜。歯切れのいい食感にほろ苦さもあり。



締めは炒飯。
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これは予想外のあっさり味。
それまでがかなり濃い味でせめてきたので、これは塩分や醤油が控えめであった。



アイスクリームにアーモンドミルクで終了。
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カジュアルな雰囲気で楽しく食事を過ごすことができるレストランである。






「The Chairman」
中国香港九如坊18號地下
No.18 Kau U Fong, Central, HK
852 2555 2202

投稿者 geode : 10:02

2016年10月19日

「イルチプレッソ」 京都・祇園・イタリア料理


大阪・南森町から祇園に移転し、一年が過ぎた。
すっかり祇園の地に馴染んだような感じを受ける。
高島朋樹シェフは「ここでしかできない料理を目指す」と話し、以前の料理とはコンセプトは同じだが、表現スタイルは祇園という地にふさわしい。

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今回の料理は秋の始まりの季節のもの。

味来コーンの冷製フラン 岡山のヒシガニ 板屋貝。
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マンゴーのビネガーがかかる。コーンスプラウトのほのかな甘味も印象的。



富山よりアンコウのカルパッチョ みょうが フィンガーライム。
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アンコウは一週間熟成をかける。そこにフィンガーライムの酸味とみょうがのシャキシャキ感。



仲谷農園トマトのジュレ 鮑 大間の本まぐろ。
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ナスタチウムにウニも加わる。鮑は蒸しだ。和の鮑とは食感がやや固い。



岐阜より天然うなぎの白焼き 茄子のピューレ カレー風味。
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カレー味ではなくカレー風味。この塩梅がポイントである。スパイスが主張しすぎてもいけない。流石のバランスとテクニックである。



鮎のフリット リゾットアルサルト ブロード。
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これが高島シェフの料理かと驚いてしまう。
柔軟というか軽やかというのかシェフの懐に深さを感じでしまう。



タヤリン 自家製ボッタルガ
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ボッタルガをパウダー、ムース、そのままと三種類のスタイルで供する。このほうがボッタルガの存在が際立つ。



安比舞茸を巻いた甘鯛の炭火焼き。
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この皿の周りに素材を散らすという姿も、シェフの柔らかさを感じる。



お口直しは青レモンと新しょうがのソルベ。
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茨城産ミルク鳩 賀茂茄子 イチジク。
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バローロとトリュフのソース。
このソースの力は偉大であった。鳩の味わいは優しく、そこにソースが絡み、一つの形を作る。



岐阜より穴熊のアッフェッタート九条ネギ サルサヴェルデ。
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穴熊と聞いて同行者は「??」であったが、「こんな味なんですか。あっさりしてますね」と食べるスピードは快調だ。



栗のフォカッチャ ジェラート 栗のはちみつ。
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栗の蒸しパンにジェラート、蜂蜜は濃厚で一挙に栗の世界に招かれた感覚。



コーヒーでしめる。
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高島シェフのしなやかさを再び強く感じだたディナー。






「イルチプレッソ」
京都市東山区祇園町南側566
075-533-7071

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2016年10月18日

「富小路やま岸」 京都・富小路六角・日本料理


いま、京都で話題を集める割烹の一軒。
「富小路やま岸」は、懐石の心を尊びながらも、新たな世界を生み出そうとする勢いを感じる。

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入り口からやや長いアプローチがあり、そこでも期待感が高まる。
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店内はカウンターのみ。


まず、杉八寸が出る。
鮎と茄子だ。
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海のものと山のものを盛る。
これは茶の湯の世界観。
こんなところから料理の世界に入ってゆく。



大きな蓮の葉にジュンサイ、ミョウガ、糸瓜、貝類などが入る。
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これを傾け、ガラスの器に移すと前菜となる。
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一つの動作により、印象はかなり変化する。



続いて真鰯をたいた料理がさり気なく供される。
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これがなんとも懐かしい気持ちを呼び起こす。



造りはマグロ、金目鯛、剣先イカ。
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椀物は鱧と松茸、そして冬瓜。
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梅の酸味をきかした味わいに和みを覚える。



ここからやおら握りに入ってゆく。
最初は毛がに。
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トロにこのわたという豪華バージョン。
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これに驚いているとウニをどっさり。
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もう贅沢なこと!



炊きたての白いごはん。
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ごはんのお供もしっかり。
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お菓子は最中。
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京都の料理店は常に変化を繰り返す。
繰り返すからこそ、いつの時代も最先端を走り続けることができる。
そんな感覚を覚えたのであった。






「富小路やま岸」
京都市中京区富小路通六角下る骨屋之町560
075-708-7865

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2016年10月17日

「グリル フレンチ」 京都・御池小川通・洋食


店内に入る。1階が個室、2階がカウンターとテーブル席。
この日は、比較的ゆったりした感じであったが、いつもほぼ満席である。
年に何度か足を運ぶが、飲食店で着物姿の女性に合う確率は、一番高いかもしれない。つまり花街の女性を連れた男性が多いとうこと。

日本生まれの洋食というは、やはり安心感と郷愁があるのだろう。
この日のメニューは
スモークサーモン
カニクリームコロッケ
エビフライ
ハヤシライス
カスタードプリン

このラインナップは、まさに日本だ。



スモークサーモンは、酸味と甘みのきいたドレッシングがかかる。
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この塩梅がじつに心地よく、胃袋が開いてゆく感じ。



カニクリームコロッケとエビフライ。
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この店では鉄板メニュー。
カニクリームコロッケは、ここにでその味わいを再発見したといってもよいほど。カニの味わいとクリームのバランスが、こういったものかと知った。
エビフライも同様であった。



初めて食べたハヤシライス。
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これも日本でしかありえない味。



そしてカスタードプリン。
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やわらかプリンではい。
プリンは適度な固さが必要だと思っている。
キャラメリゼのほろ苦さもふくめての味わい。



そして今年70歳を迎えるご主人との会話も愉しい。






「グリルフレンチ」
京都市中京区小川通御池上ル下古城町377
075-213-5350

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2016年10月14日

「祇園大渡」 京都・祇園・日本料理


京都の地でのれんをかかげて6年の歳月がながれる「祇園大渡」。
すっかり京都で認知され、いまや予約の取れない割烹の一翼を担う存在となった。ご主人・大渡真人さんの明るいキャラクターも大きな魅力の一つ。

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そのキャラクターは、独立後大きく開花し、多くの食べ手を惹きつけることとなった。
割烹は、本来お互いの会話があって成立した形態である。
言葉のやりとりも食べる愉しみということにつながってゆく。



「祇園大渡」は修業が大阪。
茶の湯に触れ、京都の地で仕事をしたいと思ったのがきっかけ。
よって料理も京都のスタイル(といっても千差万別だが)とは少し趣きがことなる。それも6年の間にかなりの変化を感じる。

鮑の柔らか煮に城陽の無花果、茄子に胡麻和え。
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始まりからインパクトあり。無花果の甘味がじつに柔らかい。



昆布出汁の中に雲子の焼き物が入る。
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香りと口どけの良さで、ホッと心がゆるむ。



海苔を炙っているところにカメラを向けると自動的にこの表情になる。
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もうお決まりのスタイルとなってしまった。



その海苔で挟んだ鯖寿司。
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済州島付近でとれた鯖を使う。脂ののりが極めて上品である。



ぷっくら膨らんだ子持ち鮎を炭火で焼き、骨をきれいに抜き、それを油で揚げる。それに番茶の香りがきいた出汁をかける。
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上には焼き松茸をさいたものがかかる。
松茸と鮎、番茶という組み合わせが功を奏した。



鮎の頭と骨の酒。
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ヒレ酒ならぬ頭部と骨酒の香ばしさ。



椀物は椀種がワタリガニがしっかり入った飛龍頭。
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そこに菊花を散らす。まさに秋の料理である。



造りは白ぐじ。キャビアがのっかり、その塩分で食べる。
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前のピュレは大徳寺納豆。この酸味もなかなかの仕事振り。



岡山の汽水域の鰻には冬瓜と栗。
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このバランスが見事だ。あっという間に食べてしまう。



のどぐろには湯葉と白髪ネギ。
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のどぐろの脂分を湯葉などが調和を保つ。



かなり大きな松茸。
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これもお決まりのポーズ。
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反射的に顔の横にもってゆき「これでサイズがわかります」と。



松茸はすっぽんの出汁で炊く。
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すっぽんの身もしっかり入る。



土鍋で炊きたてのごはん。
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つい三杯も食べてしまった。



これまた定番のわらび餅。
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抹茶がでておしまい。



よく笑い、よく話した食事の時間は愉しい。






「祇園大渡」
京都市東山区祇園町南側570-265
075-551-5252

投稿者 geode : 10:15

2016年10月13日

「グリルグリーン」 京都・祇園・洋食


男4人でカウンターに座る。
オーナーシェフの足立浩行さんは「大和牛のエエのが入ったので、それを焼きますわ」と取り出した大和牛。
うちももだが、かなりの脂分だ。
「締めの卵サンドとカレーは用意していますから」とも。
これなくして「グリーン」を語れないメニューである。

スタートは
京都久美浜のフルーツトマトをマリネ。4日間かかったコンソメゼリー。
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このゼリーが予想以上の濃厚さがあった。



続いて八寸のような前菜盛り合わせ。
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なんとも懐かしいクネルが現れる。最近、クネルを出す店が少なくなってきた。
キノコのマリネ、アンチョビ入りのコロッケ、イカと海苔をロール状、サーモンマリネというラインナップ。



ブラウンマッシュルームとポルチーニのポタージュ。
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これもキノコの濃密な味わいとコクを楽しめた。



大和牛。
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この脂分がきれいですっと口の中で溶けてゆくのだ。
後味は爽やかである。香りも十分楽しめた。



さあ、卵サンド。
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卵は4個、バターと塩だけ。
フライパンを巧みに動かし、四角形に近い丸に焼き上げる。

これが均一な味を生み出す。

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この圧倒的なボリュームに思わず頬がゆるむ。
卵サンドの世界が変わる。



そして素カレー。
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「口の中に、まだ肉の甘い香りが残っているので、この辛さにしています。それだけだと、少し辛いかもしれません」と。
十分だ。
スパイスとうま味の見事な融合。白いごはんがすすむ日本のカレーである。



なんともうれしい一軒。






「グリル グリーン」
京都市東山区祇園北側347-28 ぎおんFビル1階
075-525-3117

投稿者 geode : 10:25

2016年10月12日

「祇園楽味」 京都・祇園・日本料理


京都・祇園の「祇園楽味」は「祇園ささ木」の分店である。

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割烹のスタイル、つまり料理がチョイスできるようになっている。
料理長が、水野隆弘さんになった。
活気溢れる店内。午後9時頃に訪れた。

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先付けが出る。
かます、菊花、菊菜の和え物でイクラがあしらいだ。
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気持ちが一気に食べる体勢になる。



「だいぶ少なくなりましたが」といいながらネタケースをみせてくれた。
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結構な豪華バージョン。



サワラとつぶ貝。
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サワラは一週間寝かせて、軽くスモークをかける。



イカとウニは和えて食べる。このセットは最強だ。
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毛ガニは甲殻類のうま味たっぷり。
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雲子に温かいぽん酢。これは初だが、温かさが雲子を持ち上げる。
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焼き物のネタ・オンパレード。
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天然鰻は、脂分がすっきり。
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アスパラガスのフライは香りが広がる。
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ポテトサラダ。
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のどぐろの焼き物。これは脂ののりが半端ではない。
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おから。
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すっぽんのタレ焼き。この濃厚さに元気をもらう。
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さば寿司でしめる。
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このように自ら組み立てながら食べるのもたのしい。






「祇園楽味」
京都市東山区祇園南側570-206
075-531-3733

投稿者 geode : 10:15

2016年10月11日

「龍景軒」 香港・フォーシーズンズ・中国料理


香港の中国料理店。
ミシュランガイドで三ツ星に輝く「龍景軒・LUNG KING HEEN」。
広東料理である。
ハーバービューも素敵。平日の夜だが、満席状態。人気のほどが伺える。
それもカップルからファミリー、ビジネス仕様と、認知並びに評価の高さをしっかり感じた。
当然のことながらサービススタッフの説明も申し分ない。
メンバーが変われど、語ることの統一感がある。

コースメニューを選択した。

アミューズはスペッシャリテでもあり帆立と梨とハムがミルフォイユ状になっており、クリスピーな食感も含めスタートから軽やかな刺激を受ける。
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調味料も揃う。
チリソース、特製XO醤、チリ醤油。
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ホテルの力がここでも発揮される。



続く前菜は
豚のロースト。仔豚の優しい味わいに甘みがうまく出ている。
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ローストグースが、脂身と身質の繊細な味わいが素晴らしい。
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そして蟹、伊勢海老、冬瓜のスープ。
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これはスープに費やすエネルギーの凄みを感じる。
品格と破格の象徴のよなうな一品。



大海老の盛り込みも興味深い。
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大根とほうれん草を使い、梅の味わいが香るソース。
大胆にみえるが、味わいはじつに繊細。
驚きの多い一皿であった。



鮑の料理だが、なんとフィレにしたハタで巻き火入れ。
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ソースがオイスターソース。この姿から想像できない鮑の登場。
それを美しくつなぐソースの存在価値を十二分に知る。



オーストラリア産 牛の炒めもの。
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キノコや唐辛子が添えてある。この牛はかなりのレベルで口に入れたときのジューシー感もいいのだ。



エビワンタン。
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まさにエビのかたまりを食べている感覚になってしまう。



抹茶を生かしたデザート。
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これも上品で味わい深い。



安定感があり、古典をきちんと押さえながら現代の風を要所に組み込む卓越の技が素敵である。






「龍景軒・LUNG KING HEEN」
Four Seasons Hotel, 8 Finance Street, Central, Hong Kong
852 3196 8888

投稿者 geode : 10:21 | トラックバック

2016年10月 5日

「ほのぼの」 滋賀・大津・串揚げ


JR大津駅ビルに新たな施設が登場。「THE CALENDAR」。
そのレセプションにでかけた。じつに多くの人たちが集まり、この施設に対する注目度の高さを実感した。
駅周辺が変わるという感じを受けた。
僕たちは5名のグループであった。

近くに「ほのぼの」という串揚げ屋がある。
僕はかなり前に行ったことがあり、仲間は滋賀県在住なので結構通われていたという。じつは、場所が移転しており、僕は移転後初の訪問。

アミューズは汲み上げ湯葉とビワマスの子。
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ビワマスのプチプチ感が印象的。



造りはヨコワと、ビワマスの昆布締め。昆布締めの効果大だ。
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野菜は味噌で食べる。
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ここから串に移る。

和牛。山葵がきいている。
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銀杏とイカ。この組み合わせは始めてだ。
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イカの甘味と銀杏の香りとの相性。



すき焼きと出された一本。
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卵を溶いて食べる。まさに具材はすき焼き。
ちょいと驚きを覚える。



琵琶湖のもろこ。
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風味が閉じ込められている。



自家製のもろこの熟れ寿司。
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柔らかな発酵であった。



あわび茸は、ふっくらとした歯ざわりとカツンとくるキノコの香り。
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滋賀県名物・赤こんにゃく。
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甘味あり。



コロッケは、肉とジャガイモの甘み。
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出汁につけて食べるのはにしんそば。
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これもきちんとにしんの味わい。



カレーパン。まさにカレーの味わいがストレートに伝わってくる。
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鳴門金時にレーズンバター。
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抜群の相性。



きなこのアイスクリームに小豆。
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チャレンジ精神をしっかり楽しめた一軒。






「ほのぼの」
滋賀県大津市末広町8-16
077-522-9401

投稿者 geode : 10:59 | トラックバック

2016年10月 3日

「北山渋谷」 京都・北山・ステーキハウス


かつて「渋谷」というステーキハウスが「北山渋谷」という店名になり、新たなスタートを切った。

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新たなスタートというのは料理人、それの息子さんが帰ってきたからである。
店主の渋谷三郎さんは、この道50年を数えるベテラン。いまも、牛肉の見極めをし、鉄板の前でステーキを焼く。フランス料理を学んだ長男の昭典さんは、厨房で前菜から始まり、種々の料理を作る。
「早く引退させてくれと言っているんですが、なかなかそうさせてくれないのです」と父親が語れば「まだまだ元気で、僕の出番が少ないです」と息子さんが答えるのであった。このチームワーク良さも、「北山渋谷」の魅力のなっている。

牛肉は5軒の仕入先から購入する。仕入れた肉は下ごしらえをしているときに薄く切り『フライパンでさっと焼いて味を確かめます』と。
鉄板の前では味見をすることができない。
この下ごしらえの時点の味見が、その日の焼き加減を決める。


もちろん選び抜かれた牛肉は見事な艶と煌き、そして香りを放つ。
しかし、牛肉だけでない。野菜にも目配せがきいている。
京都の樋口農園とは密接な関係を保ち、日々優れた野菜が届く。

最初にパンがでる。
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添えられたブルーチーズのムースはパンにつけてもよし、そのまま食べてもよしだ。



美しいグラスが出た。
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なかには赤唐辛子のムースにイチジクと銀杏。イチジクはねっとり甘さがあり、銀杏も柔らかく歯に巻き付くような感触だ。



少し厚めに切られた低温で調理されたローストビーフ。
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レフォールをつけると肉の甘みが中からせり出してくる感じ。



皮目を炙ったサワラはマスタードと柚子の香りで。
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この火入れは長男の仕事。



コーンスープにはアンコールペッパーを。
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コーンは自分が持ちうる甘みを全面に表現しようとする。



まだ、透明な袋のなかでは出汁がグツグツと音を立てる。
中には松茸、フォアグラ、鱧の三点セット。
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松茸の香りの豊かなことよ。



天然の舞茸が調理される。圧倒的な迫力である。
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塩だけの味付けだが、濃密なキノコの香りと重厚な味わいに思わず歯を噛み締めてしまう。



アワビも登場。
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アワビと舞茸の饗宴に気持ちが昂ぶるであった。



亀岡牛のフィレ肉。
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焼き加減はミディアム・レアぐらい。

赤身が持つ香りは直線的ではなく、むしろふくよかな味わいを作り上げる。
やはり牛肉の味わいには舌が喜ぶ。



サラダは、ドレッシングがきちんとすべての野菜についている。
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正確な仕事の結果だ。



玉ねぎもまた甘い。
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締めはお茶漬け。
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デザートは瀬戸ジャイアンツというぶどうに、梅のジュレ、そしてアマレットのソルベ。
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梅のジュレ。いいアンサンブル。



紅茶のクレームブリュレ。
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丹波栗の渋皮煮。



コースとして素敵な仕上がりとなっていた。
親子劇場はどんどん進化する。






「北山渋谷」
京都市左京区下鴨南茶ノ木町21-4
075-723-3040


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