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2021年2月26日

「Ca' del Viale(カ・デルヴィアーレ)」 京都・三条千本・イタリア料理


「カ・デルヴィアーレ」の渡辺武将さんは整理整頓の料理人である。

カウンター内の厨房の美しいこと。
それを見るだけでワクワク感が増す。

突き出しにチンタネーゼ。
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サイズは小さいけれど 味わいは豊か。



グリッシーニ
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あっという間にかじってしまう。



フレッシュサラダ!とプロシュートコット添え
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圧倒的なボリューム。
野菜の彩り豊か、味わい多彩、食べ応えあり。

大いに値打ちありの一皿。



ホタテとかぶらのソテー ラルド添え
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美しい皿である。
ホタテとかぶらの温度でラルドが次第に溶けてゆく。
そのコクと甘味でホタテやかぶらがどんどん味わいを深める。



生うにたっぷりのスパゲッティーニ
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大胆なウニの使い方に頬が緩む。
ウニの濃密な味わいに反応する。



甘いキャベツとカラスミをコンキリエにからめて
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貝殻型のパスタ。
キャベツの甘味にはうっとり
カラスミの使い方が見事。



エスプレッソで締める。
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食べ終わって厨房を見るとスタート時に戻っている感じである。
キレイな厨房からうまい料理が登場する典型である。






「Ca' del Viale(カ・デルヴィアーレ)」
京都市中京区西ノ京千本三条西入ル北側
075-812-2366

投稿者 geode : 10:00

2021年2月22日

「にしぶち飯店」 京都・東山・中国料理


中国料理を経験、そこから日本料理(祇園さゝ木)を学び自店を開く。

中国料理と日本料理の融合が新たな世界を作り上げ、
なかなか予約の取れない一軒となった。

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どうしてもジャンルを決めたくなるのだが、
そこにとらわれることなく自由自在に料理を作る人たちが増えているのが現状だ。


かぶらのすり流し。
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出汁には干し貝柱などが入る。
フグの白子、甘鯛、上にはふきのとう。

旨みの抽出、白子のコク、ふきのとうのほろ苦さなどのバランスの妙。
身体が温まり、しみじみという味わいを感じる。



冷製ビーフンにはカリフラワーのソースにからすみ。
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からすみの旨みはインパクトあり。
ビーフンを使うのは食感を大切にしたいからか。



定番の叉焼と手羽先
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叉焼にはブルチーズをプラス。
酸味と叉焼の脂分の出会いに笑みがこぼれる。

手羽先にはツバメの巣を詰める。
贅沢な手羽先である。



フカヒレのステーキには松葉ガニのスープ。
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フカヒレの味付けは上湯など。
その味と松葉ガニの味が相乗効果をもたらした。
食感や香ばしさの楽しみもあり。



蓮の葉で包まれたご飯。
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もち米にクエ、そこはXO醬で味をつける。
ほくほくとした熱さとXO醬の香り。



鍋はグツグツ。
海老芋の唐揚げに牛肉。
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四川風のピリ辛の味付け。
これが刺激があり、胃袋を活性化する。



締めのご飯は
フカヒレのあんかけ炒飯である。
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ご飯も黄金炒飯。
テンションはずっと高いままである。



そして上湯だけのシンプルなラーメン。
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ここでようやく気持ちが沈静化される。



柑橘の香りの杏仁豆腐。
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スッキリと大円団を迎える。



独自のスタイルを構築した料理を食べるのは楽しい。






「にしぶち飯店」
京都市東山区上弁天町444-2
075-561-1650

投稿者 geode : 10:32

2021年2月19日

「Droit ドロワ」 京都・寺町荒神口・フランス料理


この時期ならではの研ぎ澄まされた料理が並んだ。
シェフ森永宣行さんが考え抜いたメニューであった。

スタートは定番のグジェール
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季節を表現する黒トリュフが入った。
やはりトリュフの香りは蠱惑的。


カブのスープ
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オマールのエキスが風味となる。
京都の冬を告げるような一皿。
カブの甘さにオマールのこく。



牛タンとフォアグラのルクルス ドロワ風
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シェフ渾身の一品。圧巻であった。
フォアグラと牛タン、そして黒トリュフが層になる。

牛タンは「サカエヤ」の新保さんが手配。
「黒毛和牛のタンだとサシが入って、フォアグラと喧嘩してしまいます。
 北海道の13ヶ月のホルスタインをこのために出荷してもらいました」と。

食べると牛タンの香りと味が鮮烈であった。
また食べたくなる一品。



月の輪熊が煮込まれ登場。
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ほぐれ具合と酸味の出し方に舌が喜ぶ。



魚料理は、のどぐろのちりめんキャベツ包み。
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中にはラングスティーヌとトランペット茸、徳島・村公一さんの鯛のムース。
なんとも贅沢なファルスだこと。
生姜を効かせたソースの役割が素敵だ。



メインの前に鹿。
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これも新保さんからの食材。
三歳の雌鹿。処理の厳密なこと。
確実にそれが伝わってくる。

スッキリとした味わいだが、旨みはたっぷり。
付け合わせのカリフラワーの火入れと塩分の具合が見事だ。



締めは鴨である。
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内臓と血のソースは鉄板の味わい。
内臓のブロシェットの食感も楽しい。
ジビエを食べたという気分である。



食後にチーズで一息。
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デザートはおきまりの森永プリン。
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濃厚硬めのプリンで安心を覚える。



季節を表現する食事であった。

シェフの気力と食材、そして技術の結晶を味わうことができた。
食べて勇気が湧いてきた。






「Droit ドロワ」
京都市上京区東桜町49-1
075-256-0177

投稿者 geode : 10:03

2021年2月18日

「イチリン ハナレ」 神奈川・鎌倉・中華料理


鎌倉駅から歩いて15分程度の閑静な住宅街にある
中国料理店「イチリンハナレ」は、
四川料理をベースに新たな世界を構築する。

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齋藤宏文料理長の類稀なる発想と技術の結晶が味わえる。

数奇屋造りの民家を、じつにうまくレストランとして再生。
長く伸びたカウンターでの食事は心地が良い。




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ジャスミンライスのおかゆの上澄み。その香りが独自性を放つ。
そこには蛤が忍んでいる。
おかゆだが、インパクト大。



唐墨
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ザーサイのカッペリーニ 唐墨添え
ザーサイの発酵感とカッペリーニに唐墨の塩分とコク。



近海
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中華風の刺身である。
カンパチ、ズワイガニ、うに、クラゲ、子持ち昆布におこげ
それらを混ぜ合わせて食べる。



丹波高坂地鶏 よだれ鶏
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スープのボリュームに四川風の味わい
鶏の強さも見事である。
ゴマとナッツとラー油のバランス良し。



よだれ鶏の後
そのスープに餃子をつけて食べる。
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この発想は驚きとうまさを届ける。



麺をつけると坦々麺仕立てとなる。
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満足感を味わう。



金目鯛
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蒸した金目鯛と乳酸発酵した白菜の相性は素敵。
適度な酸味が金目鯛に新たな息吹を与える。



シャラン鴨
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炭火できれいな火入れ。
山椒の香りで食べる。
さっぱりとしていながら余韻が長い。



ご飯もの
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これは麻婆豆腐と一緒。
四川料理の面目躍如という押さえである。



デザートはナッツ類
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そして紹興酒のアイスクリームに最中。
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大人のデザートだ。



茶菓子で締める。
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四川料理からの飛躍や冒険が非常に楽しい。
齋藤シェフの世界を存分に味わった。






「イチリン ハナレ」
神奈川県鎌倉市扇ガ谷2-17-6
0467-84-7530

投稿者 geode : 10:03

2021年2月17日

「洋食 泉」 大阪・西天満・洋食


福島の人気洋食店「洋食 泉」が西天満に引越しして半年が過ぎる。
数ヶ月前に顔を出したところ「夜だけの営業だけなんです」とのこと。

数日前、西天満老松通りを歩き「洋食 泉」の前を通ると
「12時から営業」という小さなサインが目に入った。

ドアを開けると「はい、営業しています」と。
これは幸い、カウンターに座りメニューを選ぶ。

12時から20時までの通し営業である。
コースもあるが、単品とした。

やはりハンバーグは外せない。
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ハンバーグは、洋食の王者だと思っている。
肉肉しい食感と口の中で弾ける味わい。
ドミグラスソースが絡む。


作り方をみていると整形されたミンチ肉(牛肉100パーセント)を
フライパンに入れ、表面だけをすこし色づくように火入れ。

それをフライパンごと オーブンに入れる。
「昔からの洋食の技術」だと思いながら眺める。

オーブンから取り出して完成かなと思っていると、
再びフライパンを火にかけ、中身から滲み出た油とプラスした油で
もう一度火を入れる。

オーブンで完全に火入れすると、火が入りすぎるようなのだ。
フランス料理のテクニックだ。

マッシュポテトが盛られた皿にハンバーグをおき、ドミグラスソースをかける。
香りと光沢、艶が微笑みかける。

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ナイフを入れ、口に運ぶ。
ソースのコクと味わいにハンバーグが呼応する。
洋食の醍醐味だと思う。



白いご飯でも十分なのだが、メニューに書かれた
「海老バターライス」という文字に反応した。
「僕も好きな料理なんです」とシェフ。

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海老がしっかり入る。
プチッと弾け、バターでコーティングされたご飯との出会い。

ハンバーグの満足感と同様に喜びを感じる。



ちょっぴり贅沢なランチとなった
当分はこの営業スタイルになりそうな雰囲気であった。






「洋食 泉」
大阪市北区西天満4-9-20 東興ビル1F
06-6362-5088

投稿者 geode : 10:05

2021年2月16日

「鴨出汁中華そばROKU」 京都・河原町四条・ラーメン


ラーメンでいつも思うことがある。
「かえし」の存在。

「かえし」は日本のラーメンならではの存在でないかと思う。
この「かえし」が「ROKU」にはある。

昨年12月に開店した「ROKU」は
同フロアにある「ベルロオジエ」の岩崎裕司シェフのプロデュースによるもの。

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「鴨出汁中華そば」と銘打たれている。
数種類の鴨を使って出汁・スープを取る。


鴨清湯麺、鴨白湯麺 の2種類あり。
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前者は鴨本来の旨みを味わえる澄んだスープ
後者はさらに鴨出汁を加えたとても濃厚なスープ



鴨清湯麺
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澄んだスープに細麺という姿と料理名がシンクロする。
口に含むと醤油の香りを感じ、
続いてスープのすっきりした旨みがやってくる。

麺はスープとの絡みがよく、するっと食道に落ちる。
そして鴨の味わいがすっと口の中に残る。

かえしを使わず、この味わい。
これはラーメンの一つの形を作ったと感じたのであった。



鴨白湯麺
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濃厚スープでパンチあり。



麺がなくなったところに追加注文で「追い雲呑(わんたん)」がある。
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ジューシーな鴨もも肉使用 麺のシメに、とある。

これが非常によくできた存在。
皮はやや厚め、中身は鴨もも肉のコンフィが入る。
歯が入ると旨みの液体が溢れ、替え玉とは異なる新たなアプローチが楽しめる。



楽しい一軒の誕生である。






「鴨出汁中華そばROKU」
京都市下京区河原町通四条下ル2稲荷町318
GOOD NATURE STATION 2F

投稿者 geode : 10:14

2021年2月15日

「洋食おがた」 京都・柳馬場御池・洋食


「洋食おがた」の勢いは止まらない。

食材への探究心と、調理に対する熱意が素晴らしい。
伺う度にそんなことを感じる。

キャベツのサラダは定番である。
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酸味が効いて、胃袋と気持ちに刺激を与える。



活イシナギひとしおカルパッチョ 
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軽く火入れ本わさび
イシナギとはスズキ目の魚
身から感じる分厚い味わいに驚く。
味わいの凝縮感がすごい。



京都伏見山田ファームのいろいろ冬野菜サラダ
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煮含めした大根は甘い。
冬野菜、特に根菜類の味の濃さ
葉野菜の適度な苦味とのバランスが麗しい。



活タチウオのフリット
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ここまで身がふんわりと厚みを出すのかと感じる。
タチウオの質と技術の賜物だ。



からすみもち
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問答無用の味わい。
おかわりをしたくなるほどであった。



サワラのフライ。
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以前は中央が生に近い状態であった。
もう少し火入れをすることで、味の輪郭がはっきりしたように思う。
これも緒方さんの探究心の結果である。



そして名物のハンバーグ。
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食材の見直しが始まり、3月以降に進化をする予定だ。
これは期待大。



決して1箇所に留まらない緒方さんの姿に感動を覚えた夜。






「洋食おがた」
京都市中京区柳馬場押小路上ル等持寺町32-1
075-223-2230

投稿者 geode : 10:00

2021年2月12日

「中国菜 香味」 大阪・西天満・中華料理


大阪西天満にある中国料理の店「香味」。
いつ訪れても、想像以上の料理で感銘を受ける。

店主・矢谷幸生さんの思いと技が詰まった料理である。

始まりは前菜5種
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手前左から
 牡蠣のオイスターソース 生姜に唐辛子
 舞茸を添えて。牡蠣の風味が強い。

 春菊にしめじ、干し海老、それらを昆布で巻く
 昆布の旨味が効果あり。

 里芋を油通しして、甘味噌で味をつける。
 この味噌の味との出会いが素敵だ。

上左
 よだれ鶏 さっぱりと美味

 菜の花は 干し貝柱に鶏肉のスープ
 ピーナッツ100パーセントオイル。


続くのがフカヒレのスープ。
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上湯の質の良さが舌を唸らせる。
40リットルを2、3リットルまで詰めるという。
豆苗の香りが蠱惑的。
これも鶏肉と絡めて湯がいたものを入れる。



海老の塩炒め
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自家製からすみの塩分具合が見事。
つぼみ菜など野菜とのバランスもよし。



ナマコの醤油煮込みにターサイ
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艶やかな味わいにうっとり。
ナマコでこれほど感動するのは初めてだ。



残ったソースに中華パンをつける。
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合鴨と茄子の煮込み
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自家製ピクルスの酸味や山椒などがスパイス感を出している。



蟹と白菜
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ご飯にかける。
柔らかで芯のある料理だ。
白湯が生きる。



そしてデザート
お願いをして三不粘
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材料は卵黄、砂糖、水溶き片栗、油である。
これをタイミングよく作らないと完成度が低くなる。



幻のお菓子と言われる三不粘
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皿につかない、箸につかない、歯につかない という意味から。
滑らかで弾力のあるカスタードのような感じ。



これを作ることができる料理人は本当に少ない。
貴重なデザートと出会う喜びは大きい。






「中国菜 香味」
大阪市北区西天満3-6-15
06-6364-2980

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2021年2月10日

「嗣味」 福岡・高砂・日本料理


昨年開店した「嗣味」。

店主の井上長嗣さんは久留米育ち、お兄さんが料理人。
その姿に憧れ、大阪の調理師学校で学び、京都で修業し、
2018年兄と一緒に東京・新橋の「味亭」をオープンさせる。

地元で店を持ちたかった夢を叶えるべく昨年6月に開店した。

京都で学び、東京での経験もある。
それを礎にしながら九州の食材と伝統をプラスした料理である。

最初に供されたのは
ウチワエビとカツオでとった出汁にからすみ餅が入る椀。
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つくしのほろ苦さもいい。
この一品で井上さんの目指す世界が明確に伝わってくる。



前菜
とらふぐの煮こごり、大根の含め煮にフキノトウ、蕾菜、ナマコ、たいらぎ貝。
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酒の肴としても嬉しいラインナップ。
郷土の香りが立ち上ってくる。



魚はフグとアラ。
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まさに九州である。



造り
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ぶりは岩塩で食べる。
ミンククジラ 食感がたまらない。



鯖寿司
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済州島で揚がった鯖。海苔の香りがいい仕事だ。



フグは3.6キロサイズ。
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炭火で焼き、白子のソース。
なんとも豪快で身体が反応する。
残った白子ソースにご飯を混ぜると、クセになる味。



海老芋とオコゼ
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海老芋は味をしっかり含ませる。
オコゼは揚げる。味の凝縮感。



炊き合わせ
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ウチワエビは昆布との相性よし。
飯蛸は花ワサビの辛さと一緒に味わう。



アラはみぞれ
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根セロリの味が素敵なアクセント
あん肝のポン酢が名サポート。



米は大分の自然農法
おかずが佐賀牛の時雨煮 
甘鯛の出汁で伸ばした自然薯
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お菓子がくず焼き
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中に金柑が忍ばせてある。



九州の習慣などを巧みに取り込んだ料理はホッとする。
和やかな気持ちになる時間。






「嗣味」
福岡市中央区高砂1-6-6 サンクス高砂 1F
092-401-1819

投稿者 geode : 10:00

2021年2月 9日

「瞬」 静岡・葵区・鰻割烹


静岡駅からタクシーで約20分。
こんなところに飲食店があるのかと思うようなロケーション。

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お屋敷である。



カウンターに男性ばかり5人であった。
まずはからすみ餅から始まる。
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カウンター内の炭火で餅は焼かれる。

ふっくらとして粘りある餅に内包されたからすみ。
塩分が柔らかく、最初からうっとりである。



串に刺された鰻
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右から肝、ひれ、えりである。
この美しさで鮮度がわかる。



レンコンの素揚げ
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レンコンは輪切りではなく縦斬り
肝のソース。
レンコンの粘りに驚き。



肝焼き
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苦味を楽しめる火入れが素晴らしい。



椀物
百合根饅頭の牛肉
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百合根に対する仕事の緻密さ。
出汁との塩梅の良さに感銘を受ける。



鰻巻きとえりを使う。
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えりの弾力と濃密な味わい。
これは初めての経験である。



鰻は右が養殖 左が天然 皮の色が違う。
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白焼きは天然
蒲焼きは養殖



ヒレを焼きのりで巻く
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サクサクとした食感と香ばしさと海苔の香りが見事な相性。
クセになる。



白焼き。
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皮目はサクッとして身は弾力がある。
焼きの技術に脱帽であり、喉から胃袋に届く満足感。



経産牛を「サカエヤ」の新保さんが手当を施したもの。
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右がフィレ
左がロース
この味は新保さんの手当てと主人・岡田さんの焼きの技術の賜物。



鰻重。
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蒲焼きも弾力があり、鰻をしっかり食べているという実感。



締めは、なんとソフトクリームであった。
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鰻という素材をいかに扱うか。
考えることの多い食事であった。






「瞬」
静岡市葵区有永260-1
054-294-7178

投稿者 geode : 10:00

2021年2月 8日

「仁修楼」 京都・紫竹・中国料理


12月後半の食事の記録。

主人の上岡誠さんは、実直な料理人。
その姿勢が料理に確実に現れている。

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6種の前菜。人参の花は別である。
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クラゲ
ピーカンナッツ
牛のアキレス腱
鴨ロース
ホタテ
白菜 胡瓜

仕事の丁寧さを感じ、気分は高まる。



スープ
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中国の蒸しスープには、鴨やホタテ、杏仁などが入る。
滋味に溢れ、身体に良しとされる味わい。
医食同源を体感するスープだ。



仁脩楼の名物でもある焼物。
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雛鳥。この美しき色彩。



香ばしさから味わいが想起される。
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皮はサクッと、身はジューシーという感じだ。



鮑の料理は乾燥と生の2種。
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生はステーキ、乾燥は煮込み。
鮑を食べる贅沢を味わう。



上海蟹のソース
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野菜とソースの結晶。



フカヒレ
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煮込みだが、スープの力を感じる
湯葉もいいアクセントだ。



炒飯。
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大根 イカなどが入る。
一口ずつ味わいに変化が生まれるのが楽しい。



デザート
土佐文旦入りの杏仁豆腐とタルト。
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全てにわたり、上岡さんの意識が詰まった料理。
そのメッセージがビシビシ伝わってくるのであった。

次回も楽しみである。






「仁修楼」
京都市北区紫竹北栗栖町 2-12
075-366-8843

投稿者 geode : 10:32

2021年2月 5日

「京、静華」 京都・岡崎・中国料理


一月が終わり二月に突入。
先行きが不透明な有り様に、飲食業界はただならぬ状況。

「京、静華」の宮本さんは、いつも変わらぬ様子で厨房に立つ。
その姿を見ていると、こちらの気持ちも緩やかになってゆく。

鱈白子 紅芯大根
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ねっとりクリーミーな白子にやや辛味のある紅芯大根が絡む。
心地の良い刺激で気持ちが高ぶる。



七谷地鶏
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七谷地鶏の揚げ物に 唐辛子と山椒のシャーベット
まず揚げ物を食べ、続いてシャーベット。この繰り返し。
口の間での変化はいい。

カウンターになって以来、
春巻きと辛いシャーベットのコンビの新たなバージョンである。
宮本さんのすごさを感じる。



ヒラメ クラゲ 大根
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中華風のお刺身である。
ナッツ類の食感など、混ぜることで楽しい味わいが生まれる。

これも進化し続ける献立。



フカヒレ 極上スープ
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聖護院大根の味わいもうまく引き出されている。

宮本さんの上湯は唯一無二だが、その高みである極上スーピ(頂湯)の滋味深さ、
奥行きなど身体全体にその味わいが染み渡る。



巻海老 根菜
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車海老の料理、ミルクの泡。
根菜類のソフトな甘さが車海老を優しく包む。



猪干し肉 菜の花
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猪の干し肉は、熟成感と凝縮感の共演が見事。
菜の花の苦味が加わることで、この一皿が完成する。
こもれ宮本さんの個性である。



からすみ炒飯
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カラスミの力を自在に扱い、感動深い炒飯が出来上がる。
噛むたびにからすみの旨みがご飯を高めるのだ。



ソフトシェルクラブ
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宮本さんの好きな食材。
エビチリの変形だが、酸味と程よい辛味。
ソフトシェルクラブは噛む喜びがあるので、この調理法は効果あり。



餃子
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新春には欠かせない餃子鍋。
餃子の中に人参が入っていれば大当たり。



見事当たり、新春から縁起がいい。
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杏仁豆腐。
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うっとりである。



杏仁のおしるこ
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温かい料理で心が和む。



小菓子3点セット。
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気持ちも胃袋も優しい気持ちになる料理であった。






「京、静華」
京都市左京区 岡崎円勝寺町36-3 2F
075-752-8521

投稿者 geode : 10:10

2021年2月 4日

「冨美家」 京都・千本三条・中国料理


「遺したい味 わたしの東京、わたしの京都」という新刊。
著者は平松洋子さんと姜尚美さん、往復書簡という連載の単行本化である。
二人とも素敵な書き手だ。

そんな二人が東京、京都で遺したい店について素晴らしい原稿を書いている。
店は料理だけの味ではない、それも重要なファクターだが
それ以外のところにも目をつけたいと強く思う一冊である。

京都の店で気になった一軒が、千本三条にある「冨美家」。
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平日の午後6時半過ぎ。
あたりはかなり暗くなり、まさに街のうどん屋さんという風情が漂っている。



お目当は中華そばである。
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まずは、このルックスにやられた。
見るからに濃厚そうな感じがする。

鶏ガラをたっぷり使っているのであろう。
近頃、ラーメン店ではあまり出会わないスープだ。



サイドメニューは巻き寿司。
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「何個されます?一個70円で幾つでも・・」とのこと。
なんと嬉しいことか。2個注文。



中華そばは、想像通りの舌をぼってりつつみこむ濃厚なスープ。
中太麺とスープの絡み具合も素敵だ。
チャーシューの厚みも適度なかみごたえ。

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途中で巻き寿司を食べる。
いわゆる、口が変わるという効果あり。
2個はちょうどいい選択だと思う。



店内の壁に貼られたメニューも懐かしい。
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このような店にあまり足を運んでいなかった。
出前もされている。



街には不可欠な飲食店の典型である。






「冨美家」 
京都市中京区西ノ京小倉町4-12
075-821-3587

投稿者 geode : 10:00

2021年2月 3日

「AZ ビーフン東」 大阪・西天満・ビストロ&中華料理


焼きビーフンとバーツァン(中華ちまき)のコンビネーションは青春の味である。

40年近く前は「ビーフン東」という店名で、台湾料理店であった。
戦後、台湾料理を取り込んだ店として人気をはせ、東京の新橋にも店を出した。

一時期、大阪の店を休業し新橋店だけの時代もあったが、
現オーナー3代目・東浩司さんが大阪も復活させ、
地階の中華ビストロ、一階の中華料理店「Chi-Fu」となった。

数年前に階上に「AUBE」を開店させガストロノミーの世界も追求している。

ランチに「AZ/ビーフン東」。

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ビーフンとバーツァンのセットである。
ビーフンは汁と焼きがあるが、ずっと焼きである。


焼きビーフン
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ビーフンと野菜炒めの上に豚肉が乗り、特製のタレを絡める。
ビーフンはしっかりした食感があり、タレとの相性も素敵だ。

香ばしさも感じる。
これはクセになること必至のメニュー。



そしてバーツァン(中華ちまき)を食べる。
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むっちりしたもち米の中に角煮、うずらの卵、シイタケなどが入る。
かなりのボリュームあり。濃厚、かつねっとりした食感もある。
それが病みつきの味わいになってゆくのだ。



このセットは、いつの時代もみんなに愛されるのである。
こんなに長く食べ続けているメニューは少ないかもしれない。






「AZ ビーフン東」
大阪市北区西天満4-4-8-B1F
06-6940-0617

投稿者 geode : 10:00

2021年2月 2日

「Fusible」 神戸・元町・創作料理


料理をジャンルで考えるクセがついている。
フランス料理や日本料理という枠組みで、どうしても料理をみてしまう。

思えば、料理なのだ。

そんなことを強く意識させてくれたレストランが
神戸・元町に昨秋オープンした「Fusible」である。

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基本は料理とドリンクをわせるペアリング。
アルコール、ノンアルコールどちらも用意されている。



一品目
蟹のサラダ。
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蟹はベニズワイガニを使い、アップルビネガーでマリネした
根セロリや青リンゴなどと合わせる。

ここにはリンゴとライムのソーダ。



二品目
ハマグリ、キヌア、かぶ
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茹でてから揚げるスタイル。ハマグリが活きている。

ここには豆乳とリンゴとカモミール。白い飲み物が合う。



三品目
ポワロー、タマネギのフライ。
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香ばしさと甘味の饗宴が幸せだ。

ここにはレモングラス、生姜、ごぼう、ほうじ茶。



四品目
羊のラビオリはカルボナーラ仕立て。
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ベーコンなどの要素がきちんと入る。
発想の転換が生み出した料理。

ここには有田みかん、グレープフルーツ、昆布水。



五品目
ヨコワは藁で香りをつける。
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チョリソと味噌の風味がプラス。
香りの重ね方が面白い。

ここにはクランベリーとほうじ茶。



六品目
丹波の鹿には里芋のピュレ。
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橙をきかせたソースとの相性もよし。
橙や里芋はマダムの実家から届く。

ここには黒豆茶、ぶどう、橙にカルダモン。



七品目
チョコレートに有田みかん、パッションフルーツ。
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酸味と甘味と苦味、食感の楽しい出会い。

ここにはぶどう、はちみつ、スパイス。



締めのコーヒーもスパイシー。
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確かにペアリングが必要だと感じる料理。
シェフとマダムの二人三脚。

そのたおやかなリズミをしっかり受け取ることができる。
これからまだまだ変化著しいレストランだと思う。






「Fusible」
神戸市中央区北長狭通5-1-13
050-3204-3196

投稿者 geode : 10:16

2021年2月 1日

「木山」 京都・堺町竹屋町・日本料理


カウンターは勢いが大事である。
京都の「木山」はそれが体感できる。

カウンターの中では大将の木山さんを中心に元気なスタッフが無駄なく動く。
それを眺めることもご馳走の一つだと感じる。

柚子釜
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アワビが入る。貝の出汁が生きる。
黒豆が輝く。新春にふさわしい先付である。


椀物
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白味噌仕立てでハマグリのコク、えび、金時人参。
季節の恵みが満載。



造り
安乗のふぐである。
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ウニと合わせて食べると相乗効果抜群だ。



カウンターで鰹やマグロ節を削り、昆布出汁と合わせる。
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今や「木山」を象徴するシーンでもある。



ひきたての出汁を味わう。
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香りや旨みの在り方を楽しむ。



続く椀物
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甘鯛に金柑、鬼おろし、セリに大根。
まさに冬の椀物であり、身体がどんどん温かくなってゆく。



からすみ餅。
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贅沢なからすみのボリュームにうっとりである。



焼き物はフグの白子。
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中の旨みの塊の液体を吸い込む。
満足感は見事。



揚げ物
バチコ、数の子、くわい、堀川ごぼう。
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バチコは旨み、数の子は上品な塩分と食感、
くわいはホクホク感、ゴボウは土の香りである。



ご飯に移る前にもう一品
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伊勢海老で安心感がやってくる。



ご飯シリーズ。
七草粥
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鯖寿司
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白ご飯に削りたての鰹とじゃこに黄身。
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これには唸る。



雲子のフライの玉じめ。
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和風ラーメン。
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麺は京都の人気ラーメン店「猪一」のもの。
締めは5種類からチョイスなのだが、結局全て制覇。



この楽しさはカウンターならではのものである。






「木山」
京都市中京区絹屋町136 ヴェルドール御所 1F
075-256-4460

投稿者 geode : 10:15