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2020年11月30日

「白 tsukumo」 奈良・三条町・日本料理


いつも気になる日本料理店である。
主人の西原理人さんの感性と技術が融合した料理には感銘を受ける。

毎月、料理の景色と表情が変わる。
その変化ぶりが半端ではない。

薄い布で覆われた器。
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否が応でも期待は高まる。
先付である。



新茶の口切
かぶらにイクラ、雲子に碾茶。
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発想が麗しい。
季節の移ろいを感じる。



椀物は錦秋のミネストローネ。
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野菜の出汁にカツオ出汁。
この出会いに旬の野菜の味わいが重なる。
視覚的に美しいが、それを超える味には驚き。



造り。
ぶり、ウニにマグロ、クエ、アオリイカなど
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盛り付けの妙!
これほど多種でも味わいがボケず、それぞれの持ち味がしっかり生きる優れた一皿。



次に現れたのがすっぽんの料理。
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かぼちゃとジャガイモの衣に包まれたすっぽん。
ゼラチン質と身の部分がいい塩梅。
柔らかな食感と甘味すら感じる。



新蕎麦の迫力は香りと歯ごたえ。
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大地の香りが口中で暴れる。
塩と秋トリュフの醍醐味も満喫。



大和牛の炙りステーキ。
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りんごのすりおろしに山椒の香りと椎茸の味わいも素敵。



笹カレイはふんわりとしっとりとした火入れ。
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笹の香りと燻製塩が生きる。



炊きたてご飯。
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甘い!舌が反応する。



さつまいもにトリュフ。
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蠱惑的な香りに圧倒される。



ミルフィーユ仕立てのお菓子。
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日本、アメリカ、ロンドンのテイストが混じる。



「白」ならではの日本料理と言えるのだ。






「白 tsukumo」
奈良市三条町606-2 南側 1F
0742-22-9707

投稿者 geode : 10:57

2020年11月27日

「モトイギョーザ」 京都・柳馬場四条上ル・餃子


前田 元さん。マエダ モトイ と読む。

その名前を冠したレストラン「MOTOI」は京町家を素敵に改装したフランス料理店である。

前田さんは中華料理の経験が10年あり、その後フランス料理に転向
(というより初めからフランス料理志望であった)10年以上の歳月が流れる。

どこかに中国料理の要素が時たま顔を覗かせ、それが個性ともなっている。

餃子好きの娘さんのために作った餃子を「パパ餃子」としてコロナ禍に販売、
かなりの人気を呼んだ。

そして11月22日、ついに餃子専門店を開店させたのである。

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まずは前菜に
鶏胸肉の冷製コンフィ よだれ鶏ソースがけ
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鶏肉は冷製コンフィなのでしっとり火が入る。
緩やかな弾力とソースをつけた時の旨みの凝縮感がいい。



餃子は4種類あり。
プレミアムパパ、モトイ、豆豉、セロリ

プレミアムパパはニンニク無し、豚肉、エビ、キャベツ、ニラ、パクチーが入る。
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「最初はオリーブオイルと塩で食べてみてください」とのこと。
餃子自体がさっぱり。オリーブオイルは寄り添う感じだ。

ラー油、醤油、酢もいいが、まずはオリーブオイルでというシェフの気持ちがわかる。



餃子を食べ終わると〆のポトフ。
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スープに餃子と大原の朝採れ野菜が入る。
野菜が濃厚な味わいでスープとぴったり。



この日はここでストップしたが
餃子と野菜を食べた後にはご飯とチーズを入れオジヤになるという。

ポトフが入った鍋は神戸の「カセント」というスペイン料理店の
最後に供されるオジヤの器と同じものだ。



餃子屋というが、また新たな世界が見えてきた。






「モトイギョーザ」
京都市中京区瀬戸屋町470-2
075-212-9896

投稿者 geode : 10:42

2020年11月25日

「グリルフレンチ」 京都・小川通御池上る・洋食


王道の洋食である。

カウンター内で調理するスタッフの動きに無駄がない。
各人がそれぞれの役割をきちんと把握しているのが良くわかる。

定期的に訪れたくなる一軒。

スモークサーモン
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甘酸っぱい味わいが誘惑を始める。


サツマイモの冷製スープ
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ほのかな甘味は蠱惑的。



カニクリームコロッケ
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唯一無二の存在。



ハンバーグ
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挽肉の醍醐味を味わう。



エビフライサンドイッチ
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開いた海老の食感とタルタルの妙。



プリン
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とろけないクラシック。



派手なところはないが、質実剛健。
強さがある洋食の世界を守り抜く貴重な一軒。






「グリルフレンチ」
京都市中京区小川通御池上ル下古城町377
075-213-5350

投稿者 geode : 10:09

2020年11月24日

「ポンテベッキオ」 大阪・北浜・イタリア料理


大阪・北浜 大阪証券取引所ビル。
その一階にあるイタリア料理の「ポンテベッキオ」。

オーナーシェフの山根大助さんと知己をえて30年以上の歳月が流れる。

早くから独自の世界を構築してきた。
その世界観をたっぷり表現する料理の数々である。

じっくりとローストしたビーツのフランボイワーズビネガーマリネ
ブリのタルタルを乗せたトースト添え
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ビーツの甘酸っぱさとモッツァレラ、生ハム。
そしてラルドをまとったブリ。

重層的な組み合わせにまずは舌が反応する。


温かいポテトのティンバッロとキャビア
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シグネチャーメニュー。
温かいキャビアの料理は見事。



タコのティエピドとセロリのエチェベ ザバイオーネ 冷たいキュウリのソース添え
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タコの変化と旨みの凝縮感に驚き。セロリの働きも大。



魚介の濃いズッパディペッシェ メイタガレイと黒アワビのグツグツ煮
アーティチョークのジェラート添え
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グツグツ煮とは?と思っていると山根シェフ創作の器で、アワビがグツグツと踊っている。
隣ではジェラート。
この温度差を感じて欲しいというシェフの思いである。見事な着地であった。



淡路産大ぶり骨抜き鱧 松茸と野菜のリゾット仕立て バジリコ風味
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鱧の食感が違う。「骨切りとは違う味わいと歯ごたえがあります」と。
松茸との新たな饗宴を楽しんだ。



イタリア産白トリュフのタリオリーニ 
発酵バターとパルミジャーノチーズ 温卵添え
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この季節のご馳走。なんとバランスのいい一皿であろうか。



塩漬けラルド巻きした南淡路産ゴールデンポークの炭火ロースト
蓮根のポレンタを添えて
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ゴールデンポークの瑞々しさ。野菜との相性もよし。



アヴァンデセール。
液体窒素の賜物。
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ドルチェ
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エスプレッソ。
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山根さんの世界観満載。
料理を作り続ける熱量はまだまだフル回転であると感じた。






「ポンテベッキオ」
大阪市中央区北浜1-8-16 大阪証券取引所ビル1F
06-6229-7770

投稿者 geode : 10:35

2020年11月20日

「しあわせチーズ」 石川・金沢・スペイン料理


いま、金沢の「レスピラシオン」というスペイン料理店が気になっている。

幼稚園からの同級生3人がスペイン料理を学び、
石川県の食材をメインとしたスペイン料理店を開いたのだ。

昨秋初めて訪れ、発想の豊かさと質の高さに驚き、
3〜4ヶ月に一度ぐらいのペースで訪ねている。

テイクアウトのチーズケーキ「しあわせチーズ」は、誰に紹介しても期待を裏切ることがない。
当初は店頭もしくは通販であったが、評判の高さからJR金沢駅の商業施設「アント」に入った。

今回はその「アント」で求めた。
前日の夕方予約、翌朝8時半から営業開始なので午前中にピックアップした。

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中心に近いところの口どけの良さは格別である。
口中温度で溶けるとは、このような状態を現すのだと実感した。

食感と口どけは比類なきモノ。
紅茶と合わしたのだが、このマッチングも素敵であった。



飲み物とのマリアージュは、いろいろ試して見たい。






「レスピラシオン」
金沢市博労町67
076-225-8681

投稿者 geode : 10:16

2020年11月19日

「天の川なかなか」 大阪・枚方・日本料理


店名の「なかなか」は「中中」である。
「中」を重ねると「串」となる。

つまり串料理を提供する一軒。
古民家を組み合わせ、時代感のある店内。

前菜は
 柿の白胡麻和え、赤ズイキの甘酢、黒豆
 秋刀魚の寿司 これはもち米使用
 鳴門金時、赤こんにゃく、黒豆
 ナツメの甘露煮
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造りは
 カンパチ 赤イカ かます
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舌を包み込むような旨味が分厚い。



八寸
 タチウオの西京焼 枝豆
 セレベスという芋にアカメ
 もずくにミョウガ
 ほうれん草にあん肝 春菊 味噌漬け
 かぼちゃと鶏の松風
 落花生
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前菜もそうだが、細かい仕事が時の流れを緩める。



丹波の黒鶏の炭焼き カリフラワーのソース
ゴボウ、赤唐辛子。
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黒鶏は胸ともも。力強い味わいが特徴。



車海老とワカサギはぶぶあられ揚げ
ホタテのアーモンド揚げ
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香ばしさと食感が串揚げにリズムを与える。



キノコと鯖の炊き込みご飯
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季節の賜物に舌鼓を打つ。
鯖から滲み出る脂分がコクとなる。



イチジクのアイスクリーム シャインマスカット
紫芋は炙り マカロン
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主人はいつも次の料理を考える料理人だと感じた。






「天の川なかなか」
枚方市山之上北町3-12
072-804-0120

投稿者 geode : 10:35

2020年11月18日

「蜀江」 京都・二条城前ANAクラウンプラザホテル京都・中国料理


ANAクラウンプラザホテル京都の中国料理が「蜀江」と名前を変え、
料理顧問に陳健太郎さんが就任して時間が経過した。

内装デザインも森田恭通さんが手がけた。

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ランチ時分に訪れた。


マネージャーにお勧めを尋ねると「海の幸焼きそば」とのこと。
迷わず注文した。
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イカ、エビなどの魚介類と白菜、シメジなどの野菜がどっさり乗っかり
ややトロッとしたソースがかかる。

麺はところどころに焼き色があり、少し香ばしさもある。
一口食べると、甘さと軽い酸味が広がり、
どこか記憶の奥底から何かが浮上してくるような感覚を覚えるのだ。

食べ進むにつれコクが生まれ、懐かしい情景が蘇ってくる。
おそらく大阪にあった中華街の一軒の料理店を思い出していたのだ。



ボリューム、味わい共に満足感を覚え、
デザートの杏仁豆腐を食べたのであった。
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次回は、夜の陳健太郎さんのコースを食べてみたい。






「蜀江」
京都市中京区堀川通二条下ル土橋町10
ANAクラウンプラザホテル京都 B1F
075-231-1155(代表)

投稿者 geode : 10:13

2020年11月17日

「Droit ドロワ」 京都・寺町荒神口・フランス料理


フランス料理のソースを考える食事であった。

場所は京都の「ドロワ」というフランス料理店。
シェフの森永宣行さんは、研究熱心、考える人である。

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岡山吉田牧場のコダカ(36ヶ月熟成)とカルダモンを加えたグジェール。
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チーズの風味とカルダモンの香りが素敵な出会い。



ヒグマのタルティーヌ。
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フランスのサンドイッチだ。
ヒグマに柿を合わせる組み合わせがうれしい。

ジビエが一気に柔らかくなる。



鰻と根セロリのスープ。
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風味はコニャックとローズマリー。
内臓が綺麗な浮き実となり、出色の料理といえる。
捌きたての鰻を使ったようだ。



ラングスティーヌとリードヴォー、フヌイユの料理。
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甲殻類のクリームソース クリュスタッセ。
コクと風味、王道の隙のない組み合わせに心が踊る。

フランス料理のソースの力を改めて感じた。



王様椎茸とフォアグラ。
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50年熟成のシェリービネガーのソースを。

フォアグラの甘味とコクにソースの酸味が寄り添う。
椎茸の旨みにもぴったりの微笑みを投げかける。



マナガツオのポワレ ライム風味。
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ソース・オーシャブリ。
ライムの風味が漂い、マナガツオの口どけと共にソースが味わいを深めてくれる。
素敵な一皿。



沖縄黒毛和牛経産牛の40日熟成のサーロイン。
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ソース・ボルドレーズだったのだが、
赤ワインにシャトーダッソーを持ち込んだ人がいたので、
ソース・シャトーダッソーとなった。

なんというコクであろう。
経産牛はふくよかな味を醸し、ソースが絡まると円熟味が生まれるのであった。
贅沢な一品。



サンマルセラン、マジアグリ、コダカという吉田牧場のチーズにシェーブル。
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定番の森永プリン。
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フランス料理が持つ醍醐味を楽しんだディナーであった。






「Droit ドロワ」
京都市上京区東桜町49-1
075-256-0177

投稿者 geode : 10:13

2020年11月16日

「六曜社珈琲店」 京都・河原町三条・コーヒー店


「六曜社珈琲店」に初めて出かけたのは、およそ45年も前のこと。

当時大学に通う兄が、僕をこの店に誘った。
まさに大人の世界という感じがした。

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同時期に、兄は「イノダコーヒ」にも僕を連れて行った。
「イノダコーヒ」も素敵な空間であったが、こちらの方がなぜか緊張したのを覚えている。

おそらく兄が「六曜社珈琲店」の常連らと気軽に言葉を交わす様子に、
独特のサロン的な要素を感じていたのであろう。

中学から高校になり、珈琲店にも慣れ、次第に様々な珈琲店に足を踏み入れるようになる。
京都にも馴染みの珈琲店が増える。


いま、京都の珈琲店は、コーヒーを味わうと同時に朝食というイメージも強くなってきた。

週末の「イノダコーヒ」などは開店時から行列ができるほどだ。
また寺町三条上がるの「スマート珈琲店」も同じような現象が起こる。

そして「六曜社珈琲店」の朝食も素敵だ。
パターンはいくつかあるが、この日はフルバージョンとした。

トースト(バターかマーマレード)、コーヒー、卵、ジュースという4点セットだ。
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トーストの焼き方がしっかりしている。
サクッと焼くのだが、あらかじめパンを半分に切ってから焼く。
だからエッジがきちんと立っている。

そのトーストにやや濃いめのコーヒーが見事に寄り添う。
いや、コーヒーの味わいにトーストの焼き方を考えたのか!



卵とジュースで満足感を味わう。
週末の午前9時ごろは若い客で溢れていた。






「六曜社 珈琲店」
京都市中京区河原町三条下ル大黒町40
075-221-2989

投稿者 geode : 10:24

2020年11月13日

「鳥さき」 京都・室町押小路・焼鳥


初めてここ「鳥さき」のもも肉を食べた時に、
焼き鳥には保水性が大切だと思った。

焼きながらいかに内側に旨みの要素(液体)を閉じ込めるか、
それが技術なのだと感じた。
同じ部位でも焼き手によって味わいは大きく異なると思う。

主人の畑智己さんをはじめスタッフが全て丸刈りである。

畑さんは、串を炭台に見事に一直線に並べる。この美しさ。
そして均等に火が入るように串を動かす。
無駄のない動きに魅せられる。

スタートは野菜の甘酢から。
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もも肉。
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口に含んだ時のジューシーなこと。



砂肝。
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弾力のある食感。



せせり。
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首周辺だが、心地の良い噛み心地。



しいたけ。
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これも保水性の大切さを感じる。



ハツ つまり心臓
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開いていない丸のまま。
凝縮された旨みが弾ける。




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コリコリとふんわり。
味の濃さを感じる。



銀杏。
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箸休めの一品。



ぼんじり。
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コリッとした歯触りから生まれる味わい。



ちょうちん。
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卵を崩しとろりとからめる。



厚揚げ。
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大豆の香りが素敵だ。



手羽先。
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ボリュームで満足感が生まれる。



親子丼。
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卵の味わいが秀逸。



果実で締めくくる。
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流れは極めてなめらか。
メリハリもあり、また食べたくなる味わい。






「鳥さき」
京都市中京区押小路通室町東入蛸薬師町292-1
075-252-6789

投稿者 geode : 10:39

2020年11月12日

「たかむら」 秋田・秋田・日本料理

主人の高村宏樹さんは、秋田で考える「江戸料理」を作る。

いつも元気で、これからについて語る姿に勇気づけられる。
カウンターの向こう側にいる高村さんを見るだけで、楽しくなる。

前菜。
生落花生、ししゃも、子持ち鮎、水晶茄子、卵焼き、きぬかつぎ
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緻密な仕事に心が揺れる。
なかなかこのような前菜と出会うことがなくなった。



ミンククジラ
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キュウリ、生姜にごま油。甘露と呼びたくなる味わい。



かぶらのペーストを成型しタピオカでんぷんでつなぎ揚げる。
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そこにキャビアと金粉。
かぶらはこれまで食したことがない食感。



野菜の沢煮椀。
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キノコも入り、季節の椀物 威風堂々となる。
染み入る味わい。



造りは本マグロ、キジハタ、つぶ貝。
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食材選びも大きな仕事だと実感。



比内鶏の首肉に内臓以外の部位がミンチ状で入る。
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ガスで焼き、仕上げは炭火。
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これは比類なき献立だ。
弾力ある食感に旨みが重なる。



牛タンの煮込み
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吉野葛であんを作る。
海老芋の素揚げとインカの目覚め。



焼き茄子に大黒しめじ、ゴマだれ
かぼちゃ、万願寺唐辛子、トマト、クラゲの酢のもの。
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いくらの春巻きには感動。
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温かいのに火が入っていない。
驚きと感動がやってくる。



白魚丼
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旬を感じる。



柿と特製モンブラン。
イチジクの甘露煮。
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値打ちのあるコースである。






「たかむら」
秋田県秋田市大町1-7-31
018-866-8288

投稿者 geode : 10:00

2020年11月11日

「中国菜 火ノ鳥」 大阪・伏見町・中国料理


オーナーシェフの井上清彦さんは、古典を常に振り返る。

深く掘るという作業をずっと続けている。
久しぶりの訪問である。

最初に供されたのが
上海蟹の紹興酒漬けと秋の実の和えもの(銀杏、蓮の実など)
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見るだけでうまさが伝わってくる。
季節ならではの献立に一気に気持ちが高ぶる。


続いて前菜がずらりと並ぶ。
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 金木犀で炊いた栗と鳴門金時
 塩漬け砂ずりの葱和え
 フカヒレの冷製と干しカズノコ
 うずらの卵と海老入り鶏肉 漢方醤油煮
 黄金ピータンの黄金ピータンソースがけ
 クラゲと福建ノリの煮こごり
 落花生の黒酢煮
 平目の山東漬け物包み

定番の前菜と旬の食材を活かしたものに、どこから食べようかと迷う。
古典をいかに表現するかの工夫が光る。



黒龍吟醸豚と岡山黒豆の焼売
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サイズは小さいが、秘めたるパワー全開の一品。
黒豆の香りと豚肉と甘さ。



台湾屋台風、魚と野菜の網脂包み揚げ
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網脂の効果、ふんわりサクッとした食感



上海蟹味噌と卵白の焼き饅頭
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味噌のコクを満喫



魚の浮き袋、モウカザメのエンガワ上海蟹味噌 豆腐詰め
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なんと中にはこんなに贅沢な食材が入る。
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食材が融合することの醍醐味を味わう。
豆腐の味がいいクッションとなる。



丹波黒鶏 北京風 酒粕ソース炒め
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甘味と酸味と辛味のバランスで鶏肉を食べる。
懐かしい味わいである。



自家製揚げもちふ 上海蟹団子詰め 蟹味噌煮
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これも印象に残る一品。
上海蟹を味わうことに喜びを感じる。



宮崎牛イチボの北京回教風 スパイス焼き
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スパイシーな香りとイチボの上品な甘味



キノコのサンラー麺
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酸味と辛味にキノコのコクを楽しむ。



葱炒飯
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シンプルだが味は深い。



バニラ風味の杏仁豆腐(画像なし)
初めての経験



北京宮廷菓子 艾窩窩(アイウォーウォー)
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ドライフルーツやナッツ、金木犀など10種類をもち米で包んだ菓子。



めくるめくコース。

中国料理の奥深さを味わうこととなった。
素敵な仕事に感動を覚える。






「中国菜 火ノ鳥」
大阪市中央区伏見町2-4-9
06-6202-1717

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2020年11月10日

「下鴨茶寮」 京都・下鴨・日本料理


長らく気になりながら訪れていなかった「下鴨茶寮」に伺った。

下鴨神社近く、鴨川のせせらぎが聞こえてくるような静寂に包まれる。
このロケーションは、やはり特別感が漂っている。

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座敷から見える中庭がなんとも風情あり。



ぶどう酢ジュースの軽やかな酸味がフレッシュ。
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先附
松茸 雲子 飯蒸し
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秋の香りが満載で、胃袋に優しくも食欲を刺激する。



椀物
鶉つみれ 薄氷大根 京人参 柚子
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つみれの中でプツッという食感が味に深みを添える。
出汁はしっかり。



向附
鯛 鮪
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鯛の旨みの乗り方がすごい。
コクさえ感じる。



八寸
鮟肝ぬた和え 慈姑煎餅 鮑筋子膾
海老芋香煎揚げ 蟹菊花浸し 栗厚焼き
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王道の仕事である。
このような八寸と出会うことが少なくなってきた。
日本料理が季節に寄り添い、それを体現する料理であることを実感。



鉢物
海老芋 粟麩 水菜
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なんとも渋く、味わい深い。
京都のこの季節を味わう。



焼物
真名鰹西京焼き
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ザ・京都の仕事である。



蒸物
甘鯛蕪蒸し
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これも京都を象徴する料理だ。
ほっこりする味わいに、安心感が生まれる。



食事
白御飯釜炊き 京丹後産コシヒカリ使用
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粒立ちのいい炊き上がり。
甘さをたたえる味わい。



御菜
鰤大根 留椀 香物
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御飯とぴったりくるおかずの心遣いに嬉しくなる。



水物
代白柿
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甘味
山路 やまみちと呼ぶそうだ
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秋の山路に紅葉というイメージ。



抹茶で締める。
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京都にある季節と設えを感じる世界。
ゆったりした時間を過ごすことができた。






「下鴨茶寮」
京都市左京区下鴨宮河町62
075-701-5185

投稿者 geode : 10:21

2020年11月 9日

「麩屋町 うね乃」 京都・麩屋町押小路・おでん


「麩屋町 うね乃」は出汁を扱う「うね乃」さんのおでん屋。
出汁をいかに工夫するかがテーマだと思う。

湯葉汁。
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「よくかき混ぜてお召し上がりください」と。
湯葉のほのかな甘味を感じる。

大徳寺納豆が歯に当たる。
よくかき混ぜる要因はこれであったのだ。


てっぱいと味噌節
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てっぱいは柿、ケンサキイカ、揚げの白和え
味噌節はカツオ
どちらも清酒を呼ぶ味わい。



おでん
大根、ちくわ、しらたき、こんにゃく、厚揚げ
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出汁の味わいが淡い。
出汁の魅力とおでんのあり方を考える。



レンコンと里芋。
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少し出汁の味わいが強くなってきた。
素敵なグラデーションである。



豆腐とつみれ
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確実に出汁の味わいをよく感じる。
このメリハリがいい。



牛肉とほうれん草
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黒胡椒の風味が効果的。
牛肉の甘さが際立つ。



焼きおにぎりの出汁茶漬け。
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ここで塩分濃度が一気に高まり、満足感がやってくる。



コースでお願いした意味をしっかり感じる。



新たなスタイルのおでんを楽しんだのであった。






「麩屋町 うね乃」
京都市中京区麩屋町通押小路上ル尾張町225 第二ふや町ビル103
075-213-8080

投稿者 geode : 10:11

2020年11月 6日

「おたぎ」 京都・鷹ヶ峰・日本料理


「おたぎ」という店名は、「愛宕」と書いて「おたぎ」と読むおたぎ郡に由来する。

京都市北区の一部のエリアはかつて「おたぎ郡」であった。
その地に生まれ、そこで店を持ったのでこの店名となった。

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2年ほど前、北大路の店から鷹ヶ峰に移転。

平屋のゆったりした店内が素敵だ。
カウンターとテーブル席。
どちらも中庭に面しているのがいい感じ。


リンゴなどの果実を使ったジュースで栄養補給。
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軽い酸味で胃袋が活性化。



すっぽんの茶碗蒸し。
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生姜の香りが立ち上がり、すっぽんのあんの濃厚なこと。
身体が温まり、テンションも上がる。



1日寝かした明石の鯛とウニの造り。
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ウニと一緒もよし、わさびもよし。
鯛の分厚い旨みは見事であった。



マグロのたたき。
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針のように切ったミョウガの繊細な味わいは、
普通に切ったミョウガとは明らかに異なる味。
マグロの味わいを高める。



椀物は白子のすり流し。
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コクとサラッと加減の妙に唸る。
豆腐もいい役割を果たす。



菊菜の胡麻和えに大徳寺麩。
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胡麻の香りと甘さが印象的。
口直しの銀杏がいい仕事をする。



白甘鯛の焼き物。
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すだちを絞ると輪郭がよりはっきりする。



亀岡牛のフィレ。
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黒胡椒を詰めたソースが牛肉に大きく味方する。



朝掘りたての小カブラにカラスミ。
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甘さがぐっと引き立つ。



新蕎麦(二八)とネギの香りと甘味。
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素晴らしい箸休めだ。



海老芋に穴子。
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穴子からとった詰めが両者をつなぐ。



炊きたての白ご飯は新米の甘さが際立つ。
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卵とじご飯。
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親子丼の鶏抜きはトロトロ加減がたまらない。



卵かけご飯。
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卵白が生きる。
三膳食べてしまったが後悔なし。



ほうじ茶と玄米茶のプリン
シャインマスカットのゼリー寄せ
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抹茶で締める。
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派手な料理が並ぶわけではないが、しみじみと身体と心を捉える料理だ。
年内は満席らしい。






「おたぎ」
京都市北区鷹峯土天井町18
075-492-1771

投稿者 geode : 10:12

2020年11月 5日

「瞬」 静岡・葵区・鰻割烹


日本の料理で、寿司、天ぷら、鰻はなかなか変化するのが難しいと言われてきた。

しかし、静岡の「成生」という天ぷら屋の出現は、天ぷらの世界に変革をもたらした。
寿司、鰻の世界では、なかなか地殻変動が起こらなかった。

今回静岡の「瞬」で料理を食べ確実に変化が起こっていると感じ、
自らの認識の甘さを恥じた。

カウンターに座る。
舞茸や香茸などを使い、そこに葛豆腐を加える。
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香りが鮮烈である。


銀杏と尾びれの揚げ焼き。
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尾びれの存在を知った。サクッとした歯ざわり。
銀杏の香ばしいこと。



肝焼き
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さいてそのまま焼くので、ふんわりとコリコリのちょうど半分ぐらい。
初めての感覚である。



春巻き。
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エリの部分の骨で出汁をとり、ゼリー状にして春巻きの皮で巻いてあげる。
ゼリー状が溶けていいソースになる。エリのしっかりした歯ごたえは想定外。



子鰻のうざく。
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天然の子鰻の優しい弾力ある食感。
きゅうりの爽やかさと自家製ゴマの香りの良さ。



鰻巻き。
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しっとりした出来上がりは見事である。



羽釜でご飯を炊く。
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白焼き。
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弾力と香りの饗宴に気持ちが揺れる。



蒲焼。
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脂の落とし方と活かし方のバランスが秀逸。



皮をむいたぶどう。
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栗の渋皮煮である。
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また時間を空けずに訪れたいと思った。






「瞬」
静岡市葵区有永260-1
054-294-7178

投稿者 geode : 10:53

2020年11月 4日

「VELROSIER(ベルロオジエ)」 京都・河原町四条・中国料理


昨年末オープン、今年のミシュランガイドで見事1つ星を獲得した中国料理店。
コロナ直前に伺って以来の訪問だ。

始まりは中国のスープだ。
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中国茶を淹れるスタイルで、それをワイングラスで味わう。
ふくよかなゴボウの香りが印象的だ。


タルト
焼売の皮に人参のムース ホタテや人参のゼリーなど
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バランスの良さと食感の妙が素敵だ。



無発酵のパン
焼き茄子のゼリー寄せ
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半生のかつお節。この発想の凄さ。



石焼き芋
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浮き粉を使った調理法でコロモの感じが変化する。
中国料理特有のスタイル。



シグネチャーメニュー 最中
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中はフォアグラとイチジク。
この楽しさは格別だ。



春巻き。
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お皿に取るとこのような盛り付け。
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中身はフロマージュブラン、ミモレットや青梗菜、きのこ、柿などが入る。
コクを閉じ込めたものが炸裂する。



蒸しスープ。
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鶏と長芋に上湯。
キヌガサだけ、クコの実、生姜など。
身体が芯から温まる滋養の液体である。



豚トロとうなぎ
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この秀逸な献立はゴボウが活きる。
最初のスープで香りを発したゴボウがここで使われる。



餃子である。
アワビのソテーに餃子の皮
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ニラのソルベとピュレ。
食べると確実に餃子となっている。



かに玉のあんかけ
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フカヒレ、おこげ、豆腐に上湯、かぼちゃで味付け。
新機軸のかに玉。



チャーハンから数種のデザート
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それぞれ工夫があり、驚きの連続。



以前に増して洗練度が増し、コースとしての安定感が見事であった。






「VELROSIER(ベルロオジエ)」
京都市下京区河原町通四条下ル2稲荷町318
GOOD NATURE STATION 2F

投稿者 geode : 10:37

2020年11月 2日

「飛」 石川・金沢・寿司


噂はずっと聞いていた。

野々市市の「太平寿司」で25年修業をした職人が独立した寿司屋。
最初は個室でのスタート。

アテから。
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真ハタはレモンと塩、醤油の2種類。
まとうだいは昆布締め。
それぞれ個性を出しながら胃袋は喜びを覚える。


毛ガニは温かい寿司と酢の物
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このコンビネーションは秀逸だ。



コハダ、ごま、大葉、しんこ。
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元来「太平寿司」の賄いで供されていた献立。
それをピンピンのコハダでメニュー化。
新鮮で美味。もう少し欲しいぐらい。



マグロのたたき。
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マンジュ貝のタレ焼き。
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弾力ある食感に旨みが溢れる。

ここでカウンターが空いたので移動。



しめ鯖の炙り。
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じんわりと脂が浮き甘味が増す。



うなぎの手巻き寿司。
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ボリュームがあり存在感が大きい。



甘エビは味噌とわたの2種で食べる。
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これは清酒が欲しくなる。
白えびも濃厚だ。



のどぐろの蒸し寿司は鮮烈。
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塩と昆布と酒だけで味付け。
脂分がすし飯に届く。これは傑作だ。



さあ、握りが始まる。
ミル貝。
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コリっとうまい。



炙り漬けのネギトロ。
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この発想は興味深く、印象的だ。



いくらの醤油漬け。
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赤イカは包丁目を入れ、炙る。
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甘味がぐっと増す。



マグロの香りが麗しい。
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穴子は官能的。
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海苔の椀物があり、干瓢で締める。
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非常に気持ちのいい食事であった。
金沢の寿司屋のリストがまた一軒増えた。






「飛」
金沢市尾山町12-8
076-255-2768

投稿者 geode : 10:28