2008年8月29日
「Kezako」(ケザコ) 京都・祇園・フランス料理
京都祇園にある「kezako」。シェフはパンテル・ステファンさん。
店名は彼の出身地・プロヴァンス地方の訛りで
「What?」という意味のフランス語。
京都・大原の野菜を初め日本の食材を多用することでも知られています。
器使いもなかなか愉しい。ペリエを入れる器も可愛い足がついている。
アミューズは、赤いメロンに亀岡で育つ山羊のヨーグルトムース。
そこにオクラとスペインのハモンセラーノ。
メロンの甘さとヨーグルトのコク、オクラのネバネバ感、セラーノの塩分と
さまざまな要素が上手く作用しているスターター。
2つ目のアミューズは、ガスパチョとマグロ。
グラスに入っているのはガスパッチョのソルベ。
手前はマグロ、下にはトマト、マスタード、バジルなど。
マグロの上にはバルサミコ。
サラマンダーで表面だけ火入れしたマグロがいい香り。
定番というか人気のフォアグラのコンフィに奈良漬け。
そこにマンゴー、パイナップル、パッションフルーツ、
ライムという南国のソースが加わる。
この酸味と甘味とフォアグラの相性のいいこと。
そこに奈良漬けはなんの違和感もなく寄り添うのです。
次のスープも大きなグラス。
下には牛テールのコンソメに生姜の香りを付けたものを凍らせ、
それをざっくりと切ったのが入る。
その上にウニをのせ、そこに山芋入りのビシソワーズを。
生姜の香りがしたコンソメのがりっとした食感に、
濃度のあるビシソワーズがいい塩梅。見事なスープ。
メインはのどぐろのロースト。下にはナスビのピュレ、トマトが。
このトマトの酸味がいいアクセント。上には黒オリーブのパニース。
デザートはスイカに大葉。そこに甘口の白ワインのソルベ。
どれもビジュアル的にも愉しく、また味わいも複雑ながらおいしい。
またカウンターで食べる醍醐味もたっぷりというランチであった。
Kezako(ケザコ)
京都市東山区祇園町南側570-261
075-533-6801
門上武司食研究所サイトに
8/27 付、
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☆「名店の賄い」
第四回 「ショコラティエ なかたに」
☆『マスターソムリエ岡昌治の「心に残る今月の一本」
Vol.7「Ch. Lagrange '01 (シャトー・ラグランジュ)」
☆「京都・名酒館 主人 瀧本洋一の『旨酒』」
Vol.4「野飲の醍醐味」
☆今月の「学会」レポート
2008年3月度「第63回 トゥールモンド」
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2008年8月28日
「こう一」 京都・先斗町・寿司
京都・先斗町の寿司屋「こう一」さんが同じ先斗町の東側から
西側に移転して以来初めての訪問です。
今回は昼のコースをお願いしました。
まぐろから始まりました。
美しい形です。
白身はカレイです。
イクラとウニの小丼です。旨み凝縮の一品です。
昆布締めは鯛です。アミノ酸が乗ってぐっと味に深さがでます。
づけのまぐろです。づけとはホントによくできた手法。香りと酸味が生きてきます。
蒸しあわびです。蒸すことによって海の香りが如実になります。
シンコは二枚づけです。酢の締め具合がほどほどです。
穴子にはつめです。
めねぎ巻き。
カンピョウ巻。
卵です。
一旦これでコースは終わるのですが、ここから追加です。
追加の一品目は煮はまぐりです。
しっかり味がしみていました。
鯖も締め具合よしです。
富山の白エビで締めました。
これは濃厚な味わいと寿司飯のバランスよしです。
デザートは黒糖ときな粉のシャーベットです。
すっきりした空間は非常に気持ちがいいものです。
すきっとした気分になりました。
こう一
京都市中京区先斗町通蛸薬師上ル西側
075−213−1700
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2008年8月27日
「CARTON」(カルトン) 岐阜・玉宮町・珈琲
取材を終え、夕食まで時間があったので
調べておいた自家焙煎の珈琲店に向かう。
名鉄岐阜駅のそばにある
「CARTON」(カルトン)だ。
外に向かってのカウンターとテーブル席がある。
始めは実に美しい壁面のカウンターに座って
マンデリンをオーダーした。
珈琲の名前は国名 (コロンビア、ケニア)、山域(キリマンジャロ、ブルーマウンテン)、
積出港(モカ)、栽培地名(コナ、マンデリン)で呼ばれることが多い。
マンデリンはインドネシアのスマトラ島で収穫される。
苦味とコクのバランスがこの豆の特徴。苦味を出すには深煎りとなる。
ここのマンデリンは、その苦味とコクのバランスが非常に素晴らしく、
飲んだ後にかすかな甘みが広がってゆく。
もう一杯飲みたくなり、別のカウンターに席を移した。
カルトン・ブレンドとシナモントーストをもオーダーした。
カルトン・ブレンドはやや深煎りの苦味がかった珈琲。
これもいいんです。
そこにシナモントーストの甘みとシナモンの香り。
店に置かれた雑誌を読みながらいい時間が過ぎていきました。
カルトン
岐阜市玉宮町1−6
058−266−0427
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2008年8月26日
「泉屋」 岐阜・川原町 鮎料理
夏に訪れたくなる一軒。岐阜の川原町にある「泉屋」。
ここの鮎を食べたいがために岐阜に通ったことが何年も続いた。
当主・泉善七さんは、鮎焼名人である。
これほどしっかり鮎を焼く職人に出会ったことがない。
京都・大阪の料理人が夏になると揃って出かける。
まずは鮎の身を練り込んだグリッシーニ。
カリッとした食感のあとに確実に鮎の味が追いかけてくる。
続いて、うるかと鮎のほぐしみ。
まずはうるかの登場。
そして熟れ寿司のペースト。
どちらもここのスペッシャリテ。
清酒かワインが欲しくなる一品。
ちなみに当主はワイン好きです。
いよいよ登場。30分以上かけて焼かれた郡上・白鳥の天然鮎。
はらわたの苦味と身のホクホク感がたまらなく見事である。
もう一尾。和良川の天然。
こちらのほうがやや肝に甘みがあるように感じる。
どちらも頭は香ばしく、まるで揚げたように。身はホクホク。
尻尾は煮干しのよう。
そんな焼き方の泉さんに、いつも頭が下がる。
味女泥鰌(あじめどじょう)の天ぷらが出た。
これは非常に貴重な泥鰌。なんとも旨い泥鰌でした。
参考までに。
藻類食のため泥臭さがないとされ、
ドジョウ類のなかでは一番味が良いとされる。
調理法としては焼き干しで作る吸い物等がある。
長良川では、石を伝いながら上流へ登ろうとするアジメドジョウを
筒へ導いて採る登り落ち漁が行われている。
締めは鮎ラーメン。一夜干しの鮎が入る。
これを崩してゆくと、スープに鮎の味がのっかてくる。
麺が無くなったところでごはんを入れると鮎雑炊のできあがり。
二度楽しめる銘品です。
山椒のアイスクリームがでて終了。
今年は9月にもういちど訪れるチャンスがあるので、
もう少し成長した落ち鮎がどうなっているか楽しみである。
泉屋
岐阜県岐阜市元浜町20
058-263-6788
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東京イタリアン事情
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2008年8月25日
「カランドリエ」 大阪・本町 フランス料理
久し振りの大阪・本町にあるフランス料理店「カランドリエ」となりました。
食べるのが大好き、ワインも大好きという友人達との集まりです。
数名の医師と元フランス料理のシェフなど6名です。
まずはシャンパーニュからスタートです。RUINARTです。
アミューズは根室の新秋刀魚赤ワインビネガーです。
脂分と酸味のバランス。旨みが結構強烈です。
京都田鶴さんのカボチャのスープ。
そこにオマールエビ、コンソメジュレ、冬瓜が入ります。
カボチャの甘さが利いています。
ここには91ERMITAGEの白です。
続いて魚料理です。あらかぶ(九州での呼び名でがしら)。
それをシャンパーニュで茹で上げクリームソースです。
この繊細ながら身のしまりと旨みの凝縮感は見事でした。
そこに83Batard Montrachetです。
これは友人がヨーロッパのオークションで購入したものでした。
魚料理を食べ、これを飲むと酸味がまろやかに。
この変化は素敵でした。
続いて一本空きました。
83Clos de Tartです。
これもオークションで購入したものとのことでした。
余韻が楽しめる一本です。
メインは北海道の仔羊。
背肉はロースト、モモは煮込み、内臓もです。
仔羊はフレッシュで香りも優しく、非常に穏やかな味わいです。
ここに合わしたのが82のCh Mouton Rothschildです。
じつは煮込みというかソース用にも同じワインのヴィンテージ違い(かなり新しい)を
持ち込んでいたのです。そのソースの濃厚なこと。
また煮込みは噛みしめるとワインが持つ底力をしっかりと受けとめることができたのです。
持ち込んだ友人も「こんなことはそうありえません」とのことでしたが、
貴重な体験でありました。
チーズも一通りいただきました。デザートもです。
そこでもう一本。91Ch. D'Yquemです。
甘口白ワイン、
うっとりですが桃のひと皿との相性も素晴らしいものでした。
ワゴンからデザート。そしてエスプレッソで終了です。
ワインも豪華でしたが、ホントに食べるのが好き、飲むのが好きという仲間です。
料理やワインの話から、旅や本、音楽などどんどん話題は膨らみ、
食事をしながら会話がどんどん盛り上がってゆくという愉しい時間でした。
カランドリエ
大阪市中央区本町3-2-15 小原3ビル 1F
06-6252-5010
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2008年8月22日
「みたに」 長野県・松本市 イタリア料理-
長野県松本市に大好きなイタリア料理店があります。その名前は「イタリア料理 みたに」。
昨年までは「軽食堂 みたに」と名乗っていました。それは「自信をもってお出しするメイン料理ができれば」という理由から「軽食堂」を名乗っていたのです。それが「イタリア料理」になりました。
現在発売中の「週刊文春」の「ニュースなレストラン」のページでこの「イタリア料理 みたに」の原稿を書いております。写真はハリー中西さん。ベーコンのピザが写っております。
食べたのは6月のことです。
レタスのスープ。
香りも味わいもしっかり、ぐっと気持ちが乗ってきます。
前菜の野菜です。
カリフラワー、セロリ、ニンジン、ナス、レンコン、ズッキーニ、ピーマンなどそれぞれピクルスにするなど調理されています。どの野菜も力強い味です。
次は、肉類。
スモークビーフのカルパッチョ、和牛のスモークタン、豚の後すね肉のボイルハム、牛ほほ肉のコンビーフです。三谷さんは燻製など、加工品を作る名人です。
ジャガイモのニョッキ。
近くの朝日村で獲れるジャガイモに出会ったことがニョッキを作るきっかけになったのです。ねっとりした感覚と旨みがいいですね。
メイン・豚のスペアリブハチミツ風味のロースト。
ハチミツの甘さと豚の脂分、卵などの味わいが一つにまとまり完成度の高い一品となっています。立派なメインです。
追加でベーコンのピザをオーダーしました。
このベーコンはもちろん自家製、それを低温で一年間熟成。その熟成香とピザ生地とのマッチング。ラクレットチーズとトマトソースの働きなど、これは追加して食したいメニューです。
デザートはアップルパイにバニラアイスクリームです。これもサクッとしてリンゴの酸味も見事。
締めにコーヒー。
この店の設計は、中村好文さん。まるで自宅のリビングのようなゆったり感。
錆びた鉄板をつかったアプローチも素敵です。
そしてなによりオーナーシェフの三谷さんが素晴らしい人物です。個性派でもあります。
みたに
長野県松本市白板1-2-11
0263-35-3895
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2008年8月21日
「mizuca」 京都・五条河原町 珈琲
最近珈琲について考えることが多くなりました。きっかけは博多で訪れた何軒かの珈琲店です。「美美」や「手音」といった魅力ある店主と珈琲に触れたのが引き金となりました。
京都もまた魅力的な珈琲店の多い街です。
五条河原町から北へ、寺町通りと河原町通りに分かれるY字路に建つビルの二階にひっそりあるのが「mizuca」です。今回で二回目。
窓からは河原町通りを見下ろす形となります。走り行く自動車やバスの流れ、また歩道を歩く人のスピードを眺めるのも愉しいのです。
マンデリンを頼みました。まず砂糖とクリームと小さな菓子が出てきます。
この皿も可愛いのです。
マンダリンは、思ったより軽めの焙煎でしたが、すっきりと美味な味わいです。香りと苦さのバランスがいいのです。
友人はアイスコーヒーでした。シロップがカラメルです。
ここには色んな雑誌や小冊子が並んでいます。古い雑誌「太陽」や「鳩よ」など。それも植草甚一さん、池波正太郎さん、稲垣足穂さん、寺山修司さんなどの名前が。どれも結構貪るように読んだものばかりなので懐かしいのです。
またゆっくりでかけ珈琲のことや作家のことなどいろいろ話を聞きたいと思っています。
mizuca
ちなみに3階はギャラリーになっています。
京都市下京区寺町通り松原下ル植松町731-1
小林ビル2F
075-344-1432
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2008年8月20日
「ピッツエリア デル・レ」 神戸・中山手 ピッツエリア
神戸の中山手に7月オープンのピッツエリア「ピッツエリア デル・レ」に。
カウンターとテーブル席なのですが、テーブルの後ろが鏡になっていて、どの位置からもピザ釜が見えるのです。
カウンターに座りました。
突き出しは、ゼッポリーネというピッツア生地に青のりと香草を混ぜ揚げたモノに黒胡麻ときな粉をまぶした一品です。
たしかに食感がぐにゅっとしています。きな粉も利いています。
前菜は、サラミ、ムール貝とズッキーニ、ウサギのパテとブロッコリー、ナスとトマトとパルミジャーノ、牛肉ランプ肉のたたき・ラタトゥイユ添え、エリンギのマリネです。
カプレーゼですね。
生ハム、トマト、モッツアレラチーズ、桃に桃のジュレです。桃の甘さがいいです。
白と黒のバーニャカウダです。
ソースが二種類。野菜は、ミニ丸大根、ミニ青大根、コールラビ、赤大根、ラディッシュ、フヌイユ、ヤングコーン、タマネギ、ロメインレタス、プッチーナ、ビーツ、オカヒジキ、レッドリーフの花、金針菜、花豆苗。それぞれしっかりした味わいで、野菜の力を満喫です。
タマネギとヤングコーンをピザ釜でじっくり焼いたものです。どちらもすこぶる付きの甘さです。
ピッツアはおすすめのモンタナーラ。
これはいちどピザ生地を素揚げして、そこに具材を乗せ焼き上げるものです。揚げて焼く。脂っこいのではと思ったのですが、なんと焼くことで油を飛ばしてしまうので、さっぱりした仕上がりです。具材はマルゲリータと同じです。サクッとした感じともちもち感、双方が楽しめる味わいです。
続くのはクワトロ・フォルマッジオ。4種類のチーズが入ったピッツアです。
これもチーズの香りを十二分に味わえるメニューです。
次はメインです。黒ムツの塩パイ包み焼き。
パイ生地を取ると、中からほうれん草で巻いた黒ムツが登場です。
ここにスープをかけて
できあがり。
このスープも結構濃厚で、塩味もしっかりでうれしくなるメニューです。
デザートはティラミス。
エスプレッソをいただき終了です。
ピッツアは、サクッとした食感ともちもちが見事に融合した優れものなんです。前後の料理も非常に美しく、味も見事。
雰囲気も大人が充分楽しめる感じでした。
ピッツエリア デル・レ
神戸市中央区中山手2-24-1
ワコーレ ザ・トアロードレジデンス1F
078-232-0333
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2008年8月19日
「鯛寿司」 京都・四条 寿司
京都で遅い時間に食事となった。
電話を架けると「ネタは少なくなっているけれど、大丈夫ですよ」との返事であった。
京都四条河原町の交差点を北へ上がり一筋目を木屋町に向かうと、右側に「鯛寿司」があります。じつに気軽な雰囲気が漂っていて、ふらりと立ち寄るにはもってこいの寿司屋さんです。
大将に任せて握ってもらいました。
イカから始まりです。ねっとりと舌に旨みがのっかります。
白身は鯛です。
トロです。
香りはなかなかのもんです。
エビです。
タコは下津井産。
これは歯応え、旨みともに素晴らしい。切り身とにぎりです。
ハモの梅肉です。
鯖もいけました。
穴子はそのままです。
鯛の皮です。
イクラの手巻きです。
鉄火巻きで締めました。
ホント、気楽につまめるのがいいんです。大将と女将さんのコンビネーションも素晴らしく、いつも明るく笑顔が絶えない店です。それも気に入っている理由の一つです。またお客さん同士がすぐに仲良くなる空気感を演出するのも二人の力です。
鯛寿司
京都市中京区四条河原町上ル一筋目東入ル
075-221-6598
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2008年8月18日
「ゴヤクラ」 大阪・長堀橋 カレー
現在発売中の「あまから手帖」8月号は阪神間とカレーの特集です。
そのカレー特集の巻頭を飾るのが
大阪・堺筋長堀の近くにある「ゴヤクラ」です。
カレー班の班長が発見し惚れ込んだ一軒です。
ようやく出かけることができました。
お盆の最中であったので、午前中に電話を入れると
「今日は十二時過ぎになります」との返答でした。到着したのが十二時半頃。
ビルの二階で「カレー2F」と大きな目印があります。
店の前に立つと張り紙が。
「ごはんの調子がよくないので、12時半頃からになります」と。
なんとも微笑ましい。
店内は10席のカウンター。
ほぼ満席です。
カウンターの後ろにメニューがかかっています。
ビーフ+キーマにしました。
スパイスの使い方が巧みです。
辛みと爽やかさの融合。ビーフは旨みもきちんと表現されています。
コクすら感じるのでした。
一方のキーマは、辛みが際立つものの、
ここにもビーフと異なる旨みを味わうのです。
辛みと旨みの合奏。これがカレーには欠かせません。
その塩梅が見事に成立しているカレーなんです。
そのためのスパイス使いという感じです。
カツカレーもあり。見ていると、カレーソースを二種類。
これが旨そうでした。
揚げ物好きにはたまらなく魅力的に映った一品でした。
食後オーナーの西川直さんと話をしました。
「押し寿司のごはんが参考になるんです」とのこと。
これが予想もしなかった言葉。
関西にもカレーの店、それも個性派がかなり増えているので、
これは追求する価値ありそうです。
ゴヤクラ
大阪市中央区南船場1-27-12 . 2F
090-8883-1467
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2008年8月15日
「秋やま」 大阪・北新地 日本料理
世間は夏止み突入です。雑誌の編集をしていると休みに関係なく編集作業は進行してゆきます。
青果会社のオーナーと打合せを兼ねての会食です。場所は、大阪北新地の割烹「秋やま」です。以前から気になり、「あまから手帖」でも取材させてもらった一軒です。
北新地を歩く人も少なく、休みを取っている店も多い中、ここは満席状態です。
ご主人は秋山尚登さん、36歳だそうです。
スタートは立体的に盛り付けられた前菜。
右下から時計回りに、金時草のおひたし、おかひじきタラコソース、インゲン豆のピーナッツソース、貝柱の湯葉巻き揚げ、鱧とキュウリのゼリー寄せ。それぞれしっかり味を付けられた楽しい前菜です。
続いてあわびとウニのゼリー寄せ。
これは大胆かつうれしい一品です。攻めの料理です。
洋風揚げ出し。
香川の三豊ナスに海老などが入りクリーミィなソースなど、これも若き料理人の勢いが続きます。
造りは、和風か中華風かの選択です。
中華風を選びました。まぐろとめいち鯛。大根、ニンジン、キュウリなどが入りゴマ油の香りが利いています。
すっぽんの茶碗蒸し。これは写真がありません。
焼き物は、銀だら、牛肉、万願寺唐辛子、岩カキです。
この組み合わせもしっかり攻めです。
ごはんも幾つからから選択。鱧とウニのごはんです。
これも濃厚で旨いごはん。
デザートは桃のコンポートにアングレーズソース。
どこまでも若さと勢いのある料理の連続で力に溢れています。当分はこの姿勢で推し進めて欲しいものです。
昼ごはんもありなので、次回は昼も訪れたいと思っています。
秋やま
大阪市北区堂島1-2-23
田園ビル2F
06-6341-1608
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2008年8月14日
「京都ブライトンホテル・アラン・パッサール」 京都・ブライトンホテル フランス料理
先月の話です。
京都ブライトンホテル開業20年記念イベントに、滝本シェフのお師匠さんアラン・パサールさんが来日。料理を作ることとなったのです。
フランス・パリ三つ星レストラン「アルページュ」のシェフ、アラン・パッサールさんは、野菜使いの名手とも知られた人物です。
岐阜から来たフランス料理の若手と一緒のテーブルです。彼は、現在「開化亭」という中華料理屋で仕事をしています。ここの次男坊で、非常に熱心に食べ歩いています。来年には岐阜で自分の店を開くということです。
アミューズは、パッサールの十八番。
大原・山田農園の卵 ショーフロア メープル・シロップ風味。コクのある卵に甘さの饗宴。
京都近郊彩り地場野菜 アルルカン風 エーグル・ドゥー蜂蜜とライムの香り。
パッサールの真骨頂、野菜です。盛り付けも美しく、野菜が瑞々しく生きています。
野菜のラヴィオリ パルメザン・レジャーノ風味 トマトのコンソメ。
ハーブがたっぷり入ったラヴィオリが鮮烈でした。香りが濃厚。そこにトマトのコンソメがいい相性です。
北丹波農園高阪鶏のロティ。
熟成の利いた高坂鶏はしっかりとした歯応え。
ピスタチオのヌガーグラッセ。
この濃厚な味わいはパリ時間です。
トマトの詰め物コンフィ12種の香り。
アーモンド、レーズン、ピスタチオ、八角、バニラ、オレンジピールなどトマトに詰まった香り。これもパリ時間ですね。
コーヒー
プティフール
やはり日本で食べるフレンチとは一線を画く味わい。とくに香りの表現は、まったくことなるアプローチです。香りを組み合わせることで、おいしさを生み出す。これは日本人にはない世界です。それを強く感じたメニューでした。
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東京イタリアン事情
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☆「名店の賄い」
第四回 「ショコラティエ なかたに」
☆『マスターソムリエ岡昌治の「心に残る今月の一本」
Vol.7「Ch. Lagrange '01 (シャトー・ラグランジュ)」
☆「京都・名酒館 主人 瀧本洋一の『旨酒』」
Vol.4「野飲の醍醐味」
☆今月の「学会」レポート
2008年3月度「第63回 トゥールモンド」
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2008年8月13日
「じき 宮ざわ」 京都・堺町四条・日本料理
東京から入洛の先輩と、
堺町四条上がるの日本料理「じき 宮ざわ」へ。
昨年末に開店した割烹で、カウンターのみの店である。
まずは、毛ガニにズッキーニ、そこにはカニ味噌が入っていました。
ミョウガが爽快感を演出していました。
暦の上では秋ですが、まだまだ暑さが残る。気持ちがいいスタートです。
椀物は、鱧に冬瓜、ささげです。
すこし炙った鱧の香ばしさが素晴らしい。
だしの旨さと香ばしさの二重奏。
ご主人の宮澤政人さんです。
大根をおろし始めました。
造りは、伊勢の甘手カレイです。
そこに大根おろしをふり、ポン酢のくずをかけるわけです。
大根はやや大きく歯応えあり。
わずかな辛みとカレイの旨みは抜群の相性です。
おもわず「カレイが旨い!」と唸ったひと皿でした。
境港のマグロです。カマトロ。
脂の乗りが凄いので
たっぷりおろしたてのワサビをのせても
香りだけで辛みがないのです。
続いて上桂川の鮎です。頭からいただきました。
そして名物の焼き胡麻豆腐。
胡麻豆腐を焼き、少し甘めのゴマだれと
ゴマをかけるのです。
食感の違いや、香ばしさと甘さなど要素が重なりながら
まとまりをみせています。
炊き合わせは、焼きしいたけ、新サツマイモのレモン風味、
モロヘイヤ、花巻キュウリ(しそで巻いています)。
ふっと力の抜けた落ち着いた一品です。
蒸し鮑に新レンコンのすり流し。
適度に歯応えを残しながら蒸した鮑にレンコン。
チャレンジのメニュー。
ごはんが炊きあがると、漬け物が二皿。
まずは盛り合わせ。
ごはんも一膳目はまずわずかに。
まだアルデンテ状態で米の芯を感じることができます。
二膳目、三膳目となると香りや甘さ、
水分が飛びおいしいごはんとなります。
漬け物が二つあるというのも嬉しく
こういったプレゼンテーションも楽しいですね。
立派なあさりの味噌汁です。
山梨の桃にレディースフィンガーという葡萄です。
桃の甘さに葡萄の酸味が必要です。
お菓子は炭火で炙った皮に小豆を詰めます。
サクッとした皮の香ばしさと甘みの麗しい出会いです。
そして抹茶をいただき終了。
メリハリもあり組み立ても見事なコースでした。
まだ一年を迎えていませんが、すっかり人気店の仲間入り。
きちんとそうなるワケがあります。
じき宮ざわ
京都市中京区堺町通四条上ル八百屋町553-1
075-213-1326
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2008年8月12日
「神戸元町別館牡丹園」 神戸・元町・中華料理
8名揃って「神戸元町別館牡丹園」に行きました。
ここは家庭料理の延長のような麺類から
豪華宴会料理までさまざまな料理が確実にテーブルに届くのです。
今回は昼ごはん。8名だから可能となるメニューが登場しました。
豆腐のくず煮スープから始まりました。
エビや野菜がたっぷり入り、旨み充分のスープです。
豚肉の料理です。
これは豚肉の皮がパリッと焼けています。
しかし中は極めてジューシー。
内部から滲み出る脂をふきながら焼いてゆく結果です。
レタス包み。
定番ですが、
そぼろ肉とレタスが出会ったときの喜びもひとしおです。
ヘチマの海鮮炒め。
エビ、ホタテ、イカが入ります。
それら海鮮の味が、ヘチマに移っています。
鶏肉と腸詰めの料理。
鶏肉は蒸し焼きのように仕上げています。
ネギやパクチーの香りも生き、腸詰めの塩分も利いています。
牛肉の黒コショウ炒め。
思いっきり黒コショウが入っているので、
その香りと辛さが素材の味を持ち上げているのです。
ここまで大胆に黒コショウを使うのは、やはりここならではです。
豆苗の炒め。シンプルの極みですね。
特製焼売。
肉、エビ、シイタケがしっかり詰まった焼売。
贅沢です。このような点心も凄いんです。
これが締めの白髪ネギの焼きそば。
これもシンプルですが、旨み充満。
麺にしっかり味がついています。
オイスターソースの味とネギの相性にやられました。
デザートはまっかうりです。
決して派手な料理ではないのですが、広東料理の真髄を垣間見た感じです。
神戸元町別館牡丹園
神戸市中央区元町通1丁目11
(078)331-5790
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2008年8月11日
「李青」 京都・河原町今出川 喫茶
京都河原町今出川の交差点を、二筋南へ、一本東に入ったところにある李朝喫茶「李青」。近くに北村美術館があります。まるで隠れ家のように佇む喫茶です。
外観は緑に囲まれ、看板などが無ければ喫茶店とは気づくこともありません。中に入るとまた別世界。
李朝の家具がゆったり並び、工芸品や書物がずらりと並んでいます。書物も閲覧用と販売用に分かれています。喫茶店というより、李朝を知るための小さな玉手箱といったほうがいいかもしれません。
ここでじっくり時間を過ごすという人が多いというのも分かります。昼下がり、お気に入りの書物を読みながらという経験を持ちたいモノです。
この日はスタッフと打合せを兼ね、開店の11時に訪れました。おしながき、それ自身工芸品のような趣きです。
まさに趣きということばがすべてを支配しているかのようです。
まだ暑さが厳しいので、二人とも「スジョンガ」という冷たい飲み物としました。
干し柿をベースにシナモン、ハチミツを加えたお茶です。さわやかながらシナモンの香りが利いて、じつに身体を癒してくれる飲み物。
ゆっくりお茶を飲む時間が、あなたにとって大切な時間です。ということばがありました。その言葉を思い出させる、お茶と時間の流れでした。
李青
京都市上京区梶井町448-16
075-255-6652
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2008年8月 8日
「サルティンバンコ」 京都・烏丸押小路 イタリア料理
京都烏丸押小路西入るのイタリア料理店「サルティンバンコ」が6月に店内の一部をリニューアルされました。カウンターの感じが変わったのです。久し振りです。
前菜はいつもの9種盛り。
下の段右から左に渦巻き状に説明です。
冬瓜とサフラン、鴨肉のコンフィ。タマネギにパルミジャーノ。生ハム・ジャガイモ・イタリアンパセリ。焼き茄子にマスカルポーネ。トウモロコシのスープ。トマト・モッツレラ。カボチャ。鷹峯唐辛子のフリット。クスクスに枝豆。というラインナップ。これはそれぞれきちんと調理され、味わい深く、バリエーションに富んで、前菜の楽しみを届けてくれるのです。
パスタは
富山の白エビ、ルッコラ、ボッタルガのスパゲティーです。白エビのカリッとした香ばしさにルッコラの適度な苦味、ボッタルガの旨みと素敵なバランス。
メインは
宮崎産の豚肉です。これがあたりなんです。豚肉派の僕には、この豚は香り、ジューシーな感じなどかなり優れていました。「大量には作れないのですが、生産者がかなり凝ったひとで、なんとか分けてもらっています」とシェフの弁です。その甲斐がある豚肉。
デザートは
マンゴーのシャーベット、チョコレートムース、ヘーゼルナッツのケーキです。
決して派手ではないのですが、芯の通った骨太の料理という感覚です。
サルティンバンコ
京都市中京区押小路通両替町西入ル
金吹町460 ベルメゾン1F
075-213-5046
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2008年8月 7日
「くいしんぼー山中」 京都・桂・ステーキ
先週のことです。札幌にいました。携帯電話がなった。
「今年とびきりのが入ったんです。自然のサシ、美方郡の牛です。
昨日さばいたところですから、できるだけ早く来てください」と
電話の主・京都桂の「くいしんぼー山中」の山中さんの声です。
今年飛びきり、自然のサシ。そわそわです。
というわけで「くいしんぼー山中」を訪ねました。
カウンターで山中さんの仕事が見える席に座りました。
まずは、周りの脂をはがすところです。
みるみる間に、山中さんの体温で脂が溶けてゆく。
この小豆色した断面。きれいなサシ。もううっとりですね。
最初は生でゆきましょう。らんじり(ももの内側)とフィレミニヨン。
生なのにすきっと、なんと爽やかなのでしょう。
これが牛肉の刺身かと驚く味わいです。
続いてタンです。この輝きと厚み。
モンゴルの塩をつけて食べると、これほどの甘さかと感激です。
そして、いつものジャガイモとバターも登場しました。
さあ、ステーキ用の牛肉がカットされました。
でもその前にコンソメの登場。
最近は、コンソメを頼む人も少なくなり、
またその価値も次第に失われつつあるのですが、
このクリアにしてピュア、かつうっとりとするコク。
「なんといってもええ肉をたっぷり使うことですわ」と山中さんは笑い飛ばすのです。
いよいよステーキです。
艶と粘りとご主人の言葉。
ねっとりと舌を覆い尽くす旨み、なのに食後はすっきり。
香りと旨みだけ、その余韻は長いのです。
「ではビフカツもいっときましょか」ということでビフカツです。
ピントが少し手前にきていますが、閉じこめられた旨みは秀逸ですね。
ドミグラスソースも軽やか。
「ほほ肉の赤ワイン煮込みも用意しています」とのこと。
もうここまでくると脱帽です。
しかしまだ最後ではなかったのです。
ハンバーグが待ち受けておりました。
もちろんミニサイズです。卵とのハーモニーも見事です。
最後のガーリックライス。
とはいえ、ごっそり牛肉が入っています。文句なしの旨さです。
デザートはチョコレートムース、ネクタリンのコンポート、
巨峰のシャーベット。
このように牛肉を食べ尽くした感ありです。
まあ、よく食べました。しかしもたれはありません。
くいしんぼー山中
京都市西京区御陵溝浦町26-26
075-392-3745
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2008年8月 6日
「やまもと」 大阪・福島・ねぎ焼き
大淀にあった朝日放送社屋が、福島、といっても国道2号線よりミナミ、
中之島と川を挟んだ北側に移転した。
それにともない周辺の開発が進んでいる。
ショッピングゾーン、住居棟など小さな街が出現した感覚です。
「ほたるまち」と読んでいます。
6月29日に飲食街もオープン。
京橋から寿司の「いなせ」、北浜から蕎麦の「土山人」、
守口から薬膳料理の「追立」などが出店。
十三のねぎ焼き「やまもと」も仲間入りです。
中之島界隈の散歩コースに、ひとつの名所が加わった感じです。
月曜日は、午前中「朝日放送」で「美味彩菜」という番組の会議。
終了がほぼ一時前。以前は福島駅周辺の店を巡っていたのですが、
最近は新社屋周辺に変わりました。
福島の焼き鳥屋の名店「あやむ屋」のご主人・永沼巧さんに
付き合っていただき「やまもと」に行きました。
オーダーはシンプル。
「すじのねぎ焼きに焼きそばの大、それにとん平焼き」です。
ひとりだと、二つのメニューを頼むのはきついのですが、
ふたりになると三品は軽いですね。
まずは焼きそばからスタート。
鉄板のソース焼きそばの典型です。
ソースが絡まった麺のおいしさ。
豚肉の脂分が旨みになっています。
続いてすじのねぎ焼き。
中に入ったすじがだしの役割を果たすのと同時に食感もコンビーフのようです。
たっぷり使ったねぎの香りは、やはりここならではです。
締めにとん平焼き。
豚肉の脂分をここまで見事に生かし切るメニューは珍しいです。
卵、粉などとのバランスが素敵。
十三本店や梅田エスト店は常に行列状態ですが、
まだここは午後1時をまわるとそんなに並ぶことなく座ることができました。
しかし、存在が認知されるにつれ行列が当たり前の店になるのでしょう。
やまもと・福島店
大阪市福島区福島1-1-51
堂島クロスウォーク1F
06−4798−8220
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2008年8月 5日
「クチーナ イル・ヴィアーレ」京都・堀川御池・イタリア料理
「あまから手帖」の取材で京都・堀川御池の「イル・ヴィアーレ」のランチ。
編集者、カメラマンと一緒。
前菜は野菜満載です。ジャガイモ、オクラ、トマト2種類、ほうれん草、キュウリ、
茄子、赤タマネギの酢漬け、ズッキニーのゼリー寄せ、コリンキー(カボチャ)、
水牛のモッツアレラ、仔牛のゼリー、生ハム、ベーコン、ルッコラ、インゲン、
タマネギのピュレなど。タマネギのピュレの甘さがいまも残っています。
野菜が持つ旨みを
チーズやドレッシングの味わいで素晴らしいまとまりをみせているのです。
パスタです。
水茄子、水菜、壬生菜にパルミジャーノのパスタです。
野菜のほろ苦さとチーズの香ばしい旨みがいいですね。
夏にさわやかなメニューです。
ヤリイカ、丹波の枝豆(紫頭巾)、カラスミ、うみぶどうを使ったパスタ。
これもかなりバランスの取りにくい一皿ですが、
カラスミパウダーの力も利いています。
地鶏のロースト。
三日前に塩を打って旨みを凝縮させた味わい。濃厚です。
だからバルサミコにも負けません。
もち豚のロースト。静岡産です。
これも旨みが強いので、バルサミコといい相性です。
イサキです。ホタテとムール貝。
デザートはバジリコと赤ワインのアイスクリーム。
バジルはバニラアイスのような色合いなのに
きちんとバジルの香りと味です。
エスプレッソを飲んで終了。そこから取材と撮影が始まりました。
シェフの渡辺武将さんには思い出深いグラッパです。
オープンして10年目を迎えた「イル・ヴィアーレ」。
もう10年も経過したのかと、いまさらながらに歳月の流れの早さを感じています。
クチーナ イル・ヴィアーレ
京都市中京区堀川通御池西入ル大文字町233-1
075-812-2366
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パリの女性シェフ、エレーヌ・ダローズがロンドンへ移住
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2008年8月 4日
「喜み家」 京都・銀閣寺・甘党
今年は酷暑です。先週の札幌は24度、関西に戻ると平気で36度。
身体にはきつい。日本は南北に長いということを実感。
札幌に同行したカメラマンは、
「夏に北海道、冬に九州・沖縄という取材がいいですね」とも。
誰もが願いたいパターンです。
そんな夏に欠かせないのが、「氷」。
昔、伊丹十三さんのエッセイで
「子供の頃、店先に永と書かれていて、ずっと氷のことを永と勘違いしていた」と
いうような内容があったと。
「氷」という旗を見る度にこの話を思い出す。
京都銀閣寺近くにある「銀閣寺 喜み家」は甘党の店。
オーナーの北村礼子さんは関東の出身。
京都に嫁いできたとき「豆かん」という食べ物が
存在しないことを不思議に思い、自ら提供する店を作ってしまった。
「豆かん」つまり「みつまめかんてん」のこと。
かんてんと赤エンドウ豆に、黒みつをかけたものだが、
その三者の取り合わせがじつにうまい具合。
基本形は「豆かん」だが、ここにクリームや白玉などを加えることも可能。
でもまずは、基本形から始めるのが無難でしょう。
また夏場は、氷が各種登場。
宇治氷は、北村さんが自ら抹茶を点て、
それを氷にかけるというスタイル。
だから、抹茶の風味が生きています。
そして、僕がいつも好むのはオリジナルの「琥珀」。
蜜は、べっこう飴を作る要領で、砂糖と水に火を入れ、
焦がす寸前まで詰めると、香ばしさと甘みが見事にタッグを組む。
どちらかといえば大人の氷というイメージである。
喜み家
京都市左京区浄土寺上南田町37-1
075-761-4127
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パリの女性シェフ、エレーヌ・ダローズがロンドンへ移住
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2008年8月 1日
「けやき」札幌・すすきの・ラーメン
昨日記した味噌ラーメンの店です。
「魔法のレストラン」のHプロデューサーが何年か前に
「札幌の「けやき」という味噌ラーメン店が日本一です」と
話していたことが、ずっと残っていた。
札幌に行く機会があれば、必ず立ち寄りたい一軒でした。
たまたまその「けやき」の側にある餃子屋「すぐるや」で取材をすることとなった。
夕方6時からの取材。
そこで「けやき」のことを聞くと、
「初めて食べたときは驚きました。こんなに軽やかな味噌ラーメンがあるのかと」
ということ。取材を終えて店を出ると、すでに店頭に10名ほどの行列が。
夜の10時頃になると、もっと行列が長くなると。
翌日の昼に訪れました。12時を少し過ぎていた。
やはり行列ができている。少し待って店内へ。
オーダーは迷うことなく味噌ラーメン。
表面を脂が覆っている。
まずスープを飲む。思ったより味噌味が薄い。
味噌の味よりスープの旨みを感じる。
キャベツ始めキクラゲ、ニンジン、白髪ネギが入る。彩りも美しい。
豚、鶏、野菜などでとったスープの味がまろやかだが、やはり濃い。
麺はすこし縮れ麺である。食べ進むにつれ、スープが次第に濃厚になってゆく。
この味噌とスープのバランスは他にないものである。
旨い。表面に脂があるため最後まで熱いままで食べることができる。
チャーシューは入っていないので、別に頼む必要あり。
最近味噌ラーメンを食べる機会が少なかったが、
久し振りに「また食べたい」と思う味噌ラーメンとの出会いであった。
けやき
札幌市中央区南6条西3丁目睦ビル1F
011-552-4601
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