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2017年3月30日

「くいしんぼー山中」 京都・桂・洋食


ハンバーグが食べたい。
男三人の総意である。
桂の「くいしんぼー山中」。

カウンター中央に座る。
まずは定番のジャガイモとバター。
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バターの塩分とコクがジャガイモに寄り添い、味わい深いジャガイモが出来上がる。



スープは南瓜のポタージュ。
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これもまた安定感ありの一皿。



そしてハンバーグ。
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東京からの先輩は調理中の姿をみて「あっ、ここのはドーナッツ状になってるんだ、面白そう!」と感想を漏らし、工程を凝視していた。
焼きあがった姿を見て「きれいだし、美味しそうだね」と。

まずはドミグラスソースをなめる。
蠱惑的な味わいだ。一瞬濃厚そうに感じるが、舌をしっかり包みこみながらすっと流れてゆく。
ハンバーグは、牛肉の存在感がぐいぐい押してくる。
ソースと一緒に食べると無敵かと思う。
ハンバーグのスタンダードである。
中央の卵が崩れると、やばい。
まろやかなのに、クセになる。
卵が持つ力が牛肉には、じつは負けないという感覚を覚える。



この贅沢なハンバーグは、やはり逸品だ。






「くいしんぼー山中」
京都市西京区御陵溝浦町26-26
075-392-3745

投稿者 geode : 10:24

2017年3月29日

「老松 喜多川」 大阪・西天満・日本料理


昼席 個室である。
スタッフの充実もあり、活気ある割烹。

先付けは
帆立、ホタルイカ、ブロッコリー、キャベツに黄身酢。
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春の装いである。黄身酢のインパクトで胃袋が活性化する。



八寸。
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若ごぼう、花わさびと長芋、マナガツオの焼物、穴子すし、白魚の天ぷらにカラスミ。
長芋は鳥取県のねばりっこというもので、そのねばりの強さに驚く。



椀物。
もさえびと帆立のしんじょう。
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もさえびの甘味が舌を覆い尽くす。



造り。
まぐろと太刀魚の炙り。
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太刀魚の脂の乗りがうまみに変わってゆく。



焼物。
鳥取牛の焼物。
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脂が少なく、その質も極めてよく、香りがうれしい。
ふきのとうの天ぷらが放つほろ苦さも牛肉と素敵な出会い。



炊合せ。
この季節の象徴、若竹。
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わかめとたけのこ。ここで生姜をきかせたのが見事であった。



炊きたてのえんどう豆ご飯。
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やさしい甘味がたまらなく食欲を刺激するのであった。



パンナコッタに抹茶のアイスとイチゴ。
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また訪れたくなる一軒。






「老松 喜多川」
大阪市北区西天満4-1-11
06-6361-6411

投稿者 geode : 10:25

2017年3月28日

「燕」 京都・八条口・日本料理


居心地のいい店。
いつ訪れても、スタンスが変わらない。
店内に流れる空気感が一緒だ。
二人の料理人、一人のサービス。このコンビネーションも最高だ。

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空豆の豆腐にうすいえんどうのソース。
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スナップエンドウにほじそ。
春を告げる一品で、高揚感あり。



牛肉の炭火焼きに花山葵。
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この時期のこの相性。
花山葵ののどかな辛味がいい。



赤貝と八朔のぬた。
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味噌の柔らかな風味がいきる。



新玉ネギのかき揚げ、タケノコ、アスパラガスのフライ。
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これもまた春のフライ勢揃いだ。



ホタルイカの黄身酢。
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春爛漫である。



名物鯖寿司。これは外せない。
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鴨と九条ネギのそば。黒トリュフかけ。
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この献立も何度食べたことだろう。
なんどでも食べ飽きることのない味わい。



ホタルイカの天むす。
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これにはやられました。
一尾、そのまま食べる。二尾をご飯にのせ巻く。
ホタルイカのワタがごはんに溶け込み、素晴らしい。



こんなメニューが飛び出すので、ここは定期的に訪れなくてはならない。






「燕」
京都市南区東九条西山王町15-2
075-691-8155

投稿者 geode : 10:23

2017年3月27日

「糸仙」 京都・上七軒・中国料理


「値段の高いもの、必ずしもうまいとは限らない。高いから、珍しいからということは美味の条件にはならない」という言葉を思い出した。
じつは、昭和初期の食いしん坊が残した言葉である。

それを実感させてくれるのが京都・上七軒の「糸仙」という広東料理の店である。
花街・上七軒の路地にある。
奥の座敷8名の宴席であった。
東京からの先輩は献立表を見るなり「懐かしいな!」と言い放った。

「ピータンとくらげ」と続けた。
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定番中の定番。
ピータンは半透明にゆるりという歯ざわりと香りがいい。
くらげはやや縮んだ食感が心地よい。



続いて揚げ物シリーズ。
豚の天ぷら。
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この褐色の衣からにじみ出る醤油の香りと豚のカリッとした歯ごたえに脂分の甘味が加わり、これはやみつきだ。



鶏の唐揚げ。
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パリ、サクッと、香ばしさの三重奏のあとにゆったりとした弾力とジューシーさが真骨頂。



小海老の天ぷら。
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小ささが味わいになっている。甘い。



じつは春巻きの画像はないが、薄焼き卵で巻いた春巻きの味わいが雅である。



青菜炒めで口をすこしフラットにする。
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酢豚は懐かしさの代名詞のような献立。
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豚肉とパイナップルのみ。シンプルかついまではなかなか出会わない。
黒酢の酢豚とは対極にあり。
蜜のような甘さあり。これがなんともうれしい。



フカヒレ入りスープ。
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コクがしっかり。



牛肉と野菜の味噌炒め。
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味噌の味わいがインパクトありで、これまた「旨いね!」と賞賛。



ご飯パラリの炒飯。
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あんかけ焼きそば。
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杏仁豆腐で締める。
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定番がずらりと並ぶが、それぞれの特徴が際立ち、ときにはこのような料理を食べ、自分の舌を再確認する味の構成である。






「糸仙」
京都市上京区真盛町729-16
075-463-8172

投稿者 geode : 10:47

2017年3月24日

「アドック」 大阪・福島・フランス料理


土佐堀の「トゥールモンド」から福島の「アドック」に移転して数年が過ぎる。
シェフ・高山龍浩さんの気概を感じるレストランだ。
シェフにはビジョンがあり、それを叶えるように考え、動いている。
この日は8名の食事であった。

まだ、戸外は冷たい風が吹いている。
コートは必携である。
最初に温かい料理が出た。
アスパラを使ったフラン、藁の香りのするミルクの泡。
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これで身体がぐっと温まる。シェフのもてなしの一品である。
食べるという気持ちが整う。



恒例の前菜。
牛テールのゼリー寄せ
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一口コロッケ・空豆と蟹、ジャガイモにスナックエンドウ
稚鮎に生ハム
ホタテ
季節感とシェフの遊びココロが満載。



フォアグラ、バニラ味噌。
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米粉のチュイル。ねっとりと語りかけるフォアグラに味噌が静かに寄り添い、味噌がそっと囁くのだ。



馬肉、ミル貝、行者にんにく。
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馬肉のタルタルには蕎麦の実。身を噛むことで馬肉の咀嚼が促進する。
新たな食べ方の提案だと思ってしまう。



オマールブルー、豆、新じゃが。
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オマールブルーの甘みを引き出すエスプレットの刺激がいい。
豆は泡や形を残すなど使い方に工夫あり。
一皿の中でも味の変化が楽しめる。



七谷鴨、新玉ネギ。
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黒いラビオリがインパクトあり。
七谷鶏のコクもうれしい。歯ごたえは弾力のなせる技。
新玉ネギの甘味も相乗効果を生み出す。



マナガツオ、タケノコ、ホタルイカ。
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このスタイルでマナガツオを出すのにはびっくりだ。
地中海の魚醤を香りつけで使用。ここから生まれるコク。
食べごたえのある一皿。



青トマト、フロマージュブラン。
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口直し。すっきりさっぱり、きっぱり。



七谷鴨、人参。
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この鴨の胸肉の火入れ。脂身の艶と肉の充溢感。
ナイフを入れる前からうまさが伝わってくる。
口の中で鴨が暴れること!まさに季節を象徴するジビエの醍醐味を楽しむ。



イチゴ、ココナッツ、ハイビスカス。
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トロピカルだが、イチゴの存在がうれしい。



土佐文旦、生姜、ムラング。
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柑橘の爽やかさ、生姜の刺激、ムラングの艶などが渾然一体となる傑作。



エスプレッソ。
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ミニャルディーズ。
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高山ワールドに身を任せ、充実のディナーとなった。






「アドック」
大阪市福島区福島1-1-48
06-6225-8814

投稿者 geode : 10:42

2017年3月23日

「一之船入」 京都・河原町二条・中華料理


突然「一之船入」の料理が食べたくなった。
久しぶりである。
魏さんのダイナミックな料理が気になった。

突き出しのピーナッツは美味。
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前菜の盛り合わせ。
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春野菜の炒めものには干貝柱などが入り、徐々に迫力が増してゆく。
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牛肉の細切りに中国味噌、リンゴ、セロリ、ナッツが入る。
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これを米粉のクレープで巻く。
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中国味噌の味は結構濃厚だが、リンゴやセロリなどの食感がそれを見事に補うってくれる。中和するのだ。やはり主役は牛肉であった。最後の味わいは牛肉が長く残る。



次のスープが強烈であった。
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豚肉と青ザーサイ、春雨が入る。
牛肉のあとに熱々の世界が提示される。
魏さんの挑戦でもあると思った。
インパクトは強い。印象に残る一皿。



レタスに海老というセット。
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ここで一休みしたいところだが、魏さんは攻め続ける。
海老がプラスされることで野菜料理とは異なる気持ちがむっくりやってくる。



桜鯛は梅肉甘酢ソースだ。
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今度は甘酢である。気持ちを緩めない魏さんの世界。



炒飯は、ちりめんじゃこと春キャベツ。ご飯パラリのタイプだ。
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平麺の和え麺も登場。
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和え麺の醍醐味はソースの絡み具合だ。ねっとり味わいが分厚くなる。



白い麻婆豆腐。
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緑豆の白玉ぜんざいで終了。
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相変わらずの攻めの料理にこちらのテンションも上る。



楽しい昼食であった。






「一之船入」
京都市中京区河原町二条下ル一之船入町537-50
075-256-1271

投稿者 geode : 10:19

2017年3月22日

「グリル グリーン」 京都・祗園・洋食


祗園で非常にありがたい一軒。
食後にもう一軒と訪れたくなる洋食店。

祇園花月南側の道を西に向かうと北側のビルの1階にある。
店内はカウンターのみ。



まずはお突き出し。
赤ピーマンのムース。懐かしい味わいだ。
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前菜は雲丹やホタテのスモークなど。
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それぞれの味付けはしっかり。アルコールを誘う。



海老フライ。
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ここにはとんかつソースとタルタルが添えられる。
どちらを選ぶかは好みによる。
このフライの凄さは、海老の質による。
海老の味わいがピュアなのだ。
弾けるうま味が口の中をかけめぐる。
油の力を借りて、うま味が凝縮されてゆく。



そして玉子サンド。
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玉子三個。塩と胡椒のみ。
フライパンを動かしながらほとんど正方形に焼き上げてゆく。
食パンには辛子とマヨネーズを。
プルンとした歯ごたえ。
シンプルなのに奥行きのある印象は強い。
まさに頬張る感じがいいのだ。
玉子サンドの一つの頂点のようなメニューと言ってよい。



締めはやはりカレーライスである。
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原点は伝説のカレー店「ジャワ」系統の味わい。
そこから「グリル金星」「ブルーマ55」という店を経て、この「グリル グリーン」にたどり着いたのである。
カレーのルウと白ご飯のみの潔さ。



じんわり広がる辛味と甘味がうれしい締めである。






「グリル グリーン」
京都市東山区祇園町北側347-28 Fビル 1F
075-525-3117

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2017年3月21日

「祗園ろはん」 京都・祗園・日本料理


料理長が変わった。
献立を見る。以前とほぼ変わっていない。

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まず、安心感を覚える。
カウンターの一番奥に座る。
じっくりと調理工程を眺めながらの食事。



鯛の造り。
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弾力とねっとりの間がすこぶるいい感覚。
じんわりと甘味が膨らんでゆく。



菜の花の辛子和え。
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春の苦味を噛みしめる。



牛しぐれ煮コロッケ。
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「これは新作です。手間はかかりますが、おすすめです」と。
その言葉に従った恩恵をたっぷり受け取る。
牛しぐれ煮の上品な味わいは見事である。



魚定食は金目鯛の煮付けである。
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同行者の選択。



僕は肉定食。
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この季節の新せりと牛鍋。
牛鍋にたっぷり乗った新せり。
これもこの時期ならではの料理。
花山椒と牛肉という組合せもいいが、せりの食感もうれしい。



料理長は変われど、安定感は変わらず。

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素敵な定食屋である。
もちろん単品もあり。






「祗園ろはん」
京都市東山区大和大路通四条上ル廿一軒町232 1F
075-533-7665

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2017年3月14日

「白 tsukumo」 奈良・三条町・日本料理


「百」引く「一」は「白」
つまり九十九。「つくも」と読むのがこの店の名前。

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ご主人の西原さんは、ニューヨーク、ロンドンという海外での経験が豊富な料理人である。
一昨年開店だが、かなりの人気店となった。



スタートは
丸大根、赤かぶらの姿焼き、つぼみ菜、三輪素麺である。
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奈良で仕事をすることを常に意識する献立。



椀物は、ずわいがに、焼き豆腐、うぐいすあん。
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梅にうぐいすという春の情景を写し込んだ椀物だ。
出汁の味わいは、喉を著しく刺激してくれる。



向付けは寒平目に、のれそれ。
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寒平目は塩を当て5日間寝かせたもの。
味の凝縮感がある。

白梅酢昆布で食べる。この器が素敵。



興福寺巻きと野菜のコンソメ。
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興福寺の塔をイメージした精進巻きは海苔を巻いて食べる。
海苔と湯葉、野菜のシャキシャキ感。
食べるリズムが生まれる。

野菜の滋味をしっかり感じるコンソメと一緒に食べると野菜の力が身体の中に入ってゆくのが分かる。



大和牛の土佐揚げ。
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コロモにかつおを含ませることから土佐揚げと呼ぶ。
バルサミコと山椒のソースが香りを添える。
またふきのとう、菊菜など春を感じる付け合せも見事。



八ヶ岳の蕎麦には辛味大根。
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口の中がすっきり。

途中まで食べると、カラスミが振られる。
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今度はコクが増す。



次は、ますます福が来るようにと、枡の二段重ね。
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上は、揚げた虎豆におろしぽん酢。

下は、フグの身、皮、白子が入る。
西原さんの遊び心溢れる一品。



大アサリの炊き込みご飯。
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アサリの濃厚な味わいが生きるご飯。



ご主人が目の前で和菓子を作る。
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きんとんは大福豆、宇陀ブルーベリー、マカデミアナッツ、クロテッドクリームである。上品な甘味が漂う。



水をかけると美しく発色する瑠璃石。
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大和橘という柑橘を使った羽二重餅。
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西原さんの自由な発想と奈良の印象を埋め込む姿がとても楽しい。
季節ごとに訪れたい一軒。






「白 tsukumo」
奈良市三条町606-2 南側 1F
0742-22-9707

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2017年3月13日

「京、静華」 京都・岡崎・中華料理


「京、静華」の宮本さんが55歳で浜松の「静華」を閉じ、北京で再び料理を学び、京都の地で「京、静華」を開き、まもなく10年を迎える。
その変容たるや、驚くべきものがある。

開店当時は、9つの前菜がきれいに並んだ皿が登場した。とても印象深く記憶に残っている。
それがいつのまにか姿を消し、種々の創作料理が生まれてきた。

また、京都の中国料理に携わる料理人を集め、毎月一回勉強会を催す。それが中国語を学び、古典を紐解き、その料理を再現し、またその変遷をたどることもある。技術と伝統などの継承にも力を注ぐ人物である。



この日は、トラフグの白子の料理から。
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白子を蒸し、上湯で軽く炒める。下には空豆を細かく叩いたものを敷く。
彩り、味わいともに魅力的なスタートだ。



つぎは、いまや定番となった中国風の刺身。
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この日は平目であった。なかにはナッツ類やピータン、スープのジュレなどが入る。よくかき混ぜて食べる。充足感が広がる一品。



上湯。
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これは宮本さんの生き方が反映したスープ。柔らかななのに、芯がある。
フカヒレ、鮑、筍、聖護院大根が入る。身体は素直に反応し、ここで食べる喜びを深める。



鴨ロースの皮目を焼いたものを春餅で巻く。
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春餅は、立春に食べる素材。この料理は2月上旬なので、まさに季節の一皿なのである。



浜名湖の牡蠣。これを薄皮で巻いてさっと揚げる。
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ここに青海苔の酸辣湯を加える。牡蠣から溢れる苦味とコクに酸辣湯の酸味とうま味がプラスされる。これは記憶の襞にしっかり刻み込まれた。



牛肉の焼きそば。横にはからし菜が添えられた。
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このコンビネーションに唸る。



また春節時は水餃子も定番だ。
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蟹炒飯である。はらりと崩れる食感がたまらない。
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杏仁豆腐も欠かせないアイテム。
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小菓子もうれしい。
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フルーツティで気持ちが落ち着く。
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なんとも心おだやかな時間が流れたことか。






「京、静華」
京都市左京区 岡崎円勝寺町 36-3 2F
075-752-8521

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2017年3月10日

「井尻珈琲焙煎所」 大阪・大正・コーヒー専門店


JR大正駅からすぐのところ。
「井尻珈琲焙煎所」がある。以前から噂は耳にしていた。

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カウンターに座ると、レコードプレーヤーにウエス・モンゴメリーのアルバムが回っている。フォステクスのスピーカーからギターの音色が踊る。
この時点で、ぐっと気分は高まる。
メニューを見る。
コーヒーかカフェ・オ・レ。
それもペーパーかネルの選択。
明快である。だが、コーヒーの種類はない。



「コーヒーはこちらで決めさせてもらいます」と。
お客さんの雰囲気などを見て、オーナーがコーヒーの種類とカップなどを選択するというのだ。
「ネルでお願いします」と伝えた。
加えて「深煎りがすきなので・・」とも加えた。



豆を選び、挽き、ネルドリップで淹れる。
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ネルドリップは小ぶりだ。
聞けば、一碗23グラム、温度は82℃前後、抽出量は117ccから120ccとの返答である。豆の種類はグァテマラであった。



口に含むと温度も非常に心地がよい。
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苦味のなかに甘味の粒が少し点在する。
これは通いたくなる味わいだと実感した。



オレンジのフルーツケーキも見事なしっとり感。
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「大坊珈琲店に通いつめていたのです」など種々、共通の話題が飛び出し、次回は、もう少し滞在時間を長めに訪れたいと思った。






「井尻珈琲焙煎所」
大阪市大正区三軒家東1-4-11
06-7503-5782

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2017年3月 9日

「ろはん」 京都・祗園・日本料理


久しぶりの「ろはん」。
料理長が変わってから初めてである。
メニューは定食と単品という構成は以前と同じだ。

定食は魚、牛、鶏、豚。
魚は刺身、煮付、炭焼
牛は炭焼、すき焼き、新芹と牛鍋
鶏は唐揚、炭焼。炭焼も鶏と鴨
豚は生姜焼、角煮。
定食はここに二品と味噌汁・香の物・ご飯がつく。

この日は、僕が新芹と牛鍋、同行者が魚の煮付(金目鯛)を選んだ。



一品目は温かいというかかなり熱いスッポンの出汁を使った先付。
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根芋に生姜が入り、この一品で身体が温まる、うれしい。



もう一品は明石の鯛。
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細く切った塩昆布やワサビ、塩など数種の食べ方。
この鯛はねっとりと甘味をたたえ、質の良さをしっかり感じる。

じつは、そこに菜種の辛し和え、と牛しぐれ煮コロッケを追加した。
菜種の辛し和えは、辛子の辛味がよくきき、刺激的な味わい。
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牛しぐれ煮コロッケは秀逸な一品。
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牛しぐれ煮の分量が半端なく多い。そのインパクトはありながら味わいは極めて上品。しぐれ煮の味わいがきちんとありながらコロッケのジャガイモ感もありという。これはここの名物鯖サンドにつぐ名物のなるのではないかと感じた。



新芹と牛鍋。
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この季節限定である。
春を告げる芹と牛肉の相性は見事だ。
花山椒と牛肉という組合せと同様の味の構成である。



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安定感のある対応と献立。
また訪れたいと思った。






「ろはん」
京都市東山区大和大路通四条上ル廿一軒町232
075-533-7665

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2017年3月 8日

「中国菜エスサワダ」 大阪・西天満・中華料理


やはりクリスピーチキンである。
茶褐色の皮目の火入れ。
じつは、中身の骨の部分は若干浅い火入れ。
極端なことをいえば、この骨のまわりの味わいこそが勝負である。
何度か「中国菜エスサワダ」の鶏の火入れを体験しているが、この微妙な感覚こそサワダさんの真骨頂といえる。
熱い油を鶏にかける姿を見ていると、サワダさんの真剣度が伝わってくるのだ。

広東料理をベースとしながら、他の地域の料理法にもチャレンジする。
そのアグレッシブなスタイルがうれしい。

フォアグラの紹興酒漬けに林檎とパイ、梅のソース。
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一口で食べるのだが、林檎と梅のアクセントがいい。



ローストダック
ピータン
アオリイカ
クラゲの甘酢
ミズダコ
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定番の安定度もよし。



ローストダックのもも。
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春巻きはアスパラガスとホタルイカ。
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これは春を告げる一品。



あこうと季節野菜の炒めもの。
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姿は地味だが、贅沢な味わい。



すっぽんの煮込み。
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粘りとコクの勝利だ。



クリスピーチキン。
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ラーメン。
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杏仁豆腐のジンジャーソース。
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ゴマ団子。
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今回は定番メニューだが「次回はまた違ったアプローチします」。
愉しみを誘う言葉が、店をあとにするときに届いた。






「中国菜エスサワダ」
大阪市北区西天満4-6-28 ニュー真砂ビル 1F
06-6809-1442

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2017年3月 7日

「酒処てらやま」 京都・先斗町・日本料理


先斗町と木屋町を結ぶ路地に昨年末のれんを掲げた店。
「酒処てらやま」は、素敵な店である。

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この季節ならではの花わさびと牛肉のたたきが目に入る。
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口に含むと花わさびの香りと辛さが優しい。
そこの牛肉の味わいと甘さが絡む。
この出会いにうっとりするのであった。
牛肉と花わさびの麗しい相性でもある。
極端なことをいえばこの一品だけで、この店が好きになるくらい。



まだ夜風が冷たい時期におでんは魅惑的だ。
大根、ひろうす、新たまねぎ。
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想像以上に出汁の味がしゅんでいる。うれしい。



蛤のお椀は貝類のエキスに充ち溢れていた。
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牛タンスープの春雨。
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これもスープの味わいが濃厚である。
そのうま味で春雨が生きる。



せろりのきんぴらはさっぱりしていて、かつほのかな胡麻の味わいで、パクパクとどんどん食べてしまう。
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焼き茄子の胡麻和え。
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胡麻がたっぷりかかっているのが特色。
胡麻のコクが茄子との邂逅を喜んでいるかのようだ。



だし巻きは、巻き具合といい出汁の含み加減も見事だ。
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大黒しめじの焼き物は、しめじ自体から滲む液体が魅力である。
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えんどう豆ごはんは香りが命だと実感した。
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春の訪れを感じながら、おかわりである。



非常に居心地のよい一軒である。






「酒処てらやま」
京都市中京区鍋屋町212-3
075-255-3357

投稿者 geode : 10:19

2017年3月 6日

「マチェレリーアディタケウチ」 大阪・福島・炭火焼きとワイン


水曜日の夜、満席であった。
テーブル席は、2回転目しか空きがない。
午後6時から、予約なしのカウンター席を目指す。

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お目当ては、炭火で焼く肉類である。
和牛の塊を焼いてもらう。
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艶やかな赤身の色彩は食欲を著しく刺激する。
色は語りかける効能を感じる。
ナイフを入れると弾むような僅かな抵抗感がある。
次の瞬間、鋭利なナイフが牛肉の細胞を静かに切り分けてゆく。
かすかに血が滲む。口に含むと、その香りとチーズのコクが渾然一体となって、うま味が束になるのであった。
牛肉を喰ったという感情と感覚が全身を駆け巡る。
その牛肉が身体の中に元気を送り込んでいるかのようだ。



仔羊も見事であった。
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そしてなにより嬉しかったのは、サラダの存在。
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調理風景を見ていると、まず野菜一つひとつに対する塩の打ち方があまりにも美しい。野菜の分量を確かめ、塩を振る高さと量を考えているのが分かる。
同時にドレッシングも上から無造作にかけるのではなく、野菜にまんべんなく行き渡るように和えているのだ。細やかな神経配りができている。
よって、野菜の味わいにぐっと深みが生まれる。



スパゲッティ ホタルイカと菜の花のホロ苦軽いトマトソース。
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店内には男性が僕も含め、3名だけ。
カジュアルな雰囲気を好む人たちの支持を集めていた。






「マチェレリーアディタケウチ」
大阪市福島区福島5-8-17 1F
06-6455-2977

投稿者 geode : 10:30

2017年3月 2日

「イノダコーヒ 八条口支店」 京都・京都駅・コーヒー店


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このロールパンセットを目の前にすると、
45年以上も前の記憶が如実に蘇ってくる。



高校は伏見の墨染にあった。

当時は枚方から京阪電車に乗り、通学である。
授業が終われば、当然のことながら枚方に向かって電車に乗らなければならないのだが、三条駅に向かうことが多かった。
それは四条、三条河原町界隈の喫茶店や映画館、書店などに足を運ぶためである。なかでも三条堺町の「イノダコーヒ本店」は、僕が初めてコーヒーを意識した店である。
小学6年生の夏休み、兄貴に連れられ訪れた。

その時の雰囲気やコーヒーの味は、衝撃であり、小学生の胸と頭に深く刻みこまれたのであった。
当時は、男性のサービスマンしか存在しない時代。
立派なオトナにサーブされているという感覚である。
いまのように砂糖とミルクはいかがされますか?などという問いかけは全くない。
最初から双方が入っているのが「イノダコーヒ」のスタイル。



これは高校生になって、しばしば訪れるようになっても砂糖・ミルク入は変わらずであった。
旧館に進み、当時仲の良かった同級生(男性)と二人でロールパンセットを注文し、長い時間、本や映画、音楽の話をしたり、ときには彼に勉強を教えてもらうことが、午後の時間の過ごし方であった。
いつも、新たな発見や驚きがあり、彼の存在は、当時の僕には欠かせない人物であった。



だから、いまも「イノダコーヒ」を訪れると、無性にロールパンセットが恋しくなり、ついオーダーしてしまう。



この日は、京都駅八条口に新しくできた支店で、ロールパンセットを食べた。
少しロールパンのサイズは小さくなったかもしれないが、それを前にした時の気持ちは変わらない。



変わったことは、ミルク抜き、小さな角砂糖を一個別添えにすること。
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食べ物は、記憶の襞をこじ開けてくれる。






「イノダコーヒ 八条口支店」
京都府京都市下京区東塩小路高倉町8-3 アスティロード京都 1F
075-574-7478

投稿者 geode : 10:17

2017年3月 1日

「ガニュ・パン」 大阪・中津・フランス料理


平日のランチ。
まわりのテーブルは女性がほとんど、というか男性は僕達二人だけであった。
それぞれのテーブルで個性がある。

ひたすらおしゃべりに夢中の席があると思えば、熱心というか丁寧に写真を撮っているテーブルもあった。
各人、さまざま思いをいだき、この店に訪れたのだと改て思った。

オーナーシェフは、一人で料理を作り、サービスも担当する。
その姿が極く自然となってきた。

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メニューはシンプルである。
スープとメイン、そしてコーヒーとパンが付く。

スープは新たまねぎとさつま芋のスープ。
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予想通りに甘味をたたえた味わい。
さつま芋はごろりとし、タマネギの繊維も感じる。
決してクリーミーで滑らかでない。
この素材感を味わうのが、シェフの思いだろう。
あらあらしさが素敵だ。



メインは活アジのマスタード風味 マカロニグラタン。
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付け合せがマカロニグラタン。
マスタード風味のアジとグラタンとのマッチングがうれしい。
アジはしなやかであった。マスタードの力とともにうま味が増してくる。
マカロニのボリューム感。
ランチメニューとしてちょうどいい塩梅である。



たっぷりあるコーヒーを飲んで終了。
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こんなカジュアルだが、しっかりしたランチは午後の栄養である。






「ガニュ・パン」
大阪市北区中津1-9-3
06-6377-5767

投稿者 geode : 10:05